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CO2排出量管理システムおすすめ比較!必要性や導入のメリット・選び方のポイント

最終更新日:(記事の情報は現在から145日前のものです)
【2024年最新】CO2排出量管理システムの代表的なサービスを徹底比較!各サービスの特徴や機能を紹介しています。また、CO2排出量管理システムの必要性や導入メリット、選び方のポイントなどの基礎知識もあわせて解説します。

CO2排出量管理システムとは?

CO2排出量管理システムとは、企業の事業活動で排出される二酸化炭素の量を計測し、見える化するためのシステムです。CO2の排出量を測定することで、近年社会的な課題となっている、脱炭素化・カーボンニュートラルの取り組みをサポートします。脱炭素化とはCO2排出量をゼロにすること、カーボンニュートラルとはCO2排出量を植林といった活動によるCO2の吸収量で相殺してゼロに近づけることです。

CO2排出量管理システムでは、サプライチェーン全体のCO2排出量も把握できるシステムが多いため、各社が協力しながらCO2の削減を目指せるようになります。

また排出量だけでなくCO2の削減データも整理・公表しやすくなるため、CO2削減に努力している姿を対外的にアピールできるのも特徴です。CO2以外の温室効果ガス排出量の算出や、カーボンオフセットに対応しているシステムもあります。

カーボンオフセットとは
カーボンオフセットとは、温室効果ガスを削減するための取り組みを行ったうえで、削減しきれなかった分の排出量を、他の形で埋め合わせることを意味します。埋め合わせる方法としては、温室効果ガス削減・吸収への取り組みに対する投資や省エネ設備の設置、再生エネルギーの調達といった削減・吸収を実現させる取り組みが挙げられます。

CO2排出量管理システムが求められる理由

CO2排出量管理システムが必要な理由は、地球温暖化をはじめとした気候変動への懸念から、「CO2の排出量を抑えるべき」との考え方が浸透してきたためです。

また、多くの国や地域では、企業のCO2の排出量に対して実際に規制がかけられるようになりました。たとえば欧州では各メーカーに対して、乗用車のCO2排出量を抑えるよう、規制をかけています。

欧州においては、乗用車からの排出CO2について2021年の目標値を平均95g/kmとする規制を実施
引用:国土交通省「欧州における規制の検討状況について」(2024年7月30日閲覧)

サプライチェーンのCO2削減も必要に

企業はみずからの事業活動におけるCO2の排出量を抑えるのみならず、サプライチェーン全体でCO2排出量を抑制する取り組みが求められるようになりました。排出量をできるだけ正確に算定し、削減のための施策を打ち出すことが求められています。

サプライチェーンとは
企業が提供する製品・サービスを開発するための原材料の調達から、生産・流通・販売・顧客サポートに至るまでの、一連の過程のことです。企業単体でサプライチェーンを構成するケースはまれであり、一般的には複数の企業や個人事業主がサプライチェーンを形成しています。

サプライチェーンのCO2排出量の算定基準

サプライチェーンにおけるCO2の排出量を算出するには、まず「GHGプロトコル」と呼ばれる算定基準について理解する必要があります。世界資源研究所および世界経済人会議により、CO2をはじめとする温室効果ガス排出量の算定および報告に関して、1998年に設けられた基準です。

GHGプロトコルでは、サプライチェーン全体の温室効果ガスの排出量を、 「Scope 1」「Scope 2」「Scope 3」に分類します。

GHGプロトコルの3つのスコープ

サプライチェーンのCO2排出量の考え方

  • Scope 1(直接排出量):企業が直接排出する温室効果ガスの量
  • Scope 2(間接排出量):企業が消費するエネルギーに関連する排出量
  • Scope 3(その他の排出量):Scope1およびScope2以外のサプライヤーによる、間接的な温室効果ガスの排出量

Scope 2は、事業活動をするにあたって、他社から供給されている電気や熱に伴う温室効果ガスの排出量を指します。

Scope 3は、企業が購入した製品やサービスが製造された際に排出されたCO2や、生産設備の増設時に排出されたもの、物質を調達する際に発生したCO2などが挙げられます。

