インフルエンサーマーケティングの費用は?料金相場や単価・依頼の流れ

目次を閉じる
- インフルエンサーマーケティングとは
- インフルエンサーマーケティングの費用
- 依頼料はフォロワー数で単価が変わる
- インフルエンサーの市場価値で費用が変わる
- 成果報酬(アフィリエイト)の形態もある
- インフルエンサーマーケティングの費用内訳
- インフルエンサーへの報酬
- ディレクション費用
- プラットフォームの利用料
- 商品代金・配送料
- 交通費・宿泊費
- インフルエンサーマーケティングの料金相場
- インフルエンサーマーケティング会社の料金相場
- インフルエンサーマーケティングの費用対効果
- 反響をもたらすPRの質が重要
- 費用対効果で重要な確認項目
- インフルエンサーへの依頼方法
- インフルエンサーを探して直接依頼する
- インフルエンサーマッチングプラットフォームを利用する
- インフルエンサーマーケティング会社に依頼する
- インフルエンサーマーケティングを成功させるポイント
- ステルスマーケティングにならないように注意する
- KPIを設定する
- 親和性を確認する
- インフルエンサーマーケティングの費用はさまざま
- BOXILとは
インフルエンサーマーケティングとは
インフルエンサーマーケティングとは、インフルエンサーに商品やサービスを宣伝してもらい、認知拡大や購買意欲促進を目指すマーケティング手法です。
インフルエンサーとは、SNSのようなインターネット上で発信活動を行い、特定の分野において消費者に影響を与える人物のことです。
インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサーがSNS上で商品やサービスを利用した体験について発信します。そのため、従来のマーケティングと比べ共感や訴求性の高いPRが可能になり、認知拡大や購買促進などにつながる手法として注目を集め、市場拡大を続けています。
インフルエンサーマーケティングの費用
インフルエンサーマーケティングの費用は、基本的にインフルエンサーがもつフォロワー数や市場価値で変わります。
インフルエンサーマーケティングにかかる費用について詳しく説明します。
依頼料はフォロワー数で単価が変わる
インフルエンサーマーケティングの費用算出は、インフルエンサーの「フォロワー数×企業が設定した単価」で計算するケースが多いです。フォロワー単価の相場は2円~4円程度とされることが多いですが、ナノインフルエンサー(フォロワー数が1,000~10,000人程度)の場合はそれ以下のこともあります。また、著名なインフルエンサー(フォロワー数100万人以上)では10円を超えるケースもあります。企業が直接インフルエンサーにオファーする場合の単価は交渉によって決まります。
当然、フォロワー数の多いインフルエンサーは情報の拡散力も大きいため、単純な相場だけでなく、インフルエンサーの影響力に対する費用も発生するのが一般的です。
インフルエンサーの市場価値で費用が変わる
同じ1万人のフォロワーをもつインフルエンサーでも、リーチしたい分野にとりわけ強い影響力をもつインフルエンサーとそうでない場合とでは、当然ながら市場での価値が違い、費用も変わります。
リーチしたい分野に強い影響力をもつインフルエンサーのフォロワーは、PRしてもらうことで商品を購入してくれる可能性が高いため、エンゲージメント率も高く、より多くの報酬を支払う必要が出てきます。また、単純に知名度が高く世間への影響力も大きい人に依頼する場合も費用は高くなるのが一般的です。
なお、フォロワー数は少ないものの、ある特定の分野に強い影響力をもつインフルエンサーはマイクロインフルエンサーと呼ばれ、比較的安価な費用で依頼できます。
成果報酬(アフィリエイト)の形態もある
単価型とは別に、アフィリエイトのような成果報酬型で料金を支払う契約の仕方もあり、次のような場合で報酬(支払い)が発生します。
- サイトへの呼び込み実数(URLのクリック数)
- 専用アプリのダウンロード数
- 資料請求の数
- 実際に商品が購入された数
- 「いいね」やシェア数などのエンゲージメント数
全体の目的やインフルエンサーとの契約などにより、どの数値をもって報酬の基準とするかは変わってきます。
