シャープ社員ツイッターアカウントが話題 | TCC新人賞に選ばれたワケ【フォロワー47万人超】

シャープの公式Twitterを担当する、山本隆博氏をご存じだろうか。いや知らない人のほうが多いだろう。彼はシャープのイチ社員であり、広告代理店のクリエイターなどではない。そんな彼が4月に2018TCC(東京コピーライタークラブ)広告賞の新人賞を受賞した。どんなツイートが話題となっているのか、紹介していこう。

シャープ社員ツイッターアカウントが話題 | TCC新人賞に選ばれたワケ【フォロワー47万人超】

フォロワー47万人「シャープさん」と呼ばれる男

山本隆博氏のTwitterは、2017年ころから徐々にメディアでも取り上げられるようになり、話題を集めてきた。

あの大企業「シャープ」の公式Twitterでありながら、親しみやすく、ときに自由すぎるとも思える発言が注目され、現在フォロワー数は47万人以上にのぼる。フォロワーたちからの愛称は「シャープさん」だ。

彼のツイートは、シャープ製品の紹介など、広告としての役割をもちろん果たしている。しかしそれが企業側の押し付けにならない理由は、多くのフォロワーたちは「シャープさん」に人としての愛着をもっているからだろう。

そして2018TCC新人賞を受賞したつぶやきを見れば「シャープさん」が愛される理由がわかる。

出典:TCC受賞作品一覧より

Twitter運用をまかされているとはいえ、イチ会社員が自社についての批判的な内容を展開できるだろうか。大企業ともなれば、普通は難しいだろう。

しかしシャープさんは、ただ批判だけでなく「数年前よりずっとマシ」という最後の締めで、しっかりと社内での改善が進んでいることを示唆しており、これには実感としての説得力もある。結果として、それがシャープの真摯な取り組みを印象づけている。

企業内の人でも自分の価値観を素直に発言している姿勢が、対企業ではなく、人と人としてのコミュニケーションを生んでおり、そこに信頼を寄せるフォロワーが多いのだろう。

シャープさんは受賞について、以下のようにツイートしている。

「このアカウントを運用する人間が、東京コピーライターズクラブ新人賞という、広告の賞をいただくことになりました。コピーライターだと名乗ったことも、ツイートが純然な広告だと思ったこともないけど、それでもやっぱり、光栄です。」
出典:シャープ公式Twitter

トレンドを取り入れて、情報としての価値も高い

最近では経産省が発表した「シャイニングマンデー」について、以下のようにツイートし、6,978いいねを獲得している。

シャープ公式Twitterより引用

また、Twitter内で話題のトレンドネタもしっかりと拾ってくれるため、シャープさんのツイートを情報源として活用している人も多いようだ。

シャープ公式Twitterより引用

これからの時代、企業はいかにファンを増やすかが課題

最近の調査で、日本人はここ10年「冷笑主義・シニシズム」が強まっているとのデータがある。シニシズムが強い社会では、消費者は企業や商品に対して、「冷ややかな視線」で見る態度が強いという。

冷笑主義・シニシズムが強まる日本人 10年の生活者分析から見えたもの | ボクシルマガジン
ブランドコンサルティング会社のリスキーブランドは7月18日、同社が2008年から10年にわたり調査しているデータを...

イメージ的なもの、単なるブランドありきのもの、押し付けがましいものには、消費者は反応しない。具体的な数字や根拠、使用感(口コミ)などがわかりやすいこと。そして企業の態度として消費者視点を忘れず、一人ひとりに誠実に対応することは何より重要だ。

一見当たり前のことのようだが、これができていない企業は多いのだ。そして「シャープさん」が信頼を得ている理由も、そこにあるのではないか。企業のSNS運用をまかされている人は、ぜひともシャープさんのツイートで学んでもらいたい。

SHARP公式ツイッターはこちら→@SHARP_JP