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セキュリティ診断(ぜい弱性診断)とは?手法や種類・メリット・おすすめサービス

最終更新日:(記事の情報は現在から40日前のものです)
セキュリティ診断サービスの導入を検討している方必見。本記事では、セキュリティ診断(ぜい弱性診断)の基本知識から導入メリット、自社に合うサービスの選び方まで解説します。

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セキュリティ診断とは

セキュリティ診断とは、サイバー攻撃されやすいネットワーク機器のOS、ミドルウェア、Webアプリケーションなどのシステムを調査して、攻撃の対象となるぜい弱性を検出するサービスです。セキュリティ診断は、ぜい弱性診断・ぜい弱性検査とも呼ばれ、英語では「Vulnerability Assessment」といいます。

サイバー攻撃者は、ぜい弱性があるサーバーやシステムを常にネットワーク上で探し回っていたり、長い期間システムの中に潜伏して情報を収集したりしています。そのため、セキュリティ診断によるぜい弱性の早期検出と迅速な対処は、機密情報の漏えいや、自社のサーバーが不正使用されないようにするために企業にとって非常に重要です。

ぜい弱性とは

ぜい弱性とは、コンピュータのOSやソフトウェアなどのシステムに存在する弱点のことで、セキュリティホールとも呼ばれます。プログラムの不具合や設計ミスによる情報セキュリティにおける「欠陥」のことで、不正アクセスやウィルス感染を引き起こす危険性があります。

ただし、ぜい弱性とセキュリティホールは区別されることも多くあります。その場合、ぜい弱性はシステムに存在する弱点一般を意味するのに対し、セキュリティホールは、プログラムの設計ミスや誤った設定によって生じた弱点を意味します。たとえばサイバー攻撃に対して、単に防御が弱い場合はぜい弱性がある、設定を誤った結果、攻撃ポイントとなる場合にはセキュリティホールがあると表現します。

また、ぜい弱性には単なるプログラム上の欠陥だけではなく、サイバー攻撃が悪用しうる任意のスクリプトやコマンド、コードの実行などの管理者が意図しない動きをする不具合も含まれます。

通常は、欠陥が発見されるとソフトウェア開発者が更新プログラムを作成して配布しますが、ソフトウェアが実際に市場で使われはじめた後にぜい弱性が発見されるのが現状なので、更新プログラムがリリースされる前に攻撃されてしまうこともありえます。

ぜい弱性の原因

ぜい弱性が発生する原因には、次のようなことが考えられます。

  • Webアプリケーションの設計ミスや開発ミス
    単なる設計上の間違いだけでなく、設計時に予測しきれずに対策がとれなかったことも含みます
  • ぜい弱性が、攻撃者によって故意に仕掛けられている
  • すでにぜい弱性が発見されているものを、修正しないで使い続ける
  • ソフトウェアの欠陥だけでなく、情報管理方法や管理体制の不備

ぜい弱性による被害

また、ぜい弱性により受ける被害には、次のようなものがあります。

  • サーバーへの不正アクセスによるWebサイト改ざん
  • 他のコンピュータへのウイルス感染の二次、三次被害
  • 自社の機密情報だけでなく、顧客や個人情報の漏えい
  • サーバーのロックによるシステムダウン
  • いつでも侵入可能なバックドアの設置
  • ランサムウェア被害による身代金支払い

またこれらの被害により、企業にとっては対応に追われて業務が進まなくなったり、信用が失われてしまう結果につながったりします。


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セキュリティ診断のメリット

セキュリティ診断の利用には、次のようなメリットがあります。

  • セキュリティ費用の削減
  • 企業のリスク回避・信頼の獲得
  • 気がつきにくいぜい弱性の発見
  • 従業員のセキュリティ意識が高まる

セキュリティ費用の削減

あらゆる社内システムや外部サーバーにセキュリティ対策を行おうとすると、膨大なコストが発生します。セキュリティ診断をすることにより、優先度の高いぜい弱性に対するセキュリティ対策に費用をかけられます

企業のリスク回避・信頼の獲得

リスクマネジメントで企業の損失につながる潜在的なリスクを回避できるほか、自社のシステムのセキュリティ対策による品質保証で、顧客からの信頼が得られます。

気がつきにくいぜい弱性の発見

典型的なWebサイトのぜい弱性だけでなく、社内で使っているルーターやネットワーク機器などのさまざまなデバイスのセキュリティも含めて、盲点となりがちなぜい弱性にも気が付きやすくなるでしょう。