インフルエンサーマーケティングの費用内訳
インフルエンサーマーケティングの依頼には、インフルエンサー報酬以外の費用が発生する場合もあります。たとえば、費用の内訳として、次のようなものが挙げられます。
- インフルエンサーへの報酬
- ディレクション費用
- プラットフォームの利用料
- 商品代金・配送料
- 交通費・宿泊費
インフルエンサーへの報酬
インフルエンサーに商品・サービスの投稿を行ってもらうための報酬として支払う費用です。インフルエンサーマーケティングの中でも、もっとも大きな割合を占めます。
フォロワー単価とは「フォロワー1人あたりに設定される金額」のことで、インフルエンサーの扱うジャンルや知名度、フォロワー数などの要素により異なります。
ディレクション費用
インフルエンサーやインフルエンサーマーケティングの代行業者に企画や演出などを依頼する場合は、インフルエンサーの費用とは別にコンテンツのディレクション料が発生します。
代行業者によっては、料金プランの中にディレクション料が含まれていることもありますが、インフルエンサーに特別な演出や手間のかかる企画などを依頼する場合は、別途料金が発生します。
また、ストーリー動画や画像加工などのクリエイティブ費用が別途かかることもあるため、依頼する際は事前にどのような項目にいくらかかるのかを確認しておきましょう。
プラットフォームの利用料
プラットフォームを利用してインフルエンサーの募集や選定、依頼などを行う場合は、プラットフォームの利用料金がかかります。
ツールによって異なりますが、プラットフォームの利用料は定額制で、初期費用と月額費用を設定しているのが一般的です。つまり、この場合は「インフルエンサーへの報酬費用にシステム利用料を加えた金額」が費用として発生します。
中には無料プランが提供されており、基本機能を無料で利用できる場合もありますが、この場合は利用できる機能に制限があるため、あらかじめどのような機能が利用できるか確認が必要です。
商品代金・配送料
インフルエンサーに商品やサービスを体験し、紹介してもらうための商品代金や配送料も必要です。
インフルエンサーマーケティングでPRを依頼する際には、インフルエンサーに商材を提供し、実際に使用・体験してもらったうえで魅力を伝えてもらうのが一般的です。そのため、依頼にあたり、商品代金と配送料が発生し、どちらも依頼主が負担します。
交通費・宿泊費
インフルエンサーをイベントや観光地に招待して魅力をPRしてもらう際には、インフルエンサーへの報酬に加えて、訪問や滞在に伴う交通費・宿泊費などを支払う必要があります。
また、この場合はインフルエンサーの時間を拘束するため拘束時間分の費用が必要な場合もあるほか、同行者の費用が発生する場合もあります。そのため、現地訪問での施策を行う際には、あらかじめそれらの費用を計算したうえで依頼を検討する必要があるでしょう。
インフルエンサーマーケティングの料金相場
インフルエンサーマーケティングの一般的なフォロワー単価の相場は2円~4円です。
たとえば、フォロワー単価が2円で5万人のフォロワーをもつインフルエンサーに依頼した場合、おおよそ10万円の料金がかかります。
依頼料は案件やインフルエンサーのフォロワー数・影響力のほか、実際の投稿内容や市場の特徴などによって変わり、フォロワー数が多ければ多いほど単価が上がっていきます。
インフルエンサーマーケティング会社の料金相場
インフルエンサーマーケティング会社に依頼する場合の料金相場は、インフルエンサーの起用方法や運用方法などオプションの費用プランによって変わってきます。
専門業者への依頼は、フォロワー単価に10~30%程度の手数料分が上乗せになるので注意しましょう。たとえば本来の単価が3円だった場合、手数料込みで5円程度の単価になる可能性があります。
また、単価に加えて、インフルエンサーに対するディレクション費用や、効果測定のためにかかる費用などが追加されることもあります。事前にどのような料金がプランに組み込まれているのかを確認しましょう。
インフルエンサーマーケティングの費用対効果
インフルエンサーを使ったPRも企業マーケティングの一環なので、費用対効果をしっかりと測定する必要があります。正しくインフルエンサーを選定し、発信する情報(投稿内容)がよければ、少し費用が高めでも十分なリターンを期待できます。
