SOARおすすめ比較5選!仕組みやシステムの選び方・メリット
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- SOARとは?
- SOARの仕組み
- SOARとSIEMの違い
- SOARシステムの選び方
- SOARシステムの導入目的を確認する
- SOARシステムの機能を確認する
- SOARシステムを導入する際の注意点を確認する
- SOARシステムの料金・価格相場を確認する
- おすすめのSOARシステム5選
- FortiSOAR - Fortinet, Inc.
- Cloud SOAR - Sumo Logic, Inc.
- Securonix SOAR - Securonix
- IBM Security QRadar SOARプラットフォーム - 日本アイ・ビー・エム株式会社
- Splunk SOAR - Splunk Inc.
- SOAR製品導入のメリット
- インシデント対応の迅速化
- ITセキュリティチームの業務量削減
- 高度化・複雑化するサイバー攻撃への対応アップデート
- SOARシステムを活用して万全なセキュリティ体制を構築しよう
- BOXILとは
SOARとは?
SOAR(Security Orchestration, Automation and Response)とは、セキュリティ運用の自動化と効率化を実現するための技術・ソリューション全般を指す言葉です。SOARを活用すれば脅威の検知からその対応、レポーティングまでの情報をすべて1つのシステムに集約できます。脅威への対応も自動化可能なので、セキュリティの修復に要する時間の短縮や、セキュリティチームの業務量の削減といった効果も期待できるでしょう。
SOARを活用すれば、SIEMを含むセキュリティ機器に蓄積された情報を統合し、必要に応じて自動的に対応可能です。そして、一部のセキュリティインシデントのITセキュリティ担当者が対処するといった仕組みを構築可能です。
ITセキュリティ人材は不足しており、日々の業務におけるサイバーセキュリティーリスクは増すなかで、その対応策としてSOARを導入する企業が増加しています。
SOARの仕組み
SOARは3つのセキュリティツールを統合して誕生したツールです。「オーケストレーション(連携)」「オートメーション(自動化)」「レスポンス(対応)」です。
オーケストレーションとはセキュリティ機器と連携してログ取得・API実行して、情報をSOARに集約・分析する機能を指します。レスポンスとは、インシデントにあわせて適切に対応する機能です。SOARシステムには「プレイブック」という機能が搭載されており、インシデントへの対応ルールを可視化、自動化できます。
この3つの機能を組み合わせることにより、SOARシステムはスピーディーなインシデント対応、業務の大幅削減に貢献します。
SOARとSIEMの違い
SOARと同じくセキュリティを統合分析するためのツールとしてはSIEMが有名です。ただし、SOARとSIEMではカバーしている役割が微妙に異なります。
SIEMはSecurity Information and Event Managementの略称で、主としてインシデントの監視・分析に活用されるツールです。よって、脅威となるインシデントを発見したあとの対応は主として技術者が実施します。
一方で、SOARの場合は他システムから情報を収集して、それを分析するだけではありません。追加調査や収集した外部情報を統合して判断し、セキュリティデバイスを自動で操作するといった対応面についてもカバー可能です。
また、SIEMとSOARを同時に稼働させるケースも多く、情報の収集・統合・分析までをSIEMで実施し、その後の対応はSOARを活用といったように2つのシステムが併存するケースも存在します。
SOARシステムの選び方
SOARシステムを選ぶ際は、次の流れで確認しましょう。
- SOARシステムの導入目的を確認する
- SOARシステムの機能を確認する
- SOARシステムを導入する際の注意点を確認する
- SOARシステムの料金・価格相場を確認する
SOARシステムの導入目的を確認する
SOARシステムの導入を検討する際は、まず導入目的を明確にしましょう。主な導入目的は次のとおりです。
導入目的 | 詳細 |
---|---|
インシデント管理から対応を一気通貫で実施したい | SIEMもセットになったSOARがおすすめ |
今あるセキュリティを統合してインシデント管理の仕組みを効率化したい | 多様なセキュリティ機器、システムに対応したSOARがおすすめ |
SOARシステムの機能を確認する
SOARシステムでできること、利用できる機能は次のとおりです。上記の導入目的・課題をどのように解決できるか記載しているため、必要な機能を洗い出しましょう。
機能 | 詳細 |
---|---|
