CDPツールおすすめ比較13選!選び方やMA・BI・DMPとの違い
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おすすめCDPツールの資料を厳選。各サービスの料金プランや機能、特徴がまとまった資料を無料で資料請求可能です。資料請求特典の比較表では、価格や細かい機能、連携サービスなど、代表的なCDPツールを含むサービスを徹底比較しています。ぜひCDPツールを比較する際や稟議を作成する際にご利用ください。
CDPツールとは
CDPとは「カスタマーデータプラットフォーム(Customer Data Platform)」の略称で、顧客データを収集や統合、分析するためのマーケティングソリューションです。
CDPツールを活用してWebサイトやアプリ、基幹システムなどさまざまな場所に散らばっている顧客データを統合して一元管理し、分析することにより顧客の属性や行動履歴を調査できます。
これにより、顧客ごとに最適化されたアプローチが可能となり、One to Oneマーケティングが実現できます。
DMPツールとの違い
CDPツールと類似のツールとして、DMPツールが挙げられます。DMPとは「データマネジメントプラットフォーム(Data Management Platform)」の略称で、データ収集や統合のために使用されるシステムです。
どちらも類似の機能を持っていますが、CDPは顧客理解のために導入することが多いのに対して、DMPはデジタルマーケティング(とくに広告配信)の精度向上のために活用されることが多いです。
データの持ち方も異なり、CDPではファーストパーティデータとして顧客のLTVを向上させるために、長期間にわたってデータを保存します。一方、DMPは匿名化されたサードパーティデータとして広告のターゲティングのために使用するので、長くても半年程度しかデータを保存しません。
CDPツールでできること
CDPツールの主にできることと分野は次の4つです。これらにより、データにもとづいた精度の高いマーケティングが可能となります。
- データ収集
- データ統合
- データ分析
- データ活用
データ収集
Webサイトの行動履歴や購買履歴、アプリの利用データ、SNS、メール、POS(販売時点情報管理システム)、CRM(顧客関係管理)など、さまざまなチャネルから顧客データを収集します。
データ統合
収集したデータを正規化して整形する機能です。異なるデータソースからの情報を統一的な形式に変換し、一貫性を保ちます。重複データや矛盾データを修正し、統合的な顧客プロファイルを作成できます。
データ分析
顧客を、特定の属性や行動パターンにもとづいて異なるセグメントに分類して管理します。過去のデータを活用して将来の行動やトレンドを予測し、マーケティング戦略や施策を最適化します。分析結果を可視化して、社内で共有可能です。
データ活用
分析結果をもとに、顧客一人ひとりに最適なマーケティング施策を実行します。メールマーケティングやWeb広告、レコメンド、キャンペーンなど、さまざまなマーケティング施策を実行・管理可能です。マーケティング施策の効果を評価するためのレポートやダッシュボードも提供します。
CDPツールの選び方
CDPツールを選ぶ際は、次の流れで確認しましょう。
- CDPツールの導入目的を確認する
- CDPツールの機能を確認する
- CDPツールを導入する際の注意点を確認する
- CDPツールの料金・価格相場を確認する
CDPツールの導入目的を確認する
CDPツールの導入を検討する際は、まず導入目的を明確にしましょう。主な導入目的は次のとおりです。
導入目的 | 詳細 |
---|---|
データの分析と迅速な意思決定をしたい | リアルタイムのデータ分析と可視化ができるCDPツールがおすすめ |
顧客体験の最適化をしたい | 顧客の行動データを解析し、顧客の行動パターンや好みを把握できるCDPツールがおすすめ |
顧客データを一元管理したい | オムニチャネルからの顧客データを統合し、一元管理できるCDPツールがおすすめ |
CDPツールの機能を確認する
CDPツールでできること、利用できる機能は次のとおりです。上記の導入目的・課題をどのように解決できるか記載しているため、必要な機能を洗い出しましょう。
【基本的な機能】
機能 | 詳細 |
---|---|
データ統合と収集 | オムニチャネルからの顧客データを統合し、一元管理する機能 |
