仕事でPC(パソコン)を使っていて、もっとタイピングが速かったら生産性が上がるのに…と思うことがあるでしょう。この記事では、タイピングを速くするためのコツや練習法、タッチタイピング習得のポイントなどを解説します。
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タイピングが速い人と遅い人の違いは?
タイピングが速い人と遅い人にはどのような違いがあるのでしょうか。タイピングが速い人には、次のようないくつかの共通点があります。
何事も、上達の近道はうまくいっている人の良いところをマネることです。まずは、タイピングが速い人の共通点から上達のコツを紐解いてみましょう。
キーボードの位置を覚えている
まず、タイピングが速い人はキーボードの位置を覚えています。いわゆるタッチタイピングを習得しているので、キーボードを見ずに速くタイピングできるのです。
タイピングが遅い人は、文字を打つときに視線がディスプレイとキーボードを往復しています。往復にかかる時間が、遅くなる理由のひとつです。
打ち込みたい文字を探しながらのタイピングは、どうしても時間がかかってしまいます。キーボードを見る動作がないだけで、打つスピードは速くなります。
ブラインドタッチは差別用語になりうる
英語圏では、ブラインドタッチと言わずに、一般的にタッチタイピングと言われています。これは「blind」という言葉が差別用語に当たるとされているためです。そのため、現在では日本でも「タッチタイピング」と呼ぶのが一般的になっています。
文章を考えるのが速い
文章を考えるのが速いことも、タイピングが速い人の特徴です。
文字を打つ仕事の成果物は、大きく2種類に分けられます。一つがデータ入力や音声データからの文字起こしといった自分で文章を考えない仕事。もう一つが、レポートや企画書など、自分で文章を考える仕事です。
後者の仕事でタイピングを速くするには、伝えたいことを言語化する力が必要です。文章を考える速度も、タイピングの速さに影響してくるのです。
伝えたいことを言語化するには、論理的思考力(ロジカルシンキング)を高めるトレーニングが有効です。次の記事では、ロジカルシンキングの基本を解説しています。

パソコンを使う頻度が多い
タイピングが速い人は、そもそもパソコンを使う頻度が高く、タイピングの経験が豊富です。パソコンを使う環境に身を置けば、自然とタイピングも速くなるでしょう。
タイピングのコツ9選
では、どうすれば文字を打つのが速くなるのでしょうか。タイピング上達のコツを解説します。
1.できるだけキーボードを見ない
タイピングが遅いのは、キーボードを確認することに時間がかかっていることが一因です。キーボードを見ることなく、ディスプレイだけを見ながら打てればタイピングも速くなります。
キーボードを見ずにタイピングすることをタッチタイピングといいます。
タッチタイピングを習得するには、キーボードのどこに何の文字あるのかを指に覚え込ませます。最初はゆっくりでも構いません。キーボードを見ないで打てるようにしましょう。
2.指を置く基本ポジションを覚える
タイピングには、ホームポジションと言われる基本ポジションがあります。タイピングするごとに指を置く場所を変えていては、キーボードの場所を覚えられません。
ホームポジションを覚えて、どの指でどのキーを打つのかを決めて打つのも、タイピングを速くするコツです。
3.速さよりも正確さを重視する
すぐに実践できるコツは、速さよりも正確さを重視することです。
間違えた文字を入力する時間、それを削除する時間、この時間を考えると多少ゆっくりとタイピングしても、間違えない方が速いのです。タイピングの際は慌てることなく、速さよりも正確さを心がけてください。
4.正しい姿勢を意識する
タイピングを速くするには、姿勢も重要です。正しい姿勢を保つには、次の点を意識しましょう。
視線の高さはディスプレイより低く
ディスプレイを見上げる視線の高さだと、目が乾きやすくなり、疲れ目になりやすいです。生産性低下につながってしまうので、ディスプレイは視線より低くしてください。
目からディスプレイまでの距離は40cm以上に
目とディスプレイの距離が近すぎるのも、疲れ目の原因になります。40cm以上あると、ディスプレイ・書類・キーボードの距離が同じになるため、視線の移動が少なく目が疲れにくくなります。
肘の角度は90度以上を保つ
肘の角度を90度以上にすると、正しい姿勢に近づけます。90度より狭いと猫背の姿勢になってしまいます。
椅子に背中をつけずに背筋を伸ばす
背筋をまっすぐにすることで、首、肩、腰への負担が減ります。
5.指を基本となるホームポジションに置く
ホームポジションは指を置く基本位置です。ホームポジションを覚えて、キーボードの打ち始めと打ち終わりに、指を定位置に置きましょう。
キーボードの中央にある「F」と「J」。この2つのキーだけ凹凸があります。
