ピアボーナス®とは?新たな成果給のメリット・デメリット | 導入企業事例・ツール
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ピアボーナス®とは
ピアボーナス®とは英語のPeer Bonusを訳したもので、社員同士で特別手当を送り合う制度のことです※。原点は米Googleの制度といわれており、感謝の気持ちとともにポイントや小額の金券、ギフトなどのインセンティブを贈り合う新たな成果給の形として注目されています。
従業員に直接支払われる給与や、業務の成果に対して上司が部下を評価するような、目に見えるインセンティブとは異なるため、「第三の給与」とも呼ばれています。
※「ピアボーナス®」はUnipos株式会社の商標です。商標権者から使用許諾を得ています。
ピアボーナス®の目的と効果
ピアボーナス®制度は、ボーナスという形で互いを評価し合うことにより、従業員同士のコミュニケーション活性化や社内全体のモチベーションを向上させる効果が期待できます。
ピアボーナス®は、毎月の給与や年数回のボーナスにさらに上乗せされることから「第三の給与」に位置づけられ、組織風土改革にも効果がある仕組みとして国内企業でも導入が進んでいます。
新しい評価手法として注目されている
ピアボーナス®は評価手法の一つとしても注目されています。従来のインセンティブ・成果給とは異なる部分が評価され、それがボーナスとして支給されるためです。
従来のインセンティブ制度では、新規契約を獲得したり、売上を多く上げたりと、業績に直接影響を与えるような成果が評価されがちでした。しかし実際に従業員は、それぞれ数字として表れない部分でも企業に貢献しています。この「目に見えない貢献」の評価に利用できるのがピアボーナス®です。
従業員同士がピアボーナス®として感謝を送り合うことで、互いのモチベーションを高めるとともに日々の頑張りが可視化され、会社側も従業員がどのくらい貢献しているかを把握できるようになります。
拡大の背景にある「働き方改革」
日本でピアボーナス®が拡大する背景にあるのは働き方改革です。とりわけ労働条件の緩和に焦点が当てられがちですが、根底にあるのは「少子高齢化に伴う生産年齢(15~64歳)人口の減少」と「働き方の多様化」という課題の解決です。
労働力確保が難しくなっている中で、企業は生産性向上を目指さなければなりません。日本の生産性は主要先進7か国の中でも低く、公益財団法人日本生産性本部の「労働生産性の国際比較2018」を見ると、日本の労働生産性はアメリカの3分の2にとどまっています。
生産性向上のカギを握る「従業員エンゲージメント」
従業員エンゲージメントとは、所属する企業に対して従業員みずからが持つ「企業への貢献意欲」のことです。ビジョンや理念を理解し共感している、愛着を持っている、企業成長にかかわろうとする姿勢などから計れます。
日本人の従業員エンゲージメントはその他の先進国に比べて低く、米ギャラップ社による調査(2011-2012)では、日本で従業員エンゲージメントが高い従業員はわずか7%でした。
従業員エンゲージメントは、企業が持続的に成長するうえで欠かせないものです。会社への貢献意欲や仕事へのモチベーションを高く保てる人材を増やすためにも、組織活性化に役立つピアボーナス®を導入する企業が増えています。
ピアボーナス®を含め、従業員のエンゲージメントを向上させるツールや方法は次の記事で解説しています。
ピアボーナス®を広めた「Unipos」とは
ピアボーナス®は、米国の「Hey Taco!」をはじめ海外では広く活用されているものの、日本国内では浸透していません。金銭を送り合うことに抵抗がある企業も多く、金額や費用、どのようなルールで行うかなどが見えないことから、いまだ取り組む企業が少ないのが現状です。
ピアボーナス®制度を円滑に進めるためのサービスが登場。日本では、2017年6月にリリースされた「Unipos(ユニポス)」が、ピアボーナス®制度そのものを広めるきっかけとなりました。
Unipos(ユニポス)の特徴
Uniposでは、従業員に毎週400ポイントが与えられ、メッセージとともに自身が設定したポイントを送りあいます。感謝や称賛に準じて39ポイント、キリよく50ポイントなど、最大120ポイントまで自由に設定可能です。
