CDPツールおすすめ比較14選!選び方やMA・BI・DMPとの違い
CDPツールには多くの種類があり「どれを選べばいいか」迷いますよね。後から知ったサービスの方が適していることもよくあります。導入の失敗を避けるためにも、まずは各サービスの資料をBOXILでまとめて用意しましょう。
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目次を閉じる
- CDPツールとは
- CDPツールでできること
- DMPやCRMなど類似ツールとの違い
- DMPとの違い
- CRMとの違い
- DWHとの違い
- CDPツールをまずはタイプで選ぶ
- 全社横断で統合したい大企業向け
- 既存ツールと柔軟につなげたい企業向け(連携重視)
- 少人数ですばやく成果を出したい企業向け(オールインワン)
- CDPツールの選び方
- データを加工する際に「SQL」の技術を必要とするか
- MAやBIなど外部ツールとのコラボレーションができるか
- AIによる自動化や業務効率化が可能か
- 利用者数やデータ量を見極めて最適な料金プランを選ぶ
- 目的に合った機能が搭載されているか、機能が必要以上でないか
- ベンダーが提供するサポート内容が十分か、または過剰でないか
- 顧客情報を厳重に守れるセキュリティ体制であるか
- 全社横断で統合したい企業向けのCDPツール4選
- Salesforce Data Cloud
- Adobe Experience Platform
- Sitecore CDP
- Mobile Marketing Cloud(MMC)
- 既存ツールと連携させたい企業向けのCDPツール3選
- Tealium
- Treasure Data CDP
- INTEGRAL-CORE
- 少人数ですばやく成果を出したい企業向けのCDPツール7選
- b→dash
- AIRIS
- カスタマーリングス
- Rtoaster insight+
- goline CDP
- KARTE
- GENIEE CDP
- CDPツールと連携すると便利なツール
- MAツール
- BIツール
- CRM
- CDPツールを導入するメリット
- 顧客データの一元管理
- 顧客エンゲージメント向上
- 迅速でデータドリブンな意思決定
- オムニチャネルマーケティングの実施
- コンプライアンスとデータ保護の強化
- CDPツールを運用する際の注意点
- 同意にもとづく個人情報管理の徹底
- プライバシーポリシーと利用規約の確認・更新
- データ漏えい防止対策を強化する
- データの品質と整合性を保つ
- 継続的な学習と改善
- CDPツールで効果の高い顧客アプローチを実現しよう
- BOXILとは
CDPツールとは
CDPツールとは、Customer Data Platform(カスタマーデータプラットフォーム)の頭文字を取った用語で、顧客データを一元的に集約し、マーケティングに活用するためのプラットフォームです。
見込み顧客はもちろん、潜在顧客や既存顧客など、さまざまな顧客データを管理できます。
CDPツールでは、氏名や性別などの顧客属性データはもちろん、Webサイトやアプリ上での行動履歴や購買履歴なども管理できます。また、データの管理だけでなく、分散した情報を顧客IDに紐付けて統合する機能も備えています。
これにより、顧客ごとに最適化されたアプローチが可能となり、One to Oneマーケティングが実現できます。
CDPツールでできること
CDPツールでできることは、主に次の4つの分野に分けられます。これらにより、データにもとづいた精度の高いマーケティングが可能となります。
| データ収集 | |
|---|---|
| マルチチャネル対応 | Webサイトの行動履歴や購買履歴、アプリの利用データ、SNS、メール、POS(販売時点情報管理システム)、CRM(顧客関係管理)など、さまざまなチャネルから顧客データを収集します。 |
| データ統合 | |
| データ正規化・整形 | 異なるデータソースからの情報を統一的な形式に変換し、一貫性を保ちます。 |
| 顧客プロファイル作成 | 重複データや矛盾データを修正し、統合的な顧客プロファイルを作成できます。 |
| データ分析 | |
| セグメント管理 | 顧客を、特定の属性や行動パターンにもとづいて異なるセグメントに分類して管理します。 |
| 予測分析 | 過去のデータを活用して将来の行動やトレンドを予測し、マーケティング戦略や施策を最適化します。 |
| データ可視化 | 分析結果を可視化して、社内で共有可能です。 |
| データ活用 | |
