組織診断ツールのシェア・市場規模 一番選ばれている人気サービスはカオナビ
組織診断ツールには多くの種類があり「どれを選べばいいか」迷いますよね。後から知ったサービスの方が適していることもよくあります。導入の失敗を避けるためにも、まずは各サービスの資料をBOXILでまとめて用意しましょう。
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組織診断ツールのシェア率
組織診断ツールの導入に携わった1,392人を対象にBOXILが独自アンケート※1を実施し、導入した組織診断ツールを尋ねました。
シェアが最も多かったのは、カオナビで9.91%。
その後にタレントパレットが8.12%、SmartHRタレントマネジメントが8.05%、ミイダスが7.90%、One人事が6.39%、ジンジャー人事労務が6.03%と続きます。これら6社で全体の46.40%を占めていました。
※調査概要：インターネット調査にて組織診断ツールの導入に携わった全国20〜60代の1,392人へ実施。本調査の期間は2025年7月12日～15日。本アンケート結果は小数点以下任意の桁を四捨五入しており、合計が100%にならない場合がある
口コミ・ユーザー満足度も必ずチェックしよう
組織診断ツールの選定では、実際の導入企業による口コミやユーザー満足度も重要です。自社に合ったサービスかどうか、現場の意見・評判をもとに比較することが大切です。
組織診断ツールの市場規模
BOXIL編集部が2024年2月に実施した調査をもとに、組織診断ツールの市場規模を算出※1しました。2023年のSaaS型組織診断ツールの市場規模は、およそ395億円だと算定できます。また、導入を検討しているユーザーの動向や導入予定時期をもとに算出すると、2024年の市場規模は475.6億円に到達する見込みで、2025年の市場規模は530.3億円規模に成長すると予測※できます。
※1 調査期間 2024年2月16日〜2月27日 スマートキャンプで実施した「SaaSの利用実態調査」をもとに、1社あたりの利用金額と法人数から算定
※2 同調査の導入時期と導入予定時期から算定
組織診断ツール市場の成長率は？
同調査では、まだ組織診断ツールを導入・利用していない人事・労務業務担当者に対して、導入予定も調査しました。その結果、「利用検討中」「利用開始予定」が合計22%程度と、利用を前向きに考えている企業が多く見られました。
| 導入予定時期 | 回答数 | 割合 |
|---|---|---|
| 時期は未定だが利用検討中 | 47 | 9.3% |
| 半年以内には利用開始予定 | 30 | 5.9% |
| 1年以内には利用開始予定 | 25 | 5.0% |
| 2年以内には利用開始予定 | 10 | 2.0% |
| 現時点では未定・利用予定はない | 393 | 77.8% |
組織診断ツールは人材・組織の課題解決や生産性の向上、従業員満足度向上などに効果があり、人的資本の情報開示や離職防止への対策などが必要になる現代で、注目が高まっています。ミレニアム世代やZ世代の働き方への意識変化や、健康経営への意識の高まりなども相まって、組織・部署・従業員それぞれの抱える課題を可視化できる組織診断ツールの導入が進んでいます。
組織診断ツール シェア率TOP6の口コミ・満足度解説
シェア率の高い6サービスはなぜ選ばれているのか。BOXILに寄せられた口コミやサービスの特徴をもとに解説します。
カオナビは、組織診断機能を備えたタレントマネジメントシステムです。従業員満足度やエンゲージメント、労務負荷などのアンケート結果をもとに従業員のコンディションと組織状態の変化を診断できます。ストレス状態、エンゲージメント、従業員満足度の調査が可能で、退職者分析や離職防止分析などの自動分析機能も豊富に搭載しています。
個人スキルや評価履歴、面談記録を蓄積し一元管理できるため、モチベーションの変化を素早くキャッチして組織改善につなげられます。また、人的資本の情報開示に対応したダッシュボードを搭載し、基幹システムやExcelなど散在している人材情報を一元管理して可視化・分析することで、組織のあり方や働き方の進化をサポートします。
タレントパレット - 株式会社プラスアルファ・コンサルティング
