【2023年最新】RDBおすすめ比較!機能や選び方

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RDB(リレーショナルデータベース)とは?
RDB(リレーショナルデータベース)とは、データを一定の形で保管し、任意に利用できる代表的なデータベースの1種です。データをテーブル形式で格納するのが特徴で、行と列の関係で定義し、テーブル同士を関連づけることで、大量のデータを整理できます。
近年、データベースといえばRDBが主流であり、代表的なデータベース言語であるSQLを用いて操作できるため、さまざまなシーンで広く利用されています。
RDBの特徴
RDBの最大の特徴は、上記のようにテーブル形式でデータを保存する点です。データの整合性を担保しやすく、複雑なデータでも複数のテーブルの結合で関係性を定義できるので、情報をスムーズかつわかりやすい形で保管できます。
データの重複も避けられるので検索性が高く、複雑な情報を保管しているデータベースでも、目的の情報を迅速に入手可能です。検索のしやすさとスピードから、基幹システムの多くはRDBが利用されています。
NoSQLとの違いは?
RDBとNoSQLの違いは、大容量のデータの処理に向いているかどうかという点です。RDBでは大容量のデータを扱う場合、処理速度が落ちてしまう問題があります。一方で、NoSQLはさまざまなデータ形式があり、大容量データの処理に向いています。
ビッグデータを活用したシステム開発やIoTの分野などでは、NoSQLが選択されるケースが少なくありません。高速なデータ処理が可能な点や柔軟性の高さから、今後はさらにNoSQLもさまざまなシーンで広く活用されるでしょう。
RDBの選び方のポイント
導入するRDBを選ぶ際には、導入コストや導入形態、事業規模への適合などを確認しましょう。
導入コストはいくらぐらいか
RDBを選択する場合、まずは導入費用と機能性や操作性などを比較しましょう。用途に合った製品を選択するのは大前提ですが、タイプによってコストが変わってきます。
ライセンスの内容やベンダーのサポート、ハードウェアにかかるコストなどを考慮し、最もコストパフォーマンスの高いと考えられる製品を選ぶことが大事です。
なお、オープンソース型のRDBならば原則として無料で利用できます。社内にデータベースの専門家や知識を有する人材がいる場合は、サポートなしのオープンソース型を無料で導入してもよいでしょう。
導入形態は適切か
RDBは大きくオンプレミス型とクラウド型があります。オンプレミス型は社内のサーバーでRDBを運用するタイプで、初期費用が高く設定に時間はかかるものの、環境に応じて柔軟にカスタマイズができます。また、買い切りのためRDB自体のランニングコストはかかりません。
一方、クラウド型は初期コストがかからず、インターネット環境があれば、場所を選ばずアクセスできるのが強みです。ランニングコストとして月額料金の負担が発生しますが、データのバックアップ機能もあり、多くの端末からRDBを利用したい場合はクラウド型がおすすめです。
それぞれメリット・デメリットがあるので、社内環境やニーズに合った形態を選びましょう。
事業規模にマッチしたデータベースか
RDBは運用できるデータ量によって、導入コストがかなり変わってきます。したがって、事業規模にマッチした容量の製品を選択するのが前提です。
事業規模に比較してRDBのデータ量が少なければ、用途に合った運用は難しいでしょう。逆に容量が大きすぎると、無駄なコスト負担が発生してしまいます。
まずは必要なデータベースの容量を確認し、それに見合ったRDB製品を選ぶことが大切です。ただし、将来規模の拡張が求められる可能性もあるので、多少は容量に余裕を持たせる必要もあるでしょう。
代表的なRDB製品を比較してみよう
それでは、代表的なRDBを比較してみます。それぞれの特性や強みを比較したうえで、導入の参考にしてみましょう。なお、比較のために一部NoSQLのデータベースも紹介しています。
Microsoft SQL Server
- WindowsおよびLinuxで運用可能
- クラウド・オンプレミスのどちらも提供
- データベースの深い知識がなくても利用できる
Microsoft SQL ServerはMicrosoft社が提供しているRDBで、WindowsとLinux上で利用できます。クラウドとオンプレミスの両方で提供されており、データベースの深い知識がなくても直感的に使えるのが魅力です。
テーブルやビューの作成が画面上で可能であり、データのバックアップもGUIから操作できます。無償で使えるExpress版も提供されています。Windowsをメインに社内システムを運用している場合は、まず選択肢に入るRDBといえるでしょう。
Oracle Database 12c
- 膨大なデータを制御しやすい
- 独自の通信プロトコルを利用
- 事業規模に合わせた導入が可能
Oracle Database 12cはOracle社が提供しているRDBで、世界でトップレベルの導入数を誇ります。独自の通信プロトコルを利用してデータのやり取りが可能で、データ量が多くてもスムーズに検索が可能です。
事業規模に合わせて導入ライセンスを選べるほか、バックアップもスムーズにできる点が評価されています。
海外ベンダーの製品ですが、有名なRDBなので関連書籍が多く、インターネット上でも多くのTipsが確認できるので運用に困ることはないでしょう。
MySQL Enterprise Edition
- インストールや設定に手間がかからない
- 一部無料で利用できる
- Oracle社の公式サポートが受けられる
MySQL Enterprise Editionは、オープンソースのデータベースであるMySQLの商用ライセンス版です。使いやすい管理ツールに加えて、さまざまな機能とOracle社によるサポートが受けられます。インストールや設定に時間や手間がかからず、無料で利用できる機能も多いため、低コストで導入・運用ができるのが魅力です。
取り扱うデータ量が多いと処理が遅くなるケースはあるものの、中小企業の基幹システムや顧客データベースとしての利用ならば問題はないでしょう。手軽に利用できるRDBとして人気があります。
