音声生成AIサービスのおすすめ比較13選!選び方のポイント

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- 音声生成AIサービスとは
- 音声認識サービスとの違い
- 音声生成AIサービスでできること
- テキストの読み上げ
- 音声データの合成
- 音声生成AIサービスの選び方
- 商用利用の可否
- 音声品質
- 音声の調整範囲
- 対応言語
- 機能性
- 出力形式
- 【無料版】音声生成AIサービスのおすすめ6選
- コエステーション - 株式会社エーアイ
- CoeFont - 株式会社CoeFont
- VOICE GATE - 株式会社VIDWEB
- Murf.ai - Murf Studio
- Canva
- にじボイス - 株式会社Algomatic
- 【有料版】音声生成AIサービスのおすすめ7選
- Voice Space - 株式会社Stand Technologies
- ReadSpeaker - HOYA株式会社
- AITalk - 株式会社エーアイ
- Text-to-Speech AI - Google
- VOICEPEAK - 株式会社AHS
- Koemotion - rinna株式会社
- narakeet AI音声ジェネレーター - Video Puppet
- 音声生成AIサービスで音声データを最大限に活用しよう
音声生成AIサービスとは
音声生成AIサービスとは、「プロンプト」と呼ばれるテキストでの指示や音声データの入力により、いままでにはないオリジナルの音声をAIで生成できるサービスです。
新たな音声を生成する仕組みには、生成AI技術が用いられています。生成AI技術は、事前に大量のデータをコンピュータにインプットすることで、データ同士の関連性や法則性を自動的に学習する仕組みです。データに含まれる特徴をAIが理解し、人間の指示に沿って最適な結果を出力できます。
たとえば、事前学習によって猫の特徴を正確に理解した音声生成AIに対し、「猫が甘えている声を表現して」と指示すると指示どおりの音声が出力されます。音声生成AIサービスによっては性別や声のトーン、有名人に似せた声などのさまざまな条件を指定可能です。そのほか、既存の音声データを指定し、それに似せた音声を出力するのも方法の一つです。
音声認識サービスとの違い
音声生成AIサービスと音声認識サービスの違いは、音声を生成するためにAIを利用するか、音声を認識するためにAIを利用するかという点です。独自の音声データを生成できる音声生成AIサービスに対し、音声認識サービスはあくまで音声データをAIが識別するのが役割です。
具体的に音声認識サービスの使い方を例にあげると、まず任意の音声データをAIシステムに取り込みます。すると、AIが音声データの内容を解析したうえで、テキストデータへと変換します。そのため、音声生成AIサービスのように独自の音声データを生み出せるわけではありません。
音声認識サービスは、主に音声の翻訳や議事録の作成といったシーンで活用されています。音声生成AIサービスと音声認識サービスは用途が異なるため、目的を明確にしたうえで適切な場面で活用しましょう。

音声生成AIサービスでできること
音声生成AIサービスを導入すると、テキストの読み上げや音声データの合成が可能です。適切なシーンで音声生成AIサービスを利用できるよう、それぞれの活用方法を理解しましょう。
テキストの読み上げ
音声生成AIサービスでは、入力したテキストの内容をそのままAIが読み上げてくれます。ナレーターや録音機材を用意する必要がなく、原稿さえあれば音声データを出力できるのがメリットです。
音声生成AIのこの仕組みを利用すれば、次のような活用手段に転用できます。
- ナビゲーションシステムの構築
- トレーニング教材の作成
- コンテンツ動画制作
- 障がい者向けのガイド作成 など
音声データの合成
音声生成AIサービスのなかには、音声データ同士を合成する機能を備えたものもあります。あらかじめ特定の人物の声をAIに学習させることで、その声に似せた音声データや複数の特徴を組み合わせた音声データを生成できます。
学習させるデータは、従業員はもちろん、有名なナレーターや声優の声でも利用可能です。ただし、第三者の声を無断で利用すると権利侵害にも発展しかねないため、権利関係の問題には十分に注意が必要です。