またスマートフォンアプリや、Slack、ChatWork、Microsoft Teamsなどのチャットツールとも連携しています。いつでも、どこにいてもすぐにポイントを送れるため、忙しくても手軽に利用可能です。
さらに、誰かへのメッセージに共感したときは「拍手」のアクションをすることで、メッセージを送った人にもポイントを送れます。Uniposの 共感を広げる仕組みこそがエンゲージメント向上につながる のです。
成果給になる仕組み
企業は、ポイントに対して自由に換算レート(1ポイントあたり平均2円)を設定し、各従業員が受け取ったポイント分を成果給として支払う仕組みです。毎月の給与に反映する、ボーナスに反映する、四半期ごとに賞与として支払うなど、方法はさまざま。設定したハッシュタグデータを用いて社内表彰に活用する事例もあります。
給与以外にも、Amazonギフトカード、弁当や菓子で還元するといった使い方も可能です。自社の給与形態や人事評価にマッチした形で運用できるメリットもあります。
メルカリやマイナビも導入
Uniposの導入企業数は350社以上、継続率は99%にのぼります(2022年9月時点)。導入企業には、メルカリやマイナビ、DeNA、マネーフォワード、Sansanなど成長著しい企業の名が並びます。
ピアボーナス®の導入メリット
ピアボーナス®の導入メリットとして次のものがあげられます。
組織力の底上げにつながる
企業規模が大きくなり従業員数が増えると、同じ会社でも顔や名前を知らない人が出てくるでしょう。顔や名前は知っているけど人柄まではわからない、といったケースもあるはずです。
ピアボーナス®のツールには、従業員のプロフィールを確認・共有できるものも多いため、普段交流のない人の情報まで把握できます。従業員が互いの情報を把握できれば、社内の連携もスムーズになり、結果的に組織の底上げにつながるでしょう。
社内コミュニケーションが活性化される
ピアボーナス®は互いを褒め合うため、仕事の内容はもちろん、仕事以外の会話も増えます。本人の仕事に対する向き合い方や人柄、プライベートな部分まで、さまざまな面が会話のきっかけとなり、社内コミュニケーションの活性化につながります。
普段から関わりのあるチームメンバーをより深く知れたり、関わりのないメンバーとの交流のきっかけとなったりと、組織全体のコミュニケーションが促進されるでしょう。
従業員エンゲージメントの向上につながる
従来のインセンティブ制では、会社の業績向上に貢献した従業員に成果給が付与されるため、業績に直接的に関わりのない部署では成果給を得づらいデメリットがありました。しかし、ピアボーナス®では、可視化されにくい貢献でも成果給が得られます。
感謝と報酬の両方が得られることで、従業員のエンゲージメントが向上し、会社に対する貢献意識・帰属意識も高まりやすくなるでしょう。
従業員の定着率が安定しやすい
社内コミュニケーションが活発になり、従業員エンゲージメントが向上すれば、「この会社でもっと働きたい」といった従業員も増えるでしょう。その結果、離職率が低下し人材の定着につながります。人材不足をカバーする観点から見ると、場合によっては採用以上に効果があるかもしれません。
評価や状況を見える化できる
ピアボーナス®のツールには、オンライン上でピアボーナス®をやり取りできる機能をはじめ、評価の集計や反映、利用状況の確認など、さまざまな機能が備わっています。
従業員は、自分は他の従業員からどのように見られているのか、みんなから信頼されている人は誰なのかなどを確認できるため、モチベーションも高まりやすいです。従業員同士にリスペクトが生まれることで、信頼関係が深まったり、組織全体の士気が高まったりなどの効果が期待できます。
社員の定着率向上を助けるツールには、前給制度を簡単に実現できる給与前払いサービスがあります。定着率にお悩みの企業はこちらもあわせてご覧ください。
ピアボーナス®の導入デメリット
ピアボーナスにはメリットが多い反面デメリットもあります。とくに次のデメリットを押さえておきましょう。
運用コストが大きくなりやすい
ピアボーナス®ツールには、少額ながら現金や報酬を支給するものもあり、報酬のための原資が必要です。従業員数が多くなり、報酬が多く発生するほどコストは増大するため、インセンティブをいくらに設定するのかを事前にしっかり決めておく必要があります。