サプライチェーンにおけるCO2の排出量の算定には、多くの割合を占めているScope3の排出量の評価が重要です。

脱炭素SaaSの提供もスタート

世界的に、CO2をはじめとした温室効果ガスの削減が必要とされるなかで、企業が排出する温室効果ガスの算定や管理に役立つサービスも、続々と提供されています。CO2排出量の抑制や削減には正確なCO2排出量の算出が必要ですが、知識やノウハウもない一企業がこれを自力で行うのは難しく、手間もかかるのが現状です。

そのため正確な測定をサポートし、効率化を図るためにシステム・サービスが提供されるようになりました。たとえばマイクロソフトは2021年に、「Microsoft Cloud for Sustainability」と呼ばれるサービスを発表しています。これはさまざまなシステムと連携することで、CO2の排出データをスムーズに収集できるのが特徴です。

またアメリカのパーセフォニ社や、日本の日立もCO2の使用状況が可視化できるSaaSを提供しており、ほかにも続々とCO2関連のサービスがリリースされています。今後はこういったサービスをうまく活用しながら、自社のCO2排出量のみならず、サプライチェーン全体の温室効果ガスの管理・削減を進める必要があるでしょう。

増える「脱炭素SaaS」、CO2排出量管理をクラウドで - マイクロソフトも参入
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CO2排出量管理システムの選び方

CO2排出量管理システムを選ぶ際は、次の流れで確認しましょう。

  • CO2排出量管理システムの導入目的を確認する
  • CO2排出量管理システムの機能を確認する
  • CO2排出量管理システムを導入する際の注意点を確認する
  • CO2排出量管理システムの料金・価格相場を確認する

CO2排出量管理システムの導入目的を確認する

CO2排出量管理システムの導入を検討する際は、まず導入目的を明確にしましょう。主な導入目的は次のとおりです。

導入目的 詳細
CO2排出量の算出を効率化したい データ収集・グラフ作成の自動化機能や、分析レポートの自動作成機能、OCR機能に特化したCO2排出量管理システムがおすすめ
CO2排出量削減の取り組みまで支援してもらいたい CO2削減施策の提案機能や目標設定・進捗管理機能、CO2削減ロードマップ作成機能に特化したCO2排出量管理システムがおすすめ
カーボンオフセットまでできるようにしたい カーボンクレジットのサポート機能や、再生エネルギー調達機能に特化したCO2排出量管理システムがおすすめ
社内やサプライヤーも巻き込んで環境意識を醸成したい 省エネ診断機能や、サプライヤーの排出量追跡機能に特化したCO2排出量管理システムがおすすめ

CO2排出量管理システムの機能を確認する

CO2排出量管理システムでできること、利用できる機能は次のとおりです。上記の導入目的・課題をどのように解決できるか記載しているため、必要な機能を洗い出しましょう。

【基本的な機能】

機能 詳細
データ収集・グラフ作成の自動化機能 毎月の電気代やガソリン代、工場燃料使用量といった消費エネルギーを、基準に照らし合わせてCO2といった温室効果ガスの排出量に自動変換し、これを月や項目ごとにグラフ化できる機能
CO2削減施策の提案機能 現状のCO2排出量や削減目標などから、おすすめの省エネ・再エネ提案を行ってくれる機能、具体的な施策に悩んでいる場合におすすめ
分析レポートの自動作成機能 現状のCO2排出量や取り組みの状況、CO2の削減状況に関して分析しまとめたレポートを作成できる機能、環境庁へ報告するためのデータに活用できるシステムもある
OCR機能 書類の画像データやスキャンデータの文字を認識し、テキストに書き起こす機能、AIを利用したものであれば高い精度での読み取りができ、作業が効率化する
目標設定・進捗管理機能 CO2排出量の削減目標を設定し、目標に対する進捗状況を可視化できる機能、目標との差を確認し早めに対策を打てる
省エネ診断機能 現在自社でどの程度省エネが実行できているかを診断するとともに、空調や照明といった、設備の入れ替えによるエネルギー使用効率の向上も提案してもらえる機能
サプライヤーの排出量追跡機能 サプライヤー協力のもと、原材料の購入や物品の輸送といった、サプライヤーが排出するCO2を自動で追跡して測定できる機能
データの一括アップロード機能 CO2排出量を測定するために必要な請求書や画像データをまとめてアップロードできる機能、ファイルの一括登録や自動振りわけ登録などもできる
コスト機能 各エネルギーごとに毎月の利用額や、拠点ごとのエネルギー利用状況などが一元管理できる機能、コスト削減にも役立つ

