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ERPと販売管理システムの違いとは?目的や機能・導入するメリット

最終更新日:(記事の情報は現在から203日前のものです)
ERPと販売管理システムはどちらも業務効率や生産性を高めるシステムです。ERPと販売管理システムの違いやそれぞれの機能、メリット、導入に適している企業についてわかりやすく解説します。

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ERPと販売管理システムは、どちらも企業の業務を支援するシステムですが、それぞれ対応している範囲や導入目的が異なります。どちらを導入すればいいのか悩んでいる場合は、この記事を参考にそれぞれの違いを知り、自社に合ったシステムを選びましょう。

ERPとは

ERPとは、「Enterprise Resource Planning」の略で、企業の経営資源である「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」を一元管理し、経営を効率化するためのシステムのことです。

ERPは、企業全体の情報をリアルタイムで共有し、異なる部門間でのデータの一貫性を保つことで業務プロセスの最適化を図ります。

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ERPの主な機能

ERPの機能には、主に次のようなものがあります。

  • 販売管理
  • 生産管理
  • 会計管理
  • 人事管理

販売管理

ERPに備わっている販売管理機能は、見積もりや受注の作成、出荷や納品のスケジューリング、請求や回収の発行・管理など、販売に関する一連の業務をサポートする機能が備わっています。顧客や商品のマスタ管理、販売実績や売上・利益・粗利のレポート作成といった機能もあります。

生産管理

ERPの生産管理機能では、製品の設計や仕様、図面や部品表の管理や工程表の作成、製造指示、原材料や製品の在庫管理のほか、製品の検査や品質管理、レポート作成などを行う機能が備わっています。また、業界や企業独自のプロセスに応じてカスタマイズが可能です。

会計管理

ERPの会計管理機能では、財務データや会計データを収集し、一元化する機能があります。また、会計管理だけでなく、自社内で経営に活かすために作成する会計データの作成も可能です。

人事管理

ERPの人事管理機能では、従業員の基本情報や給与、福利厚生のほか、評価やスキルなどのデータを一元管理できます。ほかにも、給与計算の自動化や支払いのプロセス管理、勤怠記録などの管理も可能です。

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販売管理システムとは

販売管理システムとは、販売業務に関係する一連の流れを管理するシステムです。商品を販売するまでの、仕入、受注、在庫、出荷、納品、請求、代金回収といった一連の業務を管理します。

販売管理システムは、販売活動の迅速化、在庫の適正管理、顧客対応の向上などを実現します。

>>販売管理とは?目的やフローとシステム導入のメリット

販売管理システムの主な機能

販売管理システムの機能には、主に次のようなものがあります。

  • 販売管理
  • 在庫管理
  • 購買管理

販売管理

販売のプロセスにおけるすべての業務を効率よく行うための機能です。見積もりの作成や受注管理、請求書の発行・管理、入金管理などがスムーズに行えます。

販売管理システムの自動化により、注文内容の正確性や納期遅れのリスクを軽減します。

在庫管理

在庫管理機能は、在庫状況をリアルタイムで把握するための機能です。商品の入荷や出荷の状況を正確に把握し、在庫の不足や過剰在庫問題を回避し、適正在庫を維持できるようサポートします。

購買管理

購買管理とは、仕入れ先や仕入れ商品・仕入れ価格など、購買に関する一連の業務を管理する機能です。データにより収支を正しく把握し、経営状況が明らかにできるため、正確な経営判断が可能です。

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ERPと販売管理システムの違い

ERPと販売管理システムの違いについてわかりやすく解説します。

項目 ERP 販売管理システム
対応範囲 企業全体の基幹業務 販売に関する業務
導入目的 業務効率化、意思決定迅速化、経営状況可視化、コスト削減など 販売業務効率化、売上向上、顧客満足度向上、在庫管理最適化など
データの統合 企業全体 販売部門
ユーザーの利用範囲 全社 販売部門
導入の規模と費用 時間とコストがかかる 導入が容易で低コスト

対応範囲

ERPは、企業全体の複数の業務領域を統合的に管理するため、その対応範囲は広範におよびます。一方、販売管理システムは、販売プロセスに特化したシステムです。

導入目的

ERPは、業務プロセスの効率化・標準化・最適化、各部門のデータの一元化・共有化・活用、コンプライアンスの強化など、企業経営を効率化する目的で導入されます。

販売管理システムは、販売業務の効率化・自動化・可視化、属人化の防止・品質の向上、売上や利益などのデータの分析・活用など、商品を販売するためのプロセスを効率化する目的で導入されます。

データの統合

ERPは、企業全体のデータを一元的に管理し、部門間でのデータの一貫性を保ちます。販売管理システムもデータを管理しますが、主に販売部門内でのデータ管理に特化しています。

ユーザーの利用範囲

ERPは、企業の各部門が利用し、全社的な業務プロセスを支援します。一方、販売管理システムは、主に販売部門の従業員が使用し、販売活動をサポートします。

導入の規模と費用

ERPは、広範な機能と複数部門の統合管理が求められるため、導入には時間とコストがかかります。販売管理システムは、特定の機能に特化しているため、比較的導入が容易でコストも抑えられます。

