オンライン校正ツールおすすめ比較！料金やメリット・選び方のポイント

オンライン校正ツールとは？

オンライン校正ツールとは、Webサイトや各種出版物・パンフレットなどのデータをオンラインで共有し、スムーズに校正できるツールです。従来の紙ベースでの校正業務は、直接ペンで修正すべき場所をチェックする方法であり、多くの紙が必要でした。印刷にも手間と時間がかかっていたため、コロナ禍を機としてオンラインで校正作業を進める企業が増えたようです。

近年はクラウド上で校正業務を進められるツールが数多く登場しており、校正にかかる時間に加えて、担当者間で対象データを共有する手間も省けるようになりました。

オンライン校正ツールを導入すれば、テレワークを導入している企業でも、担当者がオンラインで校正業務を進められるようになります。複数の担当者が同時に校正できるので、全体の作業スピードの向上につながるほか、作業ミスの頻度も軽減できます。

オンライン校正ツールの選び方

オンライン校正ツールを選ぶ際には、次の流れで自社に合ったツールはどれか検討しましょう。

• オンライン校正ツールの導入目的を確認する
• オンライン校正ツールの機能を確認する
• オンライン校正ツールを導入する際の注意点を確認する
• オンライン校正ツールの料金・価格相場を確認する

オンライン校正ツールの導入目的を確認する

まずは、オンライン校正ツールの導入目的を明確にする必要があります。そのうえで、必要な特徴や強み・機能などを備えたサービスを選ぶことが重要です。

導入目的	詳細
さまざまな媒体のコンテンツを校正したい	多くの制作物やデータの種類に対応したオンライン校正ツールを選ぶ
主に社内文章を手早く校正したい	テキストの校正に特化したオンライン校正ツールを選ぶ
校正の進捗状況を確認し、作業フローを改善したい	進捗管理がしやすく、複数人で効率的に校正を進められるオンライン校正ツールを選ぶ

オンライン校正ツールの機能を確認する

オンライン校正ツールでできること、利用できる機能は主に次のとおりです。上記の導入目的を満たすために、必要な機能を洗い出しましょう。

機能	詳細
校正チェック	誤字・脱字／慣用表現／い抜き・ら抜き言葉／二重敬語・重複表現などの部分をハイライトし、修正しやすくする機能
ステータス管理	制作物の校正の進捗状況を確認・共有できる機能
素材管理	制作物をシステム（クラウド）上で管理できる機能。修正バージョンごとに保存し、差分を確認できる機能も。
修正指示	修正すべき部分をコメントとして残せる機能
チャット	オンラインチャットで校正に関する情報や確認事項についてやりとりできる機能

ほかにも、高度なプロジェクト管理機能のあるツールや、制作物の広告効果を分析できる機能を備えているツールなどもあります。

オンライン校正ツールを導入する際の注意点を確認する

オンライン校正ツールを導入する際には、失敗しないために次の項目も確認しておきましょう。

確認事項	詳細
対応しているデバイス	パソコンだけではなく、スマートフォンやタブレット端末での校正が可能か
対応しているファイル形式	どのファイル形式に対応しているか
ツールの操作性	誰にとっても使いやすいツールか
セキュリティ	制作物を安全に管理できるか
ベンダーのサポート体制	ツールに不具合やトラブルが発生した際、ベンダーの迅速なサポートを受けられるか
ツールの連携性	ほかのツールやシステムと連携が可能か

オンライン校正ツールの料金・価格相場を確認する

オンライン校正ツールは、基本的にクラウドサービスとして提供されているため、月額費用の負担のみで利用可能なことが多いです。

月額1,000円程度から利用できるオンライン校正ツールもありますが、高機能かつ多人数で使えるツールは月額20,000～30,000円程度かかるものもあります。サービスベンダーに確認が必要なツールも多いので、まずは資料請求や問い合わせをしてみましょう。