【特定の課題・用途・業界に特化した機能】

機能 詳細
カーボンクレジットのサポート機能 カーボンクレジットとは、温室効果ガス削減量をクレジット(排出権)として発行し売買できる仕組みのことで、これをサポートしてくれる機能、自社だけで削減しきれない分を補える
CDP回答支援機能 CDP(企業・自治体ごとの温室効果ガス削減への取り組みを、評価・情報開示する機関)に対する情報開示や、評価アップのための取り組みをサポートしてくれる機能
再生エネルギー調達機能 太陽光発電の設置や発電時CO2を排出していないことの証明書発行、少量からの調達など、再生エネルギーの調達を支援してくれる機能
CO2削減ロードマップ作成機能 設定したCO2削減目標に対して、品目ごとにどのように目標を達成するか、ロードマップを作成できる機能、次に行うべきことや全体の流れが理解しやすい
水資源管理機能 水の使用量をはじめ、企業内で利用する水の質に問題はないか、また環境汚染を行わずに水を廃棄する方法などをサポートしてくれる機能
廃棄物管理機能 企業から出る廃棄物を品目ごとに管理し、マニュフェストデータの登録やリサイクル率の管理などができる機能

製造業であれば基本的な機能にくわえ、水資源管理機能や廃棄物管理機能のあるサービスがおすすめです。

CO2排出量管理システムを導入する際の注意点を確認する

CO2排出量管理システムを導入する際、失敗しないために次の項目も確認しておきましょう。

確認事項 詳細
代行・支援サービス CO2排出量の測定や削減施策の立案などは、専門的な知識やノウハウが必要です。そのため多くのシステムで測定・モニタリングの代行や、CO2削減の取り組みを支援・コンサルティングしてくれるサービスがあります。しかしシステムによってどこまで依頼できるかは大きく異なるため、自社がどの程度の支援を必要とするか考え、システムを検討しましょう。
業務対応範囲 CO2排出量管理システムには、CO2排出量測定の効率化に特化したシステムから、カーボンオフセットにまで対応しているシステムまで幅広く存在します。対応している業務の範囲によってどこまで効率化できるかも変わるため、導入の目的を明確にし最適なシステムを選びましょう。
SCOPEとカテゴリーの対応範囲 GHGプロトコルのSCOPE1・2・3と、SCOPE3の15カテゴリーのなかでどれに対応しているのかも確認しましょう。これもシステムによって対応範囲が異なります。自社の事業がどのSCOPEに該当するのか、将来的にどのSCOPEまで対応しなければいけないのかを考えておくと、導入の失敗を未然に防げます。
多言語対応 サプライヤーや関連企業、支店に海外の企業や拠点が存在する場合は、企業・拠点のある国の言語に対応しているか確認してください。とくに社内・サプライヤー全体を巻き込んでCO2排出量の削減に取り組みたい場合は、多言語対応システムを利用すれば、スムーズな連携を図れます。
連携サービス CO2排出量の測定や削減の取り組みは、各機関・企業や多くのシステムとやり取りが必要であるため、このうちどの程度の機関やシステムと連携できるかが重要です。自社の既存システムやサプライヤーのシステム、取り組みを報告する機関のシステムなどと連携できるほど、業務全体の効率化が図れるでしょう。
セキュリティレベル CO2の削減施策に関して、さまざまな機密情報を取り扱う可能性もあります。セキュリティの充実したシステムを選ぶとともに、安全にシステムが運用できる体制を構築しましょう。
使いやすさ CO2排出量の測定や削減の取り組みには、専門的な用語が多く登場するため、これらの用語を知らずとも、簡単にシステムを操作できるか確認してください。必要に応じて、無料トライアルを活用すると、導入前に実際の使用感が確認できて安心です。

CO2排出量管理システムの料金・価格相場を確認する

CO2排出量管理システムの料金は、基本的に月額固定費用タイプです。ただし、料金が「要問い合わせ」のシステムも多くあるため、必要な機能と要件が搭載されているサービスを探し、見積もりを取って実際の料金を確認しましょう。

