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カスタマーエクスペリエンス(CX)とは?企業の成功事例・向上させた方法

最終更新日時:
記事の情報は2020-07-01時点のものです。
カスタマーエクスペリエンス(CX)の意味や向上させるための手法、スターバックスやオリエンタルランド、星野リゾートといった企業の成功事例について解説します。カスタマーサクセスとの違いも紹介。

カスタマーエクスペリエンスとは

カスタマーエクスペリエンスとは、顧客が商品やサービスに触れることで得られた体験を評価する概念です。顧客行動のプロセスにしたがって商品やサービスの購入から利用、使用後のサポートにいたるまで、顧客がどのように価値を感じたのか多角的に分析します。

顧客と企業とのやり取りを一連のプロセスとして捉え、その流れで顧客の感じた感情や評価に注目することが重要です。顧客の体験をもとに、提供する商品に改良を加えたり、競合との差別化の実現ができたりするようになります。

顧客の行動プロセスを可視化する際は、カスタマージャーニーマップを利用すると便利です。次の記事ではカスタマージャーニーとはなにか、またカスタマージャーニーマップをどのように作成すればよいかについて解説しています。

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カスタマーサクセスとの違い

カスタマーサクセスとカスタマーエクスペリエンスの違いは、顧客を成功へ導く施策であるか顧客の体験を計測し向上させる施策であるかです。

カスタマーサクセスとは、直訳すると「顧客の成功」であることから、顧客の成功を企業がサポートする営業・マーケティングの手法です。どのような活動をすれば顧客の成功に寄与できるのかを明らかにし、定量・定性的に評価することで達成度合いを見える化します。

カスタマーサクセスは顧客がなにかしらの目標を成功するようサポートするのに対し、カスタマーエクスペリエンスは顧客の体験を向上させるように活動します。どちらも顧客をフォローする点では同じであるものの、フォロー後に達成させたい目標が異なります。

カスタマーサクセスについて詳しくは、次の記事で解説しています。こちらを参考にしてください。

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カスタマーエクスペリエンスを向上させるメリット

カスタマーエクスペリエンスを向上させるメリットとしては、次の3点が挙げられます。いずれのメリットにも共通しているのが、顧客にファンになってもらい商品やサービスをリピートして利用してもらうのが狙い、ということです。

  • リピート顧客の増加
  • ブランド価値の向上
  • 口コミの促進

リピート顧客の増加

カスタマーエクスペリエンスの改善によって顧客満足度が向上すると、リピート顧客が増加します。価値ある体験をした顧客は、同じ体験や経験を求めて同じ商品およびサービスを利用するからです。

リピート顧客に継続して購入してもらうためのコストは、新規顧客を獲得するためのコストの何分の一であることが大半です。顧客が自社の商品やサービスを続けて購入することで、確実かつ効率的に売り上げを向上できます。

ブランド価値の向上

顧客にすばらしい体験を提供すれば、ブランドの価値を保持できます。ブランドイメージの向上は、リピート顧客の増加だけでなく、社会的な評価が向上するメリットもあり競合他社との差別化に役立ちます。

たとえよい商品やサービスを開発・提供していたとしても、ブランド力がなければ新商品をリリースするたびに莫大な費用をかけてマーケティングをしなければなりません。一方、優れたブランドであると評判ならば、割高の商品・サービスでも購入してもらいやすくなります。ブランドがマーケティングを効率化してくれるというわけです。

口コミの促進

カスタマーエクスペリエンスは、顧客へ購入を継続させるだけでなく、SNSをはじめとしたコミュニケーションツールを通じて新規顧客への口コミを広げてくれます。

顧客の発信する情報は、信ぴょう性が高いと感じられやすく企業の宣伝より効果が高いケースはよくあります。特に拡散力の高いインフルエンサーによって口コミが広げられると、新規顧客の獲得はぐっと楽になるでしょう。

カスタマーエクスペリエンスを向上させる施策

カスタマーエクスペリエンスをどのように向上させればよいのか、その過程について説明していきましょう。カスタマーエクスペリエンスを積極的に向上させていくには、顧客との一つひとつの接点を見直す必要があります。

1. 現状を定量的・定性的に把握

まずは、自社の現状について的確に判断しなければいけません。顧客体験というと、どうしても定性的なデータを重視してしまいがちですが、数値をはじめとした定量的なデータから自社の状況を俯瞰することも重要です。

顧客アプローチの費用対効果や時間対効果、あるいはEVA(Economic Value Added)などの数値をしっかりと把握しましょう。現在、自社がどのような状態にあるのかを知ることがあらゆる施策の土台となります。

2. カスタマーエクスペリエンスへの影響度を計測

たとえ顧客の感じた快適さや感動したポイントなどを把握して評価するといっても、そういった指標はあいまいなものであり、顧客自身の主観によるものがほとんどです。

ですから、自社の現状をなるべく数字で把握すると同時に、顧客に提供するバリューについても顧客側がどう感じているのかを数値的な指標で把握しなければいけません。

また、カスタマーエクスペリエンス向上のために特別な施策を打ったならば、それを実施する前後で具体的に売上がどれくらい変動したのかを明らかにし、その顧客ロイヤルティへの寄与度に関してもなるべく正確に調べることが必要となります。

それによって、どのような点を強化し、どのような体験を強化すべきなのか把握できるようになってきます。

3. 課題を特定

カスタマーエクスペリエンスの売上への寄与度を明確にしたならば、今後何を改善していけばよいかを明らかにしましょう。目標と現実とのギャップを埋めていくということです。

