2022年のお盆はいつ?期間・由来・過ごし方や準備・お供え物を解説

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記事の情報は2018-10-03時点のものです。

お盆とは先祖の精霊を祀る期間のことを意味し、2022年も8月13日から16日に墓参りを計画している方も多いでしょう。その由来とは?お供えものはいつ用意する?迎え火、送り火のやり方とともに解説します。
2022年のお盆はいつ?期間・由来・過ごし方や準備・お供え物を解説

お盆とは

お盆とは、先祖や亡くなった方の霊を祀る行事です。お盆を中心とした前後2日間をあわせた4日間で行われることが多く、国民の祝日ではないものの、ほとんどの企業や組織がこの期間を「お盆休み」としています。

お盆の由来

お盆は正式には「盂蘭盆(うらぼん)」と呼ばれ、サンスクリット語の「ウランバナ」を漢字に当てた言葉だといわれています。

釈迦の教えを乞うた弟子の目連が、布施や供養を多くの人々に施したところ、その功徳で餓鬼道に落ちて苦しんでいた母を成仏させられたという言い伝えがあり、その先祖供養の日として旧暦7月15日を盂蘭盆(うらぼん)とした、という説があります。

仏教の盂蘭盆が伝わる以前にも、中国では祖霊の儀式があったといわれ、これらが一緒になり「お盆」として日本に伝わったようです。しかし、その起源は明確にはわかっていません。

お盆はいつなのか?

かつてのお盆は7月15日を中心にした、旧暦の7月13日から16日までの4日間で行われていました。現在では一部の地域を除き、8月13日から16日までの4日間で行われる場合がほとんどとなりました。この期間は「旧の盆」「月遅れのお盆」とも呼ばれます。

新の盆と旧の盆

旧の盆が旧暦から約一か月遅れで行われるのは、新暦の7月15日前後が農作業の繁忙期であるためだといわれています。このため、旧暦の7月15日前後にあたる新暦8月13日から16日にかけて、お盆が行われるようになったのです。

これに対し、東京などの一部地域では、新暦となっても旧暦同様の7月13日から16日にかけてお盆が行われており、これを「新の盆」と呼んでいます。

新盆(しんぼん、にいぼん、あらぼん)とは

新の盆と混同されがちな言葉に「新盆(しんぼん、にいぼん、あらぼん)」があります。新盆とは初盆とも呼ばれ、四十九日を過ぎて初めて迎えるお盆のことを意味します。つまり、故人の霊が初めて家に戻ってくる、ということになります。

このため、普段のお盆よりも丁寧にお迎えする場合が多いようです。知人などが突然訪ねてくることもあるので、線香や生花など、お客様をお迎えする準備もしておくと良いでしょう。

2022年のお盆はいつ?

新の盆・旧の盆ともに、旧暦に連動して移動するものではないため、2022年の旧の盆は8月13日(土)から16日(火)まで、新の盆は7月13日(水)から16日(土)までとなります。

お盆の準備

お盆の時期には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」という法要が各お寺で行われます。特に新盆の場合は、親族を招くこともあるでしょう。早めに手配を済ませておく必要があります。

そのほかにも、家へ故人の霊が戻ってくるため、提灯などを準備しておく必要があります。一般のお盆では毎年使う「盆提灯」を、新盆では白紋天といわれる「新盆提灯」を用意し、精霊を迎える祭壇となる「盆棚」を準備します。

お盆の過ごし方

お盆では先祖の精霊を迎える「迎え日」、精霊が家庭で過ごす「中日」、精霊を送り出す「送り日」に分けられます。それぞれでどのような過ごし方をするのか、簡単に解説しましょう。

迎え火

迎え日である13日の午前中までに盆棚とお供え物を用意し、提灯に火を灯します。オガラと呼ばれる麻の茎を折り、玄関などに置いた焙烙(ほうろく)という素焼きに積み重ねて燃やし、合掌します。これを「迎え火」といいます。

オガラを燃やした煙に乗って、ご先祖様の霊が家に帰ってくるともいわれています。

送り火

送り日である16日には、迎え火と同じようにオガラを燃やし、合掌します。これを「送り火」といい、京都の大文字焼などは送り火の名残だといわれています。

送り日に行われる風習としては、ほかにも九州で行われる「精霊流し」があり、これは送り火の代わりに行われていた行事だといわれています。

お供え物

お盆のお供え物としてよく知られているのは、キュウリやナスに爪楊枝や割り箸で四つ足をつけたものです。

この場合のキュウリは「馬」を意味し、ナスは「牛」を意味しています。精霊を少しでも早く迎えられるよう、迎え日には馬に乗って来れられるように。帰るときににゆっくり遅れるよう、送り日には牛に乗って帰れるように、という願いが込められているといいます。

そのほかのお供え物としては、故人の好物やお迎え団子、そうめんなどを用意する場合もあるようです。

お盆のまとめ

お盆や正月には、古来日本の奉公人が、主人に休暇をもらって里帰りする「藪入り」の日でもあったそうです。主人は奉公人に着物や小遣いを与えて、奉公人は実家で親子水入らずの時間を楽しんだといいます。

お盆が事実上の夏休みとなった現在でも、先祖を敬い、家族を大事にする日本の伝統が受け継いでお盆の時期を過ごしたいものですね。