SIEMツールおすすめ比較12選!選び方や導入メリット
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- SIEMとは?
- SIEMが必要とされる理由
- SIEMの仕組み
- SIEMツールの選び方
- SIEMツールの導入目的を確認する
- SIEMツールの機能を確認する
- SIEMツールを導入する際の注意点を確認する
- SIEMツールの料金・価格相場を確認する
- おすすめのSIEMシステム12選
- Logstorage X/SIEM - インフォサイエンス株式会社
- LogFilter - 株式会社Colorkrew
- Splunk Enterprise Security - Splunk Inc.
- Datadog Cloud SIEM - Datadog, Inc.
- IBM Security QRadar SIEM - 日本アイ・ビー・エム株式会社
- Trellix(旧McAfee)SIEM - 株式会社マクニカ
- ALog EVA - 株式会社網屋
- Log360 - ゾーホージャパン株式会社
- Microsoft Sentinel - 日本マイクロソフト株式会社
- Sumo Logic Cloud SIEM - Sumo Logic, Inc.
- Arcsight - Open Text Corporation.
- EventLog Analyzer - ゾーホージャパン株式会社
- SIEMツールを活用して効率的、迅速にインシデントの発見と対応をしよう
- BOXILとは
SIEMとは?
SIEM(Security Information and Event Management)とは、ネットワーク監視、マルウェア感染やサイバー攻撃などのインシデントの発見を目的とした仕組みのことを指します。ファイヤーウォールやプロキシーなどからログやデータを収集し、それらの情報を相関分析することで、ネットワークの監視やインシデントの発見が可能です。
SIEMを活用することにより、複数のセキュリティ機器やアプリケーションを統合的に管理できること、相関関係をシステムが分析して迅速にインシデントを発見できることがメリットです。
SIEMを活用してセキュリティの管理する部署を、SOC(Security Operation Center)と呼びます。SIEMツールを提供する企業の中には、SOCのアウトソーシングを請け負っているケースもあります。
SIEMが必要とされる理由
SIEMが必要とされる理由は、あらゆる機器のログを一元管理して異常検知できる体制を構築できること、相関分析によりファイヤーウォールやセキュリティソフトをすり抜けてくるような攻撃にも対応できることの2つです。
IT技術の進歩によりコンピューターやスマートフォン、LAN、サーバーなどのさまざまなIT機器・セキュリティ機器・アプリケーションが社内のネットワークを構成しています。こうした各種機器・アプリケーションのログを手動で収集して、人の手によって情報を突き合わせると膨大な時間・手間がかかるのはもちろん、その結果インシデントへの対応が後手にまわる可能性も考慮しなければなりません。
SIEMを活用すればログの収集・分析・インシデント対応が自動化できるので、膨大な手間や時間を削減しつつも、インシデントへの迅速な対応が可能になります。さらに、CRISTやSOCサービスと組みあわせることにより、ITセキュリティ環境の管理をトータルでアウトソーシング可能です。
SIEMの仕組み
SIEMのインシデント発見の仕組みは、次のとおりです。3つのフローでインシデントを検知します。
- ログを収集する
- 定められた方法で分析する
- 検知した異常をアラートとして通知する
ログを収集する
SIEMはネットワーク上のさまざまな機器からログを収集します。SIEMがログを収集する、主なセキュリティ機器やサーバー機器は次のとおりです。
- PCやスマートフォンなどのデバイス
- IDS・IPS
- ファイヤーウォール
- Webサーバー
- メールサーバー
- 各種業務で使用しているアプリケーション
集めたログを分析する
上記のような機器からログを収集したあとは、そのログを分析して異常値を検知します。分析手法として有名なのが相関分析です。相関分析とは、複数の機器から取得したログを組みあわせて異常を検知する分析手法です。近年はサイバー攻撃も巧妙化しており、単独のログを分析するだけではインシデントを発見できない可能性があるで、こういった手法が用いられます。
検知した異常をアラートする
