5分でわかる「ネイティブ広告」種類・条件・活用サービス8選を徹底解説
最近、ネイティブ広告という言葉が広告業界で話題になっています。広告の種類は多岐にわたりますが、ネイティブ広告はこのデジタル時代において重要性を高めています。
広告のことをあまり知らない方でもわかるよう、ネイティブ広告の基本的な概念や、種類について詳細に解説します。
目次を閉じる
- ネイティブ広告とは
- 従来の広告との違い
- ネイティブアドの6つの分類
- インフィード型
- 検索連動型(ペイドサーチ型)
- レコメンドウィジェット型
- プロモートリスティング型
- ネイティブ要素を持つインアド型(IABスタンダード)
- カスタム型
- ネイティブ広告の6条件
- FORM
- FUNCTION
- INTEGRATION
- BUYING&TARGETING
- MEASUREMENT
- DISCLOSURE
- ネイティブ広告が抱えるリスク
- ネイティブ広告は諸刃の剣
- ネイティブ広告の関連サービスおすすめ8選
- DYMの広告運用代行
- fam∞
- TAXEL
- AkaNe
- LOGLY lift
- InmoBI(インモビ)
- popIn Discovery DSP
- fluct
- ネイティブ広告を理解しWeb業界のトレンドを抑えよう
- BOXILとは
ネイティブ広告とは
ネイティブ広告(アド)とは、メディアに広告を自然に溶け込ませることで、ユーザーにコンテンツの一部として見てもらうことを目的とした広告のことです。
したがってネイティブ広告とは、具体的な広告そのものではなく、いわば概念です。したがって普段よく耳にする「記事広告」や「SNS広告」も、メディアに溶け込んでいればネイティブ広告の一種だと言えます。
従来の広告との違い
従来の広告との違いとしては、「広告であることを意識させない」の一点に集約されます。従来の広告はコンテンツ(文章や動画)とは切り離され、独立した形で存在するため、どれが広告なのか一目でわかります。しかし、ネイティブ広告はコンテンツの中に溶け込む形で存在しているため、広告かどうかわからないことも多いです。
結果、通常のWebでのバナー広告と比べると、「視線の止まりやすさ」「共感性」「購入意欲の上昇」などに大きな差が出るとの研究もあります。
ネイティブアドの6つの分類
ネイティブアドの広告フォーマットについて、USの広告業界団体であるIAB(Interactive Advertising Bureau)が発表しているIABネイティブアド・プレイブックでは次の6つに分類されています。
それでは、それぞれ解説していきます。
インフィード型
Webサイトやアプリ(画面の上から下に読み進めていくデザイン)のコンテンツとコンテンツの間に表示される体裁の広告のことです。「Twitter」や「Yahoo!ニュース」などで見たことがある方も多いのではないでしょうか。コンテンツの間に置くことでコンテンツと変わりなく見られるという効果があります。
検索連動型(ペイドサーチ型)
検索連動型はペイドサーチ型とも呼ばれ、リスティング広告のことを指します。検索結果画面上に検索結果と同じようなフォーマットで広告表示されるため、こちらも「ネイティブ広告」に分類されています。
ただし、リスティング広告をネイティブ広告として扱う場合、誘導先は自然検索と同様のコンテンツであることが条件です。そのため、クリックしたらすぐにランディングページ(LP)に飛ぶようなリスティング広告はネイティブ広告ではありません。
レコメンドウィジェット型
レコメンドウィジェット型は、レコメンド配信サービスを使用して、広告配信したい記事をレコメンド欄のあるサイトに表示するネイティブ広告です。具体的な例としては、ニュースサイトの記事下に「おすすめ記事」や「関連記事」として、広告を含むものがあります。
この型はユーザーによって表示される広告がカスタマイズされるため、より個人をターゲティングした広告になります。しかし、ページ下に表示されることが多いので、見られる可能性は他の広告フォーマットよりも低い場合が多いです。
プロモートリスティング型
「Amazon」「楽天」などのECサイトや「ぐるなび」「食べログ」などで見られる、検索結果の上位に表示されている広告です。前述した検索連動型に似た広告です。
上述のサイトでユーザーが検索したワードに合わせて、実際の検索結果と同じようなフォーマットで表示されます。検索という行動は、ユーザーの具体的な目的を持った能動的なアクションなので、それに応えられるもの(クリエイティブやリンク先ページ)でないといけません。
ネイティブ要素を持つインアド型(IABスタンダード)
コンテンツと関係のある内容を表示するバナー広告のことです。通常のバナー広告と比較して関連性のある広告なので、ユーザーの満足度向上の効果があります。しかしコンテンツとデザインの親和性は低いので、クリックを避けられやすいというデメリットがあります。
カスタム型
5つのカテゴリに当てはまらない手法で、「記事広告」や「LINEの企業スタンプ」はこのカテゴリになります。媒体ごとの特性や体裁に合っていることが条件です。
ネイティブ広告の6条件
ネイティブ広告の6つの分類は、「型」のことです。しかし、ネイティブ広告は他に条件があり、条件が満たされていないと、分類に当てはまっても、ネイティブ広告とは呼べません。次で詳しく条件を解説します。
