おすすめUTM製品5選比較!機能や導入メリット・システムの選び方
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- UTMとは
- UTM製品の必要性
- UTM製品が解決する問題
- UTM製品の主要機能
- ファイアウォール
- アンチウイルス
- VPN
- 侵入検知システム(IDS)
- 侵入防止システム(IPS)
- UTM製品・サービスの導入メリット
- 包括的なセキュリティ管理
- コスト削減と運用の簡素化
- リアルタイムの脅威検知と防御
- UTM製品・サービスの選び方
- UTMの導入目的を確認する
- UTMの機能を確認する
- UTMを導入する際の注意点を確認する
- UTMの料金・価格相場を確認する
- おすすめUTM製品・サービス比較
- DIT Security
- MSS for UTM
- おまかせサイバーみまもり
- SonicWall ワイヤレス ネットワークセキュリティ
- DARKTRACE Enterprise Immune System
- UTMでセキュアなネットワーク環境を構築しよう
UTMとは
UTM(統合脅威管理:Unified Threat Management)は、ネットワークセキュリティの強化を目的とした包括的なソリューションです。
ファイアウォール、アンチウイルス、VPN(仮想プライベートネットワーク)、侵入検知システム(IDS)、侵入防止システム(IPS)など、複数のセキュリティ機能を一つのプラットフォームに統合しています。これにより、企業や個人はネットワーク全体を一元的に管理・保護できます。
UTM製品の必要性
現代のデジタル社会では、サイバー攻撃のリスクが常に存在します。特に中小企業は専任のセキュリティ担当者を配置することが難しいため、UTM製品の導入が重要となります。
UTM製品は、複数のセキュリティ機能を一つにまとめることで、効率的な管理と高いセキュリティレベルを提供します。これにより、ITリソースが限られた企業でも効果的なセキュリティ対策を実現できます。
UTM製品が解決する問題
UTM製品では、次の問題を解決できます。
サイバー攻撃からの保護
UTM製品は、ファイアウォールやIDS/IPSなどの機能を統合することで、ネットワークへの不正アクセスやサイバー攻撃をリアルタイムで検知し、対策を講じます。これにより、企業の重要な情報資産を守ります。
データ漏えい防止
アンチウイルスやコンテンツフィルタリング機能により、マルウェアや不正なデータ転送を防ぎます。これにより、内部からのデータ漏えいや外部からの攻撃による情報流出を防止できます。
不正アクセスの防止
VPN機能を活用することで、安全なリモートアクセスを実現し、不正アクセスを防止します。また、ユーザー認証やアクセス制御により、ネットワーク内の権限管理を強化します。
UTM製品の主要機能
UTM製品には主に次のような機能が搭載されています。
ファイアウォール
ファイアウォールは、ネットワークの入口で不正なトラフィックをブロックする基本的なセキュリティ機能です。UTM製品におけるファイアウォールは、複数のレイヤーでトラフィックを監視し、許可された通信のみを通過させる役割を果たします。
アンチウイルス
アンチウイルス機能は、ネットワークを通過するデータをリアルタイムでスキャンし、ウイルスやマルウェアを検出・駆除します。これにより、ネットワーク内のデバイスをマルウェアから保護します。
VPN
VPN機能は、遠隔地からの安全なアクセスを提供します。データを暗号化し、通信経路を確保することで、不正アクセスを防ぎつつ、リモートワークの利便性を向上させます。
侵入検知システム(IDS)
IDSは、ネットワーク内の異常な活動を検知するためのシステムです。UTM製品に統合されたIDSは、リアルタイムでトラフィックを監視し、不審な動きを検知した際にアラートを発します。
侵入防止システム(IPS)
IPSは、IDSが検知した脅威に対して自動的に対応するシステムです。不正なトラフィックをブロックし、ネットワークを保護します。これにより、即時の脅威対応が可能となります。
UTM製品・サービスの導入メリット
UTM製品・サービスの導入メリットは次のとおりです。
- 包括的なセキュリティ管理
- コスト削減と運用の簡素化
- リアルタイムの脅威検知と防御
包括的なセキュリティ管理
UTM製品は、ファイアウォール、アンチウイルス、IDS/IPS、VPNなどの複数のセキュリティ機能を一元管理できます。これにより、セキュリティポリシーの一貫性が保たれ、管理の手間が大幅に削減されます。
コスト削減と運用の簡素化