| パーソナライズ施策 | 分析結果をもとに、顧客一人ひとりに対して最適なマーケティング施策を実行できます。 |
| 施策実施・管理 | メールマーケティングやWeb広告、レコメンド機能、キャンペーンなど、多様な施策の実施と管理が可能です。 |
| 効果測定 | マーケティング施策の効果を評価するためのレポートやダッシュボードを提供します。 |
DMPやCRMなど類似ツールとの違い
CDPはデータの収集や管理、統合のできるツールですが、CDPと似たツールがいくつか存在します。それぞれの違いは次のとおりです。
DMPとの違い
DMPとは、Data Management Platform(データマネジメントプラットフォーム)の略語で、インターネット上に蓄積されたデータを包括的に管理するプラットフォームです。
顧客データの基本はもちろん、実店舗での購買データやSNSの書き込みといったビッグデータまで管理できます。
CDPと比べると、管理できる範囲がより広かったり、扱えるデータの種類が異なっていたりする点が特徴です。
CRMとの違い
CRMとは、Customer Relationship Management(カスタマーリレーションシップマネジメント)の略語で、直訳すると「顧客関係管理」を意味します。
既存顧客のデータを管理できるほか、メールでアプローチできる点が特徴です。CRMは、既存顧客を主に対象としているため、見込み顧客や潜在顧客までカバーするCDPと比べると、管理範囲が狭くなります。
また、CRMはセグメントやスコアリングに応じて「メール配信」に特化したものが多く存在します。
DWHとの違い
DWHとは、Data WareHouse(データウェアハウス)の略語で、複数システムから集めたデータをひとつのプラットフォームで管理できるデータベースです。
DWHでは、CRMをはじめ、会計システムや人事管理システムなど、企業が利用するシステムのデータも包括的に管理できます。
各システムを統合管理するものなので、データ自体を統合するCDPや既存顧客のデータ管理に特化したCRMとは仕組みが異なります。
CDPツールをまずはタイプで選ぶ
CDPツールは大きく3つのタイプに分けられ、タイプによって強みも運用の前提も変わります。自社の体制や目的に適したタイプを先に選んでおくと、候補を絞り込みやすくなります。
| タイプ | 適した企業 | 主な強み |
|---|---|---|
| 全社横断で統合したい大企業向け |
・大企業 ・複数事業・多拠点を持つ組織 |
・統合プロファイルでの一元管理 ・リアルタイム連携 ・高い拡張性 ・厳格なガバナンス対応 |
| 既存ツールと柔軟につなげたい企業向け(連携重視) |
・中堅規模 ・既存スタックを活用したい企業 |
・豊富なコネクタ ・中立的な接続 ・段階的導入が可能 ・ベンダーロックイン回避 |
| 少人数ですばやく成果を出したい企業向け(オールインワン) |
・スタートアップ ・少人数チーム |
・データ収集から配信まで一貫対応 ・ノーコード中心UI ・短期間での立ち上げ |
全社横断で統合したい大企業向け
複数事業や多拠点で散在する顧客データを、統合プロファイルで一元管理できるタイプです。CRMやDXPとの密な連携を前提に、権限管理や監査対応までカバーしています。リアルタイム連携や高い拡張性が求められる環境に適しています。
基幹データとの整合性を維持しつつ、全社での活用を進めたい大企業におすすめです。部門を横断した共通KPIの運用や、厳格なガバナンスが求められる組織に適したタイプです。
既存ツールと柔軟につなげたい企業向け(連携重視)
MAやBI、広告基盤など既存スタックを活かしながら、中立的に接続できるタイプです。豊富なコネクタやイベント連携により、段階的な導入やスモールスタートにも適しています。ベンダーロックインを避けたい場合にも適した選択肢です。
現行の配信基盤や分析環境を残しつつ、CDPをハブにしたい企業に適しています。新旧システムが混在しやすい中堅規模の企業や、プロジェクト単位で拡張したい組織に適したタイプです。
少人数ですばやく成果を出したい企業向け(オールインワン)
データ収集から加工、セグメント配信、CX(顧客体験)改善までを一貫して扱えるタイプです。ノーコード中心のUIで、現場主導でも運用を回しやすい構成です。短期間での立ち上げや検証に強みがあります。
限られた人員で施策を高速に回したい企業に向いています。メールやLINE、アプリ内メッセージなどの配信まですばやく接続できます。初期導入で成果を上げた後、段階的な高度化を目指すロードマップとも相性が良いタイプです。