PostgreSQL
- オープンソースのRDBの管理システム
- 商用レベルの機能性と堅牢性
- 一定の条件のもとで商用利用が可能
PostgreSQLはオープンソース(OSS)のRDB管理システムです。ライセンスコストがかからないため手軽に導入できるのが魅力で、商用レベルの機能性と堅牢性を有しています。WindowsとMacの両方で利用でき、定期的にアップデートされているため、ほぼ最新の環境でRDBを管理できます。
画面構成もわかりやすく、全体としてシンプルな作りのため、初心者でもすぐに使いこなせるようになるでしょう。サーバーも稼働も早く、安定してデータベースの運用ができます。
Amazon Relational Database Service
- クラウド上でRDBのセットアップと運用が可能
- 従量課金制・定額課金制から選択できる
- 複数のデータベースを利用可能
Amazon Relational Database Serviceはクラウド上でRDBのセットアップから運用、スケーリングが可能なサービスです。時間と手間のかかるデータベースの管理作業を簡略化し、AWSがインフラの運用をしてくれるので、ユーザーはアップデートやバージョンアップの作業が必要ありません。
Amazon Auroraをはじめ、MySQLやPostgreSQL、Oracle データベースなど、6つのデータベースエンジンから任意に選択できるのが特徴で、既存のデータベースからの移行もスムーズです。設定画面からほぼすべての操作ができるので、データベースの初心者でも気軽に運用を始められます。
Mongo DB
- 代表的なNoSQLデータベース
- 複数のサーバーに負荷を分散できる
- 外部のシステムと連携しやすい
Mongo DBはNoSQLを代表するデータベースであり、もっとも多く導入・利用されています。データをRAMに読み込むタイプなので、データ量が多くてもスムーズに処理できるのが特徴で、複数のサーバーでデータを分割処理できます。
さらに外部のシステムと連携が容易で、さまざまな形式のデータを扱えるのも特徴です。クラウドサービスなのでスケーリングもしやすく、場所を選ばず実行できる環境も人気の理由といえるでしょう。
IBM Db2 Database
- 大規模運用が可能な歴史ある管理システム
- 幅広いプラットフォームに対応
- 柔軟なワークロード管理が可能
IBM Db2 DatabaseはIBM社が提供しているRDBの管理システムです。1983年から開発・提供がスタートした歴史のあるデータベース管理システムであり、WindowsやLinux、Unixなど、幅広いプラットフォームで利用できます。大企業向けの管理性能と拡張性を備えており、AIの機械学習による最適化を図れるのも特徴です。
また、柔軟なワークロード管理が可能で、作業の優先順位やリソース制御など、ユーザーのニーズにしたがって柔軟な設定ができます。無料で利用できるCommunity Editionから、90日間無料で使えるStandard Edition、Advanced Editionの3種類から選択可能です。
SAP HANA Cloud
- SAPジャパンが提供しているDBaaS
- データを特定の条件で階層化して管理できる
- 非構造化データもそのまま扱える
SAP HANA CloudはSAPジャパン社が提供しているDBaaSで、あらゆる企業データとアナリティクスを統合・実行する環境を構築できます。
データを任意の条件で階層化して管理でき、画像や動画、音声など非構造化データもそのまま扱えるので、さまざまな業務処理をデータベースと連携し、効率化が可能です。一般的なRDBとしての利用に加えて、業務システムの最適化や経営上の意思決定の高速化に活用されています。
RDBを導入するメリット
RDBを導入するメリットとしては、データの重複や不一致を回避できる点や、データ処理にかかるコストを削減できる点、複雑な条件検索が可能な点などが挙げられます。
データの重複や不一致を防げる
RDBはデータの一貫性が担保できるのが強みです。重複や不一致を防いで効率的なデータ運用が可能で、複数のテーブルにまたがってデータを更新する場合や、複数のクエリを同時実行する場合などでも、整合性を維持したまま処理ができます。
常に整合のとれたデータを活用できるのは、RDBを導入する最大のメリットといえるでしょう。
データ処理にかかるコストを軽減できる
手間をかけず効率的にデータベースを構築できるのに加えて、データ処理にかかるコストも軽減できるのもRDBのメリットの1つです。
大量のデータの処理にも対応でき、データシステムを確立すれば、テーブルの追加で複雑なデータの管理も可能になります。
複雑な条件検索やデータ集計が可能
RDBは複雑な条件を設定したデータを検索したり、集計したりするのが得意です。SQLによる高度なデータ制御が可能で、業務データを多角的に分析できるため、さまざまなビジネスシーンで活用されています。
原則としてSQLを使用しないNoSQLは初心者でも使いやすい点が評価されていますが、検索能力の面ではSQLを利用するRDBを評価する声が多くあります。複数人がリアルタイムで安全にデータを更新できるのも、RDBの強みです。
RDBで業務データを効率的に運用する
基本的にテーブル形式でデータを保存するRDB(リレーショナルデータベース)は、データの関連性を定義しやすく、情報を整理してわかりやすく蓄積できるのが魅力です。データの整合性を担保しつつ、高い検索能力も有しているので、ビジネスデータを扱うあらゆる場面で活用できます。
RDBを選ぶ際には、次のポイントを意識しましょう。
- 導入コストはどれぐらいか
- 導入形態は適切か
- 事業規模にマッチしたデータベースか
それぞれのデータベースについて、詳しく仕様や機能性を確認したい場合は、サービス資料を請求して比較することをおすすめします。無料で導入できるオープンソースのRDBもあるので、社内にデータベースの専門家がいるならば、導入を検討するとよいでしょう。
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