オンライン校正ツール比較【さまざまな制作物に対応】

おすすめのオンライン校正ツールを紹介していきます。まずは、さまざまな制作物に広く対応できるツールから紹介します。

Brushupは、制作物のやりとりやフィードバック、工程管理をブラウザ上にまとめられるオンライン校正ツールです。手書きやコメントで修正指示やレビューができます。PDFファイルやイラスト・動画・Webサイトなどの幅広い制作物に対応可能で、コンテンツのチェックにダウンロードも専用ソフトも必要ありません。

グッドデザイン賞の受賞歴があるツールで、操作性が優れているのですぐに使い方を理解できるでしょう。簡単操作で校正・修正の履歴や、修正差分などが確認できます。ChatworkやSlackなど、外部のサービスとの連携も可能です。

IPアドレス制限やパスワードによるファイル共有など、セキュリティ機能も充実しています。無料で始められるのも嬉しいポイントです。

Ziflow - 株式会社Too

Ziflowは、承認フローを効率化しやすいオンライン校正ツールで、さまざまな制作物のレビューが可能です。1,200を超えるメディアタイプをサポートしているので、ドキュメントや画像のみならず、Webサイトや動画など、さまざまな媒体の校正に活用できます。

校正者は何人でも招待できるのに加えて、回覧フローの自動化やリアルタイムでの進捗状況の確認など、校正作業全体の効率化に役立つ機能が数多く実装されています。そのため、確認フローが他部署・多人数にわたる場合でも問題なく対応可能です。

アップロードしたデータはそのままアーカイブされるので、最新状況を確認しやすいことも特徴です。Adobe Creative Cloudや各種チャットツールとの連携機能も備えています。

TOPPAN PRINT ONLINE - TOPPAN株式会社

TOPPAN PRINT ONLINEは、煩雑になりがちな校正業務・ワークフローをクラウドで一元管理でき、作業時間の大幅な削減が可能なサービスです。オンライン校正の実作業やコンテンツの運用が簡単にでき、主に販促物の制作フローの最適化を図れます。

さらに、印刷会社ならではのカラーマネジメント機能により、高品質な印刷物を制作できるのが強みです。モニター画面と紙で印刷した際の色の見え方の違いを考慮し、細かい調整ができます。想定どおりの仕上がりにできるため、カタログやパンフレットの校正作業へとくに力を入れたい企業におすすめです。

コンテンツは高セキュリティのデータセンターで冗長化され、バックアップも徹底されるので安全に管理できます。導入事例も豊富なので、まずは公式サイトを確認してみましょう。

AKAPON - プロバランス.ホールディングス株式会社

AKAPONは、LPやPDF・動画・Webサイトなど、さまざまな媒体の校正・修正指示が可能なツールです。文字では伝わりにくい修正指示もわかりやすく指定できます。修正前後のバージョン比較や複数ページ・複数バージョンの比較が可能で、作成した校正コメントは自由に編集できます。

コメントのカラー分けもできるので、複数の投稿メンバーがいる場合やコメントに重要度を設定したい場合などに役立つでしょう。

また、動画データはアップロード・ダウンロード作業が一切必要なく、URLのみでオンライン校正指示が可能です。YouTubeの修正作業に向いているので、同サービスに販促動画をアップしていたり、自社のチャンネルを運用したりしている企業におすすめです。

IMAGE WORKS PRus - 富士フイルム株式会社

IMAGE WORKS PRusはカタログや動画など、主に販促物のオンライン校正が可能なサービスです。ブラウザ上で校正作業を一元管理でき、関係者とのスムーズなやりとりができるので、より生産性の高いコンテンツ制作と販売促進が可能になります。

制作に関わるメンバーからの意見や指示の取りまとめが簡単にできるため、複数の部門・部署にまたがる校正や、取引先と共同で販促物を制作する場合などに重宝するでしょう。制作物ごとに進捗状況を可視化し、プロジェクト進行の妨げになる原因を調査・特定できるので、制作時間の短縮にも役立ちます。