>少人数ですばやく成果を出したい企業向けのCDPツール7選を見る
CDPツールの選び方
CDPツールを選ぶ際には、次のポイントを意識しましょう。
- データを加工する際に「SQL」の技術を必要とするか
- MAやBIなど外部ツールとのコラボレーションができるか
- AIによる自動化や業務効率化が可能か
- 利用者数やデータ量を見極めて最適な料金プランを選ぶ
- 目的に合った機能が搭載されているか、機能が必要以上でないか
- ベンダーが提供するサポート内容が十分か、または過剰でないか
- 顧客情報を厳重に守れるセキュリティ体制であるか
データを加工する際に「SQL」の技術を必要とするか
CDPツールを操作する際に「SQL」の技術やスキルが必要かどうか確認しましょう。基本的にデータの加工では、プログラミング言語のひとつである「SQL」のスキルが必要です。SQLによってデータベースの操作や定義ができます。
しかし、SQLのスキルを習得するには一定の学習期間が必要です。社内にSQLを扱える人材がいない場合、習得が大きな負担となるでしょう。
CDPツールの中には、SQLの知識やスキルを必要とせず、ノーコードでデータベースの操作や定義ができるものもあるため、あらかじめチェックすることが大切です。
MAやBIなど外部ツールとのコラボレーションができるか
CDPツールはデータの収集や加工をメインに行いますが、加工したデータをビジネスに転用しなければなりません。そのため、MA(マーケティングオートメーション)やBI(ビジネスインテリジェンス)などのツールと連携できるかどうかを確認しましょう。
外部ツールと連携することで、CDPツールで収集したデータを活用してメールのセグメント配信や、顧客傾向の分析などが可能になります。CDPツールを起点にあらゆる機能にアクセスできるため、負担軽減や生産性の向上が期待できます。
AIによる自動化や業務効率化が可能か
CDPツールを選ぶ際は、AI機能の充実度もチェックしましょう。
たとえば、AIがリードを抽出したり、デシジョニング(意思決定の支援)の機能を利用したりできます。本来は人間の手作業で行っていた業務をAIが代替することで、業務効率化を期待できます。
利用者数やデータ量を見極めて最適な料金プランを選ぶ
CDPツールは、利用者数やデータ量に応じて料金が変動するケースが多いため、最適な料金プランを見極めることが重要です。
たとえば、ユーザー数が10名未満の場合は月額数万円ですが、50名を超えると数十万円になることもあります。従業員数が多い大企業ほど、料金が高くなる傾向があります。
目的に合った機能が搭載されているか、機能が必要以上でないか
CDPツールは、利用者数やデータ量だけでなく、搭載されている機能数によっても料金が変動します。多くの機能を契約すればするほど、料金が高くなります。
CDPツールの代表的な機能は次のとおりです。
- データの収集と統合
- データの品質管理
- 顧客プロファイルの作成
- セグメンテーション
- パーソナライゼーション
- リアルタイムデータ分析
- ターゲティングと自動化
- 予測分析
- レポートとダッシュボード
- API連携
CDPツールの主軸となる機能は、データの収集や統合です。たとえば、顧客一人ひとりのニーズに合わせたマーケティングを行いたい場合は「パーソナライゼーション」に強いツールを選ぶべきでしょう。
なかには、高精度なAIが搭載されているツールもあり、ターゲティングや予測分析などを自動で行ってくれるツールもあります。すべての機能をワンストップで提供している場合もあれば、データの収集や統合以外はオプションとしている場合もあります。
必要以上の機能を契約してしまうとコストが無駄になるため、自社にとって本当に必要な機能かどうかを見極めることが大切です。
ベンダーが提供するサポート内容が十分か、または過剰でないか
多くのCDPツールには導入や運用に関するサポートが付帯しています。このサポート内容が十分か、または過剰でないかも確認する必要があります。
たとえば、ツールの初期設定を代行してくれたり、ツールが定着するまで専任担当者が伴走してくれたりと支援内容はさまざまです。サポートは別料金としているケースもあります。
ツールの使い方がわからない場合やトラブルが発生した場合に、ベンダーのサポートがあると安心です。
しかし、社内にCDPやITツールに詳しい人材がいる場合、多くのサポートを付帯させても、利用しないサービスに対して料金を支払い続けなければなりません。自社のリソースやナレッジを把握したうえで、必要なサポート内容を見極めることが大切です。
顧客情報を厳重に守れるセキュリティ体制であるか