予算を考えることはもちろん、ツール導入によって本当に費用対効果を得られるのかじっくりと検討しましょう。
効果が出るまでに時間がかかる
ピアボーナス®の効果が出るまでには時間がかかることを想定しておきましょう。
前提として、ピアボーナス®を導入し、社内に定着させるためには、多くの準備が必要です。従業員に対してピアボーナス®の概要や導入時期、どのような成果を期待するのかなどを説明する必要があります。
導入しても、従業員がピアボーナス®を贈り合う状態になるとも限りません。定着させるためには、経営陣やチームが主体となって、施策を打っていく必要があるでしょう。時間がかかってでも、しっかりと効果が出るような施策を考え、実行することが大切です。
成果よりも「褒められたい」が目的になる場合がある
ピアボーナス®は、本人の言葉や行動、人柄など成果に反映されにくいものを評価する仕組みです。互いに褒め合うことで仕事へのモチベーションが高まったり、互いのリスペクトが生まれたりすることを目的とします。
しかし、褒め合う状態になる一方で、褒められること自体が目的になってしまう従業員が出てくる可能性もあります。従業員が「何でもいいから褒められたい」となるのは本質的ではなく、成果にも結びつきにくいです。そうならないためにも、導入前にピアボーナス®の意義や、最終的には仕事の成果に結びつけてほしいことを伝えましょう。
ピアボーナスの失敗例
ピアボーナスを導入したものの失敗してしまった例をいくつか紹介します。
金銭的な負担が大きく継続できなくなった
金銭的な負担によりピアボーナスの継続ができないケースです。ピアボーナスツールの月額料金はもちろん、付与されたボーナスを商品に交換する場合の費用も会社負担となります。
これらは従業員の人件費とは別に発生するため、企業の経済状況によっては、負担が大きく、ピアボーナス制度自体の継続が難しくなるでしょう。あらかじめ設定した予算を上回らないようコストを調整する必要があります。
ボーナスの贈りあいが手間となり制度が定着しなかった
ピアボーナスは、互いを褒め合うことで社内コミュニケーション醸成につながる制度です。しかし、相手を褒めるためにサンクスカードを書いたり、ポイントを管理しなければならなかったりと、それなりに手間がかかります。
ピアボーナスのために発生する作業に煩わしさを感じ、制度が定着しないケースも少なくありません。誰もが簡単に使えるツールを導入する、義務的な運用を行わないなど、従業員の手間にならないための工夫が必要です。
従業員がコア業務に集中しなくなった
ピアボーナスを重視しすぎた結果、コア業務に集中できなくなる場合があります。たとえば次のようなケースです。
- 従業員がピアボーナスがもらえる業務ばかり行うようになった
- 送る・送られることばかり考え本業に集中できなくなった
あくまでピアボーナスは本業に付随する制度であり、コア業務に支障が出るのは本末転倒です。従業員のリソースに影響が出ない範囲での運用をおすすめします。
従業員がピアボーナスの誤った使い方をする
ピアボーナスは互いを褒めあい、最終的には仕事に還元されるべき制度です。しかし中には、誤った使い方をする従業員が出てくる可能性もあります。たとえば次のようなケースです。
- ボーナス欲しさにサンクスカードの作成が流れ作業になる
- 従業員が結託し、無駄なボーナスだけが浪費される
従業員が本来優先すべき本業を忘れ、ボーナス欲しさに誤った使い方をするケースがあります。こうした事態を防ぐためにも、あらかじめ導入目的や正しい使い方の説明をきちんと説明しておきましょう。
社内の人間関係が悪くなってしまった
ピアボーナスを導入した結果、かえって社内の人間関係が悪化してしまうケースもあります。ピアボーナスは、誰かが誰かを褒め、褒められた人にポイントが付与される仕組みです。
従業員によってポイント数に優劣がつくことで、人間関係悪化の引き金となる可能性があります。「同じ仕事をしているのに、なぜあの人だけボーナスが多いのだろう」と不満をもつ従業員が出てくる可能性もあるでしょう。
社内コミュニケーションが活発でない企業がいきなりピアボーナスを導入すると人間関係の悪化を招きかねないため、社内の雰囲気を見て適切に判断することが大切です。
ピアボーナス®導入企業事例
日本でいち早くピアボーナス®ツールを広めたUnipos。本章ではUniposの導入企業を例にあげ、企業のどのような課題を解決できたのかを紹介します。
