CMPツールおすすめ比較11選!料金やメリット・選び方のポイントなどを解説

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- CMPツールとは?
- CMPツールの選び方
- CMPツールの種類を確認する
- CMPツールの機能を確認する
- CMPツールの料金・価格相場を確認する
- CMPツールのおすすめ比較5選【国内ベンダー】
- Trust 360 - Priv Tech株式会社
- Webtru - 株式会社DataSign
- STRIGHT - 株式会社インターネットイニシアティブ
- Cloud CIRCUS CMP - クラウドサーカス株式会社
- コネクティの同意管理プラットフォーム - 株式会社コネクティ
- CMPツールのおすすめ比較6選【海外ベンダー】
- OneTrustクッキー同意管理バナー - 株式会社インターネットイニシアティブ
- Ensighten - アンダーワークス株式会社
- CMP Cookies - Digital Data Solutions BV
- Cookiebot - Usercentrics A/S
- Sourcepoint - Sourcepoint Technologies, Inc.
- UniConsent - Transfon Ltd.
- CMPツールを利用するメリット
- ユーザーの信頼を獲得できる
- 法規制への準拠が容易になる
- 自動化により運用負荷を軽減できる
- CMPツールを利用するデメリット
- ユーザーの離脱率が上がる可能性がある
- サイトの表示速度に影響する可能性がある
- CMPツールで自社の信頼性を向上
CMPツールとは?
CMP(同意管理プラットフォーム)ツールとは、Webサイトやアプリに訪問したユーザーに対して、個人データの収集目的と提供先を明示し、Cookieの同意を確認・管理できるツールです。ユーザーのプライバシーを尊重しつつ、法的要件を満たす効果的な手段として、近年注目されています。
CMPツールの活用により同意バナーの作成やCookieの発行、同意状況の分析、情報提供先の管理などが可能です。さらにGDPRやCCPAといった各国の法規制に準拠した、データ収集プロセスを構築できるのも特徴です。
ユーザーに対して、データの取り扱いに関する選択権を付与できるので、企業の信頼性の向上とコンプライアンスリスクの軽減にもつながります。
CMPツールの選び方
CMPツールを選ぶ際は、次の流れで自社に合った製品・サービスか確認しましょう。
- CMPツールの導入目的を確認する
- CMPツールの機能を確認する
- CMPツールを導入する際の注意点を確認する
- CMPツールの料金・価格相場を確認する
CMPツールの種類を確認する
CMPツールの種類を明確にする必要があります。そのうえで、必要な機能や操作性、カスタマイズ性を備えたサービスを選びましょう。CMPツールは国内ベンダーの製品と、海外ベンダーの製品があり、それぞれ次の特徴があります。
種類 | 特徴 |
---|---|
国内ベンダー製品 | 日本の法規制に特化した製品が多く、個人情報保護法をはじめとした法改正に柔軟に対応できる。国内企業のニーズに合わせたカスタマイズもしやすく、業務フローに適合させやすいが、海外の法規制への対応が限定的な場合が多い |
海外ベンダー製品 | グローバルな法規制に幅広く対応しており、GDPR・CCPA/CPRAなど複数の国際的な規制をカバーできる。多言語対応により、グローバルな展開が容易だが、サポートを受ける場合に言語の壁が問題になりやすい |
国内ベンダー・海外ベンダーの製品ともに、メリットとデメリットがあります。ビジネスの規模やグローバル展開の有無、さらに必要な機能や予算などを考慮して、最適なCMPツールを選択することが重要です。
CMPツールの機能を確認する
CMPツールでできること、利用できる機能は次のとおりです。まずは導入目的や課題を明らかにしたうえで、必要な機能を洗い出しましょう。
機能 | 詳細 |
---|---|
同意管理バナーの作成・実装 | ユーザーのアクセス元や、デバイスに応じたポップアップバナーを表示し、Cookieの使用同意を取得できる機能 |