FORM
ネイティブ広告掲載面のデザインについての条件。「ネイティブアドが掲載される形態は、メディア本体の記事と同じデザインとなっているか」というものです。
FUNCTION
ネイティブ広告掲載面の機能についての条件。「ネイティブアドが設置されるページの機能は、メディアの他の機能と同じ、もしくは同じようなコンテンツ体験をユーザーに提供するか」が条件です。
INTEGRATION
ネイティブ広告の広告ユニット/広告表示方法についての条件。「ネイティブアドの広告ユニットは、周りのコンテンツと同じように表示されるか」が見られます。
BUYING&TARGETING
ネイティブ広告の配信方法についての条件。「掲載箇所は、特定のページやセクションに確保されているか」が条件です。
MEASUREMENT
ネイティブ広告の効果測定についての条件。効果測定は、クリックやコンバージョンなどのレスポンス広告の指標ではなく、エンゲージメント(シェアや閲覧時間など)で計測されていることが重要です。
DISCLOSURE
ネイティブ広告のPR表記についての条件。「ネイティブ広告の掲載面には、広告であることが明記されており、ユーザーが広告ということを認識できるか」が見られます。
ネイティブ広告が抱えるリスク
ネイティブ広告は諸刃の剣
ネイティブ広告はデザインや機能を媒体になじませて広告を掲載するので、コンテンツを見に来たユーザーからすると、中身(広告のリンク先)が売り込み色が強すぎるページだったり、広告掲載面との関連性が低いページだったりすると、広告を嫌うだけでなく、メディアへの不信感にもつながります。
ネイティブ広告を提供する某メディアは、リンク先ページの内容も含めて、すべて目視でチェックするそうです。ネイティブ広告はユーザーに見てもらいやすい方法で掲載する分、このくらいのユーザーに対する配慮がないと、ただユーザーの行動を邪魔するだけの広告になってしまいます。
ネイティブ広告の目的は広告をコンテンツと同様に見てもらうことですが、本当にユーザーが広告をコンテンツとしてクリックしたときに、「ちゃんと読んでもらえる内容になっているか」が大事です。ネイティブ広告導入を考えているメディアにおすすめのサービスを紹介します。
ネイティブ広告の関連サービスおすすめ8選
DYMの広告運用代行 - 株式会社DYM
- 媒体と連携した競合調査データをもとにニーズのあるユーザーへ広告配信
- 広告運用部隊やPR施策部隊など専門領域に特化した分業、縦割り体制
- リスティング広告のほか、SEOやPR、SNSなど総合的なプランニングが可能
fam∞ - 株式会社フィング
- 各サイトに合わせた配信デザインで、インフィード型のネイティブ広告を違和感なく表示
- 大手ポータルサイト内へのサイト別(ドメイン別)に配信が可能
- マイクロコンバージョン、LP遷移率、課金率などさまざまな面から効果を測定できる
TAXEL
- レコメンドウィジェット型ネイティブ広告を提供。SSP対応しているため、高いメデイアマネタイズ力を発揮。
- コンテンツや閲覧ユーザーを解析し、記事をレコメンドすることで、メディアの内部回遊増加につなげる。
- A/Bテスト機能が充実しており、わかりやすい。
AkaNe
- GMOアドマーケティング社が運営する、国内最大級のインフィードアドネットワーク
- 大手メデイアを中心に1,000を超える掲載面に対し、多用なターゲティング配信可能
- 記事コンテンツページの作成無料といった独自の取り組みも
LOGLY lift
- 日本の市場での最古参
- 2012年の10月に早くもネイティブ広告プラットフォーム「logly lift」をリリース
- レコメンド機能を「NATS」「Fluct」に提供
- コンテンツを分析し、より関連性が高いメディアにネイティブ広告を掲載する仕組みでレコメンド機能を実装
InmoBI(インモビ)
- 海外発のモバイル広告ネットワーク「InMobi」にて、アプリでの配信に特化したネイティブ広告を展開
- Adstirにレコメンド広告を提供している。既存のアプリへの組み込みやすさが売り
- 2014年よりプラットホームの本格的な展開を開始
popIn Discovery DSP
- 大手メディアでレコメンドウィジェット型のネイティブ広告を配信
- 2014年からアドネットワークpopInDiscoveryを開始
- 独自指標「READ」を取り入れるといった、コンテンツが与えた効果の測定に強み
- adingo社のネイティブ広告配信リリース第二弾として、2014年に同VOYAGE GROUPのSSP「fluct」が「logly lift」と連携
- loglyが提供するレコメンド機能と連携する事で、レコメンドウィジェット型のネイティブ広告の配信も可能に
ネイティブ広告を理解しWeb業界のトレンドを抑えよう
「ネイティブ広告」について解説してきました。これからもマネタイズの方法として非常に注目が高まっていくであろう分野なので、ぜひ完全に理解しておいてください。Web業界に関わりのある方は知っておいて損のない概念ばかりです。
BOXILとは
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