たとえば、新規顧客と既存顧客に同じようなアフタサービスを提供していると仮定します。そこでどちらかの反応率が高くもう一方は低いといった場合、各々の顧客層に合ったサービス提供できるよう見直す必要があります。反応率の悪いアフターサービスは、その層には適していない可能性が高いことになります。

あるいは顧客に対する情報が一元化されておらず、そのため均質的なサービスを提供できていないのであれば、まずは顧客リストの整理をすること必要でしょう。それが結局はカスタマーエクスペリエンスを向上させられるからです。

4. 改善への仮説立て

これまでの課題について、さらに具体的に仮説化していきます。これにより、一つひとつの対策がどれぐらいの効果があるのかを予測できるようになります。

たとえば、現状のアフターサービスに不満をもっている顧客層を特定し、その人々へ代替サービスを提供するなどの施策を優先的にとっていくことで、カスタマーエクスペリエンスの向上が可能になります。

特にこちらの提供するサービスに対してどういう感情を持ったのかをなるべく詳細に把握することで、最適な対応策を練られるでしょう。

5. 施策を検証

上記で挙げた仮説について、実際に検証してみるプロセスです。またそれを実行するために必要となるシステムや予算、自社のスケジュールを明らかにしておきます。

こうした施策は、たいていマーケティング部を中心に社内横断的に実施されるため、利害関係部署への根回しや、その体制づくりにも計画が必須となるでしょう。

また、この仮説と検証のプロセスは何度も実践することが肝要です。はじめに立てた仮説が正しいというケースはまれですから、何度も仮説の立案と検証を繰り返すことによって、正しくアプローチする必要があります。

カスタマーエクスペリエンスを向上させている成功事例

最後に、カスタマーエクスペリエンスが向上した成功事例を紹介します。多くの企業がカスタマーエクスペリエンスの改善に力を入れているため、解説する以外の企業でも成功事例は数多く存在します。この機会に事例を探してみてはいかがでしょうか。

スターバックス

スターバックスでは、自社のミッションを実現するための方法として顧客に特別な体験を提供することを積極的に取り入れています。

具体的には、自社のプロモーションサイトやソーシャルメディアなどのデジタル媒体それぞれが、顧客に対して感動体験を何らかのかたちで提供するように設計されています。それぞれの媒体が緻密な戦略のうえで展開されてることはいうまでもありません。

また、スターバックスには画一的なおもてなしの形態が存在しません。そのため、それぞれのスタッフが独自に考えて行動するよう訓練されており、世界的なブランドとしてだけでなく、カスタマーエクスペリエンスのノウハウを有している著名な企業として名を馳せています。

オリエンタルランド

日本人のみならず、訪日外国人にも愛されているテーマパーク「東京ディズニーランド」を運営しているオリエンタルランド。常に最高のカスタマーエクスペリエンスを提供するために、ゲスト(来園者)一人ひとりのニーズ・ウォンツを把握した対応を心がけており、キャスト(従業員)がサービスを提供するプロセスに、さまざまな指標・マニュアルが設けられています。

これにより、リピート率は9割以上へと伸び、東京ディズニーリゾート全体の入園者数も3,000万人を超えるほどの人気です。ゲストを杓子定規で捉えるのではなく、一人ひとりの人間として接しつつ、キャスト自身の工夫によって最高の顧客体験を提供しています。

近年は、IT分野への投資も積極的に行っています。来園者の混雑緩和やアトラクションの待ち時間軽減を目指しており、専用アプリではクーポンの発行やトレンド情報の発信も行っています。

星野リゾート

「星のや」「リゾナーレ」など、さまざまなリゾート施設を運営している星野リゾートでは、1990年代から継続して綿密な顧客満足度調査を実施しており、顧客の生の声を定量的に集めることに注力しています。顧客がどういうニーズをもち、どんな点に満足しているか、逆にどこに不満をもっているかを顧客の声やフィードバックをもとに、客観的なデータとして捉えるよう努めています。

さまざまな顧客体験のどの要素が利益に直結するのかを導き出し、どのような活動に注力すべきかを明らかにしています。つまり、顧客体験をデータとして捉えることで顧客満足度と利益の双方に貢献しているといえるでしょう。

顧客がどういった経緯で自社のサービスを発見し、利用を決定したか、さらにリピートのきっかけとなった出来事は何かを具体的に把握しています。それらのデータを日々の業務に反映することで、常に顧客の潜在ニーズを捉えカスタマーエクスペリエンスを向上させています。

さらに、スタッフには複数の業務を担当するマルチタスクを義務化しており、広い視点から提供するサービスを捉えられるように設計しています。全員が顧客と向き合う体制を整えているからこそ、カスタマーエクスペリエンスが向上し成長し続けられているといえるでしょう。

顧客が何に価値を見出しているのかを知ろう

カスタマーエクスペリエンスは、顧客がどういう価値を感じたのかをその行動のプロセスにしたがって総合的に評価したものです。そのほとんどは顧客の主観的な評価となり、何よりも「顧客が自社商品の何に価値を見出しているのか」を客観的に知ることが極めて重要となります。

その徹底調査なくして顧客に良質な体験を提供することは不可能であり、そこから繰り返し仮説を立てて検証するというプロセスを経る必要があります。

そうでなければ、いくら現場のスタッフが努力を重ねても、行動が的外れなものになってしまう可能性もあるのです。本記事で説明したプロセスを参考に、ぜひ自社のカスタマーエクスペリエンスにて見直すのをおすすめします。カスタマーエクスペリエンスを見直す際には次のツールや事例も参考にするとよいでしょう。

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