同意情報の取得・追跡 | ユーザーからCookieや個人情報の収集・追跡に関する同意を、効率的に取得できる機能 |
同意情報の管理・制御 | ユーザーの同意状況を管理し、Cookieやトラッカーの動作を制御できる機能 |
分析・レポート作成 | ユーザーの同意率やバナーのクリック率などを可視化する機能 |
プライバシーポリシーの設定・更新 | 法改正や企業方針の変更に応じて、同意取得の設定やプライバシーポリシーをスムーズに更新できる機能 |
ベンダー管理 | 広告やアナリティクスなど、サードパーティを管理し、ユーザーの同意に基づいてスクリプトを制御する機能 |
API連携 | APIにより既存のシステムやCRMなどと連携し、同意情報を統合管理できる機能 |
CMPツールの料金・価格相場を確認する
自社のニーズに応じて、納得できる料金プランで利用できるかも確認しましょう。CMPツールは小規模事業向けの場合、無料から月数千円で利用できるツールもあります。
一方、大規模なWebサービス向けのものや、多機能なツールの場合、月額でも数万円かかるケースも珍しくありません。サービスによっては、PV数による従量課金の場合もあります。
導入するツールを選ぶ際には事前にきちんと料金体系を確認し、不明点があればベンダーに確認しましょう。
CMPツールのおすすめ比較5選【国内ベンダー】
国内ベンダーのCMPツールから紹介します。実装されている機能や製品の特性を確認したうえで、興味のあるツールは積極的に問い合わせや資料請求をしてみましょう。
Trust 360 - Priv Tech株式会社
Trust 360はデジタルマーケティングの推進と、プライバシーの尊重を両立できる同意管理プラットフォームです。ゼロクッキーロードへの対応や高度なダッシュボード機能、シンプルでわかりやすいバナー表示が特徴で、さまざまな他社システムとの連携が可能です。
GDPRやCCPA(CPRA)といった海外の法規制にも広く対応しており、充実したベンダーサポートが受けられます。同意取得状況の把握や、利用中のシステムとの連携に関する課題を解決し、日本・海外のどちらの法にも対応したい企業におすすめです。
Webtru - 株式会社DataSign
Webtruは改正電気通信事業法や、GDPRなどのCookie規制に対応した同意管理ツールです。プライバシー対応の自動化により、ユーザーが安心してサービスを利用できるようにサポートします。Webサイトやアプリで動作する第三者のサービス(外部送信先)を、特許技術により自動的かつ正確に発見。顧客情報同意を簡単に確認できるCMPを自動生成できるのが特徴です。
新しい第三者サービスを導入する際には、URLのコピペやドロップダウンなど簡易な操作で対応できるため、エンジニアの手間をかけずに運用できます。放送、通信、金融、化学など、さまざまな業界で導入実績があります。
STRIGHT - 株式会社インターネットイニシアティブ
STRIGHTはWebサイトのデザインを損なずに、Cookieバナーを表示できるCMPツールです。従来のCookieバナーを目立たないようにしつつ、バナーのサイズや表示位置のカスタマイズが可能です。GDPRやCCPAなど、各国の法規制に対応したバナーを容易に作成できます。
豊富なテンプレートを利用できるのも特徴で、個別のカスタマイズも柔軟にサポート。導入マニュアルや解説動画なども容易されており、オプションサポートも充実しています。
Cloud CIRCUS CMP - クラウドサーカス株式会社
Cloud CIRCUS CMPは、改正電気通信事業法における外部通信規律へ対策をできるツールです。国内外のCookie規制に対応しており、対象事業者の義務である通知、公表、オプトアウト、同意の取得を支援します。
簡単な3ステップで通知・公表への法対応が可能なフリープランと、Webサイト診断機能が利用できる有料プランがあり、電気通信事業法への対応がサイト単位で可能です。
コネクティの同意管理プラットフォーム - 株式会社コネクティ
コネクティの同意管理プラットフォームは、Webサイトの運営企業が個人情報保護法を順守するための、包括的な支援サービスです。WebサイトのCookie同意管理状況を分析し、最適なCMPツールを選定・導入するだけではなく、国内外の法規制に対応するためのコンサルティングを提供します。
