社員・部下のモチベーションを可視化できる診断ツール16選【比較表あり】

モチベーション診断ツールとは？

モチベーション診断ツールとは、従業員の仕事に対するモチベーションの程度を評価し分析するツールのことです。モチベーションは、アンケート形式の従業員サーベイで測定することが多いです。

アンケート結果を数値化し、従業員が直面している課題や職場環境に対する満足度、キャリア目標との整合性など、さまざまな側面からモチベーションを診断します。

モチベーション診断ツールを導入するメリット

モチベーション診断ツールを導入するメリットは、主に次の3つがあります。

モチベーションを可視化できる

モチベーション診断ツールを使用する大きなメリットは、従業員のモチベーションの可視化です。

たとえば、従業員が熱意をもっている領域や業務、反対に改善が必要な領域や業務が数値化され、定量的に把握できます。

容易に調査できる

調査が容易できることもモチベーション診断ツールのメリットの一つです。ツールはアンケートの作成や回収がスムーズにできるよう設計されており、結果の自動分析機能があるサービスも多いです。

そのため、従来の面談や用紙アンケートに比べて時間や労力を大幅に削減できることが期待できます。

組織・社員を多角的に分析できる

クロス分析機能がモチベーション診断ツールなら、個々のモチベーションだけでなく、組織全体をはじめ部門やチーム単位での分析も可能です。

これにより、組織全体や部門ごとのモチベーションの傾向や問題点を把握し、組織文化やマネジメントの改善に役立つでしょう。

モチベーション診断ツールの比較表

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モチベーション診断ツール16選

• 従業員の本音を捉えるアンケート機能
• 面談記録の蓄積によるモチベーションの動向の可視化
• パルスサーベイで組織の課題や離職予兆を早期発見

カオナビは、パルスサーベイやアンケートで社員のコンディションを定点観測し、モチベーション分析・離職分析ができる人材管理システムです。アンケート結果から従業員の本音を浮き彫りにし、スキルや評価履歴、面談記録を一元的に管理します。これにより、モチベーションの変化を把握し、より良い組織づくりに役立ちます。

• 顧客満足度No.1の実績^※
• 優先順位づけからアクション分析までシステムによる自動化
• 従来の満足度調査やストレスチェックでは把握できない「期待値」を把握

HRBrain組織診断サーベイは、従業員のエクスペリエンスを重視した社員調査ツールです。カスタマイズ可能なテンプレートでアンケートを作成し、集計や分析が自動化で行われ、人事担当者の業務負担を軽減します。

※出典：HRBrain「HRBrain 組織診断サーベイ | EX Intelligence | 【大企業満足度 No.1】 | HRBrain」（2024年1月22日閲覧）

• 信頼性の高い従業員サーベイの実施が可能
• アンケート作成から分析までの一連のプロセスを一括管理
• 詳細な分析による課題の明確化

SmartHRタレントマネジメントは、人事業務の一元管理を実現するタレントマネジメントシステムです。従業員満足度調査においては、アンケートの作成から配信、収集、集計、分析までをSmartHRで完結できます。エンゲージメント調査や不定期アンケートなど、多様なサーベイに対応しています。

• 人事に必要な機能を包括
• 手軽にモチベーション調査結果を収集
• テキストマイニング技術で社員の声を見える化

タレントパレットは、科学的アプローチにもとづく人事をサポートするタレントマネジメントシステムです。人材データの一元管理やデータの横断的蓄積を実現し、最適な人事異動のシミュレーションによって組織のパフォーマンスを最大化に寄与します。モチベーション調査はスマートフォンやパソコンで手軽に行え、従業員の負担を減らしながら収集できます。

• 1億5,000万件以上^※のデータを活用した組織状況の可視化
• 多様な視点から組織の課題を詳細に分析
• 離職の防止と組織の生産性向上を目指す

ラフールサーベイは、組織課題の特定や分析、対策提案を一括でサポートするサービスです。個人と組織レベルでの多面的な分析を行い、各部署の課題や適切な対応策を具体的に報告・提案し、離職防止と生産性の向上にも貢献します。

※出典：ラフール「組織改善ツール ｜ラフールサーベイ」（2024年7月17日閲覧）

• 個人と組織の両方の視点でエンゲージメントを調査
• テレワーク環境でのストレス管理にも適用可能
• 3つの質問に答えるだけの簡単な操作性

Geppoは、毎月わずか3つの質問に答えることで従業員のコンディションを把握できるモチベーション管理システムです。手間をかけずに高い精度で分析を行えるのが特徴です。個人だけでなく組織レベルの調査にも対応し、リクルート社が組織診断で実際に使用しているエンゲージメント調査を実施できます。

• エンゲージメントを高めるための高精度アンケート
• アンケート結果のリアルタイム集計・分析
• 従業員のケアによるモチベーション向上と離職率の低下

Wevoxは、従業員のエンゲージメントを明確化し、モチベーションの向上を図るモチベーション診断ツールです。約3分で回答可能なアンケートを用いて、従業員の声を効率的に収集し、リアルタイムでのデータ分析を実現します。