インシデント情報統合機能 | 連携したセキュリティ機器からインシデント情報を取得、情報について統合する機能 |
誤検知検出機能 | インシデント情報を分析して、誤検知を除外して真に対応すべきインシデントだけについて抽出する機能 |
プレイブック機能 | インシデント対応について標準化・自動化する機能 |
レポート機能 | インシデントの発生や対応状況、結果などをレポーティングして、ユーザーに状況を伝える機能 |
SOARシステムを導入する際の注意点を確認する
SOARシステムを導入する際、失敗しないために次の項目も確認しておきましょう。
確認事項 | 詳細 |
---|---|
運用体制を構築できるか | SOARを運用する人材の確保やシステムの設定など、運用体制を構築できるかを検討してください。 |
費用対効果は見合っているか | 一般的にSOARシステムは初期費用が高額です。導入しても費用対効果を得られるかを事前に算出しましょう。 |
他のセキュリティ対策もあわせて検討する | SOARシステムを導入したからといって、すべてのサイバー攻撃を防げるわけではありません。あわせて他のセキュリティ対策も検討してください。 |
SOARシステムの料金・価格相場を確認する
通信の規模や連携するセキュリティ機器、その他の設定によって工数も異なるのでSOARシステムの導入にかかる費用は一概にいえません。とくに初期費用については各社の状況によって大きく異なると考えられます。
一般的に初期費用が数百万円から数千万円、運用費用で数十万円から数百万円と考えてください。
おすすめのSOARシステム5選
FortiSOAR - Fortinet, Inc.
- 攻撃から保護するためのSOCアクティビティを統合して最適化
- SOC/NOC/OTの効率的な運用をサポート
- Fortinet Advisorと推奨エンジンがアナリストの作業や戦略作成などをガイド・自動化
FortiSOARは、システムを攻撃から保護するためにSOCを統合して最適化するためのSOARシステムです。システムを通じてインシデント管理を一元化して脅威への調査を効率化し、必要とされる膨大なアナリストの活動を自動化して、セキュリティ対策を実施します。ジェネレーティブAIの力をあらゆる段階で活用しており、脅威の調査・対応・戦略の作成といったタスクを効率的に実施科の脳です。特許取得済みの設計による視覚的なドラッグ&ドロップと、迅速な開発モードで効率的に戦略を作成できます。
Cloud SOAR - Sumo Logic, Inc.
- SecOpsプロセスを加速化させるためのSOARシステム
- 多すぎるアラートや誤検知による混乱と疲弊を防止
- インシデント対応を完全に自動化
Cloud SOARは、最高水準のセキュリティのオーケストレーション・自動化・SOARソリューションを利用して、インシデント対応ワークフローを合理化できるツールです。SIEMを含むさまざまなソースから前もって収集し、機械学習を活用して誤検知・重複するイベントを削減でき、真に脅威に絞って対策を実施可能です。さまざまなツールと連携させればインシデント対応を完全に自動化できるので、手動タスクを削減してITセキュリティチームの業務を効率化できます。
Securonix SOAR - Securonix
- SIEMにネイティブに組み込まれたSOARツール
- 1つのUIで検知から対応まで一気通貫で実施できる
- 強力な追跡とレポート機能
Securonix SOARは、Securonix Next-Gen SIEMとXDRといったツールとシームレスに融合したSOARシステムです。SIEMを統合しているため効率的にシンプルにセキュリティへの脅威を調査できるのが特徴です。ワンクリックで絶えず更新される脅威コンテンツに無料でアクセスできて、定期的に更新される新たな統合機能やプレイブックコンテンツを活用できます。強力な追跡やレポート機能を搭載しているので、セキュリティチームの業務工数の削減も期待できます。
IBM Security QRadar SOARプラットフォーム - 日本アイ・ビー・エム株式会社
- 自動化とプロセスの標準化によりインシデント対応を迅速化
- インシデント対応やセキュリティの修復にかかる時間を劇的に短縮
- 180種類以上のプライバシー規制を事前に組み込み済み
IBM Security QRadar SOARプラットフォームはIBM社のSOARソリューションで、180を超える国際的なプライバシーおよびデータ侵害規制への対応管理が可能なツールです。各システムに蓄積されたインシデント情報を一元管理し、アナリストが効率的に対応できるような機能が搭載されています。SOAR Playbookと呼ばれる自動化機能は各種表彰を受けており、インシデントの状況の変化に動的に適応するため、ゼロから対応ルールを設定し直す必要がありません。
Splunk SOAR - Splunk Inc.