画面キャプチャを抑止する透かし防止機能や、見せたい部分だけを関係者に表示できる切り取り機能なども備えており、セキュアな環境で校正業務を進められるのも特徴です。

APROOVE - 株式会社ビジュアル・プロセッシング・ジャパン

APROOVEはコンテンツ制作におけるワークフローを自動化し、タスク管理・スケジュール管理による業務効率化を実現できるツールです。プロジェクト管理にかかる機能が中心ですが、依頼されたタスクからダウンロード不要でプレビューを確認でき、適宜指示を送信できるオンライン校正機能も備えています。

進行中のプロジェクトのステータスや作業履歴を一目で確認でき、ビジネスプロセスに応じてワークフローを柔軟に構築可能です。

さらに、依頼されたタスクの期日が近づくと自動で送信されるリマインダー機能や、優れた予実管理機能も使えます。校正業務の効率化に加えて、制作プロセスの最適化を図りたい企業はぜひ導入を検討してみましょう。

Designal - 株式会社プロフィールド

Designalはネットワーク環境とブラウザがあれば、場所を選ばず校正作業が可能なサービスです。校正指示の件数や確認済みの件数が一目で把握できます。ファイルはアップロードごとに履歴の管理が可能で、校正・修正前の内容をすぐにチェックできるのも特徴です。

同一ファイルを複数人で共有できるので、校正指示の取りまとめや転記作業に時間を取られません。担当者が指示を記入する際、別の担当者の指示内容も同時に把握できるので、指示の矛盾や重複も防げる仕組みです。

さらに、吹き出しや引き出し線のついたテキストボックスを作成し、紙面に直接コメントの追加もできます。

オンライン校正ツール比較【Webサイトの校正におすすめ】

次に、Webサイトの校正におすすめの、オンライン校正ツールを紹介します。個別にWebページのスクリーンショットを撮影し、修正を書き込む必要がなくなるので、Web制作会社はもちろん、みずからWebサイトを運用している企業は導入を検討してみましょう。

Naoshiteは、Webサイトの修正指示を簡単に出せるツールです。入力欄にURLを入力し、修正する画像をファイル選択すれば依頼作成画面からすぐに指示を出せるようになります。担当者が別途スクリーンショットを撮影し、ツールを開いて修正を書き込む必要はありません。面倒な工程がなく、短い時間で指示と修正のやりとりを完結できます。

全10種類のツールが実装されており、どの場所にどのような修正が必要か、わかりやすく指示を出せるのも特徴です。ほかのプロジェクト管理ツールやブラウザ拡張機能との連携もできるので、すでにツールを使ってWebサイト運用をしているならば併用を考えるのもよいでしょう。デモ版の利用も可能です。

UI Collabo - 株式会社ポテンシャルユナイテッド

UI CollaboはWebサイトの修正依頼を、ブラウザ上で完結できるオンライン校正ツールです。画像キャプチャからメール・チャットへの添付、修正の指示出しといった反復プロセスを簡略化できます。すべての校正指示をひとつのページに集約し、対応済みとそうでない部分を一目で把握できるので、多人数でのWebサイト制作におすすめです。

Webサイトの編集に複数のソフトウェアを切り替える必要もなく、校正ツールでサイトの修正を加えた後にソースコードを表示させ、問題点のスムーズな修正が可能。シングルモード・デュアルモード・レイヤーモードの3つの表示機能を切り替えつつ、デザインデータを比較できるのが特徴です。

AUN - 株式会社フォノグラム

AUNはふせん紙の感覚で、Webサイトや画像にメモを貼り付け、共有できるツールです。登録不要かつURLを入力するだけでページに書き込みできます。修正案を書き込んで送付するだけなので、さまざまなシーンで活用しやすいです。