複数のセキュリティ製品を個別に導入するよりも、UTM製品を一つ導入する方がコストを抑えられます。また、一つのインターフェースから管理できるため、運用が簡素化され、IT担当者の負担が軽減されます。
リアルタイムの脅威検知と防御
UTM製品は、リアルタイムでネットワークを監視し、サイバー攻撃や不正アクセスを即座に検知・防御します。これにより、迅速な対応が可能となり、企業のセキュリティリスクを大幅に低減できます。
UTM製品・サービスの選び方
UTMを選ぶ際は、次の流れで確認しましょう。
- UTMの導入目的を確認する
- UTMの機能を確認する
- UTMを導入する際の注意点を確認する
- UTMの料金・価格相場を確認する
UTMの導入目的を確認する
UTMの導入を検討する際は、まず導入目的を明確にしましょう。主な導入目的は次のとおりです。
導入目的 | 詳細 |
---|---|
最新のサイバー攻撃にも対応できるようにしたい | ファイアウォールやアンチウイルス・アンチスパムなど多くの機能が集約し、さまざまなサイバー攻撃に対応できるUTMがおすすめ |
セキュリティ対策の手間を減らしたい | 複数のセキュリティ機能を一元管理できるUTMがおすすめ |
UTMの機能を確認する
UTMでできること、利用できる機能は次のとおりです。上記の導入目的・課題をどのように解決できるか記載しているため、必要な機能を洗い出しましょう。
機能 | 詳細 |
---|---|
ファイアウォール | UTMの代表的な機能でネットワークを外部の不正アクセスから守る |
アンチウィルス | 悪質なウイルスをブロックし、ウイルス感染を防ぐ |
アンチスパム | さまざまなスパムメールやフィッシングメールをブロックできる |
IPS/IDS | ネットワークへの不正なアクセスや不正な内部情報の持ち出しを検知する |
ウェブフィルタリング | 有害なサイトや悪意のあるサイトに閲覧制限をかける |
アプリケーション制御機能 | アプリケーションのネットワーク内への侵入を防ぐために、事前に使用が許可されたアプリ以外を禁止する |
UTMを導入する際の注意点を確認する
UTMを導入する際、失敗しないために次の項目も確認しておきましょう。
確認事項 | 詳細 |
---|---|
サイジングとスケーラビリティ | UTMの適切なサイジングとスケーラビリティを考慮します。導入するネットワークの規模やトラフィック量に応じて、UTMのパフォーマンスや処理能力を選定します。 |
インテグレーションと互換性 | 既存のネットワークインフラストラクチャやセキュリティシステムとの互換性を確認します。UTMは他のセキュリティ製品やネットワーク機器と統合される場合があるので、相互運用性を検証します。 |
セキュリティポリシーの設計 | UTMのセキュリティポリシーを適切に設計します。ファイアウォールのルール設定、侵入検知システムのパターン設定など、適切なセキュリティポリシーを作成し、必要に応じて定期的に見直します。 |
アップデートとパッチ管理 | UTMのセキュリティパッチやファームウェアのアップデートを適切に管理します。最新のセキュリティ対策や機能強化を受けるために、定期的なアップデートを行い、セキュリティのぜい弱性を最小限に抑えます。 |
トレーニングと技術サポート | UTMの運用や管理を担当するスタッフに適切なトレーニングを提供し、UTMの運用ベストプラクティスを習得させるトレーニングがあるか確認してください。また、UTMの提供元からの技術サポート体制を確認し、必要な場合に適切なサポートを受けられることを確認しましょう。 |
ログと監視 | UTMのログとイベントの監視体制を構築します。セキュリティインシデントの検知や異常なトラフィックの監視、適切なログの保管など、UTMの動作状況を監視し、セキュリティの脅威に対して迅速に対応できるようにします。 |
UTMの料金・価格相場を確認する
UTM(統合脅威管理)の料金は、導入するUTMデバイスの性能や機能、提供業者によって異なるのが特徴です。料金は通常、次の要素に基づいて設定されます。
- UTMデバイスの性能:UTMデバイスの処理能力やスループットなどの性能が料金に影響します。より高性能なデバイスほど、一般に高価な料金体系になる傾向があるといえるでしょう。
- ライセンス:UTMデバイスの利用には、各種セキュリティ機能のライセンスが必要です。たとえば、ファイアウォール、侵入検知システム、アンチウイルスなどの機能を利用する場合、それぞれの機能に対するライセンス料金が発生します。
- サポート:UTMデバイスの導入先で提供されるサポートサービスも料金に含まれることがあります。サポートの範囲やレベルによって料金が異なる場合も考えられるでしょう。