「F」には左手の人差し指を、「J 」に右手の人差し指を置き、左手中指から小指は「D」「S」「A」に置き、右手の中指から小指は「K」「L」「;」にそれぞれ順に置きます。
必ずこのホームポジションに指を置くことが、タイピング上達には大切です。
6.パソコンのキーボードを見ながらローマ字のaiueoを入力する
ローマ字入力では母音(あいうえお)を多く使います。母音のキーの場所を覚えるために、パソコンを見ながらでいいので、決められた指で母音のキーを入力できるように練習します。
7.キーボードを見ずにディスプレイを見ながらaiueoを入力する
次にディスプレイだけを見ながら、ホームポジションに指を置いて、aiueo(あいうえお)を入力して指に位置を覚え込ませます。間違いが続くようなら、見ながら入力する練習に戻ってください。
8.子音を入れつつ練習する
ローマ字入力をするときに、「あいうえお」の前に子音を打ち込みます。
子音の文字は「K(カ行)」「S(サ行)」「T(タ行)」「N(ナ行)」「H(ハ行)」「M(マ行)」「Y(ヤ行)」「R(ラ行)」「W(ワ行)」の9文字なので、ホームポジションから子音を使って、ひらがなを入力してみましょう。
母音5つと合わせて14個のキーを覚えると、大抵のひらがな入力はマスターできます。
大切なことは、正しい指でキーを入力することです。もし間違った指を使ってしまったら、削除してから正しい指で入力し直して練習します。
9.「魔法の言葉」でキーの位置をマスターする
タイピング練習に使える、便利な「魔法の言葉」があるのを知っていますか?
次の一文は、すべての母音、子音と「-」「、」「。」が入った、魔法の言葉です。さまざまなタイピングゲームソフトでも使われており、この一文をタイピングして、全キーの位置を指に覚え込ませるのも効果的でしょう。
『パーキングエリアじゅうで、ファンはずっと湯花を蒸す。』
タッチタイピングのコツ
パソコンの操作に不慣れな方にとっては、タッチタイピングは難しく感じるかもしれません。しかし、練習を積めばタッチタイピングは習得できます。ここからは、タッチタイピング習得のポイントや練習法を解説します。
できるだけ手元を見ない
手元を見ていては、速いタイピングはできません。手元を見ながら速く打てるようになっても、視線が手元とディスプレイを往復する時間分はロスがあります。
タッチタイピングを習得するには、ホームポジションとキーボードのそれぞれの位置を覚えて、可能な限り手元を見ないことです。
ポイントは、手元を見なくても「F」と「J」にそれぞれの人差し指を置いてホームポジションを保つこと、手元は見ないで、キャロット(カーソル)だけを見て入力することです。
決められた指で必ず打つ
キーボードの配列は、頭ではなく指で覚えましょう。練習を繰り返すと自然と指が覚えてくれます。決められた指を使うと、無駄な動きがなく、最短で入力できます。
タイピング練習サイト5選
インターネット上には、無料のタイピング練習サイトがたくさんあります。ゲーム感覚でできるので、飽きずに繰り返して練習できます。いくつか人気のタイピングサイトを紹介するので、練習してみてください。
e-typing
e-tipingは、13種類のタイピングバラエティのなかから、自分の好みにあったタイピングの練習が可能です。また、タイピングスコアによって自身のレベルがわかるようになっています。
寿司打
寿司打は、流れてくるローマ字を制限時間内にタイピングしていくゲームです。3つの難易度にわかれており、自分のレベルに合った練習が可能です。
myTyping
myTypingは、パソコン初心者から扱いになれた上級者まで、幅広い人が利用できるタイピング練習サイトです。63,000種類以上の問題があるほか、自分で好きなタイピング問題を作成して公開もできます。
タイピング練習(日本語編)
タイピング練習(日本語編)は、P検とBenesseマナビジョンが提供しているタイピング練習サイトです。5分間練習ができ、スコアによってP検定で何級相当の実力を持っているかがわかります。
実践!タッチタイピング
実践!タッチタイピングは、パソコンを利用する際に必要な言葉に重点を置いて練習ができるタイピングサイトです。基本コースからチャレンジ検定コースまで、自分のレベルにあった勉強ができます。
タイピング上達のコツは「毎日練習」
タイピングに限ったことではありませんが、前出したポイントを意識して毎日練習することが上達のコツです。毎日の練習を自分に課すことで、それが積み重なり、タイピングレベルが上がります。
タイピングサイトやタイピングソフトはゲーム感覚で練習できるので、毎日の練習に使ってみてください。
仕事の生産性を高めるためにも、すばやく正確なタイピングが必要です。コツをつかんで、スキルアップにつなげましょう。
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