異常を検知した場合はアラート通知をしてくれます。アラートの方法はそのシステムや利用しているユーザーによってさまざまです。また、アラートを取捨選別し、対応が必要なインシデントだけをシステムが抽出してくれる機能もあります。
SIEMツールの選び方
SIEMツールを選ぶ際は、次の流れで確認しましょう。
- SIEMツールの導入目的を確認する
- SIEMツールの機能を確認する
- SIEMツールを導入する際の注意点を確認する
- SIEMツールの料金・価格相場を確認する
SIEMツールの導入目的を確認する
SIEMツールの導入を検討する際は、まず導入目的を明確にしましょう。主な導入目的は次のとおりです。
導入目的 | 詳細 |
---|---|
ログの収集を効率化したい | 統合ログ管理タイプのシステムで、社内のネットワークに対応しているサービスがおすすめ |
インシデントを分析したい | 相関分析機能が充実しており、複雑なインシデント分析にも対応できるサービスがおすすめ |
クラウドに対応したシステムがほしい | 連携できるクラウドサービスの豊富なシステムがおすすめ |
SIEMツールの機能を確認する
SIEMツールでできること、利用できる機能は次のとおりです。上記の導入目的・課題をどのように解決できるか記載しているため、必要な機能を洗い出しましょう。
機能 | 詳細 |
---|---|
ログ収集機能 | ネットワーク・セキュリティ機器からログを収集して、一元的に管理できる機能を指します |
ログ検索機能 | 関しているログを検索して、必要な情報を抽出できる機能です |
ログ分析機能 | ログを解析して脅威を発見したり、疑陽性を排除したりする機能です |
インシデント対応機能 | 実際に対応すべきインシデントが発生したときに、社内のSOCチームに代わって、インシデント対応をしてくれるサービスもあります |
SIEMツールを導入する際の注意点を確認する
SIEMツールを導入する際、失敗しないために次の項目も確認しておきましょう。
確認事項 | 詳細 |
---|---|
ログを統合的に管理しやすそうか | 現在利用している機器やサービスと連携して、ログを取得しやすそうかを確認しておくといいでしょう。 |
誤検知や疑陽性の確認方法 | 発見した脅威のうち、誤検知や疑陽性をどのようにして排除しているのかを確認する必要があります。 |
分析機能は充分か | 搭載している分析機能はインシデント対応の業務効率化につながりそうか、インデント対策のために必要な数値を抽出できるか確認しましょう。 |
SIEMツールの料金・価格相場を確認する
SIEMの導入費用はは採用したツール、管理するログの量・保管期間、システム環境などさまざまな要因によって変動します。目安として初期費用は数百万円程度、運用費用は月額数十万円程度を想定してください。ただログを管理するだけならば、月額数万円程度で導入できるサービスも存在します。
導入にあたって大規模な投資が必要になる可能性の高いシステムなので、デモやトライアルを設定しているツールがあれば事前に使い勝手をチェックした方が無難です。
おすすめのSIEMシステム12選
Logstorage X/SIEM - インフォサイエンス株式会社
- ログのアプリケーション・フォーマットに依存せずに一元管理可能
- ログメッセージにタグ付けを行い横断的な検索や集計が可能
- 過去のログをすべてアーカイブして保管
Logstorage X/SIEMは、システム内に多数点在するサーバーやネットワーク機器のログを一元管理できるシステムです。障害調査や不正アクセス、情報漏えいの発見などを容易にし、J-SOX法で推奨されている統制実施状況のモニタリングを支援できます。収集したログはブラウザで簡単に検索可能で、テキスト形式のログはすべて収集・管理可能です。分散運用機能と冗長構成により、大規模システムのログ管理も可能であり、横断団的な検索・集計もできるため大規模なシステムの監視にも使用できます。
LogFilter - 株式会社Colorkrew
- SIEM監視のカスタマイズサービス
- 独自の脅威検知機能でユーザーの行動分析や危険なIP・ワードなどをチェック
- アラートのカスタマイズ運用が可能
LogFilterは、クライアントの環境にあわせて最適なセキュリティにカスタマイズできるSIEMツールです。独自の検知機能をによりユーザーの行動分析や危険なIP・ワードを特定するだけではなく、要望に応じて分析ロジックを追加しクライアントの環境にあった網羅性のあるアラートを提供してくれます。アラートやインシデントを24時間365日監視チームがモニタリングしてくれるので、緊急性・重要度を加味したうえで優先順位の高いものから速やかに状況を報告してくれます。
Splunk Enterprise Security - Splunk Inc.
