えっ、まさか!? 翻訳サイト経由での情報漏えい事件を知っていますか?
どのようにして翻訳サイトから情報漏えいしたのか
この件は、2015年2月20日に、情報処理推進機構が行った注意喚起で明らかになりました。
翻訳サイトからどのように情報漏えいしたのかというと、ネット上の翻訳サイトに入力していた文章が、誰でも閲覧できる状態になっていたのです。
情報漏えいした翻訳サイト
問題となったのは、「I Love Translation」という翻訳サイト。中国人が運営していると言われていて、翻訳サイト上には不自然な日本語が並んでいます。GoogleやYahooといった大手無料翻訳サイトとは違って知名度は低いのですが、対応言語が豊富なこと、複数の訳文を同時に提示してくれることから、知っている人にとっては便利なサービスだったようです。
情報漏えいの仕組み
この翻訳サイトには、下部に「翻訳サービスの改善のために、サーバーに検索結果を保存する」という意の一文が記載されていて、デフォルトでは文頭のチェックボックスにチェックが入っている状態です。しかし、このチェックをつけたままで文章を入力すると、その内容が翻訳サイト上に保存され、検索サイト経由での閲覧が可能な状態になり、誰でも見られるようになっていたのです。
よく見かける文言ではありますが、まさか全世界に公開されるとは思わなかった人が多く、被害が広がりました。
30件以上の漏えいが確認され、中には中央官庁や銀行の業務メールや、弁護士と依頼者とのメール、採用情報など、生々しい内容のものが多く含まれています。いずれも、企業や個人が特定できる状態です。
翻訳サイトからの情報漏えいのようなトラブルに合わないために
この情報漏えいを受けて、中央官庁では無料ネットサービスの利用禁止通達が出されたそうです。しかし、それでは対応として不十分でしょう。業務が大きく滞るでしょうし、隠れて職場や家庭で使うことで、二の舞いになる可能性もあります。
今回は翻訳サイトという形でしたが、同じような形式でいつ自分が情報を漏えいさせてしまうかわかりません。ウェブ上のサービスを使うときには、提供者や利用規約を調べて、「自分が入力・送信した情報が他のサービスで使われないか」「不必要なデータの保存はされないか」「信頼できるサービスか」等を確認するようにしましょう。
情報は漏えいしてからではどうしようもありません。一人ひとりが、しっかり守ろうという心がけが必要なのです。
まとめ
グローバル化の進む時代、外国語でやり取りする機会も増えていると思います。そんな時、翻訳サイトはとても便利ですよね。それ自体を使うことは問題ないと思います。ただ、この件から学ぶべきは怪しいサービスは利用しないということ、そして情報の取り扱いには、一人ひとりが細心の注意を払うということではないでしょうか。
外部のサービスも多様化していますので、翻訳サイトだけでなく、外部サービスを使う時の指針(利用可のサイトをまとめる、判断基準を明確化する)をしっかり持たなくてはなりません。今一度、振り返ってみてください。
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