音声生成AIサービスの選び方
音声生成AIサービスを選ぶ際のポイントは次のとおりです。それぞれの比較ポイントを詳しく解説します。
- 商用利用の可否
- 音声品質
- 音声の調整範囲
- 対応言語
- 機能性
- 出力形式
商用利用の可否
音声生成AIで生成した音声を自社製品やプロモーション、広告などに使用する場合は、商用利用可能な音声生成AIサービスを利用する必要があります。仮に商用利用不可なのにもかかわらず、商用利用を行った場合は、権利侵害や規約違反に発展する恐れがあるので注意が必要です。
商用利用の可否は、公式サイトの利用規約に記載されていることが多いため、あらかじめチェックしておくのが良いでしょう。商用利用が可能な場合でも、特定の用途でのみ利用する際にライセンス購入が求められるケースもあるので、具体的な利用方法を確認することも大切です。
音声品質
音声生成AIサービスによって音声品質には大きな差があります。音声品質が低ければ、「出力した音声が聞こえにくい」「自社製品や広告に活用しにくい」といった事態に陥りかねません。
音声品質は複数の製品を比較する段階で確認するのがおすすめです。無料プランやトライアルを活用することで、費用をかけずに音声品質をチェックできます。発音の正確さやノイズの少なさなど、複数の視点から確認を行いましょう。
音声の調整範囲
音声の調整範囲も音声生成AIサービスを選ぶうえで重要な要素です。
音声生成AIサービスを利用する際は、あらかじめイントネーションやスピード、アクセントといった要素を細かく調整します。どのような要素を調整できるかは、音声生成AIサービスによって異なります。
音声の調整範囲も音声品質と同様、一度そのサービスを試用することで確認が可能です。じっくりと時間をかけて検証することで、製品導入後の失敗を避けられます。
対応言語
音声生成AIサービスの対応言語は、用途や活用手段に合わせて適切なタイプを選びましょう。日本人ユーザー向けに音声を提供するなら日本語対応、海外の販売拠点や支店で利用するなら現地の言語に対応した製品を選択します。
ただし、音声生成AIサービスは海外発祥の製品も多く、日本語に対応していないケースも珍しくありません。日本語未対応の音声生成AIサービスを利用すると、日本人ユーザーの利便性を低下させるだけでなく、外国語のプロンプト作成技術が求められ、教育コストが高額になる可能性も考えられます。
機能性
機能性も音声生成AIサービスごとに大きな差が生まれる要素です。選び方としては、音声読み上げに対応しているか、あるいは音声データの合成に対応しているか、いずれかの視点で考えると良いでしょう。あらかじめ目的や用途を明確にすることで、必要な機能が見えてきます。
また、おすすめの機能としてあげられるのがテンプレートです。テンプレートには、よく使用するプロンプトが用意されているため、一から指示文を考える必要がなくなり、より効率的に音声を生成できます。
出力形式
最後に、音声生成AIサービスごとの出力形式を確認しましょう。音声の出力形式は、MP4やMKV、WebMなどが代表的です。形式ごとに活用範囲が異なるため、どのような場面で出力した音声を利用するかを事前に決めておくと良いでしょう。
【無料版】音声生成AIサービスのおすすめ6選
音声生成AIサービスには、無料で利用できるものと有料製品の2種類が存在します。そのうち、まずは無料で利用できるおすすめの音声生成AIサービスを紹介します。
コエステーション - 株式会社エーアイ
コエステーションは、株式会社エーアイが提供する無料の音声生成AIサービスです。公式サイトにアクセスするだけでプロンプトの入力や言語の選択、音声の調整が可能で、手軽にサービスを利用できます。音声の生成やAIによる発話、データのシェアに対応したモバイルアプリを利用できるのもメリットです。
また、法人向けの有料プランも用意されています。有料プランは60種類以上の有名人の音声データを利用できるほか、音声の編集やWeb APIといった高度な機能が搭載されているのが特徴です。
CoeFont - 株式会社CoeFont
