JAXAら宇宙の食市場つくる「Space Food X」プロジェクト始動 - 日本のあらゆるテクノロジー結集

JAXAらは、宇宙での食市場創造を目指すプロジェクト「Space Food X(スペースフードエックス)」を始動する。分野横断的に取り組むもので、初期メンバーには30以上の企業や研究機関らが参画する。月や火星で日本と同じような食事を楽しめる未来が、案外早く訪れるかもしれない。

JAXAら宇宙の食市場つくる「Space Food X」プロジェクト始動 - 日本のあらゆるテクノロジー結集

宇宙の食市場つくる「Space Food X」

リアルテックファンド、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)は3月27日、シグマクシスとともに、宇宙での食料マーケット創造を目指すプロジェクト「Space Food X(スペースフードエックス)」の始動を発表した。30以上の企業や研究機関らが参加する。

日本がマーケット創造のパイオニアに(出展:プレスリリース)

各国、各企業が宇宙開発にしのぎを削るなかで、近い将来、長期間の有人宇宙滞在が実現する可能性は高い。月や火星などで生活するには食料の確保が不可欠。地球からの輸送だけでなく、現地で効率的に生産する技術も求められる。多くの研究が進められているものの、生産効率や生産可能な種類の観点から課題は多いという。

一方、地球上でも食料問題を中心としたSDGsの取り組みが盛ん。日本では、生産効率の極めて高い植物工場、人口培養肉といった取り組みや、遠隔操作ロボットや3Dフードプリンターなどのロボット、AI技術を活用する研究開発が進んでいる。これら、日本の技術や食文化を最大限に活用することで、閉鎖型物質循環、食料生産システムや食料供給サービスなどを構築でき、また宇宙と地球の共通課題である食料問題を解決できると考えているとのこと。

分野横断で事業創出目指す

本プログラムは、JAXAが民間企業とともに進める「宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)」の一環として展開される。初期参画メンバーには、多種多様な分野の企業、研究機関、有識者が名を連ねる。

たとえば食料生産領域では、ミドリムシの大量培養技術を武器にバイオテクノロジー事業を展開するユーグレナ、AI水処理技術で高効率の水循環を実現し被災地へのシャワーシステム提供も注目されるWOTA(ウォータ)。食品加工領域では、SXSWにも出展した3DフードプリンタのOPENMEALS、日清食品ホールディングスやハウス食品ら大手も参画。

食空間や食文化領域ではANAが機内食の知見を生かし、市場創出に関しては人気コミック「宇宙兄弟」の名も並んでいる。

Space Food Xイニシアチブ参画メンバー(出展:プレスリリース)

Space Food X代表を務めるリアルテックファンドの小正瑞季氏は、「ワクワクしながら宇宙時代を想像して、その実現のために皆で知恵を絞ることで大人も子供も夢中になる。そこで共創したものが地球課題の解決にも繋がる。Space Food Xはそんな取り組みを目指していきたいと考えています」とコメント。

また同副代表を務めるJAXA新事業促進部の菊池優太氏は、「人類の宇宙への挑戦、それは技術革新の積み重ねの歴史です。月・火星へと世界の宇宙開発が新たなステージに向かういま始動する『Space Food X』は、日本が強みを持つ、食、ロボット、再生技術、コンテンツ、おもてなし、そして宇宙、これらに関わる異分野のプレーヤーの共創により、日本らしい未来の創り方にチャレンジします!」と述べている。

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