CDPツールは多くの顧客情報を扱うため、セキュリティ対策が十分かどうかも確認しましょう。代表的なセキュリティ対策は次のとおりです。
- 通信やデータの暗号化
- IPアドレス制限
- アクセス権限の設定
- ISMS認証(第三者機関によるセキュリティマネジメントの国際規格)取得
- プライバシーマークの取得
ほとんどのツールは強固な対策がされていますが、ツールによってセキュリティの水準や、脅威が起きた場合の対応内容が異なります。公式ページで確認するのはもちろん、必要に応じて直接問い合わせてみるのも良いでしょう。
ここからはおすすめのCDPツールについて、それぞれの特徴を比較しながら、タイプ別に比較します。
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全社横断で統合したい企業向けのCDPツール4選
全社横断で統合したい企業、大企業におすすめのCDPツールを紹介します。
Salesforce Data Cloud - 株式会社セールスフォース・ジャパン
- 「Salesforce」による顧客データ管理や外部データソースとの連携
- Amazon S3やMicrosoft Azureなどのソースからデータを取り込める
- LTVやエンゲージメントスコアなどの指標も簡単に抽出可能
Salesforce Data Cloudは、世界的に利用されるCRM「Salesforce」による顧客データ管理はもちろん、外部のデータソースとシームレスに連携できるプラットフォームです。Amazon S3やMicrosoft Azureなどあらゆるソースからデータを簡単に取り込めます。
データは見やすい管理画面で一元管理できるため、顧客の全体像はもちろん、細かなデータまで一眼で把握可能です。同ツールに実装された機能のひとつである「ローコードビルダー」を使えば、LTV(顧客生涯価値)やエンゲージメントスコアなどの指標も簡単に抽出可能です。
セグメントの作成や分析も簡単に行えるため、顧客一人ひとりに対してパーソナライズされたアプローチを行いたい企業にもおすすめです。
Adobe Experience Platform
- クリエイティブツールの世界大手「Adobe社」が提供するCDPツール
- AIとの会話を通してデータ活用の生産性向上を図れる
- カスタマージャーニーの可視化やAIによる意思決定支援も可能
Adobe Experience Platformは、クリエイティブツールやドキュメントサービスを提供する「Adobe(アドビ)社」によるCDPツールです。
CDPの基本機能を使えるだけでなく、集約された顧客データを自動的にプロファイル化することで、最適なCXM(顧客体験管理)を行えます。生成AIを用いたアシスタント機能が備わっており、AIとの会話を通したデータ活用の生産性アップが可能です。
ツール内に搭載された「Adobe Real-Time CDP」では、BtoBとBtoCを問わずあらゆるシステムからデータを収集し、多種多様なチャネルに汎用できます。
ほかにも、カスタマージャーニーを可視化できる「Adobe Customer Journey Analytics」や、AIが最適な判断をしてくれる「Adobe Journey Optimizer」なども利用可能です。
Sitecore CDP
- ビッグデータ解析ツール「Boxever」を基盤とするCDPツール
- AIを用いたデシジョニングやABテスト機能などが搭載されている
- クリックや検索、タップなど顧客の細かなアクション履歴を取得できる
Sitecore CDPは、大手航空会社向けに開発されたビッグデータ解析ツール「Boxever」を基盤とするCDPツールです。
エミレーツ航空やセブパシフィック航空、アライド・アイリッシュ銀行など世界の大手企業の導入実績を豊富にもちます。
同ツールには、データの管理や統合はもちろん、AIを用いたデシジョニング(意思決定の自動化)、ABテスト機能などが搭載されています。
また、Webサイトやモバイルなどあらゆるデジタルチャネルから顧客データを取得、管理可能です。クリックや検索、タップなど顧客の細かなアクション履歴を取得できます。
Mobile Marketing Cloud(MMC) - CM.com Japan株式会社
- ユーザーが求める情報を「メール」と「SMS」で配信できるツール
- 顧客のアクションに応じた広告配信も可能
- ZapierやChatfuelなど外部ツールとの連携機能も充実している
Mobile Marketing Cloud(MMC)は、ユーザーが求める情報を「メール」と「SMS」で配信できるマーケティングプラットフォームです。