従業員のセキュリティ意識が高まる

クラウドベースのメールセキュリティプラットフォームTessianが、2022年7月に発表した調査によると、従業員の3人に1人がサイバーセキュリティの重要性を理解していない、ことが判明しました。(※参照:Tessian「 1 in 3 Employees Do Not Understand the Importance of Cybersecurity」)

企業のセキュリティのアプローチが、境界型防御からゼロトラストセキュリティに移行するなか、従業員のセキュリティ意識やリテラシーの向上が強く求められています。セキュリティ診断サービスの、分析レポートやセキュリティ教育サービスを利用すれば、従業員のセキュリティ意識を高められます。

セキュリティ診断サービスの選び方

セキュリティ診断サービスを選ぶ際は、次の流れで確認しましょう。

  • セキュリティ診断サービスの導入目的を確認する
  • セキュリティ診断サービスの機能を確認する
  • セキュリティ診断サービスを導入する際の注意点を確認する
  • セキュリティ診断サービスの料金・価格相場を確認する

セキュリティ診断サービスの導入目的を確認する

セキュリティ診断サービスの導入を検討する際は、まず導入目的を明確にしましょう。主な導入目的は次のとおりです。

導入目的 詳細
大規模サービスや個人情報を多く取り扱っているため高精度のセキュリティを施したい ツールでの自動診断と手動診断を組み合わせて行うタイプがおすすめ
Web上で手軽にセキュリティチェックをしたい 自己チェックできるクラウドタイプがおすすめ
最新の攻撃や前例のない攻撃にも対応できる体制を作りたい ぜい弱性の報告や発見を募れるバグバウンティ(ぜい弱性報酬金制度)に対応したタイプがおすすめ

セキュリティ診断サービスの機能を確認する

セキュリティ診断サービスでできること、利用できる機能は次のとおりです。上記の導入目的・課題をどのように解決できるか記載しているため、必要な機能を洗い出しましょう。

【基本的な機能】

機能 詳細
監視 セキュリティのマネジメントシステムが適正であるかを確認する機能
診断 セキュリティ上のぜい弱性を診断する機能
検知 ファイルやWebサイトの改ざんがあった場合に検知する機能
レポート作成 ぜい弱性がある箇所のリストアップや対策をレポート化する機能

【特定の課題・用途・業界に特化した機能】

機能 詳細
分析 セキュリティリスクやぜい弱性、攻撃や違反のコンプライアンスへの影響を識別、スコア付けや優先順位を判断する機能
手動診断 エンジニアが直接診断する機能

ぜい弱性の診断だけでなく結果の分析を行い改善したい場合には分析機能があるもの、自動診断だけでなく細かな診断を行いたい場合には手動診断ができるサービスがおすすめです。

セキュリティ診断サービスを導入する際の注意点を確認する

セキュリティ診断サービスを導入する際、失敗しないために次の項目も確認しておきましょう。

確認事項 詳細
診断精度 どこまで細かく診断できるのかを事前に確認しておきましょう。
診断範囲 サービスによって診断可能な範囲が異なるため、調べたい範囲とサービスの範囲にズレがないかあらかじめ確認しておきましょう。
導入実績 導入実績や企業から、そのサービスが得意な分野と自社の領域が近いものを選ぶと知見も多く安心でしょう。
サポート体制 レポート作成の有無や診断後のリスク対応について相談できる体制かなどサポートしてもらえる範囲を確認しておきましょう。
保険付帯 なかには、万が一不正アクセスで損害が生じた場合に補償するサイバー保険付帯のものもあります。必要な場合は確認しておきましょう。

セキュリティ診断サービスの料金・価格相場を確認する

セキュリティ診断サービスの料金は、サービス内容や機能によって異なります。必要な機能と要件が搭載されているサービスの料金を確認しましょう。

初期費用は30,000円〜125,000円程度、月額費用は12,000円〜200,000円程度とサービスによって大きく異なります。さらに、オプション機能を追加した場合は別途料金が必要となる場合があります。

導入する企業のWebサイトの規模や診断したい内容によっても大きく異なるため、気になるサービスは公式サイトから見積もり依頼や相談の問い合わせをしましょう。

セキュリティ診断でサイバー攻撃や情報漏えいを未然に防ごう!

セキュリティ診断は、情報漏えいやシステムダウンにつながるサイバー攻撃に前もって備えておくセキュリティ対策のスタートです。経営陣や従業員のセキュリティ意識も向上します。後悔しないために、定期的なセキュリティ診断を受けることを検討しましょう。

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