長時間労働は働き方改革で減らせるか?現状の問題点や残業対策を解説

政府が牽引する「働き方改革」は、長時間労働の問題を解消できるのでしょうか。現状の問題点や政府が行なっている対策を踏まえ、1人ひとりが今からできる働き方改革を解説していきます。

長時間労働は働き方改革で減らせるか?現状の問題点や残業対策を解説

働き方改革で長時間労働が減らせるか?

KAROSHI(過労死)という英単語ができるほど、日本の長時間労働による弊害は問題視されています。長時間労働の問題是正のために、政府は「働き方改革」を標榜し、解決のための施策を行っています。しかし、この取り組みは未だ十分とはいえず、さらなる発展が期待されています。

長時間労働が問題となった背景

そもそも長時間労働はどうして発生するのでしょうか。その背景を3つに分けて解説していきます。

職場の雰囲気

日本企業にはまだまだ「帰りづらい職場」があります。「みんなが仕事をしているから」「上司が帰らないから」など、自分の仕事が終わっていても、帰れない雰囲気が醸成されています。このような職場の雰囲気が長時間労働につながっています。

残業の捉え方

日本企業の、遅くまで残業している社員を「頑張っている」と捉え、残業を奨励する雰囲気・風潮も問題です。こういった雰囲気もまた、社員の長時間労働につながります。

多すぎる仕事量

「仕事量が多すぎる」ことも日本で長時間労働が耐えない要因の1つです。定時で終わる仕事量ではなく、残業前提の仕事量となっているため、長時間労働につながってしまいます。
 

政府の主導の「働き方改革」とは

過労死やうつ病などさまざまな問題が起こる要因にもなっている長時間労働ですが、政府はこの問題に対してどのように取り組もうとしているのでしょうか。

長時間労働是正

働き方改革でもっとも重要とされているのが、長時間労働の是正です。日本はOECD加盟諸国の中でも長時間労働が多い現状となっています。この問題に対して、政府が行おうとしているのが「労働時間に対する上限規制」です。主なものとしては「時間外労働は月45時間、年で360時間まで」という規制があります。こういった対策により長時間労働の是正を実現しようとしています。

36協定

36協定とは、企業と働く側の代表である労働組合が労使間で取り決める残業実施の合意です。36協定は労働基準法第36条に規定され、労働者に時間外勤務をさせる場合は、この協定に基づいた36協定届を労働基準監督署に届ける義務があります。ちなみにやむを得ない事情などで協定での上限時間を超える場合のために、「特別条項」付きの36協定を結ぶこともありますが、これにも適用上限が明確に定められています。

高度プロフェッショナル制度

ホワイトカラーエグゼンプションや残業代ゼロ制度などとも呼ばれる高度プロフェッショナル制度は、残業代ゼロ法案とも呼ばれるとおり、年収1075万円以上の一定の業種の労働者を労働基準法による労働時間の規制の対象外にします。これにより「成果を出せば短時間労働だけで帰ることが可能」などにより柔軟な働き方が可能になります。一方で、「労働者に際限なく残業をさせ、過労死につながる」といった問題も指摘されています。