月額費用の相場は、もっとも安いプランを選択する場合で月4,000~5,000円が相場です。初期費用は数十万円程度ですが、無料のシステムも多々あります。また前述したように、自社に知識やノウハウがない場合は、代行・支援サービスも依頼するため、必要な場合はこれらの費用もあわせて確認するといいでしょう。

おすすめのCO2排出量管理システム比較

それでは、おすすめのCO2排出量管理システムを紹介します。機能性や使い勝手、ベンダーのサポート体制などを比較しつつ、環境に合ったものを慎重に選びましょう。

ScopeX - 株式会社TBM

ScopeX
ScopeX
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ボクシルSaaSのデータを元に表示しています
提供企業様でご不明点がある方はこちら

  • 請求書やレシート情報から温室効果ガス排出量を可視化
  • 状況に合わせた温室効果ガス削減施策をレコメンド
  • 企業全体、拠点ごと、Scopeごとの比較分析が可能

ScopeXは脱炭素経営の方針設計から温室効果ガス排出量算定、ニーズに合わせた温室効果ガス削減施策の提案まで、脱炭素化を支援してくれるCO2排出量管理システムです。システム導入後は、算定項目の選定からデータ入力まで代行してくれるため、自社にノウハウや人的リソースがない場合でも安心です。

また自社で利用する場合も専門知識は不要で、温対法報告レポートや省エネ法報告レポートなども自動作成できます。削減施策パートナーを豊富に用意しており、状況に合った取り組みやすい削減施策を紹介してくれます。

アスエネ

  • 脱炭素にかかる業務工数を大幅に削減
  • カーボンオフセットや水資源管理、廃棄物管理まで対応
  • シンプルな画面と操作性で使いやすい

アスエネは、脱炭素に関係した幅広い業務にかかる手間を軽減できる、CO2削減ソリューションです。書類のデータをアップロード・スキャンするだけで、AI(人工知能)が自動でCO2といった温室効果ガス排出量の回収・算出を計算できるため、工数を大幅に削減できます。

またデータの登録・報告業務もしやすいシンプルな画面設計で、GHGプロトコルにもとづいた温室効果ガスの排出量の状況を把握することにより、有効な削減施策を打ち出せるようになります。さらにカーボンクレジット・再生可能エネルギーの調達や、水資源管理、廃棄物管理まで対応しているため、脱炭素にかかる業務全体を大幅に効率化できるでしょう。

Net Zero Cloud

  • CO2排出量とコストをまとめて削減
  • サプライヤーのCO2排出量も追跡・把握
  • 30日間の無料トライアルあり

Net Zero Cloudは、企業のCO2排出量をはじめ、環境に関するデータを収集・分析できるツールで、温室効果ガスの排出量削減に役立ちます。サプライヤーのCO2排出量も自動で追跡してくれるため、バリューチェーン全体の排出量を計算し、関係企業も巻き込んだCO2削減対策が行えるでしょう。スコープ3まで対応したい企業におすすめです。

またシナリオのシミュレーション機能もあり将来的な排出量が予測できるため、進捗を確認し、今後どのような取り組みを行い、目標達成を目指せばいいかが考えやすくなります。30日間の無料トライアルもあるため、事前に使用感もチェック可能です。

e-dash

  • CO2排出量の削減への取り組みを総合サポート
  • CO2削減のアクションプランをオーダーメイドで設計
  • 専門サイトで脱炭素についてリサーチ・学習できる

e-dashは、CO2の排出量の計算・可視化から削減策の実行まで、一貫してサポートしてくれるサービスプラットフォームです。とくにCO2削減に役立つ機能が充実しており、省エネ診断機能や再生可能エネルギーの調達、電気小売事業者の切り替え支援、カーボンクレジットの購入などができます。またこれらを組み合わせたアクションプランがオーダーメイドで設計でき、目標達成を支援してもらえます。

脱炭素に関連した専門用語の解説を行うオウンドメディアや、国内企業の環境関連情報へ無料でアクセスできるデータベースを運用しており、自社だけでリサーチや学習ができるのも魅力です。

zeroboard

  • サプライチェーンの温室効果ガス排出量をプロトコル準拠で算定
  • 各業界に精通したエキスパートが支援
  • ファイナンスまで支援可能

zeroboardは、サプライチェーンも含めた温室効果ガスの排出量を可視化できる、クラウド型CO2排出量管理システムです。サプライチェーンの実績値収集・管理ができ、多言語対応で国内外のグループ企業や各拠点のデータを一括管理できるため、拠点やサプライヤーの多い企業におすすめです。