データ品質管理 | 重複データの管理や不正確なデータの修正を行い、データ品質を向上させる機能 |
顧客プロファイルの作成 | 個別の顧客プロファイルを作成し、購買履歴、行動履歴、興味などの情報を結びつける機能 |
セグメンテーション | 顧客を異なるセグメントに分類し、ターゲットとなる顧客グループを識別する機能 |
パーソナライゼーション | 顧客プロファイルにもとづいて、ターゲット顧客に対してパーソナライズされたコンテンツや提案を行う機能 |
リアルタイムデータ分析 | リアルタイムで顧客データを分析し、顧客プロファイルを更新したり、優先順位の高いアクションを決定したりする機能 |
ターゲティングと自動化 | セグメント化された顧客に対して自動化されたマーケティングキャンペーンやメッセージを送信する機能 |
予測分析 | データをもとにして顧客の将来的な行動や購買確率を予測する機能 |
レポートとダッシュボード | 顧客行動の洞察を提供し、マーケティング施策の効果を評価するためのレポートやダッシュボードを提供する機能 |
【その他の機能】
機能 | 詳細 |
---|---|
個人情報保護 | 個人情報保護法やGDPRに準じたデータ管理を実現する機能 |
データガバナンス | データのアクセス権限を管理し、不正アクセスを防ぐ機能 |
セキュリティ | データの暗号化やアクセスログの監査など、セキュリティ対策を強化する機能 |
API連携 | 他のシステムと連携し、データを自動的に連携できる機能 |
CDPツールを導入する際の注意点を確認する
CDPツールを導入する際、失敗しないために次の項目も確認しておきましょう。
確認事項 | 詳細 |
---|---|
既存システムとの連携 | CDPツールでは自社の保有しているファーストパーティデータを1つのIDに統合するので、多くのシステムとの連携が必要になります。 統合するデータにはWebサイトや広告配信といったオンラインのデータだけではなく、店舗への来店記録や購買情報といったオフラインデータも含まれています。そのため、導入に当たっては顧客データに関わる既存システムを整理して、これらの情報を連携可能なツールを選びましょう。 |
サポート体制 | CDPは使いこなすのが難しいツールなので、導入したあとも操作方法に悩んだり、トラブルが発生したりといったことが頻繁に発生しがちです。 そのためサポート体制は非常に重要で、サポートが充実しているのか、トラブルが発生した場合にベンダーから迅速な対応が得られるかは必ずチェックしてください。また、新しいシステムを導入して、新たにCDPツールにデータを統合する場合もベンダーのサポートが必要となります。 |
費用対効果 | CDPツールは機能重視のツールを選ぶと比較的高額になります。また、導入によって即効果が出るタイプのツールでもないため、将来的な拡張性も含めて、長期的、総合的に費用対効果を検討する必要があります。 トライアル期間があったとしても、その期間内で成果が出ることはまれなので、1年以上のスパンで費用対効果を分析する計画を立ててください。 |
データセキュリティ | 顧客データは機密情報であり、セキュリティ対策が欠かせません。CDPツールの提供元がデータ保護や暗号化など、十分なセキュリティ対策を提供していることを確認しましょう。 |
CDPツールの料金・価格相場を確認する
クラウド型CDPツールはSaaSモデルを提供しており、初期費用は0円~5万円程度、月額利用料は数十万円~数百万円まで、プランや機能によって異なります。
オンプレミス型やパッケージ型CDPツールの場合は、初期費用と年間保守費用が発生します。
CDPツールの料金は、基本的に次の要素によって変動することが多いです。
要素 | 詳細 |
---|---|
利用者数やデータ量 | 利用者数や扱うデータの量によって料金が変動することがあります。大規模な企業やデータ量の多い企業ほど、料金も高くなる可能性があります。 |
機能とカスタマイズ | CDPツールの提供する機能やカスタマイズの度合いによって料金が変わることがあります。高度なカスタマイズや追加の機能を必要とする場合、料金が増えることがあります。 |
データの集積元と種類 | CDPツールは複数のデータソースからデータを集積するため、データの種類や集積元によって料金が変わることがあります。 |