- 環境全体を完全に可視化
- 高速で脅威を検出
- 高いオープン性と拡張性
Splunk Enterprise Securityは、完全なネットワーク環境全体の可視とインサイトの迅速な検出を可能にするSIEMツールです。データサイロを解消し、マルチクラウド環境とオンプレミス環境の両方からデータを取得できるので、環境全体を完全に可視化できます。さらに高度なセキュリティ分析や機械学習、脅威インテリジェンスを搭載しているため、真陽性率の高いアラートを瞬時に選別可能です。オープンで拡張性の高いデータプラットフォームを基盤としているので、クライアントそれぞれの環境にあわせて柔軟に調整できます。
Datadog Cloud SIEM - Datadog, Inc.
- 運用ログやセキュリティログを横断してリアルタイムに脅威を検知
- 精選されたカスタマイズ可能なセキュリティルール
- 拡張可能ですぐに使えるセキュリティインテグレーション
Datadog Cloud SIEMは、動的なクラウドスケール環境に堅牢な脅威検知機能を実現できるSIEMツールです。運用ログやセキュリティログをボリュームに関係なくリアルタイムに分析し、厳選されたすぐに使える統合機能やルールを活用して脅威を検知できます。500以上の統合機能を活用して、ネットワーク・IDプロバイダー・エンドポイント・SaaSアプリケーションを完全可視化し、ログやサードパーティのセキュリティ・アラートを取り込み迅速に脅威の分析が可能です。
IBM Security QRadar SIEM - 日本アイ・ビー・エム株式会社
- アナリストの時間や手間を削減するだけではなく、セキュリティ侵害リスクも低減
- セキュリティやネットワークの管理業務を簡素化
- クライアントの法規制や内部監査に準拠した管理体制を構築
IBM Security QRadar SIEMはIBM社のSIEMソリューションです。アナリストが誤検出の発見に費やす時間を3年間で14,000時間以上短縮したり、重大なセキュリティ侵害に遭遇するリスクを60%減少したりと豊富な実績をもちます。ネットワーク脅威分析やユーザー行動分析、脅威インテリジェンスといったツールを活用して迅速に抱えるインシデントを発見します。また、大半の規制基準に対応する無料のコンプライアンス拡張機能を通じてSIEM ログデータを実行することでぜい弱性を軽減し、複雑なコンプライアンス要件の管理を支援してくれます。
Trellix(旧McAfee)SIEM - 株式会社マクニカ
- 正規化により多種多彩なログを一元管理して可視化
- 柔軟性・操作性に優れたダッシュボード
- 相関分析で潜在的な脅威を早期発見
Trellix(旧McAfee)SIEMは、世界最大規模の脅威データベースと連動した相関分析によって、脅威の早期発見と迅速対応できるSIEMツールです。正規化により多種多様なデータを一元管理でき、850以上のダッシュボードテンプレートでチェックできます。世界120か国1億以上のノードから、毎日640億クエリ以上の脅威情報を調査収集しているTrellixと連携し、標準搭載された200以上の相関分析テンプレートでログを分析できるので脅威をいち早く発見できます。
ALog EVA - 株式会社網屋
- ダッシュボードに注目情報を集約
- 検索エンジンサイトのような直感的なログ検索
- AIがログフォーマットを自動抽出
ALog EVAは、あらゆるITシステムの記録集約管理できるSIEMツールです。設計不要でストレスフリーな運用を実現できます。ダッシュボードに注目情報は集約でき、複数のグラフやアラート情報など、パネルを自由にカスタマイズ可能なので各社の体制に適合したチェック体制を構築可能です。ログ検索はAND検索やOR検索など複雑な検索方法にも対応しているので、容易に使用できます。ログ活用に必要となる面倒な前処理をAIがアシストしてくれるため、高度なナレッジは不要です。
Log360 - ゾーホージャパン株式会社
- ネットワーク機器によって生成されたSyslogをリアルタイムで収集・分析・保管
- Active Directoryオブジェクトに関する変更を追跡し、特定のイベント発生時にはメールでアラートを通知
- 機械学習を活用して行動パターンから逸脱する活動の兆候を検出