メルカリへのUnipos導入事例
従業員数:1,786人(連結)
備考:Uniposを利用してピアボーナス®制度「メルチップ」を運用
課題(導入前)
- 拠点の離れたメンバー同士のコミュニケーションをどうするか
- 物理的な距離があっても感謝を届けるためにピアボーナス®制度を導入
株式会社メルカリは2018年に上場し、急速に事業を拡大しています。メルカリは以前から社内コミュニケーションを大切にしており、シャッフルランチやGlobal Donuts(国内と海外のメンバーが交流する取り組み)、All for Oneカード(感謝のメッセージを渡す)といった施策を行っていました。
施策を行うなかで課題に感じていたのが、「拠点の離れたメンバー同士のコミュニケーションをどうするか」だったそうです。物理的な距離が離れていても、互いがリアルタイムに感謝を届けられるようにしたいと思い、Uniposを活用したピアボーナス®制度を導入したといいます。
効果(導入後)
- 独自の社内通貨「メルチップ」を活用
- 1日あたり約300件ものメルチップのやり取りがされるように
メルカリでは独自の社内通貨「メルチップ」を活用し、ピアボーナス®制度の運用を始めました。Uniposのブラウザやアプリを使ってメルチップをやり取りできるようにし、感謝の言葉にメッセージを乗せて、互いに送りあえる仕組みを構築。導入後は、国内・海外のメンバーも含めて、1日あたり約300件もメルチップがやり取りされるようになりました。
またメルチップの導入によって、今まで見えなかったマネージャーの仕事ぶりを可視化できるという副次的な効果も得られたといいます。メルチップを「一番送った人」「一番もらった人」を表彰する制度を作り、社内での賞賛文化の醸成につなげているそうです(2018年3月時点)。
カクイチへのUnipos導入事例
従業員数:600名(連結)
課題(導入前)
- 従業員の平均年齢が46歳でITリテラシーがほとんどなかった
- 従業員どうしの交流や承認欲求が満たされていなかった
株式会社カクイチは、倉庫やガレージ事業をはじめ太陽光発電パートナー事業、農業の開発・提供事業などを展開する会社です。創業130年を超えるカクイチでは、従業員の平均年齢が46歳でITリテラシーが乏しい、2014年まで業務用メールアドレスが支給されていない、などデジタル全般に関して課題を抱えていたそうです。
他にも全国に28の営業拠点・77店舗のショールームを抱えていることから、他拠点の従業員どうしが交流ができない、従業員の承認欲求を満たせていないなどの課題があったといいます。このような課題を解消するために、Uniposによるピアボーナス®制度を導入したそうです。
効果(導入後)
- 売上が前年比132%アップの過去最高益を達成した
- 称賛文化や感謝体質の土台が作られ組織力が底上げされた
まずは従業員にITリテラシーを養ってもらうためにガラケーからiPhoneを配布し、社内のインターネット環境を整備。その後デジタル改革の一環として、ピアボーナス®制度を導入しました。
結果として、コロナ禍にもかかわらず売上が前年と比べて132%アップ。Unipos導入によって、社内に「称賛文化」や「感謝体質」の土台が醸成されたことが大きな理由のようです。オンライン上で互いに感謝のメッセージを送りあえる環境を作ったことで、社内コミュニケーションが活性化し、自然発生的に拠点どうしで鼓舞しあったりするようになったといいます(2018年12月時点)。
スマートキャンプでの導入事例
社員数:55名
ボクシルマガジンを運営するスマートキャンプでもUniposを導入し、ピアボーナス®制度を運用しています。
課題(導入前)
- 事業拡大に伴い従業員数や横断的なプロジェクトが増加
- 各部署のメンバーの動きが見えない、把握できない課題があった
事業拡大に伴って従業員数が増え、部署を横断するプロジェクトも増えていきました。社内の動きが活発化する中で、部署の異なるメンバーの動きが見えない、互いに状況を把握できないのが大きな課題でした。課題解決のために社内コミュニケーションを円滑にするツールが必要と考え、Uniposによるピアボーナス®制度を導入しました。
効果(導入後)
- 従業員が素直に感謝の気持ちを示せるようになった