また製造業や小売業などのサステナビリティ情報開示や、IT業界に精通したエキスパートが多く在籍しているため、多岐にわたるリサーチ・コンサルティングも受けられます。さらに支援サービスのなかにはファイナンス支援もあるのが特徴です。温室効果ガス排出量の削減や再生可能エネルギーの生産量増加といった、サステナビリティ活動の達成状況に応じて融資条件を見直すローンによる、資金調達の支援が受けられます。

商品炭素簿

  • CO2排出量の算出・可視化に特化
  • 脱炭素に関する取り組みの発信にも活用可能
  • CO2排出量の代行調査も低価格で依頼可能

商品炭素簿は、CO2排出量の算出・可視化に特化したCO2排出量管理システムです。原材料の調達から生産、廃棄までの、商品のライフサイクルにおける温室効果ガスの排出量を可視化・算出できます。CO2の排出量くわえて、メタンをはじめとした温室効果ガスの排出状況も確認可能です。

排出量の算出には環境省の公表したデータベースが使用されており、商品単位での脱炭素の促進にくわえて、具体的な取り組みの発信にも活用できるのが特徴です。また商品のライフサイクルにおけるCO2排出量の代行調査も低価格で依頼できるため、自社の業務負担も軽減できるでしょう。

Ond

  • サプライチェーンのCO2排出量を自動で算定
  • リアルタイムで排出量を管理
  • 気候変動リスクへの対応を支援するサービスも利用可能

Ondは、サプライチェーンのCO2排出量の自動算定もできるCO2排出量管理システムです。ERPをはじめとしたユーザー側の基幹システムのデータと連携することで、CO2の排出量算定にかかる手間を大幅に削減できます。算定の対象範囲が広い企業や、収集データが多岐にわたる企業におすすめです。

また収集したデータをもとにリアルタイムで排出量を確認できるため、IR面での先進的なアピールも行えるでしょう。気候変動リスク対応といった、CO2削減や脱炭素化に向けたコンサルティングも依頼可能です。

Persefoni

  • 金融機関のニーズにもとづいた算出が可能
  • AIが学習やモニタリングをサポート
  • 多くのグローバル企業が導入

Persefoniは、金融機関向けの機能がそろっており、AIによるサポートも充実したCO2排出量管理システムです。国際基準であるGHGプロトコルだけでなく、住宅ローンや自動車ローン、株式・債券の取引といった、金融機関における融資形態の違いに合わせたルールでの算定もできます。

またシステムに搭載されたAIは、技術的な質問に回答してくれるのはもちろん、電力消費量といった主要なデータにおいて、統計的な異常を検知して通知してくれます。多くのグローバル企業に導入されており、国内でも業界・業種を問わず普及が進んでいる状況です。海外ベンダーのため管理画面は英語ですが、専属のカスタマーサービスが利用できるので、うまく活用しながら導入を進めるとよいでしょう。

カーボンオフセットクラウド

  • 手軽にサプライチェーンとの連携やカーボンオフセットができる
  • ウェブサイト・アプリのAPI連携だけで自動算定
  • ダッシュボード上でカーボンオフセットの証明書を発行

カーボンオフセットクラウドは、手軽にサプライチェーンとの連携やカーボンオフセットができる、CO2排出量管理システムです。eコマースや出張の手配といった、サプライチェーンの排出する温室効果ガスを、WebサイトやアプリにAPI連携するだけで、自動で算定できます。

またカーボンクレジットの購入も代行しており、ダッシュボード上でカーボンオフセットの実施証明書を発行できるため、自社の業務負担を極力減らし、手軽にカーボンオフセットが行えます。

CO2排出量管理システムを導入するメリット

企業はみずからの事業規模に応じたサステナビリティへの対応が求められており、この対応に役立つのがCO2排出量管理システムです。CO2排出量管理システムを導入する、具体的なメリットを確認しましょう。

企業のCO2の排出量を「見える化」できる

CO2排出量管理システムを導入することで、自社のCO2排出量の「見える化」が可能になります。どの事業でどの程度CO2を排出しているか、詳細に把握できる点がメリットです。

