マネジメントとは?意味・定義、果たすべき役割と主な業務5つ

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日本語では「管理」と翻訳されがちなマネジメントですが、実際の仕事は管理だけにとどまりません。マネジメントの意味や定義、果たすべき役割とマネジメント業務を理解し、部下や自分の能力向上・キャリアアップに役立てていきましょう。
マネジメントとは?意味・定義、果たすべき役割と主な業務5つ

マネジメントとは

マネジメントとは、一般的に「管理」と翻訳されますが、ビジネスにおけるマネジメントは管理だけを指す言葉ではありません。ドラッガーによるとマネジメントは「組織の成果を向上させるための道具や機能、機関」。自身のキャリアアップのためにも、マネジメントの意味・定義と、果たすべき役割(マネジメント業務)を正しく理解することは不可欠です。

マネジメントの意味(定義)

マネジメントは「管理」以外にどういった意味を持っているのでしょうか。マネジメントの発明者として名高いピーター・ドラッカー氏は、マネジメントを「組織の成果を向上させるための道具や機能、機関」として定義しています。

さらにもう少し詳しく言い換えると、「会社(組織)の資源(ヒト・モノ・カネ・情報)を管理し、リスクとリターンを計測しながら最大限の効果を得る手法」といえるでしょう。

マネジメントが重視される背景

近年、マネジメントはビジネス環境において特に重視されています。それは、マネジメントの成否で組織のパフォーマンスが大きく変化するからです。

変化が激しい時代になり、一辺倒な手法では業績目標を達成しながら成長し続けることが難しくなりました。つねに状況に応じた変化を続けながら、組織を運営しなくてはなりません。つまり、現場の生産性向上や人材育成、業務効率化などを戦略的に続けていく必要があります。

これらはマネジメント能力が強く求められる領域であり、マネジメント能力を持った人材に対する需要が高まっているのです。

マネジメントの役割と目的

マネジメントの役割と目的とはどんな内容なのでしょうか。ドラッガー氏の解釈を参考に、マネジメントが果たすべき役割を解説します。組織にある資源(ヒト・モノ・カネ・情報)を効率的に運用し、高い目標に向かって組織を発展させつづけることがマネジメントの目的といえます。

マネジメントの主な役割

マネジメントの大家といえばピーター・ドラッカー氏は、マネジメントの役割を次の3つに集約しています。

1)それぞれの組織に特有の社会的機能を全うする。本業を通じて社会に「貢献」する。
2)組織に関わる人々が「生産的」に働き、仕事を通じて「自己実現」できるようにする。
3)社会的責任を果たす。組織として最大の責任とは、「社会を害さない」ことである。

出典:Drucker Studies

ドラッカー氏の理論は社会全体への影響を見据えたもので、営利・非営利を問わず、どのような組織にも共通するマネジメントの役割としています。もう少しわかりやすくまとめると、

  • 「自分が所属する組織の使命を果たす」
  • 「仕事を通じて人を活かす」
  • 「社会全体への貢献を果たす」

といった具合になるでしょう。

マネジメントの目的

ではもう少し具体的にマネジメントの「目的」を見ていきます。マネジメントは単なる「管理」ではありません。経営管理論におけるマネジメントは「評価・分析・改善・選択・調整・計画」といった意味が含まれているのです。

つまり、組織にある資源(ヒト・モノ・カネ・情報)を効率的に運用し、高い目標に向かって組織を発展させつづけることがマネジメントの目的といえます。当然この中には管理も含まれます。しかし、管理は「ある範囲からはみ出さないこと、逸脱しないこと」が主な目的です。一方、現代社会で重視されているマネジメントは、「計画・分析・改善」を目的とする傾向にあるのです。

マネジメントの種類

マネジメントには、その対象によってさまざまな種類があります。そこで主に組織階層ごとのマネジメントと、業務領域ごとのマネジメントに大別して紹介します。

組織階層ごとの分類

対象 マネジメント手法 内容
経営者層 トップマネジメント 事業目的や組織戦略の検討など
管理者層 ミドル・マネジメント トップマネジメントの補佐、トップとロワーの橋渡し
監督者層 ロワー・マネジメント 現場で働く層との関係を円滑に保ち、効率的に実務を遂行する

業務領域ごとの分類

対象業務領域 マネジメント手法 内容
組織運営 チームマネジメント 目標を達成するために計画し、チームをまとめ、メンバーとのコミュニケーションを図る。
組織運営 プロジェクトマネジメント 目標や行動計画に加え、人員配置やスケジュール管理などプロジェクト全体の運営計画と管理を行う。
組織運営 コンフリクトマネジメント 組織内における意見や感情、利害の対立を課題解決や成長に活かす。
組織運営 チェンジマネジメント 組織の変革を効率的に行うため、社員がに環境の変化に対応できるよう調整・サポートする。
組織運営 ナレッジマネジメント 属人的なスキル・知識などを集積し、組織の財産として共有し、全体的なパフォーマンスを向上させる。
対象業務領域 マネジメント手法 内容
人材管理 タレントマネジメント 優秀なスキル・個性を持った人材を把握し、最適な人材配置や育成に活かすことで組織のパフォーマンスを最大化する。
人材管理 ダイバーシティマネジメント 属性(国籍・性別・雇用形態など)が異なる人材同士が強調して働けるよう制度や文化を整備する。
人材管理 行動科学マネジメント ある結果に到達するための行動を分析し、社員のモチベーションを保ちながら無理なく目標を達成するよう導く。
人材管理 パフォーマンスマネジメント ランク付けや選別だけに依存せず、適切なフィードバックによってモチベーション向上や潜在能力を引き出すことを重視する。
人材管理 モチベーションマネジメント 社員に「動機付け」を行うことで、成果に向けた行動を促す。
対象業務領域 マネジメント手法 内容
メンタルヘルス メンタルヘルスマネジメント ストレスや環境の変化による社員の不調に対応し、現場の活力維持を目的とする。
メンタルヘルス ストレスマネジメント 現場のストレスをコントロールし、社員のパフォーマンスを向上させる。
メンタルヘルス アンガーマネジメント 客観視や原因の分析などを用いて、怒りをコントロールし、円滑なコミュニケーションを図る。