顧客データの管理はもちろん、適切なセグメンテーションを行ったうえで、顧客一人ひとりに合わせたメールやSMSを配信できます。
同ツールでは、顧客のアクションに応じた広告配信も可能です。たとえば、「メルマガのコンテンツを3回閲覧した人」「SMS経由で資料請求の申し込みをした人」など条件を絞り込むことで、簡単に広告を配信できます。
Zapier(アプリケーションの作業自動化ツール)や、Chatfuel(チャットボットプラットフォーム)など、外部ツールとの連携も可能です。
既存ツールと連携させたい企業向けのCDPツール3選
既存ツールと連携させたい企業、中堅企業におすすめのCDPツールを紹介します。
Tealium
- リアルタイムでデータを収集、統合できる「大企業向け」のCDPツール
- 新たなデータが入るごとに顧客プロファイルが自動で更新される
- 既存のクラウドサービスやDWH、データレイクともシームレスに連携
Tealiumは、リアルタイムでデータを収集、統合、有効化できる「大企業向け」のCDPツールです。Webサイトやアプリはもちろん、サーバーや実店舗などあらゆるソースからデータを取得できます。
同ツールでは、会員ステージや高額商品の購入有無、お気に入り登録など一人ひとりの情報を「顧客プロファイル」として管理可能です。新たなデータが入るごとにプロファイルは自動で更新されます。
ツールの導入や運用では、認定資格を保有したエンジニアがサポートしてくれるため、初めてCDPツールを導入する企業にもおすすめです。既存のクラウドサービスやDWH、データレイク(大規模なデータ保管庫)ともシームレスに連携できます。
Treasure Data CDP
- AIと機械学習によって大規模ビジネスのマーケティングを支援するCDPツール
- セグメンテーションやアクティベーション、予測モデリングが可能
- SalesforceやFacebook、Googleなど外部サービスとの柔軟な連携
Treasure Data CDPは、AIと機械学習を駆使することで、大規模なビジネスにおけるデータマーケティングを円滑にするCDPツールです。AIアシスタントが標準搭載されており、人間と話すような感覚で顧客インサイトやマーケティングデータ分析できます。
同ツールでは、顧客一人ひとりに合わせたセグメンテーションやアクティベーション、予測モデリングなどが可能です。顧客の属性や行動履歴をもとに、ドラッグ&ドロップの簡単操作でセグメントを作成できます。
また、SalesforceやFacebook、Google、Amazonなど外部ツールとの連携性にも優れています。
INTEGRAL-CORE - 株式会社EVERRISE
- 日本で初めてアメリカのCDP協会に登録されたCDPツール
- オンラインやオフラインを問わず、さまざまなチャネルの顧客データを統合
- ノーコードでの名寄せ処理やセグメンテーション、スコアリングにも対応
INTEGRAL-COREは、株式会社EVERRISEが提供するCDPツールです。日本で初めてアメリカのCDP協会に登録されたCDPツールで、データの収集から統合、加工、連携にいたるまでオールインワンの機能が搭載されています。
同ツールでは、オンラインやオフラインを問わず多種多様なチャネルの顧客データを収集、統合可能です。特定の部署のみならず、別の事業部やグループ会社のデータもひとつのプラットフォームで管理できます。
店舗における顧客のビーコン検知(通りかかる人の来訪を検知する仕組み)や、AIカメラによる顧客識別データの取得も可能です。すべての顧客データをひとつのIDで管理できるほか、ノーコードでの名寄せ処理やセグメンテーション、スコアリングにも対応しています。
顧客データに紐付かない商品マスタや、セグメンに対応できない顧客など、高度なデータの加工にも対応可能です。
少人数ですばやく成果を出したい企業向けのCDPツール7選
少人数ですばやく成果を出したい企業、現場主導で運用したい企業におすすめのCDPツールを紹介します。
- 「データマーケティングをもっとスマートに」をコンセプトとするCDPツール
- データの取り込みから加工、統合、抽出、活用までワンストップで行える
- MAやBI、Web接客などの機能も簡単に追加できる
b→dashは、「データマーケティングをもっとスマートに」をコンセプトとするCDPツールです。
データベースの構築で必須とされるプログラミング言語「SQL」を使わずに、ノーコードでデータマーケティングを遂行できます。具体的にはデータの取り込みから加工、統合、抽出、活用が可能です。