CMPの導入サポートをはじめ、GDPR/CCPAなどの海外法規制や、改正個人情報保護法への対応もカバーしています。
CMPツールのおすすめ比較6選【海外ベンダー】
海外ベンダーのCMPツールを紹介します。国内向けに運用するならば、国内法規制への対応状況を必ず確認しましょう。なお、日本の企業が代理店に入っているケースもあり、日本語での充実したサポートを受けられるツールも多くあります。
OneTrustクッキー同意管理バナー - 株式会社インターネットイニシアティブ
OneTrustクッキー同意管理バナーはGDPRやCPRAなど、全世界のCookie規制に対応しているプラットフォームです。アメリカベンダーのサービスですが、日本ではインターネットイニシアティブ(IIJ)が代理店として提供し、国内800社以上※の導入実績があります。
リスク管理の効率化と、コンプライアンスの徹底・データ戦略の最適化も強力にサポート。国内代理店による日本語でのワンストップ対応と、高度な技術要員・プライバシー専門家により、迅速かつ柔軟なサポートを受けられるのが特徴です。
※出典:IIJ「GDPRやCPRAなどの全世界のクッキー等規制に対応 OneTrust」(2025年3月27日閲覧)
Ensighten - アンダーワークス株式会社
Ensightenは、Webサイトを情報漏えいから守るセキュリティ対策ツールです。海外ベンダー製品をアンダーワークス株式会社が販売しており、JALやSUZUKIなどの国内大手での導入実績があります。Webサイト上でやりとりされるスクリプトや通信を、リアルタイムに監視・レポートするほか、検出したタグを仕分け・制御することで、許可していないドメインへの通信を遮断します。
ページに一行コードを挿入するだけで、クライアントサイドへのセキュリティ攻撃を保護し、不正タグの侵入や、個人情報の漏えいを抑制できます。GDPRやCCPA、PDPAなど、各国のプライバシー保護規制にも対応しています。
CMP Cookies - Digital Data Solutions BV
CMP Cookiesは、Webサイト用のCookie同意バナーを提供し、GDPR・CCPAなど、Cookieに関する法律に準拠できる同意管理プラットフォームです。Cookie同意の管理を独自のダッシュボードで実現し、同意の取得とオプトイン率の最適化が可能です。
サードパーティー製スクリプトの管理や、Cookieポリシーの自動生成・更新・同意の監査証跡といった機能が充実。訪問者の同意を得てから、Cookieとサードパーティトラッカーを読み込みます。自動Cookieスキャナーとポリシー機能により、コンプライアンスの維持・強化をサポートします。
Cookiebot - Usercentrics A/S
Cookiebotは、Webサイトのプライバシーコンプライアンスを自動化し、ユーザーの同意管理を効率化するソリューションです。毎月Webサイトをスキャンし、Cookie・トラッカーの特定と自動分類により、訪問者が同意するまでブロックします。
Webサイトのスキャンと、Cookieおよびトラッカーの分類にかかる時間を削減できます。GoogleのGold Tier CMPパートナーとして認定されており、WordPressやWixのプラットフォーム向けにプラグインも提供しています。
Sourcepoint - Sourcepoint Technologies, Inc.
Sourcepointは、企業のプライバシーコンプライアンスを支援する、総合プラットフォームです。同意管理からコンプライアンス監視をはじめ、DSAR処理など、プライバシー管理に関わる多くの機能を提供しています。
CMPとしては、消費者のプライバシーに関する設定を把握し、管理の最適化が可能です。さらにベンダーアセスメントプロセスを自動化し、データリークやコンプライアンス違反のソースを特定。安全にサービスを運用できる環境の構築をサポートします。
柔軟なプライバシーソリューションと分析機能を有しており、テクノロジーとプライバシー規制の進化にスピーディーに対応できるのも強みです。
UniConsent - Transfon Ltd.
