ビッグデータとは | 種類や用途 - 初心者へわかりやすく解説

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ビッグデータの活用方法や活用事例は、次の記事でチェックできます。
ビッグデータとは
ビッグデータとは、巨大で複雑なデータの集合体です。 総務省ホームページにある情報通信白書では、ビッグデータについて「事業に役立つ知見を導出するためのデータ」と意味を定義しています。ビッグデータと呼べるデータ量は、明確な基準がない点に注意しましょう。
ビッグデータが「事業に役立つ知見を導出するためのデータ」であるとすると、顧客情報が100や1,000集まり、それを企業の経営戦略やマーケティングに活かせたなら、それもビッグデータと言えるでしょう。
ビッグデータの種類
ICT(情報通信技術)により、データの使い道が多様化しています。ビッグデータを構成するデータは多岐に渡りますが、わかりやすい例を一部紹介します。
種類 | 特徴 |
---|---|
マルチメディアデータ | Web上の配信サイトにある音声、動画 |
ソーシャルメディアデータ | ソーシャルメディアで書き込まれるプロフィール、コメント |
オフィスデータ | オフィスのPCにある文書、メール文書 |
ログデータ | Webサーバー上で自動生成されるアクセスログ |
センサーデータ | GPSやICカードにより検知される位置情報、乗車履歴 |
オペレーションデータ | 販売管理システムで生成されるPOS、取引明細情報 |
上記のように、数値や文字列といった一般的なデータ以外の音声、動画のような非構造化データも含まれます。データの特徴や特性に応じて分析の手法を使い分ける必要があるでしょう。
アクセスログのような更新頻度の高いデータも含まれ、従来活用されていたデータと異なるビッグデータの特徴として、量が多い、構造化できないデータを含む、変化が大きいといったことが挙げられます。
ビッグデータの分析手法
ビッグデータ分析の手法の「クロス集計」「ロジスティック回帰分析」「決定木分析」「アソシエーション分析」「クラスター分析」を紹介します。これらは2014年データサイエンティストオブザイヤーを獲得した渋谷直正氏が提唱している、5つのビッグデータ分析手法です。
クロス集計
クロス集計とは特定の2つもしくは3つの情報に限定しデータの集計・分析を行う手法であり、アンケート調査などによく用いられる手法です。
たとえばアンケートの質問項目で得たデータを縦軸に、そして年齢や性別や職業などのデータを横軸に置くことで、属性ごとのデータ集計・分析が行えます。
クロス集計の参考画像
ECサイトではクロス集計を用いて属性別の顧客満足度や人気商品を把握することで、販売予測を立てるなど運営に役立てられます。
エクセルなどのOfficeソフトに標準搭載されているデータ分析の一つであり、もっともポピュラーな手法とも言えます。
ロジスティック回帰分析
ロジスティック回帰分析とは物事の発生確率を予測する手法のひとつであり、医療業界においても良く使用される分析手法です。
たとえば喫煙者・非喫煙者の肺がん発生率など「0か1か(発生するかしないか)」を元に分析される手法なので、分析結果が0~1で表現されるのが特徴的ですね。
ロジスティック回帰分析の参考画像
ロジスティック回帰分析で発生確率を分析することにより、より正確なターゲティングなどが可能となります。
決定木分析
決定木分析(けっていぎぶんせき)とは、樹木上のモデルを活用して要因を分析、その結果から予測を行うものです。顧客の分類などを分析する場合の特に有効であり、「原因」から「結果」を枝分かれ式に分析することにより仮説を立てやすくなります。「原因」→「結果」と上から下へ枝分かれしていく図が樹木のように見えることから、決定木分析と呼ばれているようです。
決定木分析の参考画像
アソシエーション分析
スーパーやコンビニなどの買い物で何と何が一緒に買われているかを分析する手法です。ビッグデータ活用事例で都市伝説化している「おむつとビールの法則」も、このアソシエーション分析によるものです。一見関連性がないように思えるが、共起性のある事柄の間に埋まる原因を分析することでマーケティングに役立てる手法となります。
アソシエーション分析の参考画像
関係のある事柄同士での分析をすることも多いです。たとえばビールとバーベキューには相関が見られるでしょう。
スーパーでの買い物を想定した画像を作ってみました。この画像から、トマトとにんじんの相関が見て取れますし、一緒に買われることが多いことが予想されます。
しかし、一緒に買われるからといって直接因果関係があるとは限りません。たとえばおもつとビールは一緒に買われることがあるものの、どちらかを買ったからもう片方を買うのは論理としてつながりません。
クラスター分析
クラスター分析とは異なる性質が混ざり合う集団の中から、似たもの同士を集めクラスター(集落)を作り、対象を分類する手法となります。
クラスター分析を用いることにより客観的な判断基準にしたがって分類ができるため、マーケティングリサーチにおいてはポジション確認のためのブランド分類や、生活者のセグメンテーションなどが可能です。
クラスター分析の参考画像
単に対象のデータをクラスターに分類するだけでなく、クラスターごとがどのように結合しているのかがわかるためマーケティングに有効な分析手法です。クラスター分析の例として、寿司ネタの選好度と、寿司ネタの分類に関する画像を用意してみました。
ビッグデータを分析するためのBIツール
ビッグデータ分析の手法を5つ紹介しました。すべての分析手法はつきつめれば難しいものではありますが、簡単に説明すれば以上のような分析手法となります。
渋谷直正氏は冒頭で紹介した記事において統計学初心者はこれら5つの分析手法を学び、実際のデータを使用してガンガン練習を積むことが大切と提言しています。これから統計学を学ぼうという方は、これら5つの分析手法を学ぶことから始めてみてはいかがでしょうか?
