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名刺管理とCRMの違いを比較!機能とメリット・デメリット、注目サービス6選

最終更新日:(記事の情報は現在から901日前のものです)
顧客情報を管理したい場合、名刺管理とCRMという二つのツールが考えられます。名刺をキーに顧客管理すると言う点では双方同じですが、最終目的が大きく異なります。似て非なるものであることをきちんと理解して、ツール選定しなければなりません。

名刺管理とCRMの違い

名刺管理とは、名刺交換で得た顧客情報を管理することを指します。また、個人ではなく会社全体の資産として一元管理することで、有効活用可能です。

一方で、CRMとは、Customer Relationship Managementの略で、顧客情報、商談状況、販売履歴などあらゆる情報を一元管理して、顧客満足度、売上の向上を目的としています。

同じ顧客情報を扱うという意味では同じですが、名刺管理とCRMでは目的は大きく異なります。そのため名刺管理ツールはごくシンプルな機能を提供するのに対し、CRMは、SFA(Sales Force Automation)の概念も含んだ多機能で提供されています。

そこで、それぞれの目的や機能、メリット・デメリットについて解説していきます。

名刺管理の機能

名刺管理の主な機能3つを紹介していきます。

名刺情報の取り込み

名刺管理機能の主な機能は、名刺情報の取り込みです。全社で共有、管理するためには、名刺情報をデジタルデータ化する必要があります。OCR機能つきのスキャナで取り込むことで、内容を文字データとして認識させます。

また、スマホで撮影した画像データをもとに、AI(人工知能)や人力との共同入力などで、完成度の高いデータベースを構築するサービスも増えています。

ただしAIや人力による入力は、オプション代がかかることもあるので、注意しましょう。

OCRとは手書きや印刷された文字を、イメージスキャナやデジタルカメラによって読みとり、コンピュータが利用できるデジタルの文字コードに変換する技術

同一人物の情報の管理

名刺管理なら、同一人物の情報管理も効率的にできます。営業活動を続けていけば、同一人物の名刺がどんどんたまっていきます。それは、部署異動や昇進などがあるからです。

名刺管理システムでは、同一と思われる名刺候補を自動的に抽出してくれます。そして、どれを最新情報として残すか選択し、名刺情報を統合(名寄せ)する機能もあり、変更履歴も記録されます。情報が統一されることで、混乱を避けられ、確認の手間も省けます。

名刺情報の変更がデータ化され、一元管理されていれば、どの社員が見ても一目でチェックできます。確認の手間も省けて、業務効率化にもつながるでしょう。

マルチデバイスに対応

マルチデバイスに対応している名刺管理ツールを利用することで、効率的な情報管理が可能になります。パソコンはもちろん、スマホにも対応しているツールを選んだ方がよいでしょう。

登録についてはスマホのカメラでスキャンする場合と、PCからデータの一括取り込みなどが考えられます。

大量のメンテナンスはPCのほうが使いやすいですが、外出先で突然電話するときはスマホからシームレスにかけたいと思うものです。

そのため、名刺管理としてはあらゆるデバイスに対応していることがほとんどです。ただし名刺管理ソフトのなかには、使えないデバイスがある場合もあるので、利用したいソフトが日ごろから使っているデバイスに対応しているかよく確認しておきましょう。


各種名刺管理ツールの詳細は以下からご覧になれます。

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名刺管理アプリを使うメリット

名刺管理アプリを利用するうえでのメリットは、業務の効率化という点に集約できます。もう少し具体的に説明するために、以下3点にまとめてみました。

名刺管理業務の効率化

名刺管理で一番重要なのは、管理の効率化です。

名刺を物理的に管理する場合は、ファイリングが必要でスペースの問題や手間もかかります。そしてその中から、一枚を探し出すのは困難ですが、デジタル化することで簡単に検索が可能です。

条件にあう会社の抽出も簡単に行えるため、メールの一斉配信といったマーケティングにも有効利用が可能です。

社内での情報の共有化

各個人が集めた名刺情報を会社の資産として共有することで、顧客に対するアプローチが大きく変わります。

新規顧客の場合は特に有効で、全く人脈がない場合と、たとえ別部署であっても人脈がある場合と比べれば圧倒的に有利になります。営業のバッティングもなくなるため、営業の効率化もあわせて実現します。

外出先で閲覧可能

かつて営業マンは、大量の名刺を持ち歩いていましたが、個人情報の観点からも好ましくありません。名刺管理アプリを活用すれば、スマホやタブレットなどのさまざまな端末から名刺情報にアクセスして、連絡先を入手することが容易になります

