BPMツールおすすめ比較12選!選び方・機能・特徴
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BPMツールとは?
BPMツールとは、Business Process Management(ビジネスプロセスマネジメント)ツールの略称です。「BPMS」と呼ぶこともあります。業務プロセスの可視化や分析、自動化をサポートするツールで、業務効率向上や属人化の解消などが期待できます。
そもそもBPMとは
BPM(Business Process Management)は、日本語で「業務プロセス管理」と訳します。業務工程(ビジネスプロセス)を可視化・分析し、変更や改善を繰り返すことにより、業務プロセスを本来あるべき形に近づける取り組みのことです。
BPMの重要性
BPMの仕組みを構築して適切に管理することで、下記のような問題を解決できます。
- 非効率な作業が繰り返されてしまう
- 特定の人しか手法のわからない、ブラックボックス化された業務が発生する
- 特定のメンバーに作業が集中する
ビジネスプロセスは競合他社から見えにくく、企業固有の要素を含むので真似もしにくいのが特徴です。そのため業務プロセスの最適化は、同業種・業態内における競争力の源泉になります。業界内で他社に競り勝つためにも、ビジネスプロセスを洗練させましょう。
BPMツール導入のメリット
BPMツールを導入することによって次の効果が期待できます。これらの効果を得てビジネスプロセスを洗練させることは、事業自体の安定性にもつながるでしょう。
- 業務プロセスを可視化して、プロセスの課題や改善点に気づく
- 属人化しそうな業務を発見し、業務標準化により属人化を解消する
- 部署やチームを横断してのプロセス改善が可能
- 外部環境の変化に合わせて即座に業務プロセスも変化できる
- リソースを最適化して特定のメンバーへの業務集中を防ぐ
BPMツールは業務プロセスが一元的に可視化されるため、会社全体での業務の流れがわかるようになります。そのため部署やチームを横断して、改善すべき点や次にやるべき業務に気づきやすくなります。またタスクが可視化できるため、属人化しそうな業務を発見しやすく、タスクの量や進捗状況を管理することで、特定のメンバーへの業務集中も防げるでしょう。
BPMツールの選び方
BPMツールを選ぶ際は、次の流れで確認しましょう。
- BPMツールの導入目的を確認する
- BPMツールの機能を確認する
- BPMツールを導入する際の注意点を確認する
- BPMツールの料金・価格相場を確認する
BPMツールの導入目的を確認する
BPMツールの導入を検討する際は、まず導入目的を明確にしましょう。主な導入目的は次のとおりです。
導入目的 | 詳細 |
---|---|
業務管理を効率化したい | 作図・フローチャート機能や工数管理機能に特化したBPMツールがおすすめ |
業務効率を向上させたい | ワークフローアプリ作成機能や共同編集・共有機能に特化したBPMツールがおすすめ |
属人化を解消したい | タスク管理機能やマニュアル登録・参照機能に特化したBPMツールがおすすめ |
ヒューマンエラーをなくしたい | アラート機能や自動表示・分岐機能、チェックリスト機能に特化したBPMツールがおすすめ |
業務プロセスの改善に力を入れたい | 業務分析機能やチャット・コメント機能に特化したBPMツールがおすすめ |
BPMツールの機能を確認する
BPMツールでできること、利用できる機能は次のとおりです。上記の導入目的・課題をどのように解決できるか記載しているため、必要な機能を洗い出しましょう。なお、記事の後半でも機能の種類や役割について紹介しているため、そちらも参考にしてください。
【基本的な機能】
機能 | 詳細 |
---|---|
作図・フローチャート機能 | 図やフローチャートを使って業務フローを可視化できる機能。複雑な業務フローでも全体を把握できる。 |
シミュレーション機能 | 構築した業務プロセスが実際どのように動くかテストできる機能。業務プロセスに問題がないか確認できる。 |
タスク管理機能 | 行うべき作業をリストアップし、緊急度(期限)や重要度で優先順位を管理する機能。作業者は業務の抜け漏れが防げて、管理者側は進捗管理や業務量の配分を行いやすい。 |
マニュアル登録・参照機能 | 作業に必要なマニュアルを登録し、必要なタイミングで表示できる機能。誰でも業務を行いやすく作業効率も高められる。 |
アラート機能 | タスク・業務の納期や業務データに一定の数値を設定し、これらに近づいた、もしくはオーバーした場合にアラートで知らせてくれる機能。ミスやトラブルにいち早く気づける。 |
共同編集・共有機能 | 図やフローチャートを複数人同時で編集でき、完成したものを共有できる機能。効率よく作業や情報共有ができる。 |
業務分析機能 | 完了した過去の業務を分析できる機能。メンバーや稼働時間、タスクの種類など多角的な視点から分析できる。 |
【特定の課題・用途・業界に特化した機能】
