DMPツールおすすめ比較!導入メリット・種類・選び方
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- DMPツールとは
- CDPとDMPとの違い
- DMPツールの種類
- プライベートDMP
- パブリックDMP
- DMPツールの機能
- DMPツールの導入メリット
- 顧客データの統合と管理
- 顧客分析の高度化
- ターゲティング広告配信の最適化
- マーケティング施策の効果測定
- DMPツールの選び方
- DMPツールの導入目的を確認する
- DMPツールの機能を確認する
- DMPツールを導入する際の注意点を確認する
- DMPツールの料金・価格相場を確認する
- おすすめDMPツール比較
- b→dash
- AIMSTAR
- Dockpit
- eMark+
- INTEGRAL-CORE
- diip
- Oracle Eloqua
- yahoo!DMP
- Adobe Audience Manager
- cxense
- Juicer
- Rtoaster
- TREASURE DATA
- カスタマーリングス
- ジーニー
- DATA LAB
- Oracle Unity Customer Data Platform
- DMPツール導入で失敗しないために
DMPツールとは
データマネジメントプラットフォーム(DMP)とは、企業がさまざまなソースから収集した顧客データを一元的に管理・統合し、分析できるようにするためのツールです。DMPは、Web行動履歴やCRMデータ、購買データなど、さまざまな情報を一か所に集約することで、企業が顧客の行動や嗜好をより深く理解するのに役立ちます。
CDPとDMPとの違い
DMPと類似の概念にカスタマーデータプラットフォーム(CDP)がありますが、一線を画しています。CDPは主に企業の保有する顧客データを統合するのが目的で、DMPは第三者から購入した匿名化された行動データを含むデータセットを扱います。
つまり、DMPはマーケティングとデータ活用に特化しており、CDPは顧客体験の全般的な最適化を目指しています。
DMPツールの種類
DMPツールには大きく分けて2種類があります。
プライベートDMP
企業が自社専用のDMPを構築・運用するタイプです。自社のデータ収集・分析ニーズに合わせてカスタマイズが可能な反面、初期費用と人的リソースが必要となります。大企業が多く採用しています。
パブリックDMP
DMP機能をクラウドサービスとして提供するタイプです。ベンダーが用意したDMPプラットフォームを利用するため、比較的低コストで導入できます。中小企業にもなじみやすい選択肢です。
DMPツールの機能
主なDMPツールの機能は次のとおりです。
- データ収集・統合・管理
- オーディエンスセグメンテーション
- オーディエンスターゲティング
- 広告効果測定・分析
- AIによる顧客分析・予測
これらの機能によって、企業はデータドリブンなマーケティング戦略の立案と実行が可能になります。
DMPツールの導入メリット
DMPツールは、次のようなメリットがあります。企業のデータドリブンマーケティングを強力に支援し、収益化に直結する価値を提供します。
- 顧客データの統合と管理
- 顧客分析の高度化
- ターゲティング広告配信の最適化
- マーケティング施策の効果測定
顧客データの統合と管理
DMPは企業が保有するさまざまなデータソースから得られる顧客データを一元的に集約・統合します。これにより、バラバラだった顧客データの扱いを効率化でき、ミスやデータ漏れのリスクも軽減できます。
顧客分析の高度化
収集した多様なデータに機械学習などのAIを活用することで、顧客の行動パターンや好みの分析が格段に進化します。こうした高度な顧客理解は、マーケティングの的確性とパーソナライズを飛躍的に向上させます。
ターゲティング広告配信の最適化
DMPで特定のオーディエンスセグメントを細かく設定できるため、関心や行動パターンに応じた的確な広告配信が可能になります。無駄な配信を削減でき、高い広告効率が期待できます。
マーケティング施策の効果測定
DMPによるデータ統合とリッチな顧客分析が、広告やプロモーション施策の定量的な効果測定を後押しします。ROI算出の精度が上がり、改善ポイントの特定や予算配分の最適化にも役立ちます。
DMPツールの選び方
DMPツールを選定する際は、次のポイントを確認しましょう。
- DMPツールの導入目的を確認する
- DMPツールの機能を確認する
- DMPツールを導入する際の注意点を確認する
- DMPツールの料金・価格相場を確認する
DMPツールの導入目的を確認する
DMPツールの導入を検討する際は、まず導入目的を明確にしましょう。主な導入目的は次のとおりです。
導入目的 | 詳細 |
---|---|
マーケティングの効果を最大化したい | 顧客データ統合と分析に強化したDMPツールがおすすめ |
広告配信を最適化したい | オーディエンスセグメンテーション機能が優れたDMPツールがおすすめ |