• 従業員により良い経験を提供し、モチベーションを高める
• 多種多様な意識調査・評価を自動化する
• 従業員のインサイトを早い段階で発見

クアルトリクス従業員エクスペリエンス（EX）は、従業員のモチベーションを観測し管理するシステムです。定期的なアンケートや任意のタイミングでの調査を通じ、手間をかけずにモチベーションを計測可能。継続的なアンケートによる前後比較から得られるインサイトで、従業員の感覚を深く理解できます。

• 評価制度や待遇などモチベーションに影響する課題を特定
• 信頼性と妥当性について検証済みの調査項目
• 調査結果の分析や改善に向けた提言も実施

リアルワンの従業員満足度調査は、組織の現状や課題の把握、改善に向けた調査結果の活用までサポートする従業員満足度調査サービスです。調査項目の品質を表す信頼性と妥当性について検証済みの調査項目により、正確な回答を導き出せます。

• 組織と個人のメンタルコンディションの把握
• 性格タイプを考慮したロジックによる状態悪化の自動アラート
• 回答者に合わせたセルフマネジメントのアドバイス

ミキワメは、個々の性格タイプにもとづくマネジメントを通じて、従業員のモチベーション維持を支援するシステムです。性格タイプに合わせた設問を用い、ウェルビーイングスコアと、人間関係や業務負担など5つの指標を分析します。回答傾向にもとづく基準でサポートが必要な従業員を特定し、組織と個人に向けた改善アクションの提案まで行います。

• 会社全体や仕事の中身などに対する関与や思い入れの度合いを可視化
• 東京大学との共同研究、実証済み先行調査にもとづいてモデル構築
• 結果分析や改善施策の提案などにも対応

A&Iエンゲージメント標準調査は、エンゲージメントそのものの数値だけでなく、エンゲージメントと因果関係のある要因や結果も測定できるエンゲージメントサーベイです。サーベイ結果の分析のほか、課題に合った改善施策の実行まで、プロによるサポートを受けられます。

• 組織の課題特定から改善策の実施までを総合的にサポート
• サーベイ結果のリアルタイム分析機能
• モチベーション向上といった課題解決を目的としたプログラム提供

バヅクリエンゲージメントは、エンゲージメントサーベイの実施から、具体的な人事施策の実行までを支援するサービスです。サーベイの結果をもとに、クロス集計や推移分析を通じて属性別の組織課題を明確にします。抽出された課題に応じた改善ワークショップも提供し、ワークショップの企画、講師の手配、運営などを支援してくれます。

• 人材管理、モチベーション管理、コミュニケーション管理を統合
• 1on1トークやCDPなど、モチベーション向上に特化したサービスを提供
• モバイルアプリによる随時アクセス可能な通知やフィード機能

CYDASは、人材管理・モチベーション管理・社内コミュニケーション活性化を、ひとつのシステムですべて実現できるタレントマネジメントシステムです。従業員マイページや勤怠情報、連携システムなどから、人材データを集めて一元管理できます。従業員一人ひとりの画面では、人材データを一覧で確認でき、組織を俯瞰的に把握できるのが特徴です。

• 80～90問の詳細な設問で組織と個人の状態を詳しく把握
• 10,000人以上^※のデータにもとづく同業界平均との比較
• 専門のコンサルティング会社による改善策を含むレポート提供

ASQは、従業員の満足度と離職意向に焦点を当てた多角的分析ができる従業員満足度調査サービスです。組織やリーダーシップ、人材を4つのタイプに分類し、満足度が低い部門や人材タイプ、具体的な問題点を洗い出します。同業他社や全社平均、タイプ別での比較分析が行え、改善すべき項目の優先順位を明確にできます。

※出典：アスマーク「従業員満足度調査（ES調査）ASQ-施策提言付き- Humap アスマークのHRサービス」（2024年1月22日閲覧）

• 豊富なアンケート機能を搭載
• 人材グルーピングによる効率的な人材戦略のサポート
• 能力や役職に応じた目標評価の実施

One人事は、人事評価や目標管理、タレント分析といった組織活性化に不可欠な機能を備えた人事システムです。エンゲージメント調査やハラスメント研修後のアンケートなど、多彩なアンケート機能を通じて社員の状況を把握します。目標に重みを設定し、個々の能力や役職に適した評価の実施も可能です。

• アンケートによるエンゲージメントの定期的な測定
• 組織の成長と改善に必要な機能を搭載
• 目標設定とフィードバックで従業員の発展を促進

モチベーションクラウドは、組織内のモチベーションの高まりを可視化し、向上を図るクラウドベースのツールです。定期的なアンケートを通じて従業員の働きがいや幸福度を測定し、結果の分析から改善策を導き出します。個々の従業員やチームの目標管理とフィードバック機能を通じて、個人のパフォーマンスと組織全体の生産性向上につなげられます。