実際に費用対効果を見るうえで重要なポイントは次の2つです。
反響をもたらすPRの質が重要
インフルエンサーマーケティングでは、SNSユーザーからの反響やユーザーの意思決定に強い影響を与えることが重要です。
したがって、他のマーケティング施策に比べて高めの費用を払ってでも、エンゲージメントが高く質のよいインフルエンサーを起用し、フォロワーにしっかりとPRする必要があります。単価が安ければいいわけではありません。
質の高いPRができれば、ユーザーの認知度が上がり、短期的にはもちろん、長期的にも売り上げ向上につながる可能性があります。費用の多寡だけではなく、得られるリターンをできるだけ正確に予測することが重要です。
費用対効果で重要な確認項目
インフルエンサーマーケティングの費用対効果を判断するうえで、重要な確認項目は次のとおりです。
- SNSにおけるエンゲージメント率
- インフルエンサーのフォロワー男女比率
- フォロワーの国の分布
- インフルエンサーの評判
- 質の高いコメント
SNSでの情報発信効果の基準となるエンゲージメント率はもちろん、インフルエンサーのフォロワーの男女比率や国や地域の分布などの属性情報、インフルエンサーの評判なども大きな要素です。
とくにフォロワーの質は重要となり、情報収集の手段としてインフルエンサーをフォローしているのか、あるいはファンとして応援しているのかによって、情報の受け取り方が変わってきます。SNS内でインフルエンサーに向けられるコメントの質は必ずチェックしておきましょう。
インフルエンサーへの依頼方法
実際にインフルエンサーに依頼する具体的な方法は次の3つです。
- インフルエンサーを探して直接依頼する
- インフルエンサーマッチングプラットフォームを利用する
- インフルエンサーマーケティング会社に依頼する
インフルエンサーを探して直接依頼する
インフルエンサーを探し、SNSのDM機能を使って直接依頼する方法です。
直接依頼する場合、中間業者へのディレクション費用や手数料を削減できるため、もっとも低コストで進められます。直接やり取りができるため、自由度の高いディレクションができるのもメリットです。
ただし、最適なインフルエンサーの選定から依頼、契約交渉・マネジメント・施策管理・効果分析などをすべて社内で行う必要があり、難易度が高く運用の負担や手間も大きいといったデメリットがあります。
そのため、インフルエンサーマーケティングのノウハウや経験がない企業は避けた方がよいでしょう。また、人的リソースが限られている場合にも適した方法とは言えません。
インフルエンサーマッチングプラットフォームを利用する
定額制のインフルエンサーマッチングサイトやアプリに登録して依頼する方法です。
プラットフォームを利用する場合、登録されている情報やデータを元に、親和性の高いインフルエンサーを選定・起用しやすいのがメリットです。また、プラットフォームには、積極的に活動しているインフルエンサーが多く登録しているため、依頼を断られる可能性も低いでしょう。
ただし、この場合は、インフルエンサーの選定から商品の発送や施策の実施・効果分析まで、マッチング後の業務をすべて社内で行わなければいけません。インフルエンサーを探して直接依頼する場合と同様に、人的リソースと知識やノウハウが必要になります。
インフルエンサーマーケティング会社に依頼する
インフルエンサーマーケティングのノウハウがない場合は、専門会社に依頼する方法もあります。費用はかかりますが、プロの視点からインフルエンサーを選定し、効果的なプロモーションをしてくれます。
この場合、プロが最適なインフルエンサーの選定からマネジメント、施策の実施・効果測定や分析などを行ってくれるため難易度が低く、社内の負担も少ないのがメリットです。また、プロのノウハウにもとづいて運用が可能なため、もっとも効果を高めやすい方法でもあります。
一方で、専門会社によって特徴や費用が異なり、どのような会社を選ぶかで成果が左右されるため、あらかじめサービス内容や実績を確認して信頼できる会社を選ぶ必要があります。

インフルエンサーマーケティングを成功させるポイント
インフルエンサーマーケティングを成功させるには、次のポイントに注意しましょう。