データドリブンの意思決定ができるようにしたい | AIによる予測分析機能を備えたDMPツールがおすすめ |
DMPツールの機能を確認する
DMPツールでできること、利用できる機能は次のとおりです。上記の導入目的・課題をどのように解決できるか確認し、必要な機能を洗い出しましょう。
【基本的な機能】
機能 | 詳細 |
---|---|
データ収集・統合 | 企業が保有するさまざまなデータソースから顧客データを収集・統合する |
オーディエンスセグメンテーション | 収集したデータから類似する特徴を持つユーザーをグループ分けする |
オーディエンスターゲティング | セグメント化したオーディエンスに最適化した広告配信を行う |
広告効果測定 | 各種マーケティング施策の定量的な効果や ROI を把握する |
AIによる顧客分析・予測 | 機械学習を活用した高度な顧客分析と将来予測を実現する |
【特定の課題・用途・業界に特化した機能】
機能 | 詳細 |
---|---|
プライバシー規制対応 | GDPR、CCPA などの規制に沿った適切なデータ取り扱いを実現する |
マルチタッチ アトリビューション | 複数のタッチポイントが関与する顧客行動の貢献度を可視化する |
オフラインデータ連携 | 実店舗の購買データなどのオフラインデータを統合する |
業界特化の機能 | 金融、製造、小売などの業界固有のニーズに特化した分析ツールがある |
マーケティング施策の最適化を目指すのであればオーディエンスセグメンテーションやターゲティング機能、データドリブンな意思決定を重視するならAI分析機能が重要になります。
DMPツールを導入する際の注意点を確認する
DMPツールを導入する際、失敗しないために次の項目も確認しておきましょう。
確認事項 | 詳細 |
---|---|
対応する規制 | GDPRなどのプライバシー規制に準拠しているかを確認する |
データ収集の範囲 | ウェブ、アプリ、オフラインなど収集できるデータの種類と範囲を確認する |
セキュリティ対策 | データの暗号化や認証システムなどのセキュリティ水準を確かめる |
カスタマイズ性 | 業務に合わせたカスタマイズ性があるかを確認する |
サポート体制 | 導入時の支援やユーザーサポートの充実度を確かめる |
他システム連携 | マーケティングツールやデータソースとの連携機能を確認する |
DMPツールの料金・価格相場を確認する
DMPツールの料金は、月額従量課金タイプか月額固定費用タイプで異なります。必要な機能と要件が搭載されているサービスの料金を確認しましょう。
DMPツールの料金は、明確な料金表を公式ホームページで公開している企業が少なく、問い合わせてによる確認が必要です。
いずれのタイプでも、セキュリティ対策やカスタマイズなど付加サービスの有無で費用は変わってくるため、導入時の具体的な要件を明確にする必要があります。
おすすめDMPツール比較
おすすめDMPツールを紹介します。各サービスの特徴を記載しているので、比較検討する際の参考にしてください。料金や機能を比較したい場合は、無料でダウンロードできる資料の活用がおすすめです。
- マーケティングに必要なデータをAll in One で取得、統合、活用可能
- 大手企業からベンチャーまで企業規模問わず導入
- レポート作成の工数を大幅削減
b→dashは、Webアクセス、アプリ、広告、店舗、自社の基幹システムすべてを統合可能です。これによりマーケティングに活用できるデータセットを簡単に作成できます。
また、LINE、アプリ、広告、メールなどのクロスチャネルで One to One マーケティングを実現。効果的にマーケティングを行えます。また、CPAではなく、収益につながるチャネルで投資判断が行えるようなサポートが充実しています。
AIMSTAR - 株式会社GROWTH VERSE(旧スプリームシステム)
AIMSTARは高度な分析からキャンペーン管理までを簡単かつ高速に実施するBtoC向けツールです。さまざまなデータを一元管理でき、マーケターの知りたい結果をすぐに把握できます。
機械学習を組み込んだ分析の自動化など強力な分析機能により効果の高いキャンペーンを実現します。業種別のシナリオテンプレートの提供やクイックキャンペーン機能を搭載しており、ライトユーザーからヘビーユーザーまで利用できるサービスです。
- 競合サイトや市場動向を詳細に分析
- 具体的な関心をユーザー属性ごとに分析
- データからリアルなユーザー像を浮かび上がらせる
Dockpit(ドックピット)は、競合サイトやユーザー、市場動向を詳細に分析するDMPツールです。上位表示・急上昇の競合サイトを分析しWeb上のトレンドを把握します。男女や年齢などの属性ごとに関心があることについて具体的なデータを抽出可能です。
ターゲットユーザーが併用しているサイトごとの「利用割合」や関連ワード、かけ合わせワード、流入経路など有用なデータをピックアップします。このデータを活用し、リアルなユーザー像を浮かび上がらせることで、より効果的なマーケティング施策を展開できます。