プログラミングの知識やスキルがなくてもデータを活用できるため、社内にエンジニアやデータアナリストがいなくてもスムーズに導入できるでしょう。
また、CDPの機能に加えて、MA(マーケティングオートメーション)やBI(ビジネスインテリジェンス)、Web接客などの機能も利用できます。初期導入から運用サポートまで、支援体制も充実しています。
AIRIS - Appier Group株式会社
- 優れた分析力と直感的なデータの可視化によって顧客インサイトを取得
- リアルタイムでのリマーケティングや広告出稿費用の最適化を実現できる
- 高い成果が期待できるキャンペーンやパーソナライズされた施策の実施が容易
AIRISは、Appier社が提供する「AI搭載」のCDPツールです。優れた分析力と直感的なデータの可視化によって、顧客のインサイトをすばやく把握できます。同ツールでは、既存のCRMをはじめ、外部のデータベース、DWHなどの統合管理が可能です。
メールやチャットなど複数チャネルの統合管理や精度の高いインサイト分析によって、リアルタイムでのリマーケティングや広告出稿費用の最適化を実現できます。「スコアリング機能」も搭載されており、コンバージョンの状況や価格感度を見える化できます。
スコアリング機能により顧客行動を正確に予測できれば、成果が期待できるキャンペーンの実施や、顧客一人ひとりに最適な施策の展開が可能となります。
カスタマーリングス - 株式会社プラスアルファ・コンサルティング
- ECサイトやBtoCサイトの売上アップに役立つCDPツール
- アクセスログやコールログといったログの記録、店舗接客の記録も可能
- 購入されやすい商品の組み合わせを特定する「バスケット分析」にも対応
カスタマーリングスは、ECサイトやBtoCサイトの売上向上に役立つCDPツールです。CDPの機能はもちろん、正確な分析ができるBI機能、顧客へのアクションができるMA機能も搭載されています。
CDPでは、顧客の基本情報はもちろん、アクセスログやコールログといったログの記録、店舗接客の記録も可能です。
SQLのスキルが不要な「ノーコード」で、データの連携から活用までに必要な機能を実装できます。BIでは、RFM分析(顧客の最終購入日と購入頻度、購入金額にもとづいた分析)や、LTV分析(顧客生涯価値の分析)なども可能です。
指定期間や時間帯による売上推移の分析や、購入されやすい商品の組み合わせを特定する「バスケット分析」にも対応しています。
Rtoaster insight+
- Webログや広告、アンケートなど、多様なデータを収集・統合
- 「Google BigQuery」を採用し、膨大なデータの高速処理が可能
- 必要なデータをローコードまたはノーコードで簡単に処理
Rtoaster insight+は、株式会社ブレインパッドが提供するCDPツールです。
会員登録情報やWebログをはじめ、広告データ、アンケートデータなどさまざまなデータを一元管理できます。ツールの基盤には「Google BigQuery(グーグル ビッグクエリ)」を採用しているため、データ量が膨大でも高速処理が可能です。
活用したデータや作成したセグメントは、ツール内で利用できるのはもちろん、外部ツールにも簡単に出力できます。また、直感的に操作できるインターフェースが特徴で、必要なデータもローコードやノーコードで処理可能です。
goline CDP
- クラウドやオンプレミス、外部アプリなど、形式やソースを問わずデータを統合できる
- 高品質なデータのクレンジングやフィルタリングを実現できる
- データの異常パターンや外れ値を特定する「異常検知機能」を搭載
goline CDPは、クラウドからオンプレミス、外部アプリケーションまであらゆる形式やソースのデータを統合管理できるCDPツールです。
ETL機能(複数のデータソースからデータを抽出して加工しやすい形式にする機能)によって、高品質なデータクレンジングやフィルタリングを実現します。
スケーラビリティや柔軟性に優れている点も魅力です。膨大なデータを高速処理できるほか、将来的な拡張や新たなデータソースの統合に対しても柔軟に対応できます。
データの異常パターンや外れ値を特定する「異常検知機能」も搭載されているため、ミスのリスクを最小限に抑えられます。
- 顧客の基本情報や行動履歴、オフラインデータなどを統合
- 分析から施策実施まで一気通貫
- SFAやCRM、DWHなど外部サービスとの連携も可能
KARTEは、データの蓄積から加工、活用までをワンストップで行える顧客体験プラットフォームです。顧客データや商品データ、店舗データなどを集約し、ユーザーに紐付けた統合的な顧客理解が可能です。
