HRテック領域で上場企業が次々と誕生 カオナビ、ビジョナルなど注目5社の最新決算から成長度を読み解く
採用管理システム、給与計算システム、タレントマネジメントシステムなど、近年人材系のクラウドサービスが続々と登場してきています。いわゆるHRテックです。この分野で、次々に上場企業が現れています。
投資家からも、「HRテック銘柄」としてその成長性が注目されています。今回はHRテック領域で上場している代表的な企業を5社ほどご紹介します。それぞれがどんなサービスを提供し、どれだけの売上高・利益を上げているのかという現状と、今後の成長性を解説していきます。
「HRテック」の勢いが止まらない
まずは、「HRテック」の定義をおさらいしましょう。「HRテック」とは、人事を意味する「Human Resources」と「Technology」(テクノロジー)を組み合わせた造語です。具体的には、ビッグデータやAI、クラウドなど最新の技術を活かして、人材の採用や育成、配置、評価、給与計算などの人事領域の業務効率化を図るソリューションを指しています。
今や多くの企業にとって、人材不足や人件費増加は切実な課題です。さらに、働き方改革や新型コロナウイルスの感染拡大などによる働き方の変化も要因となって、「HRテック」の導入が加速しています。
あのHRテック企業も上場していた
これに伴い、「HRテック」の市場は急拡大しており、さまざまなスタートアップ企業が次々と立ち上がってきています。最近では上場企業も増え、株式市場でも「HRテック」が一つのテーマとして取り上げられています。
例えば、カオナビやビジョナル、フリー、プラスアルファ・コンサルティングなどがすでに上場しています。提供サービス名が社名と同じだと「あの会社も上場していたのか」と分かりやのですが、そうでない企業も多くあります。実は、皆さんの会社でお使いのクラウドサービスを開発・提供している会社も上場しているかもしれません。
上場にはどんなメリットがあるか?
経営者にとって、上場するメリットは少なくありません。まずは、資金調達力の向上です。新たな機能を開発するための予算、サービスを広く普及させていくためのマーケティング予算も確保しやすくなります。
次に、知名度・信用力の向上。やはり、上場企業となると社会的にも認められた企業であるというイメージが高まります。さらには、採用力のや社員のモチベーションの向上も見逃せません。社員は上場企業である誇りを持って働けるからです。
では、ユーザーの立場からするとどうでしょうか。何らかのHRテックを導入するとき、対象となるサービスの優位性を比較検討すると思います。ここで、大きく抜きん出ているサービスであれば、サービスを提供する企業が上場している、していないはあまり気にする必要はありません。しかし、あまり差がない場合には、上場企業であった方が総合的にはお勧めと言えます。
それは、「資金力があるので今後どんどん機能が拡張されやすい」「知名度や信頼度があるので、自社の経営陣から承認をもらいやすい」「経営基盤が確立されているので、サービスに安定感がある」という理由です。
代表的なHRテック企業の業績を読み解く
では、実際に株式上場をしている「HRテック」企業の業績を読み解き、どれだけ売上が伸びしているのか、業績はどう推移しているのかなどを分析します。
タレマネでトップシェア 株式会社カオナビ
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