機能 | 詳細 |
---|---|
工数管理機能 | どの業務プロセスにどの程度の人数がかかわり、どの程度の時間がかかったかが確認できる機能。プロジェクトごとの業務量や時間、人員を把握できる。 |
コスト管理機能 | プロジェクトごとの予算見積もりやコスト調整、予算に対する実績の確認などができる機能。人件費やプロジェクトの収益管理がしやすい。 |
ワークフローアプリ作成機能 | 業務フローと連携したアプリを作成し、ファイル保存やPDF作成といった作業が自動化できる機能。作業時間が短縮できる。 |
チャット・コメント機能 | 作成した図やフローチャートにチャットやコメントができる機能。レビューを書き込んで意見を集めることで、課題や改善点を探しやすい。 |
自動表示・分岐機能 | 作業者の業務フローや進捗状況に応じて、自動で次に行うべき作業を分岐・自動表示できる機能。次に行うべき作業がわかりやすく間違いも起こりにくい。 |
チェックリスト機能 | 作業手順やマニュアルの確認ポイントをチェックリストとして表示できる機能。チェックをつけていくことで、ミスや抜け漏れを防げる。 |
業務フローが複雑な場合は、作図・フローチャート機能や自動表示・分岐機能のあるBPMツールを選びましょう。また、プロジェクト単位で管理がしたい場合は、工数管理機能やコスト管理機能のあるサービスがおすすめです。
BPMツールの主要機能は、「モデリング機能」「シミュレーション機能」「モニタリング機能」の3種類にわかれます。種類別の役割や主な機能などについてさらに詳しく説明します。
モデリング機能
モデリング機能とは、ビジネスプロセスを可視化するための機能のことです。ワークフロー図を作成したり、共同編集・公開したりといった機能がモデリング機能に該当します。
ツールによっては豊富なテンプレートが用意されており、それらを活用することにより簡単に自社固有の業務プロセス図を作成できます。ビジネスプロセス全体を把握して、各プロセスのつながりや課題を発見するために必要な機能です。
シミュレーション機能
シミュレーション機能とは、設計したビジネスプロセスがどのように動作するか予測するための機能です。シミュレーションできるものとしては、次のようなものが挙げられます。
- 既存のビジネスプロセスを改善した場合にうまく業務が回りそうか
- 理想の業務プロセスを作成した場合に問題は発生しないのか
- 目標を達成できるのか
シミュレーション機能を活用することにより、実際にオペレーションを回さずとも、複数のビジネスプロセス案の中から最適な案を選定できます。
モニタリング機能
モニタリング機能とは、実際に行っているビジネスプロセスを監視するための機能を指します。タスク管理機能やアラート機能、工数管理機能などが該当します。
- 設計時に期待したようにビジネスプロセスは回っているのか
- 目標達成ができそうなのか
といった内容を、各作業の時間やミス・不良品の発生数などの要素をもとに計測します。Excelやスプレッドシートでも手入力で結果を記録できますが、複雑な管理は対応が難しいでしょう。また入力時に手間がかかりミスも発生しやすいため、システムを活用した方が効率的です。
BPMツールを導入する際の注意点を確認する
BPMツールを導入する際、失敗しないために次の項目も確認しておきましょう。
確認事項 | 詳細 |
---|---|
連携サービス | 現在自社で利用しているシステムと連携ができるか、確認しましょう。グループウェアやチャットツールといったITツールと連携できれば、より業務効率の向上が図れます。 |
テンプレートの種類 | 業務フローのテンプレート数がどの程度あるか、確認してください。業務フローは1から構築すると非常に時間がかかるため、テンプレートの数が多いほど効率的に多彩な業務フローが作成できます。 |
操作性の確認 | BPMツールは多くの従業員が利用するツールであるため、誰でも操作しやすいツールを選びましょう。フリープランや無料トライアルを利用し、実際に現場の従業員に操作性を確認してもらうのがおすすめです。 |
BPMツールの料金・価格相場を確認する
クラウド型BPMツールの料金は、1ユーザーごとの月額従量課金タイプがメインで、初期費用が無料のケースも多くあります。必要な機能と要件が搭載されているサービスの料金を確認しましょう。月額費用はBPMツールの種類や選択するプランによっても差はありますが、相場は月1,500~3,000円/ユーザー程度です。
BPMツールでビジネスプロセスを管理しよう
BPMツールはビジネスプロセスを可視化したり、業務を標準化できたりするメリットがあり、業務効率化や業務プロセスの改善に取り組んでいる方におすすめのサービスです。選定の際は次のポイントに注意して選ぶのをおすすめします。
- BPMツールの導入目的を確認する
- BPMツールの機能を確認する
- BPMツールを導入する際の注意点を確認する
- BPMツールの料金・価格相場を確認する
BPMツールのサービスをより深く検討したい方は、サービス資料を請求し比較するとよいでしょう。