また、外出先から、会社に電話して連絡先を聞くような非効率作業から解放されます。


名刺管理をアプリを使って効率化、または手動の管理で効率化する方法については以下の記事で解説しています。ぜひご覧ください。

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名刺管理アプリのデメリット

名刺のデータ化による手間

名刺情報をデータ化するには、手間と時間がかかります。スマホのカメラ、スキャナなどで一件一件の入力の必要はなくなりましたが、スキャナ精度の問題でまったく人の手を介さないというのはまだまだ厳しい状況です。

OCRや入力補助機能・オペレーター入力補助などの機能で、データ化の精度をあげているサービスもあります。オプション料がかかることもありますが、データ化のコストを削減できるのであれば、検討するべきでしょう。

商談管理と連動できない

名刺管理は、その名のとおり名刺情報の管理、共有のみを目的としています。

最近では、SFAに使う機能を提供しているサービスもありますが、CRMが提供するようなレベルではありません。
各ツールとの連携は図られていますが、商談状況をその都度蓄積するような顧客管理は基本的には想定されていません

コストがかかる

名刺管理に特化しているため、CRMと比較するとコストは圧倒的に小さく済みませんが、ゼロというわけにはいきません。

現在主流のクラウド型であればインフラ費用や初期コストはかかりませんが、月々のライセンス費用がかかります。

もし社内での利用が進まなかった場合、月々のコストばかりがかかってしまいます。操作性やデータ管理など、社内で使いやすいツールか無料プランやデモで事前に確認しておきましょう。

CRMの機能

多機能と言われるCRMですが、一般的に搭載されている代表的な機能4つを紹介していきます。

顧客管理機能

CRMのメインの機能は、顧客管理機能です。名刺管理と同様、顧客、担当者に関する情報を蓄積するできます。名刺に書かれているあらゆる属性情報を入力して一元管理します。

名寄せ機能で履歴も管理し、担当者一人ひとりに対して、家族情報や趣味志向といった情報を付加可能です。また、Excelからインポートして一括登録する機能も備わっていることが多いです。

顧客に関する情報を一元管理することで、どのような営業が適しているかさまざまな面から考えられます。またデータをきれいにまとめてくれるので、分析にも一役買ってくれるでしょう。

営業支援機能

営業支援機能とは、顧客情報を元に、商談内容、取引内容を管理するSFAのような機能です。日々の商談状況を管理し、現在の状況がどのフェーズまで進行しているかも全社で共有可能です。日報も帰社してExcelで入力、提出と非効率的にならず、外出先でスマホやタブレットから簡易的に行えるようになるでしょう。

このように、蓄積された商談状況を分析し、最適な提案タイミングをアドバイスすることで営業活動の効率化を実現する機能もあります

営業は地道な活動の積み重ねなので、一つひとつのステップを記録しておくことが大切です。CRMの営業支援機能を使えば、効率的に情報が管理できるほか、営業チームとしても情報共有ができるので、営業部全体の問題としてとらえやすくなります。

マーケティング支援機能

管理している顧客情報を、マーケティング活動に活用できます。

たとえば、顧客の状況に応じて大量に一括メール配信することです。
セミナー参加者へのフォローや、入れ替えタイミングの顧客に対して新商品を紹介するようなケースに当てはまります。

最近ではソーシャルメディアの重要性が高まっているので、SNS連携を実現してチャンスロスをなくすような機能も当たり前のように搭載されています。

カスタマーサービス機能

コールセンターを持っているような大規模企業でも、CRM機能は必須です。

顧客からの問い合わせやクレームを受けた際には、過去の購入履歴や対応履歴といった情報がなければ対応に苦しみます。

しかし、CTI(Computer Telephony Integration)連携により、即座に顧客情報を画面に表示させられます。一人ひとりの状況をしっかりと把握したうえで対応することで、顧客満足度が上がり、さらには販売機会につなげられるかもしれません。

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CRMのメリット

CRMを利用するメリットは、多機能ゆえに多岐にわたります。以下だけに留まるものではありませんが、代表的な4点を挙げてみました。

顧客情報を一元管理

CRMで顧客情報を一元管理することで、社内での共有が進みます。各個人がExcelで顧客情報を管理する場合、どうしても情報は個人単位で管理されがちです。営業担当者が異動した場合には、顧客との関係構築がスタートに戻ることもあり、業務としては大変非効率でした。

しかし、すべての情報を共有し、会社の資産とすることでそのような事態を避けられます。他部署からも情報を利活用できる環境も構築できるできます。

情報を一元管理することで、引き継ぎ・他部署との連携がスムーズに進み、結果的に業務効率化につながります。

営業活動の効率化

商談状況を共有すると、営業活動を可視化できます。対応が遅れている商談には自動アラートを出せるほか、商談において最適なタイミングで活動できるよう上司から指示を出すことも可能です。