- セキュリティワークフローのオーケストレーションとタスクの自動化によりSOCの運用を強化
- クラウド・オンプレミス・ハイブリッドのニーズに合った形で導入可能
- エンドツーエンドのセキュリティ運用を効率化
Splunk SOARは、世界の名だたる企業がデジタルシステムのセキュリティと信頼性を維持するために活用しているSOARシステムです。自動化プレイブックが充実しており、複数のセキュリティツールやITツールにまたがるアクションの実行時間を数時間から数秒に短縮可能です。すぐに使えるプレイブックは100種類以上備えられています。また、350以上のサードパーティーツールと連携可能で、2,800以上のアクションを活用できるため、複数のチームやツールをまたぐ複雑なワークフローにも活用できます。
SOAR製品導入のメリット
SOAR製品を導入する代表的なメリットとしてあげられるのが次の3つです。導入により強固なITセキュリティを構築できます。
インシデント対応の迅速化
ITセキュリティ担当者が手動で対応しなくとも、プレイブックに基づいてSOARシステムがインシデント対応を実施します。そのため人間の担当者よりも迅速にインシデントを処理可能です。インシデントを素早く処理できることは、システムの復旧時間短縮にもつながり、システムの復旧にまつわる機会損失を最小限に食い止められます。
ITセキュリティチームの業務量削減
ITセキュリティチームの業務量削減にも役立ちます。一般的にIT人材は不足しており、優秀なセキュリティ担当者を雇うのにはコストがかかります。またそもそも人多くの企業がセキュリティ人材不足です。
こういった環境のなかで、少ないITセキュリティチームのメンバーで効率的に会社のITセキュリティを保護するためには、手動の業務量を削減するSOARが必要です。
高度化・複雑化するサイバー攻撃への対応アップデート
サイバー攻撃の手法は日々高度化・複雑化しています。よって、一度対策マニュアルを作れば、そのままずっと運用できるものではありません。
SOARを導入することにより、システムが常に最新のサイバー攻撃にあわせてアップデートされます。さらに動的にインシデント対策を自動処理できるため、高度化・複雑化するサイバー攻撃に臨機応変に対応できます。
SOARシステムを活用して万全なセキュリティ体制を構築しよう
SOARシステムにはインシデント対応の迅速化、ITセキュリティチームの業務量削減といったメリットがあり、サイバー攻撃への対策を重視したいしたい経営者におすすめのシステムです。選定の際は次のポイントに注意して選ぶのをおすすめします。
- SOARを使いこなせる運用体制が構築できるか考える
- 初期費用が高いので費用対効果が見合っているかを検討する
- あわせて他のサイバーセキュリティ対策も考える
SOARシステムについてより深く検討したい方は、サービス資料を請求し比較するとよいでしょう。
BOXILとは
BOXIL(ボクシル)は企業のDXを支援する法人向けプラットフォームです。SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」、ビジネスメディア「BOXIL Magazine」、YouTubeチャンネル「BOXIL CHANNEL」、Q&Aサイト「BOXIL SaaS質問箱」を通じて、ビジネスに役立つ情報を発信しています。
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