eMark+ - 株式会社ヴァリューズ
- 国内30万人以上の消費者モニターにもとづいたDMP
- ユーザー属性ごとにニーズを見やすく可視化
- 詳細な競合分析により業界ごとのニーズを把握
eMark+(イーマークプラス)は、国内30万人以上の消費者モニターを持つDMPツールです。年齢や性別などの属性ごとに、ユーザーのニーズや行動履歴のデータを収集・蓄積し、分布図やマインドマップなど見やすい状態で可視化します。
さらに、競合サイトの集客状況や施策を把握し、特定サイトの詳細な集客効果やCVを調査可能です。「ユーザーのデータ」と「競合サイトのデータ」2つのデータを組み合わせることで、「見込み顧客に対する的確な施策」を具体的に把握できます。
INTEGRAL-CORE - 株式会社EVERRISE
- あらゆるデータソースから顧客データを収集
- 顧客データを統合、一貫した顧客ビューを構築
- 顧客データが他システムから利用可能
INTEGRAL-COREは、自社保有するCRMやPOS、オウンドメディアの顧客行動データ、スマホアプリから送られる位置情報など、あらゆるデバイスからデータソースを収集して統合し、一目で観れる顧客ビューを構築します。
顧客データを集め、個々のユーザ情報を統合する事に特化しており、蓄積統合されたデータは各企業のマーケティング課題に応じてBIやMAなどのツール連携させることを前提し、データハブのような役割を担います。
diip
- データ分析から効果検証までワンストップで高速・高度化
- デジタルとリアルをクロスしたマーケティングを実現 -マーケターの方は「人にしかできない仕事」にフォーカス可能
DIIPは、DNPが提供しているマーケティング分析サービスです。分析からキャンペーン管理が一つのパッケージとして提供されているdiipでは、検証フェーズの自動化を実現することで、短期間で複数施策を並行して実施できます。これにより、従来よりPDCAサイクルを高速に回せます。
Oracle Eloqua - 日本オラクル株式会社
- 1つのプラットフォームでマーケティングを簡素化
- オーディエンス・データ、マーケティング・アプリ、メディアを結び付ける
- DMP以外にも豊富な機能を持つ
ORACLE MARKETING CLOUDは、オラクルが提供するマーケティングプラットフォームです。特徴は、多彩な機能を持つことで、DMPの他にもバラバラなデータを統合するクロス・チャネルオーケストレーションやコンテンツマーケティングやソーシャル・マーケティングを実現します。また、サポート体制も充実しており、カスタマーエクスペリエンスの最適化を支援します。
yahoo!DMP
- Yahoo! JAPAN のビッグデータを利用可能
- シンプルな設計で使い勝手を重視
- 多彩なマーケティングチャネルに対応した柔軟な拡張性
yahoo!DMPは、Yahoo! JAPAN の持つビッグデータを活用できるのが、最大の特徴です。このデータを活用することで、さまざまなマーケティングチャネルに対応できます。また、メリットを持ちつつ、使い勝手が良いのも特徴です。ビッグデータの活用を前向きに検討している方はおすすめです。
Adobe Audience Manager
- あらゆるデータを統合。顧客の全体像を明確に
- ターゲティングを効果的に行うため、継続的にセグメントを整理・作成
- 広告キャンペーンの効果を向上させるための機能が充実
Adobe Audience Managerは、あらゆるデジタルチャネルで活用できるオーディエンスプロファイルを構築し、価値ある顧客セグメントを特定するデータ管理プラットフォームです。デモグラフィック特性やユーザーアクションをもとに、規則性を見つけ活用することで、ターゲットを絞ったより効果的なマーケティングが可能となります。
cxense
- PC、スマホなどあらゆるデバイスからリアルタイムにデータを自動収集
- クロスサイトとクロスデバイスで利用可能
- エンゲージメントを高め、マネタイズを促進します
シーセンスは、リアルタイムでデータ収集が可能で、即時性の高いマーケティングを行えるのが特徴です。顧客が求めているものを、リアルタイムで提供することで、エンゲージメントを高めていきます。また、顧客に合わせたパーソナライズマーケティングが可能になるよう、データの活用から実装まで幅広くサポートを行うのが特徴です。
- 匿名ユーザーをAIを使って視覚化
- 来訪者一人ひとりの「気持ち」まで分析可能
- わかりやすく、直感的な操作画面が好評
juicerは、Google Analytics のようなアクセス解析だけでなく、サイト来訪者の属性や行動、気持ちまで分析します。この結果から、ユーザーの属性・行動に合わせて、A/Bテストや表示するクリエイティブの自動最適化まで行います。これにより、さまざまなアクションをシームレスに実現します。また、わかりやすく、直感的な操作画面でユーザーのマーケティング業務を支援します。
Rtoaster
- AIのリーディングカンパニーが開発・提供するデータ活用のワンストップソリューション