UniConsentは、GDPRやCCPA、LGPDなど、グローバルなプライバシー規制に対応するための同意管理プラットフォームです。Webサイトのクッキー同意管理をはじめ、GDPR のCookieバナーや、要求管理に関するソリューションを提供します。
高速かつ軽量なCookie同意ソリューションであり、高トラフィックのWebサイトやモバイルアプリの運用に適しています。さらにGoogle Consent Modeを有効にすることで、Google AnalyticsとGoogle Adsのコンバージョンデータの精度を高められます。データプライバシーと、同意管理をオールインワンで実現できるのが魅力です。
CMPツールを利用するメリット
CMPツールを導入することで、主に次のメリットを得られます。
- ユーザーの信頼を獲得できる
- 法規制への準拠が容易になる
- 自動化により運用負荷を軽減できる
それぞれ詳しくみていきましょう。
ユーザーの信頼を獲得できる
CMPツールはユーザーに対して、個人データの収集目的や利用方法を明確に示し、選択権を与えることで、透明性のあるデータ管理が可能です。ユーザーに安心感を与え、安全にサービスを利用してもらえる環境を構築できます。
とりわけデータプライバシーへの関心が高まる現代において、適切な同意の取得は、企業の誠実さや倫理的な姿勢を示すための重要な要素です。
法規制への準拠が容易になる
データ保護に関する法規制は世界各国で強化されており、GDPR(EU一般データ保護規則)やCCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)などへの対応は、多くの企業にとっての課題です。
そこで、CMPツールを導入すれば、各国の規制に準拠した同意管理を一元的に実行できるため、法令違反のリスクを低減できます。また、規制の変更にもスピーディーに対応できるため、常に最新のコンプライアンス基準を維持できるのもメリットです。
自動化により運用負荷を軽減できる
CMPツールは、同意バナーの表示やCookie制御の自動化により、管理者の負担を軽減できます。ユーザーの居住地域や端末に応じて、適切な同意取得プロセスの自動展開や、同意状況の一元管理が可能。変更履歴の自動記録により、煩雑な業務を効率化できます。
さらにダッシュボード機能を備えているツールも多く、同意率や拒否率といった重要指標を可視化でき、データ分析の効率性と意思決定の質の向上につながります。IT・マーケティング・法務など、複数部門の業務効率化にも対応でき、担当者が本来の事業活動に集中できる環境を構築できます。
CMPツールを利用するデメリット
CMPツールは多くのメリットがある一方で、次の点には注意しなければいけません。デメリットをよく理解したうえで、きちんと対策を立てておきましょう。
ユーザーの離脱率が上がる可能性がある
Cookie同意バナーの表示は、ユーザーの閲覧体験における最初の障壁となり、離脱率が上がる可能性があるので注意が必要です。Webサイト訪問時、目的のコンテンツをすぐに閲覧できず、プライバシー設定を求められることで、「煩わしい」と感じる人は珍しくありません。
特に、バナーのデザインが直感的でなかったり、選択肢が複雑すぎたりする場合、ユーザーエクスペリエンスを著しく損なうおそれがあります。結果として、コンバージョン率の低下を招くケースもあるでしょう。
こういったリスクを最小化するには、ユーザーフレンドリーなデザインと、明確なメッセージの設計が不可欠です。
サイトの表示速度に影響する可能性がある
CMPツールの導入は、Webサイトの表示速度に影響を与える点も、注意が必要です。Cookieのスキャンや同意バナーの読み込みなど、追加処理が必要となるため、最適化されていないツールを使用した場合、ページのロード時間が増加する傾向があります。
ユーザー体験の低下につながるだけではなく、SEO評価にも悪影響を及ぼす場合もあるでしょう。ページ速度を重視する検索エンジンのアルゴリズムに対応するためにも、CMPツールの選定と実装には十分な配慮が必要です。
CMPツールで自社の信頼性を向上
CMPツールを導入することで、ユーザーの同意を適切に管理し、データ収集の透明性を確保できます。プライバシー保護への取り組みが明確になり、ユーザーの信頼の獲得につながるでしょう。
また、GDPRやCCPAといった法規制への対応も容易になり、コンプライアンスリスクを低減できます。運用の自動化によって管理負担を軽減しつつ、効率的なデータ活用も可能です。導入するCMPツールを選ぶ際には、次のポイントを意識しましょう。
- 十分な費用対効果が望めるか
- 国内外の主要なプライバシー規制に対応しているか
- 同意バナーのデザインや、メッセージのカスタマイズが可能か
- 管理者が操作・運用しやすいツールか
- サイト速度への影響はないか
- ユーザーの同意状況を把握・分析しやすいか
- サービスベンダーによる十分なサポートを受けられるか
CMPツールについてより深く検討したい方は、各ベンダーのサービス資料を請求し、比較・検討するとよいでしょう。