分析機能と施策実施機能を備えているため、課題発見から施策実施、振り返りまでのPDCAをシームレスに回せます。ユーザーへの属性情報の紐付けをはじめ、LINEやメールへの配信リスト作成、データの分析や可視化まで対応しています。
GENIEE CDP - 株式会社ジーニー
- 顧客接点となる多様なチャネルの顧客データをひとつに集約
- データをリアルタイムに連携し、分析へ即座に反映可能
- 自然言語対応のAIがデータの分析や抽出をサポート
GENIEE CDPは、Webサイトや店舗など多様な顧客データを統合し、リアルタイムで分析できるCDPツールです。オンライン、オフライン問わず、ノーコードでデータを統合し、顧客ごとに詳しいプロファイルを構築できます。
データを複製せずに直接利用するゼロコピー技術により、常に最新の情報を高速分析できるため、顧客の動きに合わせた適切なタイミングでのアプローチに役立ちます。AIによる分析機能を搭載しており、売上分析や購入転換率なども専門知識不要で分析可能です。
CDPツールと連携すると便利なツール
CDPツールはデータを収集、統合、分析するツールであるため、単体では効果を発揮しにくいといえます。そのため、外部ツールとの連携を前提に使用します。
CDPツールと連携させるシステムとしてはMAツール、BIツール、CRMシステムなどがあげられます。
MAツール
MAツールとは、マーケティングオートメーションの略称です。MAは主にリード育成のために使用するツールで、CDPで統合・分析されたデータを活用して、顧客にアプローチするために使用します。
CDPとMAツールを連携して使用することにより、より精度の高いマーケティングや顧客アプローチ施策を実施したり、顧客行動をより深く分析したりできるようになります。
BIツール
BIツールは、ビジネスインテリジェンスツールの略称です。BIもCDPもデータ収集、分析のためのツールですが、BIツールは、収集したデータを加工・分析して経営や日常業務に活用するためのツールであり、CDPとは役割が少し異なります。
CDPで収集したデータの用途によっては、BIと連携し、BI上でデータを分析することをおすすめします。
CRM
CRM(顧客関係管理)は、顧客との関係を管理するためのソフトウェアであり、顧客とのコミュニケーションや営業活動を効率化します。CDPとCRMを連携させることで、顧客の全体像を把握し、より個別化されたサービスやサポートの提供が可能になります。
CDPツールを導入するメリット
CDPツールの導入は、企業の顧客理解とマーケティング戦略の最適化に大きなメリットをもたらします。CDPツールの主なメリットは次のとおりです。
- 顧客データの一元管理
- 顧客エンゲージメント向上
- 迅速でデータドリブンな意思決定
- オムニチャネルマーケティングの実施
- コンプライアンスとデータ保護の強化
顧客データの一元管理
CDPツールによりWebサイトやアプリ、販売、マーケティング、カスタマーサービスなどのさまざまなチャネルから収集された顧客データを一元化できます。
作成された顧客プロファイルにもとづき、顧客の属性や行動、嗜好などを把握することで顧客の全体像をより深く理解できるようになります。
顧客を中心とした部門間の連携強化にもつながり、組織全体の業務効率の向上も実現可能です。
顧客エンゲージメント向上
CDPツールで顧客データを統合することで、顧客の購買履歴や行動傾向、嗜好などを詳細に分析でき、その結果をもとにしたターゲティングとパーソナライズが可能です。
顧客の興味やニーズに合わせて、最適な商品やオファーをおすすめできるようになり、マーケティング活動の効率化と顧客エンゲージメントの向上につながります。
迅速でデータドリブンな意思決定
CDPツールを利用することで、リアルタイムにデータを分析し、迅速なマーケティングの意思決定が可能になることも大きなメリットです。
データにもとづいてマーケティング施策の効果を評価し、ROI(投資利益率)を最適化可能です。
無駄な施策を削減しながら、市場や顧客の変化に柔軟に対応することで、競争優位性の維持につながります。新たな商品やサービスの開発、新しいビジネスモデル構築も期待できるでしょう。
オムニチャネルマーケティングの実施
CDPツールを使用することで、顧客が複数のチャネルを通じてやり取りする際に、一貫した顧客体験を提供可能になります。顧客の行動や嗜好に合わせて適切なタイミングでコンテンツやクーポンを配信できるため、効果的なマーケティング活動が可能です。
コンプライアンスとデータ保護の強化