外注先をはじめ、その場ではすぐに修正案を伝えられない相手との情報共有に有効です。経済産業省および、IPAの定める基準に準拠したセキュリティを敷いているので、機密データも安心してやりとりできます。基本無料で利用できますが、プレミアム登録もあり、365日いつでもチャットサポートが利用できます。

MilkBox - rayout株式会社

MilkBoxは、クリエイティブ制作に特化したコミュニケーションツールです。Webサイトや動画などのレビューチェックをはじめ、データ管理や共有・連絡など、多くの場面で情報共有システムとして利用できます。

スケジュール作成機能も備えており、さまざまなコンテンツの管理をひとつのツールにまとめられるため、制作部門の業務効率化につながるでしょう。1画面で2つの制作物を並べて修正前後のデータを見比べられるので、短い時間で抜け・漏れのない校正作業が可能です。

さらに共有リンクにより、ツールに登録していないユーザーに対してもデータやスケジュールを共有できます。レビュー画面に直接指示の書き込みも可能なので、顧客や取引先との情報共有に活用するとよいでしょう。

Pastel - Pastel Labs Inc.

PastelはWebサイトをはじめ、画像ファイルやPDFなど、マーケティング資料の承認やレビューに活用できる校正ツールです。シンプルな共有リンクにより誰もが同じページにアクセスできるため、複数人での校正作業におすすめです。

作業ステータスをツール上で確認でき、メンションやタグを使って密なコミュニケーションがとれるので、フィードバックの収集・整理にかかる時間を短縮できます。海外ベンダーのサービスですが、管理画面が直感的に使えるように設計されているため問題なく使えるでしょう。

オンライン校正ツール比較【テキストの校正におすすめ】

続いて、テキストの校正におすすめなオンライン校正ツールを紹介します。文書ファイルのみ校正できれば問題ない企業は、ぜひ導入を検討してみましょう。テキストに特化している分、より厳密な校正が可能なツールが多くあります。

文賢 - 株式会社ウェブライダー

文賢は、独自に研究を続けた100を超える視点により厳密にテキストを校正できるツールです。たんに文章をチェックするのみならず、よりよい文章を作成するための改善点を提案します。誤字脱字や表現の間違いを指摘するのはもちろん、読みやすさやわかりやすさ、環境別の見え方なども評価してくれるのが特徴です。

用途に合わせて柔軟にカスタマイズできる辞書を有しており、ルールの設定もしやすいので、案件ごとにうまく使い分けるとよいでしょう。2024年7月の時点ではβ版ですが、「GPT-3.5」「GPT-4」のAPIを使用した提案機能も利用できます。

Shodo - 株式会社ゼンプロダクツ

ShodoはAI（人工知能）が文脈や日本語を把握し、校正してくれるツールです。自然言語処理の技術との組み合わせにより、置き換えルールでは対応できない誤字脱字やタイプミス、変換ミスなどを修正できます。

さらに同音異義語や表記揺れ、二重敬語の間違いなども高精度に指摘できるので、校正作業を大幅に効率化できるでしょう。ChromeやEdgeの拡張機能により、WebサイトやSNS・メールの入力フォームの校正にも対応可能です。インストールは不要で、Googleアカウントでログインすれば無料ですぐに始められます。

Press Term - 株式会社NTTデータ

Press TermはNTT研究所が開発した、高度な形態素解析エンジンを搭載している日本語校正ツールです。日本語特有の文法や言い回しや単語情報をスムーズにチェックでき、修正すべき部分を色分け表示してくれます。

多くのライターが文章の基準としている共同通信社の記者ハンドブックを標準搭載しているので、正確な文書表現でコンテンツの作成が可能です。また、外部から校正支援エンジンの機能を利用できるため、すでに校正ツールやそれに類するサービスを利用している場合でもシステムに取り込んで利用できるのも特徴です。

