心理的安全性とは | 生産性の高いチーム作りのポイントを徹底解説

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- 心理的安全性とは
- Googleの報告と心理的安全性
- 生産性の向上には心理的安全性が重要
- 心理的安全性向上で得られる効果
- メンバーのパフォーマンスの向上
- 改善・改革が進みやすくなる
- 人材の流出防止
- 心理的安全性を高めるポイント
- チーム内での情報共有を徹底する
- お互いに認め合う価値観を共有する
- 風通しのよい組織づくりを工夫する
- ピアボーナスを導入する
- おすすめのピアボーナスツール
- ピアボーナス「Unipos」-Unipos株式会社
- OKWAVEGRATICA
- HeyTaco!
- 1on1改善ツール
- 1on1navi
- TeamUp
- banto
- Wistant
- HITO-Linkパフォーマンス
- HRブレイン
- 心理的安全性を高めて生産性の高いチームを作る
- ボクシルHRとは
心理的安全性とは
心理的安全性とは、組織で働くメンバーが安心してその組織に属していられる状態が担保され、それによって自分の能力を十分に発揮して自分らしく働ける場のことをいいます。
言葉自体はもともと心理学用語で、自分に対する他者の反応を過度に恐れたり、羞恥心を抱いたりすることなく、自然体の自分で振る舞える環境のことを指す概念です。
それがビジネスの現場で使われるようになり、社員一人ひとりが所属する組織に対して引け目を感じたり、周囲の目を気にしすぎたりせず、リラックスした状態で自分の能力を発揮できる状態を指すようになりました。
Googleの報告と心理的安全性
もともとは心理学の世界で使われていた用語がビジネスシーンで使われるようになった背景には、Googleが行った調査があります。
同社は2012年から数年かけて「プロジェクトアリストテレス」など、組織の生産性を高め、働きやすい環境をつくるための調査を行ってきました。その結果、生産性が高くマネジメントの行き届いた組織は心理的安全性が高いという結論が出たことで、ビジネスの世界でも心理的安全性という概念が大きな注目を集めるようになったのです。
生産性の向上には心理的安全性が重要
Googleの調査によって組織の生産性に心理的安全性が大きく関わっていることが明らかになったことで、多くの企業が「優秀な人材を集める」ことから「どのようにチーム作りをするか」といった観点に重点をおくようシフトするようになりました。
「このチームならば受け入れてもらえる」と信じられるかどうかが、メンバーの生産性に大きく関わってきます。そのため、多くの先進的な企業では、組織内の心理的安全性をどう高めるのか試行錯誤をしており、1on1ミーティングやピアボーナスなどの施策を導入しはじめています。
心理的安全性向上で得られる効果
心理的安全性を高めることで得られる具体的な効果・メリットとしては、以下の点が挙げられます。
メンバーのパフォーマンスの向上
チーム内の心理的安全性は、メンバー一人ひとりの仕事のパフォーマンスに大きく影響します。
たとえ仕事でミスをしてしまっても、チームメンバーからの励ましや協力があるとわかっていれば、過度な緊張や不安にならずにリラックスして仕事に集中できます。また、どんな行動をしても周りに否定される心配はないと信じられれば、羞恥心や恐怖を感じずに自分の本来の力を発揮できるようになるのです。
改善・改革が進みやすくなる
ミスや常識に囚われない挑戦をしても許容される環境により、チーム内でチャレンジ精神が醸成され、改善や改革、イノベーションが進みやすくなる点も大きなメリットといえるでしょう。
つまり組織の皆が「こんなことを言って(こんなことにチャレンジして)も大丈夫だろうか?」といった不安を持たずに、さまざまなことにチャレンジできる職場環境になるため、革新的なチームを構築できるのです。
人材の流出防止
心理的安全性の高い組織はメンバー同士が尊重し合い、高いレベルで協力できる体制にあるため、一人ひとりが自分の強みや特性を発揮しやすくなります。