- 「SOCS賞」の判断基準にもUniposのポイントを採用
2018年5月からUniposを導入し、正社員をはじめリモートで働く全国のパートの方やインターン生まで幅広く利用しています。Uniposを使うことで、気持ちをうまく伝えられない従業員も感謝を示せるようになり、社内の雰囲気が明るくなりました。
スマートキャンプが大切にしている行動指針「Smart Thinking」「Ownership」「Collaboration」「Speed」をハッシュタグ(#)に設定し、必ずコメントにつけるよう定めることで、カルチャーを体現できているメンバーが可視化されました。
また半期に一度、SOCSの行動指針をもっとも体現した従業員を表彰する「SOCS賞」では、Uniposのポイントを基準としています。
ピアボーナス®ツールの選び方
ピアボーナス®ツールは何を基準に選ぶべきか、いくつかのポイントをお伝えします。
操作しやすいツールかどうか
ピアボーナス®ツールを選ぶ際には、操作のしやすさを重視しましょう。操作しやすいかの基準として、ブラウザやアプリの画面の見やすさ、少ないクリック数で目的のアクションを行えるかなどがあげられます。
SlackやChatWorkなどチャットツールとの連携機能があると便利です。日ごろから従業員が使っているツールと連携できれば、簡単にピアボーナス®を送りあえます。ITリテラシーの乏しい従業員が多い場合、いきなりツールを導入しても定着しにくいです。従業員に対するツールの使い方の研修も並行して行いましょう。
コミュニケーション機能が搭載されているか
ピアボーナス®ツールのなかには、相手にメッセージを送ったりコメント共有したりして、社内コミュニケーションを高める機能が内蔵されているものも。報酬のやり取りをする中で、第三者の従業員が拍手のアクションをできる「拍手機能」を使えるツールもあります。
ちょっとしたメッセージやアクションがあるだけで、贈る人・贈られる人うれしくなるものです。ツールにどのようなコミュニケーション機能が内蔵されているのか、よく確認しておきましょう。
サポート体制が整っているか
ツールのサポート体制が整っているかも重要なポイントです。サポートの例として次のものがあげられます。
- プロジェクトの設計や準備に対応している
- アカウントの事前設定を行ってくれる
- ツールの使い方の指導を行ってくれる
- 定着のための施策を実行してくれる
- 電話やメールによる導入・運用のサポート
導入がスムーズに行えるためのサポートをはじめ、導入後に定着させるためのサポートなど、導入から運用まで伴走してくれるサービスを選びましょう。
ツールのカスタマイズ性が高いか
企業によってピアボーナス®を導入する目的はさまざまです。目的にあったツールを選ぶためには、ツールのカスタマイズ性を意識してみてください。たとえば次のような例があげられます。
- 景品や報酬をフレキシブルに設定できる
- 企業の人事評価の仕組みにあわせて制度を実施できる
- 1on1やOKRとの連携に対応している
- 社内通貨を発行できる
自社の目的を実現できるツールかどうか、公式ページや問い合わせなどで確認しておきましょう。
ピアボーナス®ツールのおすすめ
日本国内ではUniposの知名度が高いものの、Unipos以外にもピアボーナス®ツールは存在します。あらためてUniposを紹介するとともに、代表的なピアボーナス®ツールを紹介します。
特徴 | 日本にピアボーナス®制度を広めたツール
- 特徴1 従業員が互いに感謝・称賛・激励をしあえる仕掛けが充実
- 特徴2 利用状況やバリュー浸透などデータ活用機能も豊富に揃う
- 特徴3 ピアボーナス®の導入から運用までサポート体制が手厚い
Unipos(ユニポス)は、日本にピアボーナス®制度を広めるきっかけとなったサービスです。サンクスカード機能や複数人へのボーナス付与、ワンクリック称賛など、従業員どうしが互いに感謝・称賛・激励をしあえる仕掛けが充実しています。
従業員の利用状況を細かくチェックできたり、部署間の連携やバリューの浸透度合いを可視化できたりと、データの活用機能も豊富です。経営者から人事担当者、マネージャーなど役職に応じたデータ活用機能も搭載しています。
SlackやChatwork、Microsoft Tesmsなどビジネスチャットとも連携可能です。社内ですでに利用しているチャットツールと連携すれば、従業員はブラウザやアプリからスムーズに利用できます。