トラフィックとアクティビティ | ツールの利用状況やアクティビティによって、料金が変動することがあります。高いトラフィックや多くのアクティビティがある場合、追加料金が発生する可能性があります。 |
サポートレベル | プロバイダーが提供するサポートのレベルによっても料金が異なることがあります。24時間対応や専用のカスタマーサポートを利用する場合、料金が上がることがあります。 |
具体的な価格はプロバイダーやカスタマイズの内容によって大きく変動するため、導入を検討する際には複数のプロバイダーから見積もりを取得し、自社のニーズに合った適切な運用タイプとプランを選択することが重要です。
おすすめCDPツール比較13選
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Salesforce Data Cloud - 株式会社セールスフォース・ジャパン
- Salesforceや外部データソース、PDFなど多様なデータに接続
- 統合データをもとに顧客一人ひとりの全体像把握をサポート
- 業務部門によるデータ活用が可能
Salesforce Data Cloudは、株式会社セールスフォース・ジャパンが提供しているデータプラットフォームです。保有する大量のデータを一元化し、顧客の分析や活用に適したデータモデルを構築できます。
利用システム上のデータはもちろん、外部のDWHやメール、PDFなどのデータを統合し顧客プロファイルの作成が可能です。マーケティング部門だけでなく、セールスやサービスなども含む幅広い部門で、ワークフロー自動化や顧客とのやり取りをサポートしてくれます。
- SQLを使用せず、ノーコードでデータ基盤を構築
- CDPに限らず、MA、BI、CRMといった幅広い機能を統合
- 機能を自由にカスタマイズできる
b→dashは、株式会社データXが提供しているCDPツールです。「データパレット」という独自のGUIによってSQLの知識がなくてもデータの加工、統合が直感的に行えます。テンプレートも充実しているので、データ加工も簡単で、MAやBI、Web接客システムと連携してのシームレスなデータ活用、顧客アプローチが可能です。Webサイトマネジメント、MA、アナリティクスツールも提供しているのでこれらと連携すれば、さまざまな顧客データ活用が可能です。
AIRIS - Appier Group株式会社
- リアルタイムに複数のソースからデータを取り込み統合
- AIによる顧客予測が可能
- 多様な分析レポートをテンプレートとして実装
AIRISは、Appier Group株式会社が提供しているAI搭載型CDPツールです。直感的な操作で、データの統合からインサイト取得まで行えます。
複数ソースからリアルタイムでデータを取り込み、AIにより統合できます。可視化機能を備えたテンプレートによりデータを統合できるほか、価格感度スコアやCVスコアなど、多様な観点でのAI予測が可能です。
カスタマーリングス - 株式会社プラスアルファ・コンサルティング
- CRM/MAから進化したCDPツール
- ECカート、受注管理、LINEマーケティング関連システムと連携できる
- 導入後も安心の支援体制
カスタマーリングスは、株式会社プラスアルファ・コンサルティングが提供しているCDPツールです。とくに連携できるECカートが充実しておりEC事業者向けに強みを持っています。
導入後の支援体制も充実していて、導入、初期支援だけではなく、専任担当者によるフォロー、勉強会、ユーザーサイト、オンラインサポートといった複数手段による運用・定着支援を行っています。
Mobile Marketing Cloud(MMC) - CM.com Japan株式会社
- CSV、Excel形式で顧客データをアップロードし統合
- 分析をもとにした広告配信まで実行できるMA機能を搭載
- 収集した顧客データと配信データをもとに配信リストを細分化
Mobile Marketing Cloud(MMC)は、CM.com Japan 株式会社が提供しているCDPツールです。MA機能も実装し、分析データとドラッグ&ドロップで作成できるワークフローをもとに、メルマガやSMS広告などの配信を自動化可能です。
また、配信結果や顧客データをもとに、配信属性を抽出し、広告配信のための顧客リストを作成できます。
INTEGRAL-CORE - 株式会社EVERRISE
- ノーコードで顧客データを統合できる
- 30以上※のBI、MA、Web接客ツールなどと連携
- 希望に合わせて専用環境も構築可能