Log360は、統合ログ管理ツール「EventLog Analyzer」とActive Directory監査ツール「ADAudit Plus」といった2つのツールの機能を組みあわせて、Microsoft 365監査やUEBA機能も搭載したSIEMツールです。セキュリティの安全性を高めるだけではなくPCI DSS・SOX・HIPAA・GDPRなどのコンプライアンスレポートを自動で出力できます。ファイル・フォルダーへのアクセスや作成、削除、修正、権限の変更といった要素も監視可能で、機密情報のセキュリティの確保にも活用できます。
Microsoft Sentinel - 日本マイクロソフト株式会社
- セキュリティ運用の規模を成長にあわせて拡大できる
- クラウドとAIを活用した次世代セキュリティ運用の構築が可能
- 包括的なセキュリティとコンプライアンスを組み込み済み
Microsoft Sentinelは、事業規模や事業成長にあわせて拡大できるSIEMツールです。収集したデータは、Microsoft での数十年にわたるサイバーセキュリティの実績を活用して真陽性のインシデントを抽出し、迅速に対応可能です。Microsoftには、データセキュリティとプライバシーを専門とする 3,500人を超えるセキュリティエキスパートが存在し、こういったリソースのノウハウ・知見も活用できます。
Sumo Logic Cloud SIEM - Sumo Logic, Inc.
- SOCアナリティクスと自動化を備えたCloud SIEM
- 自動化されたセキュリティ オペレーション
- 最新の分析エクスペリエンス
Sumo Logic Cloud SIEMは、SOC業務を効率化するために、SOCアナリティクスと自動化機能に強いクラウドSIEMツールです。実際のセキュリティアナリストのワークフローを自動化できるので、SOCの無駄な業務を削減できます。アナリストがアナリストのために設計した高度に調整可能な最新式ユーザーインターフェースを備えており、機器の抽出だけでなく分析から対応までに役立つ機能を搭載しています。
Arcsight - Open Text Corporation.
- リアルタイムでの検知と自動応答が可能
- 集中ログ管理で迅速にフォレンジック調査を実行
- 内部脅威や未知の脅威を検知
Arcsightは、リアルタイム脅威検知、内部脅威の緩和、セキュリティオーケストレーションといった機能を使ってSOCチームを強化できるSIEMツールです。特許取得済みのAIを活用した高度な内部脅威検知により外部からの脅威だけではなく、内部脅威にも対応できます。ダッシュボードをカスタマイズでき、組織の状態をリアルタイムで確認可能です。
EventLog Analyzer - ゾーホージャパン株式会社
- インストールから最短10分でログ管理環境を構築
- Windowsイベントログ、Syslog、3rdベンダーアプリケーションのログなどさまざまなログ管理に対応
- Windowsイベントログの収集の際に、管理対象サーバーに対してエージェントレスで利用できる
EventLog Analyzerは、簡単にさまざまなログを統合管理できる環境について構築するためのツールです。ログの収集・圧縮・保管を自動的に行えるため、ログ収集とストレージの節約を両立できます。年間16.1万円からと安価に利用をスタートなことも魅力的。30日間の無料トライアルも設定されているので、実際の使い勝手を確認してからの導入が可能です。
SIEMツールを活用して効率的、迅速にインシデントの発見と対応をしよう
SIEMツールにはインシデント発見の迅速化、ITセキュリティチームの業務量削減といったメリットがあり、インシデントを早急に発見し、セキュリティの安全性を高めたい経営者におすすめのシステムです。選定の際は次のポイントに注意して選ぶのをおすすめします。
- データの統合管理はしやすそうか
- どういった仕組みで誤検知、疑陽性のチェックをしているのか
- 分析機能はどの程度充実しているのか
SIEMツールについてより深く検討したい方は、サービス資料を請求し比較するとよいでしょう。
BOXILとは
BOXIL(ボクシル)は企業のDXを支援する法人向けプラットフォームです。SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」、ビジネスメディア「BOXIL Magazine」、YouTubeチャンネル「BOXIL CHANNEL」、Q&Aサイト「BOXIL SaaS質問箱」を通じて、ビジネスに役立つ情報を発信しています。
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