また、ピアボーナス®の導入・運営へのサポート体制も手厚いです。導入サポートでは、目的にあったプロジェクト設計や運営体制の構築、マニュアルの提供にも対応しています。運営サポートでは、社内浸透のためのウェビナーの開催や利用状況の振り返りも可能です。電話やメールでの相談も標準サポートに含まれています。
インセンティブ・ポイント - 株式会社ベネフィット・ワン
特徴 | 働く人のエンゲージメントを強めるサービス
- 特徴1 ピアボーナス®のポイント管理に特化したツール
- 特徴2 ポイントを貯める・使う・確認するを簡単に行える
- 特徴3 ポイントの名称や画像など自社オリジナルで作成できる
インセンティブ・ポイントは、ピアボーナス®制度における「ポイント管理」に特化したツールです。ポイント管理システムの提供をはじめ、アイテムの交換・配送、カスタマーサポートなどをワンストップで提供しています。
管理画面の見やすさや操作性も強みです。従業員はポイントを「貯める」「使う」「確認する」の一連のプロセスを、PCやスマートフォンから簡単に行えます。交換アイテムの申し込みも簡単です。
ポイントの名称や画像などは自社オリジナルで設定できます。「月間30,000ポイント以上にMVPを与える」「従業員の誕生日に3,000ポイントを付与する」など、ポイントの付与基準も自由に設定可能です。
感謝のメッセージとともにポイントを送りあえる「サンクスポイント機能」搭載しており、社内コミュニケーションの活性化、従業員エンゲージメント向上が期待できます。
特徴 | “ホメる”コミュニケーションを活性化
- 特徴1 褒めるコミュニケーションを促進するアプリ
- 特徴2 拍手機能でみんなのレターに共感できる
- 特徴3 バリュー浸透プログラムで理念の浸透を促進する
RECOGは、“ホメる”コミュニケーションで組織課題を解決へ導くチームワークアプリです。メンバーの活躍を楽しく褒めあえるレター機能では、褒め言葉や感謝の気持ちを気軽に伝えられます。
オプションのバリュー浸透プログラムでは、会社の行動指針に基づいたバッジと一緒にレターを贈与可能です。組織全体のミッションやバリューを簡単に共有できるため、バリューの理解促進につながります。
また、誰が多くのバリューを実践できたかをランキング形式で見れるので、従業員のさらなるモチベーションアップにもつながるでしょう。
特徴 | 社内のつながりを強化するツール
- 特徴1 サンクスメッセージや社内ポイントなど感謝し合う文化づくりを支援
- 特徴2 100社あれば100通りのシステム設計ができる
- 特徴3 エンゲージメント状況の確認やパルスサーベイまで行える
TUNAGは、組織改善に必要な機能を自由にカスタマイズできるプラットフォームです。サンクスメッセージや社内ポイント、Web日報など、社内のつながりと強化する機能も充実しています。社内SNSや情報共有ツールとしても利用可能です。
TUNAGでは、100社あれば100通りのシステムを設計できます。企業の状況にあわせてシステムをカスタマイズし、従業員のエンゲージメントを可視化・向上を実現可能でう。具体的な施策を提案してくれたり、運用まで対応していたりとサポート体制も充実しています。
リアルタイムでエンゲージメント状況を確認できたり、パルスサーベイ(従業員の満足度)を行えたりと、データ分析機能も豊富です。離職原因やエンゲージメント状態をいち早く特定することで、組織の体質改善につながります。
THANKS GIFT - 株式会社Take Action
特徴 | レコグニション機能で従業員を表彰できる
- 特徴1 コイン贈与やサンクスカード、社内報など機能が充実
- 特徴2 レコグニション機能で従業員の承認欲求やモチベーション向上につながる
- 特徴3 多言語翻訳にも対応している
THANKS GIFTは、「理念浸透を実現し、離職をなくす」をコンセプトとするサービスです。手軽にコインを贈りあえる機能をはじめサンクスカードの作成、社内報、チャットなど社内コミュニケーションを促進する機能が充実しています。
活躍した従業員を表彰できる「レコグニション機能」も搭載しています。普段なかなか見えない部署や役職の従業員を表彰することで、ほかの従業員の承認欲求やモチベーションアップにつながります。