料金相場はUTMデバイスのメーカーやベンダーによって異なるため、具体的な金額は提供業者によって異なる場合があります。一般的に、中小規模の企業向けのUTMデバイスでは数十万円から数百万程度の価格帯が一般的ですが、大規模な企業や高度なセキュリティ要件を持つ場合はそれ以上の価格帯もあります。
おすすめUTM製品・サービス比較
おすすめUTM製品・サービスを紹介します。各サービスの特徴を解説しているので、導入の検討・比較する際の参考にしてください。
DIT Security - デジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社
- 総合的なセキュリティ対策
- Webサイト改ざんの検知機能
- 攻撃を未然に防ぐクラウドWAF
DIT Securityは、さまざまな点から対策を行うトータルセキュリティソリューションです。予防、検知、防止、診断と幅広いセキュリティ対策を強みとしていますが、中でもより特化しているのが「改ざんの検知機能」です。
既存のセキュリティ製品とは大きく異なり、仮に防御が突破され改ざんのような攻撃を受けたとしても、それを検知し一瞬で元の状態に戻し実害をゼロにすることをコンセプトとしています。また、特許を取得しているロジック型検知エンジンを利用しており、検知率は高く誤検知率は低い、防御精度の高いサービスです。
MSS for UTM - SBテクノロジー株式会社
- マルチファンクションによる相関分析
- 迅速な初動対応で拡散・拡大を阻止
- すべてのアラートを監視・分析
マネージドセキュリティサービス for UTMは、ソフトバンク・テクノロジーのセキュリティ監視センターからUTM製品を24時間365日体制でセキュリティ専門アナリストが監視するサービスです。
1つのインシデントに対して単一機能ログ分析で留めずに、各機能のログを横断的に分析するため、高い精度を誇ります。ソフトバンク・テクノロジーの既存MSSメニューと組み合わせることで、攻撃者に乗っ取られたPC端末内部の悪意ある動きを分析・封じ込むといった追加の調査・対処まで可能です。リスクレベル関係なくすべてのアラートを監視・分析対象としているため、常に徹底したセキュリティ対策を実現します。
おまかせサイバーみまもり - 東日本電信電話株式会社
- UTM機能+復旧支援サービス
- 不正通信を検知、ブロック
- 通信状況をモニタリング
おまかせサイバーみまもりはNTT東日本が提供するサービスです。社内ネットワークを見守り、有事の際には復旧支援もしてくれます。
情報セキュリティ対策、ランサムウェア対策として利用でき、従業員100人以下のオフィスにおすすめです。不正な通信を検知しブロックしてくれるほか、通信状況をモニタリングしてくれます。また、モニタリング状況は月1回レポート配信してくれるので、自社に必要なセキュリティ対策を明らかにできます。
SonicWall ワイヤレス ネットワークセキュリティ - ソニックウォール株式会社
- 高速性能
- 安全なネットワークの構築
- 監視と管理の簡略化
SonicWall(ソニックウォール) ワイヤレス ネットワークセキュリティは、802.11ACワイヤレス性能の向上を軸にしたネットワークセキュリティサービスです。高速性能をもちつつ設定と管理を劇的に簡略化しているので導入時の負担が少ないです。
また、ワイヤレストラフィックをスキャンしてランサムウェア、暗号化された脅威、フィッシング攻撃などの脅威を排除します。
DARKTRACE Enterprise Immune System - 株式会社サムライズ
- 事前の定義設定が不要で導入の手間が少ない
- 人間の免疫システムを応用
- 新種、亜種の脅威も検出して防御
DARKTRCE Enterprise Immune Systemは、従来型のルール、シグニチャに基づいた防御型セキュリティの場合に発生する新種、亜種といった攻撃パターンへの対応といった課題の解決の糸口として人間の免疫システムをサイバーセキュリティに応用しています。
ネットワークに接続された機器の挙動を管理し、通常と異なる動きを検知することにより、未知の脅威による被害を視覚化することを可能にする自己学習型の製品です。
UTMでセキュアなネットワーク環境を構築しよう
UTM製品は、企業や個人がネットワークセキュリティを強化するために不可欠なツールです。多機能なセキュリティ対策を一つにまとめることで、効率的な管理と高いセキュリティレベルを提供します。
UTM製品の選び方やおすすめサービスを参考に、自社に最適な製品を選び、セキュアなネットワーク環境を構築しましょう。