CDPツールはデータプライバシーに関する規制遵守も支援します。顧客データの管理と利用において、透明性とセキュリティを高めることで、企業の信頼性を維持しつつ、顧客のプライバシー保護を実現できます。
CDPツールを運用する際の注意点
CDPツールには多くのメリットがある反面、デメリットも存在します。とくに次の点には注意しましょう。
- 同意にもとづく個人情報管理の徹底
- プライバシーポリシーと利用規約の確認・更新
- データ漏えい防止対策を強化する
- データの品質と整合性を保つ
- 継続的な学習と改善
同意にもとづく個人情報管理の徹底
ユーザーからの明確な同意を得ずに個人情報を収集することは避け、コンプライアンスに則った個人情報管理を徹底してください。
CDPツールを運用するためには、多様な顧客データの収集・管理が必要になります。これらの情報は、国内では個人情報保護法にもとづいて厳重に管理しなければならず、GDPR(EU一般データ保護規則)を含む国際規制の枠組み内でも厳格に扱う必要があります。
こうした規則には、個人情報の取得においてユーザーからの明示的な同意が必要です。したがって、CDPの運用を行う際には、データ収集の目的を明確に定義してユーザーに示したうえで、ユーザーの同意を確実に得るようにします。
収集したデータは、あらかじめ定めた利用目的にのみ使用し、それ以外の目的で使用しないように管理を徹底します。
プライバシーポリシーと利用規約の確認・更新
CDPツールを運用する際には、使用されるすべてのチャネルにおけるプライバシーポリシーと利用規約の適合性を定期的に確認し、更新することが重要です。
個人情報保護法をはじめ、各種個人情報を取り扱う法律や規制は国内外で頻繁に改正されています。
そのため、改正のたびにプライバシーポリシーと利用規約を見直し、それらが現行の法規に即しているかどうかを確認して、必要に応じて更新作業を行う必要があります。
これにより、ユーザーの信頼獲得とコンプライアンスリスクの最小化が実現可能です。
データ漏えい防止対策を強化する
CDPツールの運用では、顧客の個人情報を一元管理するメリットがありますが、膨大な顧客データの集約はデータ漏えいのリスクを高める可能性があります。
データ漏えいは法的責任だけでなく、顧客の信頼損失や企業イメージの毀損につながる深刻な問題です。
企業はCDPツールのセキュリティ機能を最大限に活用し、定期的なセキュリティ監査やぜい弱性評価を実施することが重要です。また、従業員向けのデータ保護トレーニングを行い、データへのアクセス管理も徹底しましょう。
さらに、万が一のデータ漏えい発生時の対応計画を策定し、データ漏えいリスクに対する保険への加入も検討することが推奨されます。
データの品質と整合性を保つ
データの品質と整合性は、CDPツール運用の成否を左右します。不正確や重複、古いデータの混入があると、分析結果の信頼性が低下し、マーケティング戦略に悪影響を及ぼす可能性があります。
定期的なデータクレンジングと品質チェックを実施し、データの整合性と有効性を維持することが重要です。
継続的な学習と改善
テクノロジーやマーケティング手法は日進月歩で進化しています。CDPツールも定期的なアップデートや新しい機能の追加が行われます。最新のトレンドやテクノロジーの進化に適応しながら、ツールの機能を最大限に活用することが重要です。
市場環境やマーケティング環境も常に変化しているため、CDPツールを活用して得た知見や成果をもとに、戦略やプロセスの見直しと改善を行うことも重要です。継続的な分析と改善を行うことで、CDPツールの運用効率と成果の最大化が期待できます。
CDPツールで効果の高い顧客アプローチを実現しよう
CDPツールの導入によって、顧客データをひとつの場所に集約し、マーケティング業務の効率化や精度の向上が期待できます。
ほかにも、データドリブンな意思決定やオムニチャネルマーケティングの実施など、さまざまなメリットを享受可能です。なお、CDPツールを導入する際は、次のポイントを意識して選定しましょう。
- データを加工する際に「SQL」の技術を必要とするか
- MAやBIなど外部ツールとのコラボレーションができるか
- AIによる自動化や業務効率化が可能か
- 利用者数やデータ量を見極めて最適な料金プランを選ぶ
- 目的に合った機能が搭載されているか、機能が必要以上でないか
- ベンダーが提供するサポート内容が十分か、または過剰でないか
- 顧客情報を厳重に保護できるセキュリティ体制であるかどうか
CDPツールについてさらに検討したい場合は、各サービス資料を請求し比較するとよいでしょう。
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