英語や中国語、ベトナム語、インドネシア語など多言語への翻訳機能も搭載(アプリ版のみ)しているため、外国人労働者を雇用している企業にもおすすめです。
特徴 | Slackでチーム活性化を促進するアプリ
- 特徴1Collaの質問に答えるだけで従業員の「声」を集める
- 特徴2 インタビュー機能で会話のきっかけ作りにつながる
- 特徴3 累計5,000以上※のチームで利用
Collaは、「社員の声でチームを強くする」をコンセプトとするアシスタントツールです。従業員はSlack内でCollaの質問に答えるだけで、Collaがそれぞれの従業員の「声」を集めて紹介します。導入チーム数は5,000以上にのぼります。
従業員へのインタビュー機能では、カスタムできる質問をもとにCollaがインタビューを行い、回答を紹介するため、会話やメンバーを知るきっかけづくりが可能です。また、メッセージとともに贈りあったキャンディを自動集計し、ランキング形式で表彰してくれる機能もあります。
※Colla公式サイトより(2024年3月時点)
特徴 | エンゲージメント向上と業務効率化を兼ね備えたプラットフォーム
- 特徴1 社員同士で感謝、賞賛を伝えられる
- 特徴2 モチベーションアップが期待できる
- 特徴3 独自の評価キーワードを自由に設定可能
Talknote(トークノート)は、社内コミュニケーションを活性化させて、従業員エンゲージメント向上を実現するプラットフォームです。リアルタイムでの情報共有をはじめデータ蓄積、データ活用などの側面から社内コミュニケーション促進をアプローチします。
メッセージ機能やタイムライン機能、ノート機能などスムーズに情報共有を行える機能が揃っています。加えてスタンプやいいね機能など、簡単にリアクションできる機能も利用可能です。サンクス機能では、ピアボーナス®のようにメッセージを受け取ったメンバーのモチべーションアップが期待できるでしょう。タスク管理や絞り込み検索、メール連携など業務効率化に役立つ機能も充実しています。
項目は企業理念や行動規範に沿った内容にカスタマイズ可能です。自社にあった形にツールをカスタマイズすることで、さらなる従業員満足度の向上や離職率低減といった効果につなげられます。
>>Talknote(トークノート)の価格・口コミ・評判はこちら
評価ポイント - 株式会社シーグリーン
特徴 | ポイントや行動ログで人事評価ができるシステム
- 特徴1 SlackやChatWork、LINE WORKSとも連携可能
- 特徴2 1on1ミーティングの記録を簡単に残せる
- 特徴3 評価をグラフで可視化。モチベーション向上に
評価ポイントは、クラウド上でリアルタイム評価ができるシステムです。「いいね」と思ったらすぐにポイントを付与できる機能をはじめ、ポイントを福利厚生に活用できる社内通貨、ログによる従業員の行動記録などが揃っています。ピアボーナス®のポイントを評価と直結させることで、人事評価の効率化が可能です。
すべての機能をクラウドで一元管理できるため、従業員も使いやすいうえ、担当者の負担軽減につながります。行動ログや日報などのデータも自動保存されるので、後からゆっくりと業務プロセスを見ながら人事評価ができます。
「BOXIL SaaS AWARD Autumn 2024」の受賞サービス
「BOXIL SaaS AWARD(ボクシル サース アワード)」は、SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」が毎年3月4日を「SaaSの日(サースの日)」と定め、優れたSaaSを審査、選考、表彰するイベントです。
今回の「BOXIL SaaS AWARD Autumn 2024」は、2023年7月1日から2024年6月30日までの1年間で新たに投稿された口コミ約16,600件を審査対象としており、計330サービスに、ユーザーから支持されるサービスの証としてバッジを付与しました。
【Good Service】:「BOXIL SaaS」上に投稿された口コミを対象に、各カテゴリで総得点の高いサービスに対してスマートキャンプから与えられる称号です。
サービスの安定性No.1 | RECOG |
機能満足度No.1 | RECOG |
カスタマイズ性No.1 | RECOG |