こうした活動でベストプラクティスを割り出すことも可能となり、営業活動の効率化が図れます。

顧客満足度の向上

営業部門に限らず、マーケティングやサポートなど、あらゆる部署が顧客情報、商談状況を全社的に共有することで、導入からサポートまで一貫した顧客目線での対応を続けられます
こうした活動は、顧客満足度向上につながり、顧客の囲い込み、さらにアップセルにもつながります。

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新規顧客の獲得

CRMを活用すると新しい視点からの営業アプローチが可能になります。豊富なレポートからデータ分析をすることで、勘と経験だけでは考え付かなかった見込み客や新たなアプローチ方法に気付くことがありえます。

通常、新規顧客の獲得は既存顧客の場合と比べて5倍コストがかかるといわれています。分析をベースに仮説検証を繰り返すことで、新規顧客獲得を科学的に導けます。

CRMのデメリット

CRMの多機能によるメリットは大きいですが、多機能ゆえのデメリットが出てきます。

コストがかかる

CRMは多機能であるため、当然高コストがかかります。そして、インフラ調達からパッケージを含めた導入コスト、日々の運用に関わる運用コストの2種類に分けられます。クラウド型システムであれば、インフラ費用やサーバー運用費用などがほぼ不要ですが、人件費を考えるとけっしてゼロではありません。

CRMも名刺管理と同じく、事前に十分な検討をすることでコストを抑えられます。CRMによってどのような改善をしたいのか、どんなツールが使いやすいのか調査したうえで導入すれば、導入コスト・運用コストを上回るパフォーマンスを得られるでしょう。

費用対効果がわかりづらい

CRMを導入してから、効果が出始めるまでにはある程度時間がかかります。目的は顧客満足度や売上の向上ですが、明確にCRM導入でいくらという数値が出るわけではありません。当初は入力の負担が目立ち、費用対効果がわかりづらいため、CRMの文化が根付かず、結果的に失敗に終わる企業もあるほどです。

自社で費用対効果が検討しにくい場合は、導入サポートがあるツールを選ぶ手もあります。改善点や導入した際のパフォーマンスについても相談に乗ってくれるので、導入する際のヒントになるでしょう。

顧客情報DB構築だけで終わりがち

CRMの成功を、一元管理された顧客情報データベースの完成で終わらせただけでは意味がありません。データは生かされてこそ意味があるものであり、その点を効果測定しなければ成功とはいえません。まさに運用され始めてからこそ、CRMの真価が問われます。

名刺管理の注目サービス

それでは、そんな特徴がある名刺管理とCRMの注目サービスについてそれぞれ紹介していきたいと思います。

Sansan - Sansan株式会社

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  • スキャンするだけで99%の精度の名刺データ化
  • 顧客管理を自動DB
  • 一括メール配信や自動ニュース配信で見込み客を発掘

Sansanは、Sansanが提供しているクラウド型名刺管理サービスです。個人向けサービス「eight」で得たノウハウを生かして実現化されたもので、業界トップシェアを誇ります。名刺管理の域から、CRM、SFAの範囲までサービスを広げていることが大きな特徴です。

名刺de商売繁盛 - ヤマトシステム開発株式会社 ソリューション事業本部 ビジネスソリューション部

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  • 商談内容を商談相手の名刺に紐づけし、メールで議事録を共有可能
  • スキャンデータをもとにオペレーターが項目入力

名刺de商売繁盛は、営業やマーケティングに役立つ名刺管理システムです。名刺情報に付帯情報や商談内容を紐づけでき、業種といった基本情報以外での検索に対応しています。

また、紐づけた商談内容を取引先と共有したり、管理者へ報告したりできます。複数ある同一人物の名刺を名寄せ機能でまとめられ、同一人物の部署や役職の異なる名刺が登録されたときは、メールでお知らせ可能です。

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名刺管理のメイシーは、もぐらが提供するクラウド型名刺管理サービスです。Google感覚で使えることが大きな特徴であり、SalesforceやほかのCRMソフトとの連携も充実しています。安価な料金体系でありながら、高度なセキュリティも保持しています。


以下の記事では、名刺管理アプリの3サービスついて徹底比較しています。

Sansan×CAMCARD×メイシー | おすすめクラウド名刺管理の評判・価格・シェアを比較
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CRMの注目サービス

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※出典:Salesforce「Salesforce」(2022年6月9日閲覧)

Salesforceの使い方や機能、導入事例については以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

Salesforce(セールスフォース)の使い方・導入事例!ツールの評判・機能・価格を解説
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名刺管理とCRMの違いについて、機能、メリット、デメリットなどの視点から見てきました。
ともに業務効率化を促進するものですが、その最終的な目的が大きく異なることもおわかりいただけたでしょう。昨今、名刺管理ツールの多機能化も進んできています。

しかし、名刺管理とCRMとは明らかに範囲が異なります。
迷ったときには、必ず導入する目的を再確認して、最適なツールを選択することが求められます。

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