また、ビッグデータ活用において、分析や可視化はBIツールを用いると行えます。おすすめのBIツールを紹介します。
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出典:LaKeel BI/LaKeel BI 製品紹介
LaKeel BIはすぐに利用できるテンプレートを多数搭載したデータの可視化・分析ツールです。複数のシステムからデータを抽出・加工できるデータ統合機能やレポートの一括表示ができるダッシュボード機能など、オールインワンで提供されています。これ一つあれば困ることはありません。
Actionista!(アクショニスタ!)
Actionista!は、コンパクトに配置された操作画面でスムーズに作業できるBIツールです。だれでも集計・分析・レポーティングを行えます。
出典:Actionista!/Actionista!が選ばれる理由
ドラッグ&ドロップだけでプログラミングせずに集計表を作成できます。また、ABC分析やZチャートなどの高度な分析も必要な項目を選ぶだけでデータを可視化できます。集計・分析した結果を元にそのままレポートを作成できるので、改善アクションへつなげやすくなります。
Yellowfin(イエローフィン)
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Yellowfinは迅速かつ確かな意思決定を支援するための、ビジネスデータの共有やディスカッション機能、パーソナライズ可能なダッシュボードやリアルタイムな情報へのアクセス機能を搭載しています。これら機能によりYellowfinは全世界で29,000社(※)を超える企業に利用されています。
(※ Yellowfinのトップページより2020年7月21日時点の数値)
ビッグデータの活用で新たな価値を生産
ビッグデータは、ただ存在するだけでは何の価値も生み出しません。各データをビジネスに結びつけ、必要な形で連携させることにより新たなビジネスチャンスを生む試みがなされています。
従来から小売業などでは会員制の導入によって、顧客データや購買履歴のデータベースを構築していました。テクノロジーとインフラの進化によって、これまでとは比較にならない多くの種類のデータを収集、記録・保存できるようになっただけでなく、膨大なデータを素早く処理できるようになったため、ビッグデータを活用してさまざまな取り組みが行われています。
しかし、データを持っていながら活用できていない企業も数多く存在しているのが現状です。
今やビッグデータ活用は、さまざまな職種の企業が活用しているだけでなく、公的機関や農業などでも活用されており、ビッグデータ活用によって次のような価値を生み出しています。
- 業務内容の最適化によるコスト削減
- 将来的な売上傾向の予測
- 業務の問題や課題を特定
- 新たな可能性や仮説の発見
これは一例に過ぎませんが、収集したビッグデータをどのように活用するか、蓄積されたノウハウとアイディアによっては、従来は気が付くことのなかった価値を生み出すことも可能です。
付加価値を生み出すためには、より多くのデータをコントロール可能な状態で精度高く分析し、適切なタイミングで利用することが必要となります。
ビッグデータを分析、活用するためのサービスは、ICTの進展とともにリアルタイム性や多種性を向上させ、利用者ニーズを満たすもの、業務を効率化させるもの、新産業を創出するものといったさまざまな面で役立っていくと考えられます。
ビッグデータの活用事例とメリット、問題点を確認し、自身のビジネスに活かしましょう。
ビッグデータの活用はビジネス分野だけに留まらず、社会全体の課題解決にも役立つと考えられており、IoT(Internet of Things)の活用とともにさらに広がっていくことでしょう。
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