そのため、自己重要感が高まり、仕事で幸福感や達成感をもてるようになるため、自ずと組織で長く働きたいと思うようになります。特にチームの成績に大きく貢献している優秀な人材は、それだけ自己重要感を感じる機会が多くなるので、そういった人材の離職防止策としても非常に有効です。
心理的安全性を高めるポイント
続いて、心理的安全性を高める具体的なコツやポイントについて解説します。
チーム内での情報共有を徹底する
心理的安全性の高い組織の特徴として、チーム内での情報共有が盛んである点が挙げられます。メンバーに情報が行き渡っていると、意見やアイデアの発案や交換のハードルが低くなり、挑戦的な施策も打ち出しやすくなります。
逆にチームで共有する情報量に差があったり、そもそも情報共有があまりされなかったりするとコミュニケーションは活発になりません。そのため、まず情報共有を徹底して誰もが同じ俎上で発言できる環境を整えることが重要です。
お互いに認め合う価値観を共有する
自由に発言し合える環境をつくるためには、その前提としてお互いに「認め合う」「尊重し合う」という価値観の共有が重要となります。
たとえば、何かを発言しても自分が否定されることはないとメンバー一人ひとりが安心できれば、個人が持つ強みやポテンシャルを最大限発揮しながら行動できるようになるため、結果として組織の安定的な成長に寄与する施策を実行できるようになります。
風通しのよい組織づくりを工夫する
日本ではピラミッド型の組織が多く、どうしても上の立場の人に意見するのが憚られる環境になりがちです。そのため、まず上司(管理者)の方から積極的に組織の風通しをよくするための努力や工夫をする必要があります。
たとえば、組織の管理者(マネージャー)と社員が一定期間ごとに個人的なミーティングの場を設け、日々の業務でよかった点や、個人的な目標の達成を妨げている問題などについて話し合い、働き方や今後のキャリアについて意見の交換を行う「1on1ミーティング」などを行うと、プライベートな問題についても上司と話し合いやすくなり、社員の心理的安全性が高まることが報告されています。
ピアボーナスを導入する
組織の心理的安全性を高める有効な施策として注目されているのが「ピアボーナス」です。
「ピアボーナス」とは、チームメンバー同士が仕事の成果や貢献に応じて、感謝の言葉に加えて金銭的な報酬を含むボーナスを送り合う仕組みのことで、お互いを認め合う環境づくりの一環として多くの企業で導入されはじめています。
上司からの目ではなかなか気づきにくい部分の貢献に対しても正しく評価できることから、組織の心理的安全性を高める施策としても有効です。
おすすめのピアボーナスツール
それでは、心理的安全性を高めるために業種・業界を問わず広く受け入れられはじめているピアボーナスを効率的に進めるためのツールをいくつか紹介します。
ピアボーナス「Unipos」 - Unipos株式会社
- 従業員エンゲージメント・働きがいを向上させる
- 人事の負担は最小限に、従業員の認め合いを促進できる
- 導入・運用・定着の徹底サポートで継続率は99%超
ピアボーナス「Unipos」は、社員同士がオープンに感謝・賞賛の言葉を送り合えるシステムとしてメルカリ社をはじめ、200社以上の企業に導入され、99.5%という高い継続率を誇っています。
従業員が自ら使いたくなるプロダクト設計を強みとし、エンゲージメントや働きがいの向上に寄与します。他にも、部署・拠点を超えた連携強化・心理的安全性の醸成・行動指針の浸透など多くの経営課題にアプローチできることもあり、HR関連アワードを多数受賞しています。
ピアボーナス「Unipos」については下記の記事でも詳しく紹介しています。
OKWAVE GRATICA
- Web上で感謝の言葉を簡単に伝えられる
- 無料のため、だれでも広く利用できる
- 従業員満足度の向上を実現
OKWAVE GRATICAは、Web上で気軽に感謝や賞賛を送り合えるツールで、だれでも無料で簡単に使えるため、ピアボーナスを導入したい企業をはじめとしてさまざまな企業で受け入れられています。
感謝の相手としび内容を定量的・定性的に可視化できるため、だれがどのぐらい感謝の言葉を送られているかが視覚的にわかるようになり、社内のコミュニケーションの活性化と従業員満足度の向上を実現できます。
Hey Taco!
