「いちばんやさしいDXの教本」著者が語る、2022年のDXトレンドとやるべきこと
【インタビュー】
亀田重幸氏 ディップ株式会社 商品開発本部 次世代事業統括部 dip Robotics室長
ディップ株式会社にて「バイトル」のスマホアプリ、数々の新規事業の立ち上げに従事、AIニュースメディア「AINOW」立ち上げ後に、社内のDX専門組織「dip Robotics」を設立し室長を務める。営業DX領域では自社SFA/CRM「レコリン」を構築し、営業生産性の大幅な向上を実現。社内外のDX実現を推進して、書籍「いちばんやさしいDXの教科書」を執筆
自分がつまずいたポイントを本に
―2020年に執筆された「いちばんやさしいDXの教本 人気講師が教えるビジネスを変革する攻めのIT戦略」が人気です。なぜ書籍を執筆されようと思ったのですか
ディップでDXを推進してきましたが、何度かつまずいたことがありました。それらは、他の方も同様につまずく可能性があるポイントだと思ったことがきっかけでした。企画を考えたのは、2019年末から2020年初にかけてです。その頃はまだDXは机上の話が多くて、現場に即したものはあまりありませんでした。
ですので、自分が推進してうまくいったこと、うまくいかなかったことを書籍にまとめ、色々な人に伝えることで、もっと誰もが現場で使えるDXのノウハウを広げたいと考えました。そこから企画書を作り上げていきました。
自分の業務を改善した結果がDX
―具体的に、どんな点につまずいたのですか
システムをデジタル化しても誰にも使われない、現場を上手く巻き込めない、データが思ったように溜まらない、などでした。ただ単にデジタル化しただけでは十分ではありませんし、データ分析から入ってもビジネスが変わるわけでもありませんでした。データも足りなかったです。そうしたさまざまなつまずきを整理したいと思いました。
―読者に伝えたかったことは
誰でもDXは推進できる、担当者になれるということです。確かに、多少スキルが必要なところはありますが、一人で全部できなくても良いのです。きちんとできる人を巻き込めばよいのですから。やはり「やりたい」と思った人がやるべきなんです。
それなのに書店に行っても、どのように業務課題を調べ、計画書を書いたらよいか、社内にどうプレゼンすればよいかといった方法について書かれている本はほとんどありませんでした。ならば、現場で次に何をやればよいかという疑問を解決できる本にしようと執筆しました。
現場の人たちに、経営層から言われて仕方なくやっているDXではなくて、自分の業務を改善している結果がDXになるということが、一番伝えたかったことです。
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