2018年1月「テレワーク推進賞」日本テレワーク協会
「テレワーク推進賞」とは日本テレワーク協会が2000年からスタートし、今年で18回目を迎える働き方改革の先駆けともいうべきアワードである。ICT(情報通信技術)を活用して、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方を可能にする「テレワーク」の普及を目的としている。
2018年1月に発表された「第18回テレワーク推進賞」では、『働き方改革が創造する活気あふれる社会を目指して』をテーマにテレワーク実践事例および促進事例の応募があった中から、計15企業・団体の受賞した。
●会長賞(3企業)
味の素 SCSK エヌ・ティ・ティ・データ
●優秀賞(4企業)
【テレワーク実践部門】
NECネッツエスアイ ニッセイ情報テクノロジー 富士通
【テレワーク促進部門】
スタートライン
奨励賞(8企業・団体)
【テレワーク実践部門】
教育と探求社 日本取引所グループ ボッシュ レオパレス21
【テレワーク促進部門】
駒ケ根テレワークオフィス 三井不動産 ChatWork Trist(トリスト)
会長賞を受賞した味の素は、独自の働き方改革を実施し、今注目を集めている。中でも2017年4月から導入した「どこでもオフィス」という制度で、テレワークと社員の多様な働き方を支援している。テレワーク推進のための最適なICTツールの選択も、社員からのヒアリングにより導入。在宅だと懸念されるコミュニケーション不足の問題を、カメラによるWeb会議などでクリアにしているという。
受賞企業にはIT・情報通信系企業が多い中で、食品業界の「味の素」独自の取り組みは、多くの企業にとって導入しやすい事例となるだろう。少子高齢化による労働力不足は加速している。今後、多様な働き方を認めることは、優秀な人材を獲得するためにますます重要になる。
企業は労働の時間や場所にこだわるのではなく、労働の「質」を追求していかなくてはならない時代だ。テレワークは、今後ますます広がるだろう。
人気の会員限定記事
「無意識のバイアス」への理解こそ、組織の多様性を高める鍵
マネジメント力をつけたい男性は育児休暇を取得しよう
女性が働きやすい企業の「多様な正社員制度」3つの事例
2018年1月「働きやすく生産性の高い企業・職場表彰」厚生労働省
「働きやすく生産性の高い企業・職場表彰」とは、企業における生産性向上と雇用管理改善の両立を目指す取り組みとして、昨年からはじめられたものである。
2018年1月発表の今回は、応募があった全国88の企業・職場の中から、 学識者・労使団体の代表者などで構成する審査委員会での審査の結果、受賞先12を決定したという。
働き方改革のもと、長時間労働是正の動きは企業に広がりを見せているものの、時間を短くするほどに生産性向上は大きな課題となっており、今回受賞した企業の取り組みは、自社の働き方改革の参考になる事例もあるだろう。
最優秀賞を受賞した三井住友海上火災保険(大企業部門)は、業務効率化のための RPAとエクセルVBAの活用で、月に1,200 時間の労働時間削減を実現したことや、女性活躍の場を広げるための在宅勤務の推進などが評価された。
同じく最優秀賞を受賞したKMユナイテッド(中小企業部門)は、働き方改革が遅れているといわれる建設業界において、「全員正社員」「週休二日制」「短時間勤務」のほか、保育ルーム運営やシンナーを使用しない水性塗料の使用により女性でも働きやすい職場を目指すなど、画期的な取り組みを行っている。それと同時に、新技術により高付加価値製品の生産、事業拡大を両立している点が評価されている。
●最優秀賞(厚生労働大臣賞)(3社)
【大企業部門】三井住友海上火災保険(金融業、保険業・東京都)
【中小企業部門】横井製作所(製造業・京都府)
KMユナイテッド(建設業・大阪府)●優秀賞(職業安定局長賞)(4社)
【大企業部門】丸井グループ(卸売業、小売業・東京都)
西部ガス(電気/ガス/熱供給/水道業・福岡県)
【中小企業部門】かんきょう(サービス業(他に分類されないもの)・秋田県)
日鉄住金工材(製造業・新潟県)●キラリと光る取り組み賞(職業安定局長賞)(5社)
【大企業部門】北都銀行(金融業、保険業・秋田県)
ビューカード(金融業、保険業・東京都)
太陽生命保険(金融業、保険業・東京都)
【中小企業部門】Waris(サービス業(他に分類されないもの)・東京都)
エス・アイ(情報通信業・兵庫県)