- 実績業界トップクラス企業と創り上げた知見と機能
- 万全のサポート体制は対応満足度98.6%※
Rtoasterは、企業のデータ活用を実現するデータビジネスプラットフォームです。あらゆる顧客データを統合・分析し、高度なアルゴリズムや多彩なアクション機能により、精度の高いパーソナライズ化を実現します。個別に最適化された顧客体験の構築と、自動化による効率的運用を両立するプラットフォームでデータ活用を加速させ、一歩先のマーケティングが行えます。
※Rtoaster公式サイトより 2017年9月~2020年8月の3年間実績(2022年1月20日閲覧)
TREASURE DATA
- コンセプトは「データを、集める、見える、活用する」
- クロスチャネルコミュニケーションを実現
- 外部システムと連携可能な盤石なクラウド基盤
TREASUREは、クラウドをベースにしているのが特徴です。そのため、高額な初期費用がかからず、運用もスムーズに行えます。DMPとしても、多種大量のデータを即時に収集、分析。これにより、顧客はデータ分析とそれをもとにした施策に集中できます。
カスタマーリングス - 株式会社プラスアルファ・コンサルティング
- 外部ツールとの柔軟な連携を可能に!CRMを強固にサポート
- 顧客に合わせた推奨商品をメルマガで配信可能に
- アンケートなどの受付フォームも手軽に構築
カスタマーリングスは、データ統合から、分析、アクションまで、直感的で操作性の良いユーザーインターフェースで行えます。また、サポートも充実していて、安心して利用できます。機能もメルマガ配信機能、手軽にできるアンケートフォーム、キャンペーンページ作成機能、豊富な外部連携機能など有用な機能が満載です。
ジーニー
- マーケティングデータをすべてのチャネルに活用可能
- 顧客生涯価値、広告収益などをわかりやすく可視化
- オーディエンスデータをセグメント化して、最適なマーケティングを実施
ジーニーは、GenieeSSPの1億UUのオーディエンスデータなどを分析や配信に活用しています。また、従来のDMPのように作成したセグメントにオーディエンスデータを蓄積するのではなく、オーディエンスデータを蓄積したうえで、柔軟にセグメントを設計します。
DATA LAB - PROJECT GROUP株式会社
- 市場価格の1/10で専用の統合データ基盤をスクラッチ構築※
- 美容やアパレルなどのEC、証券会社などBtoC事業者を中心に導入実績
- 専任コンサルタントが導入から運用状況支援までサポート
DATA LABは、マーケティング向けのデータ統合基盤を構築できるサービスです。顧客属性データやモバイルデータなど社内外に散らばる顧客データの収集から統合、抽出までを自動化できます。
Amazonといったストアデータデータをはじめ、複数の媒体やプラットフォームのデータを扱え、広告配信やBIツールなどで活用可能です。データマーケティング実績をもつコンサルタントが専任でサポートしてくれます。
※ボクシル掲載資料参照(2022年12月閲覧)
Oracle Unity Customer Data Platform - 日本オラクル株式会社
- 80以上※の顧客属性を踏まえてターゲティング
- AIと機械学習でエンゲージメントやロイヤリティを分析
- 属性設定やデータ整形にて分析までをサポート
Oracle Unity Customer Data Platformは、顧客の行動データをリアルタイムに収集し、ファーストパーティー、セカンドパーティー、サードパーティまで統合して分析してくれるサービスです。デバイスやチャネルを横断して行動データを収集し、紐づくデータから顧客分析を支援します。収集したデータを用途にあわせて可視化できるので、顧客にとって大切な要素を見極めて、成果を最大化していけます。
※Oracle Unity Customer Data Platform公式サイトより(2022年3月時点)
DMPツール導入で失敗しないために
DMPツールは、企業がデータドリブンマーケティングを実現するための強力なツールです。本記事では、DMPツールの概要から主要ベンダーの比較、導入メリット、選び方までを詳しく解説しました。
DMPツールを導入する際の重要なポイントは次のとおりです。
- 自社の導入目的やデータ量に応じて、プライベートDMPかパブリックDMPを選択する
- データ収集・統合、オーディエンスセグメンテーション、ターゲティング広告配信など、DMPの基本機能を確認する
- マーケティング分析、プライバシー対応、業界特化機能など、自社の課題に合った付加機能を見極める
- プライバシー規制への準拠、データセキュリティ、システム連携性など、ツールの信頼性と運用性を吟味する
- 初期費用、月額料金、追加オプション費用など、導入コストを的確に把握する
DMPツールを効果的に活用すれば、顧客データの統合管理、高度な顧客分析、パーソナライズされた広告配信が実現できます。DMPツール導入で失敗しないためにも、本記事で紹介した選び方や、機能・料金を比較できる資料などを確認して、サービスを比較検討しましょう。