穀雨(こくう)とは
日本には一年間を24分割し、それぞれに季節を表す言葉をつけた二十四節気という言葉があります。穀雨とは、6番目の二十四節気のことを指します。
穀雨の前は清明、後は立夏と徐々に夏が近づいてくる時期でもあります。特に穀雨の終わりには、「八十八夜(はちじゅうはちや)」が訪れます。「八」「十」「八」の三つの字を組み合わせると「米」になることから、農作業に縁起のいい日ともされてきたようです。

穀雨の意味と由来
そもそも穀雨とは、どんな意味を指すのでしょうか。穀雨は「種まきや田植えの時期に降る雨」とされています。
この時期の雨は「百殻春雨(ひゃくこくはるさめ)」とも呼ばれており、あらゆる穀物を潤し育てる恵の雨と考えられてきました。 作物を上手に育てるためには、この穀雨の前に種まきを終える必要があります。そのため昔は穀雨を目安としての作業の準備が行われます。
由来ははっきりしてはいないものの、江戸時代に太玄斎(常陸宍戸藩の第5代藩主松平頼救)が記した暦についての解説書「暦便覧」において「春雨降りて百穀を生化すればなり」と記されています。この点からも穀雨が種まきの際にどれだけ重要視されていたか伺えます。
2023年の穀雨はいつ?
農作業に重要な日となる穀雨ですが、2023年はいつになるのでしょうか。
2023年の穀雨は、4月20日になります。二十四節気は毎年日付が異なりますが、穀雨は例年、4月19日〜4月20日になります。ちなみに2022年の穀雨も4月20日でした。
穀雨の気候の変化
穀雨の時期は春も本番となり、過ごしやすい時期になります。春先最後の霜が発生することもありますが、八十八夜を過ぎると霜が降りることもほとんどないため、農家の方にとってはほっと一安心できる時期になります。
穀雨の時期には衣替えを
清明とは雪が降らなくなる時期、さらに穀雨になると霜が降りることもなくなります。冬服やストーブもいらなくなりますから、穀雨を目安に衣替えをしてみてはいかがでしょうか。