  • 担当者が数値を細かく計算し、データ入力する作業も必要がない
  • 一定の条件下でCO2排出量を自動計算できる
  • 外部システムと連携することで、リアルタイムで排出量を把握できる
  • システム提供ベンダーから排出量の算定データを提供してもらえる

といったメリットもあります。

CO2削減に関する施策の策定・実行がしやすくなる

CO2排気量管理システム上でCO2の排出量や目標データなどを整理・分析することで、CO2削減に向けて改善すべき点を明確にできます。CO2の削減に必要な施策を打ち出しやすくなることは、大きなメリットでしょう。

CO2を削減するための取り組みは、大なり小なり事業活動に影響を与えるため、システムの導入で効率的に削減施策を実行できるようになれば、本業への負担も軽減可能です。導入するサービスによっては、ベンダーが具体的な施策を提案してくれる場合もあります。

社会的信用を得やすくなる

システムの導入で有効なCO2削減施策を打ち出せるようになれば、社会的信用を得やすくなる点もメリットです。CO2削減へ積極的に取り組んでいることが周知されれば、企業価値の向上につながるでしょう。

社会的責任をはたしていることがアピールできるため、ブランドイメージもよくなるだけでなく、システムを活用したCO2削減策により、エネルギーの効率的な運用も可能になります。

東証のガバナンス・コードにもサスティナビリティへの取り組みが追加

東京証券取引所はコーポレートガバナンス・コードを2021年の6月に改訂し、企業が管理監督すべき項目として、サステナビリティへの取り組みを追加しました。

3つの市場「プライム市場」「スタンダード市場」「グロース市場」のうち、プライムとスタンダード市場において、気候変動への対応とそれに関する情報開示が要請されています。これらに該当する市場の企業は、CO2削減への取り組みに関する情報開示が求められるようになりました。

一方、グロース市場に該当する小規模事業者ならば、大企業に比べて求められる役割は大きくないため、自社の状況に応じて可能な取り組みをしていけばよいでしょう。それぞれの市場おいて、要請されているサステナビリティに関する取り組みは、次のとおりです。

プライム市場

プライム市場はスタンダード市場よりも高い水準で、コーポレートガバナンス・コードの原則が適用されます。そのためプライム市場の企業は、カーボンニュートラルの達成によって企業価値を向上させ、脱炭素社会をけん引しなければいけません。

また、TCFD(Task force on Climate-related Financial Disclosures)と呼ばれる国際組織や、同等の枠組みにもとづいた、気候変動開示の質と量の充実などが要請されます。

サステナビリティを巡る諸問題への対応が求められる立場であり、CO2排出量管理システムを活用しながら、温室効果ガスの削減に向けたさまざまな施策を打ち出す必要があります。

スタンダード市場

スタンダード市場は、コーポレートガバナンス・コードの全原則が適用されるため、プライム市場への進出を目的としたサステナビリティへの対応が必要です。具体的にはESG情報の開示や評価方法の導入、再生可能エネルギーや省エネ機器の導入によるコスト削減などが挙げられます。

ESGとは
ESGとは環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の頭文字を取った言葉です。これらの3つは、持続可能な世界を実現するため、企業の長期的な成長に重要な観点とされ、関連した課題の解決に向けた投資活動や経営・事業活動を指します。

グロース市場

グロース市場は株主の権利・平等性の確保やステークホルダーとの協働など、コーポレートガバナンス・コードの基本原則のみ適用されます。サステナビリティに関しては、積極的・能動的な対応は必要ですが、スタンダード市場やプライム市場に比べると、求められる対応は多くありません。

CO2排出量管理システムで国際基準を達成しよう

CO2排出量管理システムは、企業のCO2排出量を見える化でき、CO2削減への取り組みもサポートしてくれるメリットがあります。そのため国際的な潮流に合わせてCO2削減に着手し、社会的信用の獲得や、ブランドイメージのアップを図りたい企業におすすめのシステムです。選定の際は次のポイントに注意して選ぶのをおすすめします。

  • CO2排出量管理システムの導入目的を確認する
  • CO2排出量管理システムの機能を確認する
  • CO2排出量管理システムを導入する際の注意点を確認する
  • CO2排出量管理システムの料金・価格相場を確認する

CO2排出量管理システムのサービスをより深く検討したい方は、サービス資料を請求し比較するとよいでしょう。

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