CoeFontは、株式会社CoeFontが提供している音声生成AIサービスです。無料プランは料金が発生しないにもかかわらず、10,000種類以上の音声データを利用できるほか、日本語や英語などの複数言語にも対応しています。無料で高性能な音声生成AIサービスを利用できるのがメリットです。有料版にアップグレードすると、登録可能なユーザー数やプロジェクト数が増えます。
ボイスチェンジャーや翻訳といった機能を同時に利用できるのもポイントです。ボイスチェンジャーでは生成した音声を加工でき、翻訳機能では音声を別の言語に変換できます。一つのツールでさまざまな範囲で活用できるのが、CoeFontの強みだといえるでしょう。
VOICE GATE - 株式会社VIDWEB
VOICE GATEは、株式会社VIDWEBが提供している、テキストの読み上げに特化した音声生成AIサービスです。公式サイト上で読み上げたいテキストを入力し、言語や音声タイプを選択するだけでサービスを利用できます。
入力可能な文字数は1か月あたり1,000文字に制限されていますが、会員登録すると無制限での利用が可能です。いずれの場合でも料金は発生しません。無料かつ手軽に利用できるメリットがありますが、出力した音声を外部に公開する場合はクレジット表記が必要です。
Murf.ai - Murf Studio
Murf.aiは、Murf Studio社が提供しているWebブラウザ型の音声生成AIサービスです。無料プランが用意されており、2プロジェクト以内かつ10分以下の音声生成であれば、永年無料で利用できます。
海外で開発されたサービスではあるものの、日本語に対応しているのがポイントです。対応している音声データは200種類を超え、さまざまなバリエーションの音声を作れます。また、プロンプトの問題点を提案してくれる文法アシスタントや、正しい発音へと自動調整が可能な発音調整など、独自性の高い機能を利用できるのも強みです。
Canvaは、Webブラウザ上でイラストや写真、動画の編集を行えるグラフィックデザインツールです。Canvaには、Murf.aiの仕組みを用いた音声生成AI機能が搭載されています。Murf.aiとアプリ連携を行うだけで、Canvaに音声生成の仕組みを実装できるのが特徴です。
そのため、生成した音声をグラフィックデザインに活用したい場合は、Murf.aiを単独で使用するより、Canvaと組み合わせて利用することをおすすめします。たとえば、動画を制作する場合は、生成した音声に合わせて自動で字幕を付け加えられるため、動画編集業務の効率性を高められます。
にじボイス - 株式会社Algomatic
にじボイスは、株式会社Algomaticが提供している音声生成AIサービスです。二次元のキャラクターにもとづいて音声を生成できるのが特徴で、知的でクールな女性やワイルドな壮年男性、元気にあふれる若者など、さまざまなキャラクターが用意されています。
ナレーションや教育向けなど、ジャンルごとに生成する音声を選択できるのもポイントです。バーチャルキャラクターやショート動画用といった個人向けの用途から、展示会向けや広告用などのビジネス用途にも対応できます。
【有料版】音声生成AIサービスのおすすめ7選
有料版の音声生成AIサービスは、費用こそかかるものの、無料製品に比べて機能性やセキュリティに優れています。有料版の音声生成AIサービスのなかでも、とくにおすすめの製品を紹介します。
Voice Space - 株式会社Stand Technologies
Voice Spaceは、株式会社Stand Technologiesが提供している有料の音声生成AIサービスです。テキストの読み上げだけでなく、ボイスチェンジや翻訳、アバター作成など、さまざまな機能が用意されています。
有料製品だけあり、入力可能な文字数の多さが特徴です。たとえば、Basicプランの場合、1年間に最大60万文字までプロンプトを入力できます。より上位のプランになると、ニーズに応じて文字数の調整が可能です。商用利用も認められているため、ナビゲーションシステムやコンテンツ動画など、幅広いシーンで活用できます。
ReadSpeaker - HOYA株式会社
ReadSpeakerは、HOYA株式会社が提供している音声生成AIサービスです。言語や感情表現、スピード、声の大きさなど、多彩なバリエーションで独自の音声を生成できます。