INTEGRAL-COREは、株式会社EVERRISEが提供しているCDPツールです。同社は超大量アクセス・超大量データ・高可用性のシステム構築を得意としており、CDPを通じてリアルタイムのデータ活用が可能です。
導入後の支援も可能で、企業の攻めのDX推進やビジネス全体をデジタル化する支援も行っています。センシティブな顧客データを扱うユーザーの場合は、希望に合わせて専用環境の構築も可能です。
※出典:EVERRISE「CDP「INTEGRAL-CORE」【公式】カスタマーデータプラットフォーム」(2024年7月29日閲覧)
Tealium
- アメリカを中心に世界で活用されているCDPツール
- 秒単位で行動ログをインプット、ユーザーに適したアクションにつなげる
- 1,300以上※の統合機能を備えており、さまざまなツールと連携できる
Tealiumは、Tealium Japan株式会社が提供しているCDPツールです。2008年にアメリカで誕生したツールで日本には2016年に上陸しました。
ユーザーの行動ログをインプットすると、その行動特性に合わせたアクションを秒単位で行う対応のスピードが魅力的なツールです。各種統合機能を備えており、さまざまなツールで取得した顧客データを統合管理可能です。
※出典:Tealium「Products – Data Management & Storage - Tealium JA」(2024年7月29日閲覧)
Adobe Experience Platform
- 顧客プロファイル、セグメントをミリ秒単位に調査
- さまざまなチャネルからの顧客情報をAIが効率的に分析
- オープンAPIを活用して、顧客アプリケーションを構築できる
Adobe Experience Platformは、アドビ株式会社が提供しているCDPツールです。独自のAIによってさまざまなチャネルからインプットされた顧客データを素早く統合、分析して利益向上につながるインサイトを発見できます。
また、オープンAPIを活用すれば新しい顧客向けアプリケーションを速やかに構築できます。AWSやSAPなどさまざまな外部システムとの連携が可能です。
Treasure Data CDP
- ⼤規模かつセキュアにデータの収集、統合、分析が行える
- 170を超える※連携コネクタが標準機能
- One to Oneマーケティングの実現に役立つ
Treasure Data CDPは、トレジャーデータ株式会社が提供しているCDPツールです。170を超える連携コネクタを標準搭載しており、さまざまなチャネルに保存されている顧客データを横断的に収集、統合、分析できます。高度なインサイトによってキャンペーンの方向性を決めて、ターゲット一人ひとりにあった適切なアプローチ施策を展開できます。
※出典:トレジャーデータ「Treasure Data CDPの特徴 - CDP(カスタマーデータプラットフォーム)のTreasure Data」(2024年7月29日閲覧)
Rtoaster insight+
- Rtoaster action+、reach+で素早くCDPを立ち上げられる
- Google BigQueryをインフラに採用
- 100名を超える※コンサルタントがデータ活用支援をサポート
Rtoaster insight+は、株式会社ブレインパッドが提供しているCDPツールです。
顧客データを収集し、後続のアクションに活用できるようにする「insight+」だけではなく、Webサイトでの高精度なレコメンドや接客を行うための「action+」といったツールと組み合わせて、効率的なマーケティングが可能です。Google BigQueryをインフラに採用しているので、多種大量のデータも高速かつ効率的に処理できます。
※出典:ブレインパッド「CDP(カスタマーデータプラットフォーム) のinsight+ | 特徴 | Rtoaster (アールトースター) 」(2024年7月29日閲覧)
Sitecore CDP
- データのサイロ化を防ぎ、精度の高い顧客プロファイルを実現
- あらゆる領域での顧客行動をリアルタイムでトラッキング
- GDPRに準拠
Sitecore CDPは、サイトコア株式会社が提供するCDPツールです。データのサイロ化や顧客プロファイルがバラバラになることを防ぎ、顧客データをオムニチャネルで取得、統合、活用できます。Content Hub、Experience Managerといった関連システムと組み合わせることにより、効率的な顧客アプローチが可能です。