- ステルスマーケティングにならないように注意する
- KPIを設定する
- 親和性を確認する
ステルスマーケティングにならないように注意する
インフルエンサーマーケティングを行う際には、ステルスマーケティングにならないように注意しましょう。
ステルスマーケティング(略して「ステマ」)とは、消費者に気づかれないように、企業からの依頼で商品やサービスの宣伝活動を行うことです。このようなやり方で広告や宣伝であることを隠して口コミや感想を掲載することで、一時的にはイメージアップにつながる可能性もありますが、それが発覚すると印象の低下や炎上などのリスクにつながりかねません。
また、インフルエンサーが広告であることを明示せずに投稿を行うと、消費者を誤認させる可能性があり、景品表示法に抵触するリスクがあります。
結果としてインフルエンサーと企業両方にとって大きな損失となる恐れもあるため、投稿にはPR案件であることを明示してもらい、消費者が広告だと認知できるようにしましょう。
KPIを設定する
インフルエンサーマーケティングで成果につなげるためには、事前にKPI(重要業績評価指標)の設定を行いましょう。
KPIを設定することで、目標達成に必要な要素や手順がわかるようになるほか、適切な効果測定が行えるようになるメリットがあります。たとえば、 認知拡大が目的なら「インプレッション数(投稿の表示回数)」「リーチ数(投稿を閲覧したユーザー数)」を、ブランディングが目的なら「シェア数」「コメント数」などをKPIとして設定します。
運用目的によってKPIの指標は異なるため、目的に応じて適切なKPIを設定したうえで、相性のよい媒体やインフルエンサーの選定が必要です。
親和性を確認する
インフルエンサーを選定する際には、フォロワー層が製品やサービスをPRしたいターゲット層とマッチしているかを確認します。
フォロワー数が多ければ、それだけ多くのユーザーにリーチできますが、商品やサービスのターゲットにあったフォロワー層でなければ効果を期待できません。たとえば、20代の女性向けの商品を扱っているにもかかわらず、40代以上のフォロワーが多いインフルエンサーに依頼しても、効果的に製品の情報を届けられず成果につながりにくいでしょう。
親和性の高さはインフルエンサーマーケティングの成功に重要な要素となるため、フォロワーの傾向や投稿内容と世界観がマッチしているかどうかを検討して依頼しましょう。
インフルエンサーマーケティングの費用はさまざま
インフルエンサーマーケティングにかかる費用について解説しました。どのような業界でもSNSを有効活用する時代であり、影響力をもつインフルエンサーの活用で、他のマーケティング施策では考えられないほどの成果を上げることも不可能ではありません。
具体的な費用についてはケースバイケースですが、料金相場を知っておくことで、大体の費用対効果を導き出せます。ぜひ、この機会にインフルエンサーを利用したPRについて検討してみましょう。

BOXILとは
BOXIL(ボクシル)は企業のDXを支援する法人向けプラットフォームです。SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」、ビジネスメディア「BOXIL Magazine」、YouTubeチャンネル「BOXIL CHANNEL」を通じて、ビジネスに役立つ情報を発信しています。
BOXIL会員(無料)になると次の特典が受け取れます。
- BOXIL Magazineの会員限定記事が読み放題!
- 「SaaS業界レポート」や「選び方ガイド」がダウンロードできる!
- 約800種類のビジネステンプレートが自由に使える!
BOXIL SaaSでは、SaaSやクラウドサービスの口コミを募集しています。あなたの体験が、サービス品質向上や、これから導入検討する企業の参考情報として役立ちます。
BOXIL SaaSへ掲載しませんか?
- リード獲得に強い法人向けSaaS比較・検索サイトNo.1※
- リードの従量課金で、安定的に新規顧客との接点を提供
- 累計1,200社以上の掲載実績があり、初めての比較サイト掲載でも安心
※ 日本マーケティングリサーチ機構調べ、調査概要:2021年5月期 ブランドのWEB比較印象調査