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ジョイントベンチャーの意味とは?事例から見る合弁企業設立のメリット

最終更新日:(記事の情報は現在から2968日前のものです)
ジョイントベンチャーとは、複数企業が共同で出資を行い新規事業を立ち上げることを意味し、合弁企業とも呼ばれます。LINEとサイバーエージェント、ビックカメラとユニクロなど、ジョイントベンチャーの代表的な形態や分かりやすい事例を交えて解説します。

ジョイントベンチャーとは

ジョイントベンチャーとは、複数企業が共同で出資を行い、新規事業を立ち上げることを意味し、合弁企業とも呼ばれます。

ジョイントベンチャーには大きなメリットがあり様々な事例がありますが、ざっくりと2つの形態に分けられます。

  • 企業それぞれが出資して、新しい会社を設立し、協働で経営
  • 既存企業の株式の一部(もしくは、ほとんど)を買収して、既存の株主・経営者と共同で経営

基本的にジョイントベンチャーでは、前者の形態(新会社設立)が選ばれることが多いです。今回は、ジョイントベンチャーの事例やメリットについて解説します。

ジョイントベンチャーの事例とは

いくつかジョイントベンチャーの事例を紹介します。具体的な事例を見ると、ジョイントベンチャーの意味や実態が理解できるはずです。

事例(1)LINEとサイバーエージェント

今やコミュニケーションツールとして欠かせないLINEと、ソーシャルゲームで業界を牽引しているサイバーエージェントという、異業種のジョイントベンチャーの事例です。

その目的は「LINEの販売プラットフォームと、サイバーエージェントの開発力をあわせる」というもの。これは、それぞれが足りない部分を補うために、ジョイントベンチャーが有効ということが分かる事例です。

事例(2)ビックカメラとユニクロ

「ベンチャー」という言葉から、中小企業や設立したばかりの企業というイメージを持つかもしれませんが、歴史ある大きな企業がジョイントベンチャーを導入した事例もあります。その代表的な事例が、家電量販店のビックカメラと、衣料品メーカーのユニクロ。「ビックロ」という名前でテナントを共同出店し、話題になりました。

ジョイントベンチャーは話題性も十分ですし、それぞれの顧客層も取り込めるというメリットの他に、一等地に出店しても経費負担を折半できるという魅力も。ビジネス拡大という意味でも、経費削減という観点でも、ジョイントベンチャーの効果が見込める事例です。

Amazonが販促を補佐

Amazonでの購入経験を持つ人は多いですよね。Amazonの商品発送の際に、他社のチラシを合わせて配るというのもジョイントベンチャーの事例の一つです。このように、顧客リストのある企業と、新規顧客を探している企業が協力するジョイントベンチャーの事例は多いです。

ジョイントベンチャーと買収・提携の違い

ジョイントベンチャーと同じく、他企業とともにビジネスを展開する経営形態には、買収・合併(M&A)や提携(アライアンス)もあります。

買収・合併は、いくつかの企業が完全に同じ企業となるので、解消はなく最も資金力・影響力が強い形態です。

ただ、もともと別の企業を一つにするので、習慣や考え方など、事業以外の部分でも、さまざまなすり合わせが必要となります。これが失速の原因になることもあり、メリットもデメリットも大きいと言えるでしょう。

一方、提携は、資本のやり取りがないので、気軽に事業を展開することができますが、その一方で、途中で解散してしまうことも(資金による強制力がないため)。

ですから、思ったよりも成果が出ないということも。こちらはメリットもデメリットも小さい経営形態です。

ジョイントベンチャーは、ちょうどこれらの中間の位置づけといえます。まさに両方のいいとこ取りの形態なのです。

ジョイントベンチャーを選ぶメリット

ジョイントベンチャーは、いくつかの企業が強みを発揮し、リスクを減らしながら新規ビジネスや販売促進を展開できるというのが大きなメリットです。ですから、短期間で成果につながりやすいです。

例えば、Amazonの事例を参考に、顧客リストを持つ企業と協力すれば、コストや手間を省きながら、売上増が見込めるメリットがあります。

また、お互いの「信用力」を活かせるというメリットもあります。大手同士であれば、互いのファン層を取り込めますし、中小企業が大企業と組むと大手のネームバリューを借りて躍進できます。

また、小企業であっても、それが地域密着企業であれば、大企業はその地域への訴求力をより高めるというメリットが得られます。

ただ、異なる2社によるビジネスには、デメリットもあります。過去には業務委託先からの個人情報の流出といったトラブルの事例もありました。

また、参加企業それぞれの意向を確認しながら進めていくので、自社だけで行うよりもスピード感は遅くなってしまいます。

ジョイントベンチャーを成功させる一番のコツは、お互いにとってメリットがデメリットより上回る、Win-Winな状況にすること。お互いのリスクや手間を引き受けるという考えを持てば、ジョイントベンチャー事業はスムーズに展開することでしょう。

ジョイントベンチャーを理解して、ビジネスの幅を広げよう

ジョイントベンチャーの意味や事例、メリットを解説しました。

自分だけではなし得ないビジネスでも、他社とコラボレーションすることで可能性は大きく広がります。ぜひ、他の企業とのジョイントベンチャーを計画してはいかがでしょうか。

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