goline CDP
- ETL(データの抽出・変換・連携)機能付きCDPツール
- データパイプラインの自動化
- 異常検知機能で問題の早期発見と対応が可能
goline CDPは、デジマール株式会社が提供しているETL機能付きCDPツールです。ETL機能により、不正確なデータや重複データを取り除き、データ品質を向上させます。異常検知機能により、データの異常なパターンや外れ値を検知し、問題の早期発見と対応に役立ちます。
KARTE Datahub
- 外部サービスと柔軟に連携できる
- Google BigQueryやTreasure Dataとシームレスに連携
- 大規模データ処理基盤を実装
KARTE データ連携は、株式会社ブレイドが提供するCXプラットフォーム「KARTE」の外部サービスデータ連携機能です。CRM、MA、ETLのほか、Google BigQueryやTreasure Dataなど多くのサービスと連携できます。大規模データ処理基盤により、リアルタイム解析したデータを活用したり、複雑な処理をスケジューリングしたりできます。
CDPツールと連携すると便利なツール
CDPはデータを収集、統合、分析することがメインのツールなので、単体では効果を発揮しにくいツールです。そのため他のツールとの連携を前提に使用します。CDPツールと連携させるシステムとしてはMAツール、BIツール、CRMシステムなどが挙げられます。
MAツール
MAツールとは、マーケティングオートメーションの略称です。MAは主にリード育成のために使用するツールで、CDPで統合・分析されたデータを活用して、顧客にアプローチするために使用します。
CDPとMAツールを連携して使用することにより、より精度の高いマーケティング・顧客アプローチ施策を展開したり、より深く顧客行動について分析できたりします。
BIツール
BIツールは、ビジネスインテリジェンスツールの略称です。BIもCDPもデータ収集、分析のためのツールですが、BIツールはどちらかといえば収集したデータを加工、分析して経営や日常業務に役立てるためのツールで、CDPとは微妙に役割が異なります。
CDPで収集したデータの使用用途によってはBIと連携させて、BI上でデータを解析してください。
CRM
CRM(顧客関係管理)は、顧客との関係を管理するためのソフトウェアであり、顧客とのコミュニケーションや営業活動を効率化します。CDPとCRMを連携させることで、顧客の全体像を把握し、より個別化されたサービスやサポートの提供が可能になります。
CDPツールを導入するメリット
CDPツールの導入は、企業の顧客理解とマーケティング戦略の最適化に大きなメリットをもたらします。CDPツールの主なメリットを詳しく解説します。
顧客データの一元管理
CDPツールによりWebサイトやアプリ、販売、マーケティング、カスタマーサービスなどのさまざまなチャネルから収集された顧客データを一元化できます。作成された顧客プロファイルにもとづき、顧客の属性や行動、嗜好などを把握することで顧客の全体像をより深く理解できるようになります。
顧客を中心とした部門間の連携強化にもつながり、組織全体の業務効率の向上も実現可能です。
顧客エンゲージメント向上
CDPツールで顧客データを統合することで、顧客の購買履歴や行動傾向、嗜好などを詳細に分析でき、その結果をもとにしたターゲティングとパーソナライズが可能になることはメリットです。
顧客の興味やニーズに合わせて、最適な商品のレコメンドやオファーを提供可能になり、マーケティング活動の効率化と顧客エンゲージメントの向上につながります。
迅速でデータドリブンな意思決定
CDPツールを利用することで、リアルタイムにデータを分析し、迅速なマーケティングの意思決定が可能になることも大きなメリットです。
データにもとづいてマーケティング施策の効果を評価し、ROI(投資利益率)を最適化可能です。無駄な施策を削減しながら、市場や顧客の変化に柔軟に対応することで、競争優位性の維持につながります。新たな商品やサービスの開発、新しいビジネスモデル構築も期待できるでしょう。
オムニチャネルマーケティングの実施
CDPツールを使用することで、顧客が複数のチャネルを通じてやり取りする際に、一貫した顧客体験を提供可能になります。顧客の行動や嗜好に合わせて、適切なタイミングでコンテンツやクーポンを配信でき、効果的なマーケティング活動が可能になる点もメリットと言えるでしょう。