モチベーションの種類

モチベーションには、主に2つの種類があります。それぞれのモチベーションについて説明します。

内発的動機付け

内発的動機付けは、個人の内部から生じる動機付けです。興味や情熱、好奇心、自己実現など行動の背後にある個人的な価値や欲求にもとづいています。

たとえば、ある従業員が新しいスキルを学ぶことに熱心である場合、内発的動機は自己向上や自己実現の欲求からきていると言えるでしょう。

内発的動機付けが高い従業員は、仕事に対してより高い満足度と関与を感じ、創造性やイノベーションに富む行動を示す傾向があります。

外発的動機付け

外発的動機付けは、外部からの報酬や評価、制裁などによって生じる動機付けです。昇進、給与の増加、表彰、または責任の回避など外部からのインセンティブによって行動が促される場合に当てはまります。

たとえば、売上目標達成によるボーナスや昇進の機会を目指して働く従業員は、外発的動機付けによって動いていると言えるでしょう。

外発的動機付けは、短期的な目標達成や特定の行動の促進に効果的ですが、長期的な仕事の満足や継続的な関与には必ずしも寄与しないことがあります。

社員・部下のモチベーションを上げる8つの方法

社員や部下のモチベーションを高めることは、組織全体の生産性と満足度向上に不可欠です。そこで、モチベーションを高めるための効果的なアプローチ方法を紹介します。

物事の方向性を定める

明確な目標と方向性を定めることは、モチベーション向上の基本です。

たとえば、年間の売り上げ目標を設定し、達成に向けた具体的なステップをチームに提示します。

目標が明確であればあるほど、社員は自身の貢献が組織の成功にどのように結びつくかを理解しやすくなります。

命令や指示ではなく「リクエスト」をする

命令ではなく、リクエストの形式で仕事を依頼することで、従業員の自主性と責任感が高まることが期待できます。リクエストにより、仕事への取り組み方が能動的になり、結果としてモチベーションが向上します。

たとえば、「この報告書を完成させなさい」といった命令的な表現ではなく、「この報告書を完成させることで、プロジェクトがスムーズに進行します。あなたの支援が必要です」のように伝え方を工夫します。

個々のスキル・特性に適した人材配置をする

従業員一人ひとりのスキルや特性を理解し、それに適した役割やタスクを割り当てることも重要です。

たとえば、創造性を重視する仕事には、新しいアイデアが常に考えられるクリエイティブな社員を配置します。個々の強みを活かすことで、仕事に対する満足度とモチベーションが高まります。

失敗に寛容な環境を作る

失敗を許容し、学びの機会として捉える文化を作ることが、モチベーションを保つうえで大切です。

失敗から得られる教訓をチーム全体で共有し、同じ過ちを繰り返さないようにすることでチームのレベルアップや意識改善につながります。

インセンティブや福利厚生を充実させる

物理的な報酬や福利厚生の充実も、モチベーション向上に寄与します。

たとえば、業績に応じたボーナスや昇給、柔軟な勤務体系、健康支援などを提供することで、社員の仕事への満足度を改善できます。

ただし、前述したようにインセンティブのような外発的動機付けだけでは、長期的なモチベーションの向上は難しい部分もある点に注意しましょう。

結果や成果を可視化する

社員や部下のモチベーションを高めるためには、彼らの努力や成果を目に見える形で示すことが重要です。

たとえば、売り上げ目標達成の進捗をグラフで表示したり、プロジェクト完了時に成果を社内ニュースレターで紹介したりすることが有効です。

成果の可視化により、社員は自分の貢献が組織にどのように影響しているかを明確に理解し、さらなるモチベーションの向上につながります。

感謝の言葉を具体的に伝える

社員や部下の成果や努力に対して、具体的な感謝の言葉を伝えることは、従業員のモチベーションを大きく高めます。

単なる「ありがとう」ではなく、どのような行動が評価されたのか、それが組織やチームにどのようなプラスの影響をもたらしたのかを、具体的に伝えることが重要です。

たとえば、「あなたの提案により、プロジェクトの効率が大幅に向上しました」といった具体的なフィードバックを行うことで、社員は自分の貢献を実感し、満足感を得られるでしょう。

目標設定を適切なレベルにする

社員や部下に対する目標設定は、高すぎず低すぎない適切なレベルで行うことが重要です。

現実的で達成可能な目標は、成功体験の蓄積を可能にし、自信とモチベーションを高めます。一方で、過度に簡単な目標は、成長や挑戦の機会を奪いかねません。

目標設定の際には、個々の社員のスキルや経験、成長ポテンシャルを考慮し、適切な挑戦の度合いを見極めることが大切です。

モチベーション診断から組織力向上へ

「モチベーション」といった言葉は一括りにされがちですが、個々の社員において背後にある具体的な動因は異なります。従業員の情報を可視化し、モチベーションの源泉をできるだけ客観的に理解することが大切です。

モチベーション診断ツールを用いてスピーディーかつ的確に従業員の状態を把握し、適切なアプローチをしていきましょう。

従業員調査ツールは次の記事でも紹介しています。

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