- ボーナスとして「タコス」を送り合うユニークアプリ
- チャットツール「Slack」上で動作
- さまざまな特典がもらえる
Hey Taco!は、ピアボーナスとして「タコス」を送り合えるというとてもユニークなアプリで、多くの企業で導入されている有名なビジネスチャットSlack上で動作します。
たんに「タコス」を送り合うだけではなく、受け取った「タコス」の数に応じてさまざまな特典がもらえるのが特徴です。
1on1改善ツール
先述したように、心理的安全性を構築するための方法の代表例として、ピアボーナスのほかに1on1があります。ここでは1on1を改善するためのツールをいくつか紹介します。
1on1navi
- 1on1を浸透させたい組織に最適
- いつでもどこでもフィードバックを送れる
- アプリのデモ説明も対応
1on1naviは、スマートフォンとPCを使っていつでもどこでもフィードバックの送受信ができるシステムです。特に1on1を浸透させたい組織に最適で、個人の目標と進捗状況を見える化し、1on1での気づきなどをいつでもフィードバックできます。
また、上司以外のメンバーについてもフィードバックのリクエストが可能で、蓄積された情報をもとにさまざまなレポートも発行可能です。
TeamUp
- 360度フィードバックによる課題の可視化
- 無料トライアルあり
- 1on1ミーティングでのフォローアップに最適
TeamUpは、周囲からのフィードバックを集め、それをフォローアップするための仕組みをつくるHRサービスです。360度フィードバックで各々の成長課題を発見でき、1on1ミーティングの精度を劇的に上げられます。
質の高いフィードバックによってチームメンバー各員が自分の仕事に対して納得し、より前向きに取り組める環境づくりに寄与します。無料トライアルがあるので、1on1ミーティングの導入を検討している企業は試してみるとよいでしょう。
banto
- 忙しい上司に代わって社員をサポート
- 社員の目標管理を徹底できる
- 会話内容を上司やメンバーと共有
bantoは、2019年3月からベータ版がリリースされている目標達成管理ツールです。
日々忙しい上司に代わって部下の目標達成を毎日サポートしてくれるツールで、毎日決まった時間にAIが進捗を確認するだけでなく、一人ひとりに合わせて必要なメッセージを投げかけてくれます。AIとの会話内容は自動的に画面に送られ、上司やチームメンバーと共有できるため、擬似的な1on1ミーティングツールとして活用できます。
Wistant
- 1on1の運用と改善が簡単にできる
- 従業員エンゲージメントの向上を実現
- 無料デモあり
Wistantは、組織のパフォーマンスとエンゲージメントを高めるマネジメントツールで、特に1on1の運用と改善が効率的に行えるのが特徴です。
社員の目標達成や成長支援に悩む企業や、自社ミッションの理解度が低いと感じている企業に適しており、従業員エンゲージメントを継続的に高めることにより、マネジメントの課題解決を支援します。
HITO-Link パフォーマンス
- 高速フィードバックで成長を加速
- 目標進捗の「見える化」によるパフォーマンスの向上
- 人事データの有効活用を実現
HITO-Link パフォーマンスは、社員の目標進捗の「見える化」と高速フィードバックにより組織の生産性を高めるマネジメントツールです。
目標に対するフィードバックの頻度を高め、適正な人事評価を実現するとともに、人事以外の人材データの有効活用に寄与します。社員の日々のパフォーマンスとフィードバックを正確に人事評価に組み込むことで、管理部と社員それぞれが納得のいく評価と人材配置を実現できます。
HRブレイン
- 人事評価・目標管理における課題を解決
- ベンチャーから大企業まで広く導入可能
- 無料トライアルあり
HRブレインは、社員の目標意識を高めて自発的に成長してもらいたい企業向けの人事評価・目標管理システムです。評価や目標をクラウド上で簡単に管理でき、社員が常に目標を意識できる環境を整えます。
OKR、MBO、1on1などさまざまなテンプレートを完備しており、各テンプレートを選ぶだけで一流企業と同じ目標管理の仕組みをすぐに導入できるのが特徴で、集計したデータは評価者別、スコア別など、さまざまな切り口で分析可能です。これによって社員の目標管理を円滑にし、適正な人事評価が可能になります。
心理的安全性を高めて生産性の高いチームを作る
近年、世界的な有名企業を中心に各所で導入が進んでいる心理的安全性に基づいた組織づくりやメリットについて解説してきました。
社員一人ひとりの生産性の向上を目指す企業としては、前提として優秀な人材を集めてチームをつくるのも重要ですが、それ以上に心理的安全性が担保されたチームをいかに作るかが今後ますます重要となるでしょう。
また、社員一人ひとりの強みを理解して、それを活かせる職場環境を整えることがパフォーマンス向上の鍵であるという考えが広まっていることもあり、社員同士が互いに認め合い、称賛し合える組織作りが欠かせない時代になってきています。
本記事で紹介したピアボーナスや1on1の導入などはその一環として有効ですから、ぜひ自社に導入して社員が働きやすい環境づくりに努めましょう。
ボクシルHRとは