コンプライアンスとデータ保護の強化
CDPツールはデータプライバシーに関する規制遵守も支援します。顧客データの管理と利用に関し、透明性とセキュリティを高めることで、企業の信頼性とセキュリティを保ちながら、顧客のプライバシー保護を実現できます。
CDPツールを運用する際の注意点
CDPツールを運用する際は次の点に注意してください。
- 同意にもとづく個人情報管理の徹底
- プライバシーポリシーと利用規約の確認・更新
- データ漏えい防止対策を強化する
- データの品質と整合性を保つ
- 継続的な学習と改善
それぞれのポイントについてわかりやすく説明します。
同意にもとづく個人情報管理の徹底
ユーザーからの明確な同意を得ずに個人情報を収集することは避け、コンプライアンスに則った個人情報管理を徹底してください。
CDPツールを運用するためには、多様な顧客データの収集・管理が必要になります。これらの情報は、国内では個人情報保護法にもとづいて厳重に管理しなければならず、GDPR(EU一般データ保護規則)を含む国際規制の枠組み内でも厳格に扱う必要があります。
こうした規則には、個人情報の取得においてユーザーからの明示的な同意が必要です。したがって、CDPの運用を行う際には、データ収集の目的を明確に定義してユーザーに示したうえで、ユーザーの同意を確実に得るようにします。収集したデータは、あらかじめ定めた利用目的にのみ使用し、それ以外の目的で使用しないように管理を徹底します。
プライバシーポリシーと利用規約の確認・更新
CDPツールを運用する際には、使用されるすべてのチャネルにおけるプライバシーポリシーと利用規約の適合性を定期的に確認し、更新することが重要です。
個人情報保護法をはじめ、各種個人情報を取り扱う法律や規制は国内外で頻繁に改正されています。そのため、改正のたびにプライバシーポリシーと利用規約を見直し、それらが現行の法規に即しているかどうかを確認して、必要に応じて更新作業を行う必要があります。
これにより、ユーザーの信頼獲得とコンプライアンスリスクの最小化が実現可能です。
データ漏えい防止対策を強化する
CDPツールの運用では、顧客の個人情報を一元管理するメリットがありますが、その反面で、膨大な顧客データの集約はデータ漏えいのリスクを高める可能性があります。データ漏えいは法的責任だけでなく、顧客の信頼損失や企業イメージの毀損につながる深刻な問題です。
企業はCDPツールのセキュリティ機能を最大限に活用し、定期的なセキュリティ監査やぜい弱性評価を実施することが重要です。また、従業員向けのデータ保護トレーニングを行い、データへのアクセス管理を徹底することも不可欠。さらに、万が一のデータ漏えい発生時の対応計画を策定し、データ漏えいリスクに対する保険への加入も検討することが推奨されます。
データの品質と整合性を保つ
データの品質と整合性は、CDPツール運用の成否を左右します。不正確や重複、古いデータの混入があると、分析結果の信頼性が低下し、マーケティング戦略に悪影響を及ぼす可能性があります。
定期的なデータクレンジングと品質チェックを行い、データの整合性と有効性を保つように努めましょう。
継続的な学習と改善
テクノロジーやマーケティング手法は日進月歩で進化しています。CDPツールも定期的なアップデートや新しい機能の追加が行われます。最新のトレンドやテクノロジーの進化に適応しながら、ツールの機能を最大限に活用することが重要です。
市場環境やマーケティング環境も常に変化しているため、CDPツールを活用することで得られた学びや成果をもとに、戦略の見直しやプロセスの改善を行うことも大切です。継続的な分析と改善により、CDPツールの運用効率と成果の最大化を目指しましょう。
CDPツールで効果の高い顧客アプローチを実現しよう
CDPツールは、顧客分析の工数削減、KPIの改善といったメリットがあり、マーケティングおよびセールスの効果を向上させたい企業におすすめのツールです。選定の際は次のポイントに注意して選ぶのをおすすめします。
- 目的を明確にする
- 既存システムとの連携を検討する
- サポート体制をチェックする
- 費用対効果を算定する
CDPツールについて深く検討したい方は、サービス資料を請求し比較するとよいでしょう。
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