お役立ち度No.1 | RECOG |
使いやすさNo.1 | RECOG |
【口コミ項目別No.1】:「BOXIL SaaS」上に投稿された「口コミによるサービス評価」9項目を対象に、各カテゴリ、各項目において一定の基準を満たした上で、最も高い平均点を獲得したサービスに対して、スマートキャンプから与えられる称号です。
>>BOXIL SaaS AWARD Autumn 2024の詳細はこちら
ピアボーナス®で解決できる組織課題
具体的に、ピアボーナス®は次のような組織課題の解決に適しています。
組織拡大でコミュニケーションが不足している
急激に企業規模が拡大する中で、それまで密にとれていた従業員間のコミュニケーションがうまくいかなくなるケースがあります。たとえば、異なる部署どうしで業務を円滑に進めたいのに、次々と新入社員が入ってくる、従業員の入れ替わりが激しくコミュニケーションが取れないなどです。
このように物理的に従業員どうしの会話がしにくい状況でも、ピアボーナス®では気軽にメッセージやポイントを付与できるため、従業員どうしの信頼関係の構築に役立ちます。
人間関係が希薄でチーム内のつながりが弱い
強いチームを作りたいのに、心理的安全性が低くチーム内のつながりが弱い、という企業にもピアボーナス®は有効です。心理的安全性を高める施策としては1on1ミーティングも有効ですが、ピアボーナス®上でのやりとりなら、時間的コストをかけずにチーム内で発言しやすい環境を作れます。
企業理念が浸透していない
ピアボーナス®ツールにおけるメッセージ機能や表彰機能は、活用の仕方によっては企業理念の浸透にも役立ちます。たとえば、企業の行動指針を実践した従業員の取り組みが投稿され共感が広まると、それが他の従業員の見本となり、徐々に企業理念が浸透していくでしょう。定期的に表彰を行えば、組織全体のモチベーション向上にもつながります。
ピアボーナス®制度運用3つのコツ
ピアボーナス®制度の効果を最大限に引き出すために、Uniposが推奨する取り組みから3つのコツを紹介します。
1.表彰制度を導入する
ピアボーナス®上だけでなく、リアルでも賞賛が送られることで、ピアボーナス®の利用が活発になります。
たとえば、多くの人にボーナスを送った人、多くのボーナスを受け取った人などを対象に、定例会議で表彰を行う方法です。Uniposを活用しているメルカリでも独自の表彰制度を設けています。
2.チャットツール連携で利用負荷を減らす
SlackやChatworkなど、業務で使用しているビジネスチャットとピアボーナス®ツールを連携することで、従業員が新たにアプリをダウンロードしたり、使い方を覚えたりする負担を軽減できます。業務連絡をすると同時にボーナスも送りあえるピアボーナス®ツールなら、従業員に負担をかけさせずに、社内の称賛文化を醸成できるでしょう。
3.オリジナルのサービス名で運用する
社内通貨やポイントに対してオリジナルの名前をつけるのも有効です。たとえば、メルカリでは「メルチップ」という独自通貨を使ってピアボーナス®制度を運用しています。社名にちなんだオリジナルのサービス名にすることで、制度や会社への愛着を高められ、さらに利用の活性化も見込めるでしょう。
ピアボーナス®の効果を得られない場合は運用を見直そう
ただし、ピアボーナス®制度の効果を高めるためには「運用」がポイントです。制度自体を構築したり、担当者を決めて運用したりすることには手間がかかります。
他にも、同じ人にばかりボーナスが集まってしまう、ボーナスがもらえないままの従業員が出てしまう、など社内コミュニケーションにズレが生まれる可能性も否めません。ボーナスがどう使われているか、不満が出ていないかを適宜チェックしつつ、偏りが出ないよう運用管理を行う必要があるでしょう。
ピアボーナス®を導入することで、組織が活性化し従業員エンゲージメントの向上につながることおお伝えしました。企業カルチャーが根付かない、チーム内のつながりが弱い、もっとポジティブな空気を社内に充満させたいなど、複数の課題を抱えている企業は、導入によって大きな効果が得られるはずです。
Uniposをはじめとするピアボーナス®ツールを導入して、従業員のやる気を無理なく引き出し、企業利益につなげていきましょう。
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