PRUV - PRUV

PRUVは紙の月刊誌や、Webメディアでの長年の編集・校閲の知見をベースとして開発されたテキスト校正サービスです。基本的な文法や多くの固有名詞、表記揺れなどはもちろん、出版業界で広く使われているルールなどのさまざまな校正をサポートしています。

ユーザー側が独自に辞書の設定もできるので、多くのシーンで広く活用できるでしょう。ボックスに校正したい文章を入力してボタンを押すだけでチェックできるので、メール送信前の誤字脱字確認や作成した書類の校正などにも気軽に利用できます。

Enno - Enno

Ennoは日本語文章のタイプミスや変換ミス、誤字脱字などのエラーを簡単に確認できるサービスです。ビジネスシーンで利用するフォーマルな文章を中心として、日本語文書の間違いをスピーディーに校正できるのが特徴です。

ユーザー登録だけで誰でも簡単に利用できるサービスであり、AIで生成した文章の確認にも使えるので、ChatGPTをはじめとしたサービスと組み合わせて利用するのもよいでしょう。入力・校正した文章はサービスのログやデータベースには一切保存されないので、セキュリティ面も問題ありません。

オンライン校正ツール比較【制作管理用におすすめ】

コンテンツの制作管理がしやすく、多くの機能をもつツールも紹介します。制作物の校正のみならず、プロジェクト管理に関する機能も豊富に備えています。

AdFlowは、クリエイティブな業務に特化したプロジェクト管理ツールで、コンテンツの制作管理に必要な機能を網羅しています。煩雑になりがちな制作情報を視覚化でき、現場全体の業務効率化により、成果物の生産性や品質の向上に寄与します。

承認フローの設計や稿数管理などが中心のツールですが、指示出し作業を削減するための機能も備えており、複数枚で構成されたページや動画などもスムーズに校正が可能です。完成後にチャット機能を使って共有すれば必要な人員がすぐに内容を確認でき、指示出しの手間を軽減できるでしょう。

制作を依頼する際、納期を登録するとプロジェクトのスケジュールを自動生成できるので、別途スプレッドシートや専用アプリなどで作成する必要もありません。広告効果の分析・レポート機能もあります。

Adobe Workfront - アドビ株式会社

Adobe Workfrontはコンテンツの制作に関して、戦略の立案から制作業務、配信に至るまでのワークフローを計画し、共同作業を促進できる作業管理ソリューションです。プランニング機能による作業のモデル化や制作物の一元管理機能に加えて、作業中の目標の調整や予実管理も可能です。

優れた校正・承認機能も備えており、制作中のコンテンツに対してすべての関係者が直接レビュー可能で、自由にコメントを残せます。静的ファイルや音声・動画、Webページなど、さまざまなファイルの校正に対応していることも特徴です。複数のバージョンを並べて表示し、変更点の比較が可能な機能もあります。

すでにAdobe社のツールを導入している場合はもちろん、これから本格的に制作チームを立ち上げる企業は導入を検討してみましょう。専任チームによる丁寧なサポートも受けられます。

オンライン校正ツールを利用するメリット

オンライン校正ツールを導入するメリットとしては、次の点が挙げられます。

• 校正作業の負担を大幅に軽減できる
• 作業の一元管理も可能になる
• 修正ミスや作業漏れが防げる

校正作業の負担を大幅に軽減できる

校正作業をツールで実行することで、担当者の作業負担を大幅に軽減できます。テキストの校正の場合、タイプミスによる誤植や文法の誤りなどを即座に発見でき、修正提案をしてくれるツールも多いため、効率的な文章の改善が可能です。

手動で校正する場合と比較して、短い時間でさまざまな作業をこなせるようになり、制作者へのフィードバックもクラウド上で完結できるツールが多くあります。簡単な文章の校正ならばブラウザ上からすぐに確認できる無料ツールもあり、状況に応じて使い分けができます。