タレントパレットは、集約した社員情報を活用し、人材育成や組織改善など、人事施策を一元管理できるマネジメントシステムです。独自の組織診断（TPOD）は、従業員調査からレポーティングまでを一気通貫で行え、診断結果から7つの組織タイプに分類し、タイプごとに改善へのアドバイスや研修プログラムを推奨します。
ISO 30414に準拠したダッシュボードを搭載し、蓄積した人材データから多角的な分析が可能です。組織診断と異動シミュレーションを組み合わせることで組織改善に活用でき、1on1での社員の発言も分析できます。離職ワードを基準にスコアリングすることで離職予兆を察知する機能も備えており、MBOや360度評価、OKRなど会社ごとの評価制度に柔軟に対応できる点も特徴です。
SmartHRタレントマネジメント - 株式会社SmartHR
SmartHRタレントマネジメントは、人事業務効率化や生産性向上をサポートするタレントマネジメントシステムです。最短で導入したその日から組織診断を実施でき、エンゲージメントサーベイ、人事評価制度の理解度チェックサーベイ、キャリアサーベイ、ハラスメントサーベイなど多数の目的別テンプレートが用意されています。
これらのプリセットサーベイを活用することで、スピーディーな組織診断が可能です。従業員データベースとかけあわせた詳細分析ができる点も強みで、組織の課題をより深く把握できます。また、スマートフォンに対応しているため、従業員が手軽に回答できる環境を整えやすく、より高い回答率と正確な組織状態の把握が期待できます。
ミイダスは、適性検査（コンピテンシー診断）によるハイパフォーマー人材の分析から、組織の特徴やフィットする人材の特徴を可視化できる組織診断ツールです。従業員や組織の特徴を可視化し、「はたらきがいサーベイ」では働くことへの動機づけや評価に対する納得度を調査できます。
適切なアクションによって従業員のパフォーマンス向上や離職防止につながり、従業員や求職者への適性検査を通じて、より合理的なマネジメントを実現します。独自のコンピテンシー診断（特性診断）を活用することで「活躍する人材」の分析と採用に役立て、コンピテンシーは採用だけでなく研修にも活用可能です。また、何人採用しても何講座受けても追加料金がかからない定額制を採用しており、採用管理からタレントマネジメントまで包括的な人材管理機能を提供しています。
One人事は、人事評価や目標管理、タレント分析など組織の活性化に欠かせない機能を搭載した人事管理システムです。エンゲージサーベイ、社員満足度調査、ハラスメント調査、リーダーシップ調査など豊富なテンプレートが用意されたアンケート機能により、社員の状態と本音を把握できます。
アンケート機能、ダッシュボード、クロス分析、スキル管理、目標管理などはオプションとなり、必要な機能だけを選択するカスタマイズが可能です。人材データ分析や人材配置シミュレーション機能も備え、1つのID・パスワードですべての機能にアクセスできるワンストップの人事システムとして、管理負担を軽減します。
ジンジャー人事労務は、雇用契約書や労働条件通知書などの入社手続き書類をペーパーレス化するシステムです。従業員情報の登録時に必須項目を設けることで記入漏れを防ぎ、統合型データベースの採用により、登録された従業員情報は勤怠管理・給与計算などのジンジャーサービスに自動連携されます。
複数のマスタに更新をかける必要がなく、1回の更新で済む点が大きな魅力です。また、企業ごとに管理したい従業員情報項目をカスタマイズでき、従業員の部署・役職・業務内容・保有資格等の情報を自動でタイムライン表示することで、人員配置などの意思決定にも活用できる便利な機能を備えています。
シェア率だけでなく機能で比較しよう
組織診断ツールを選ぶ際には、「診断項目のカスタマイズ性」「分析機能の充実度」「他のHRシステムとの連携性」「レポーティング機能」「フォロー施策の提案」など、自社の課題や組織文化に合った機能を比較することが重要です。
また、従業員の回答率を高める工夫や、診断結果を実際の組織改善につなげるサポート体制、データの蓄積・経年分析の可能性なども検討すべきポイントです。まずは自社の課題を明確にし、それに合った機能を持つツールを選定することをおすすめします。