ReadSpeakerはさまざまな製品に分かれています。ナレーション作成ソフトやWebサイト読み上げサービス、オリジナルボイス作成サービス、ソフトウェア開発キットなどが代表的です。それぞれの製品を単体で利用するのはもちろん、複数を組み合わせられるため、電話の自動応答や観光案内、機器への組み込みなど、さまざまな場面で活用できます。
AITalk - 株式会社エーアイ
AITalkは、株式会社エーアイが提供している音声生成AIサービスです。100名以上の話者と60種類以上の言語が用意されており、大人から子ども、標準語から関西弁まで、さまざまなケースに対応できます。
株式会社エーアイが提供する別のツールと連携できるのも特徴です。同社は、音声認識サービスの「VGate」や、顧客管理システムの「Visionary」を提供しており、AITalkと機能を組み合わせられます。単なる音声の生成だけでなく、音声データのテキスト化や顧客分析にも発展できるメリットがあります。
Text-to-Speech AI - Google
Text-to-Speech AIは、Google社が提供している音声生成AIサービスです。API技術を採用しており、プログラミング言語を用いてAIに指示を与えることで、独自の音声を生成できます。プログラミング言語でプロンプトを構築するため、スピードや声量、発音といった要素を細かく調整できるのがメリットです。
料金体系は従量課金制を採用しています。生成した音声のテキスト量に応じて課金されるため、余計な費用が発生しない分、予算の最適化が可能です。有料製品のなかでも、できるだけコストを調整しながらサービスを利用したい場合は、Text-to-Speech AIを導入すると良いでしょう。
VOICEPEAK - 株式会社AHS
VOICEPEAKは、株式会社AHSが提供している有料の音声生成AIサービスです。男性・女性・子どもなどのキャラクターが用意されており、事前にキャラクターごとの声や雰囲気を確認できるため、効率良く音声を生成できます。
6種類のキャラクターを選べる無料トライアルが用意されているのもポイントです。無料トライアルでは、実際の音声の品質や認識精度を確認できるため、事前に製品の性能をチェックすることをおすすめします。
また、株式会社AHSはVOICEPEAKのほかにも、歌声合成が可能な「Synthesizer V」や、音声モーフィングに特化している「Vocoflex」などの製品も提供しています。
Koemotion - rinna株式会社
Koemotionは、rinna株式会社が提供している音声生成AIサービスです。料金の安さに特徴があり、最安値プランであれば月額550円(税込)でサービスを利用できます。無料トライアルやデモも用意されており、事前に機能性や操作性を確認できるのも利点です。
Koemotionはストリーミング機能で音声を再生できます。データをダウンロードせずに済むため、0.1秒以内に生成した音声を再生できるのが強みです。リアルタイムな発話が可能なので、問い合わせや窓口での対応に向いています。
narakeet AI音声ジェネレーター - Video Puppet
narakeet AI音声ジェネレーターは、Video Puppet社が提供している音声生成AIサービスです。対応している言語数は100種類以上、音声データは800種類以上と、バリエーションの豊富さに特徴があります。
選択した言語によって対応するキャラクターが用意されています。音声を生成する際は、キャラクターを選択するだけで済むので、初心者の方でも安心です。また、音量やスピードなど、より詳細な設定も可能です。
音声生成AIサービスで音声データを最大限に活用しよう
音声生成AIサービスを利用すると、テキストからオリジナルの音声を生み出せるほか、既存の音声データ同士の合成が可能です。いままで主流だった音声認識サービスに対し、世の中にはないまったく新しい音声を創作できるメリットがあります。そのため、音声生成AIサービスと音声認識サービスを組み合わせることで、問い合わせ対応やナビゲーションシステムの構築、動画コンテンツの作成など、さまざまなケースへと発展できます。
ただし、音声生成AIサービスには数多くの種類があり、それぞれ特徴や強みが異なるため、入念に比較・検討することが大切です。本記事では紹介した選び方のポイントやおすすめ製品を参考に、最適な音声生成AIサービスを選んでみてください。