ERPと販売管理システムのメリット

ERPと販売管理システムのそれぞれのメリットについて説明します。

ERPのメリット

ERPのメリットには、次のようなことが挙げられます。

>>ERPのメリット・デメリットは?データ一元化で得られる強み

業務プロセスの効率化が図れる

ERPは、社内のすべての業務を統合的に管理することで、業務プロセスの効率化を図り、作業時間や手間・ミス・コストの削減が可能です。

また、企業全体の情報をリアルタイムに共有可能となるため、業務の連携性や協調性が高まり、作業のスピードや品質の向上にも寄与します。

データを一元管理できる

ERPは、各部門で管理しているデータを一元的に管理して、一貫性のある正確なデータを活用できる点も大きなメリットです。二重入力や入力ミスを防ぎ、正確な情報のもとにリソースを配置できます。

コンプライアンスの強化

ERPは、コンプライアンスやガバナンスを支援する機能も備えています。

財務報告やデータのセキュリティ、プライバシー保護など、さまざまなコンプライアンス要件をシステム内で管理可能です。法的リスクの低減と企業の信頼性向上が期待できます。

顧客サービスの向上

ERPの統合的なデータ管理により、顧客情報を正確に把握し、迅速な対応が可能になります。

たとえば、営業担当者は顧客の購入履歴や問い合わせ履歴をリアルタイムで確認し、パーソナライズされたサービスを提供できます。顧客満足度が向上し、リピーターの獲得にもつながるはずです。

経営戦略の支援

ERPは、経営陣が戦略的な意思決定を行う際に役立つシステムです。

ERPのリアルタイムでのデータ分析やレポート作成機能を活用することで、企業の現状や将来の動向を的確に把握可能です。競争力を維持・強化し、持続可能な成長を目指すための戦略を立てやすくなります。

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販売管理システムのメリット

販売管理システムの導入メリットには、次のようなことが挙げられます。

販売業務を効率化できる

販売管理システムは、販売に関連するデータの自動入力や作業の自動化により、従来かかっていた工数や人的ミスを削減したり、業務負担を軽減したりすることで、販売業務の効率化が図れます。

また、データの正確性や一貫性・整合性のほか、品質の担保が可能になります。

属人化を防止できる

販売管理システムは、販売に関連するデータを一元管理できるため、販売業務の属人化を防ぎ、業務プロセスの標準化が可能になります。

従業員の急な休みや退職した場合にも、システム上のデータをもとに販売業務を進められます。

販売データを分析・活用できる

販売管理システムは、販売に関連するデータを集約することで、売上や利益などのデータを分析・活用できます。

製品の種類や地域別での売上を可視化できるため、需要の予測や生産計画にも利用でき、今後の経営に活かせます。

在庫管理の最適化

販売管理システムは、リアルタイムで在庫状況を把握し、適切な在庫レベルを維持するのに役立ちます。

過剰在庫や欠品を防ぐことで、在庫回転率を向上させ、在庫コストの削減が可能になります。また、在庫データを正確に管理することで、適切な補充タイミングも予測可能です。

顧客対応の迅速化

販売管理システムは、受注から出荷までのプロセスを一元管理することで、顧客への対応を迅速に行えるようになります。リアルタイムで在庫状況や出荷状況を把握できるため、顧客からの問い合わせにも即座に対応可能なため、顧客満足度が向上します。

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ERPと販売管理システムのどちらを導入すべきか

まず、全社的な業務効率化と迅速な意思決定を目的とするのか、販売プロセスを効率化したいのか、導入目的を明確にしましょう。

ERPが適している企業

ERPは、大規模な企業や複数の部門を持つ企業に適しています。製造業、流通業、金融業など、複雑な業務プロセスを持つ業種での導入が効果的です。

ERPは、その広範な機能と統合性のために導入コストが高く、導入期間も長くなります。企業全体に影響を及ぼすため、事前の準備やトレーニングも必要です。大規模な組織で全社的な効率化を図る場合には導入価値があるでしょう。

ただし最近は、クラウドの特性を利用して、低価格、スモールスタートで導入・運用できるクラウドERPも増えています。

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販売管理システムが適している企業

販売管理システムは、中小企業や販売部門に特化したニーズを持つ企業に適しています。小売業やサービス業など、販売プロセスの効率化が重要な業種におすすめです。

販売管理システムはERPに比べて導入コストが低く、導入期間も短くなります。迅速に導入でき、早期に効果を実感できるでしょう。まずは無料トライアルでお試し利用してみて、メリットを体験してみるとよいでしょう。

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ERPと販売管理システムの違いを理解して導入しよう

ERPと販売管理システムは、対応の範囲や導入の目的が異なります。ERPは、企業のすべての業務を統合的に管理するため、販売管理システムは、販売活動を管理するためのシステムです。

それぞれの違いや特徴を理解し、自社に合うシステムを導入してください。

販売管理システムは、機能や特徴がそれぞれ異なります。導入を検討する際は、複数のシステムを比較検討し自社に最適なものを選んでください。

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