作業の一元管理も可能になる

オンラインで校正データを共有できるのに加えて、コンテンツ制作をツールに集約できるサービスが多いのも、オンライン校正ツールを利用するメリットです。

ほとんどの校正ツールはクラウドサービスとして提供されており、コンテンツをクラウド上に保存できます。校正前と校正後のデータの比較もしやすく、複数人での同時編集にも対応できるので、チームで制作を進めるのに適しています。

顧客や取引先とデータを共有し、相手方に校正作業を依頼できるツールも多く、校正依頼後の進捗状況もクラウドで確認が可能です。プロジェクト管理ツールの機能のひとつとして、優れた校正機能が実装されているサービスも多いです。

修正ミスや作業漏れが防げる

校正した内容をリアルタイムで確認できるのに加えて、AIがコンテンツの修正や校正を支援してくれるツールもあるので、担当者によるミスや作業漏れも防げます。誤字脱字や文法の誤りに加えて、表記揺れや用語の統一、文章の一貫性を維持するためのチェック機能などもあります。

また、任意の設定や校正ルールなどを反映し、独自のチェックができる環境の構築も可能です。クライアントの違いによる表記の混同を防止し、表現上の縛りも案件によって使い分けられます。メンバーが代わってもスムーズに対応できるので、多人数でコンテンツを制作する際に重宝するでしょう。

オンライン校正ツールを利用するデメリット

オンライン校正ツールを利用する際には、次のような点に注意が必要です。デメリットを理解したうえで、どのように解消するか考えておきましょう。

運用が定着するまで時間を要する

利用環境や担当者のスキルレベルによっては、オンライン校正ツールの運用が定着するまでに、相応の時間を要します。ブラウザ上で簡単に文章の校正をする程度ならば、日常的に無料の校正ツールを使っている人は多いでしょう。

しかしプロジェクト管理やコンテンツ制作に関して多くの機能を有するツールを導入する場合、担当者が使いこなせるようになるまで時間がかかります。制作チームのニーズに合わせて機能をカスタマイズする必要もあるので、環境に合ったサービスを慎重に選択するのに加えて、計画的に導入を進めることが重要です。

人の手による確認・調整も必要

ツールを活用して校正作業を進めても人間の手による確認と修正・調整作業が必要です。AIにより校正を一部自動化できるツールも増えていますが、最終的には人間による確認が求められます。

ツールが常に正しい校正をするとは限らず、誤った修正をしてしまう可能性もあります。人間が見ると違和感がある文章を見逃したり、一貫性のない表現を放置したりする場合もあるので、最後は必ず担当者の目で確認するようにしましょう。テキストの校正に限らず、画像や動画の確認なども同様です。

オンライン校正ツールは非常に有用なツールではありますが、現時点においては人間による校正の完全ば代替にはなりません。最終確認を人間の手ですることにより、質の高いコンテンツの制作が可能になります。

オンライン校正ツールで現場の作業負担を軽減しよう

オンライン校正ツールは、主にクラウド上で校正作業を効率的に進められるもので、多くのベンダーからさまざまなサービスがリリースされています。テキストの校正のみならず、画像や動画・Webサイトなど、多くのコンテンツに対応しているツールが多いので、この機会に導入を検討してみましょう。

利用するオンライン校正ツールを選ぶ際には、次のポイントを意識する必要があります。

• 必要な機能が網羅されているか
• 校正したいコンテンツや媒体に対応しているか
• 対応しているデバイスは何か
• 担当者にとって使いやすいツールか
• 校正ルールを独自に設定可能か
• 顧客や取引先と情報を共有しやすいか
• 制作プロセスの効率化・最適化に役立つか
• 導入効果の検証が可能か
• サービスベンダーによるサポートは十分か
• セキュリティに問題はないか
• ほかのツールやシステムと連携できるか

それぞれのオンライン校正ツールの機能や特性などを、より深く検討したい方は、サービス資料を請求して比較するとよいでしょう。