ベンチマークとは?各業界での違いを解説・投資やIT分野での使い方
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さまざまな分野における「ベンチマーク」を理解しよう
ベンチマークとは基準、指標や尺度という意味の言葉で、辞書などでは測量する場合の高低の基準点や物事の基準として説明されています。
ベンチマークはビジネス業界においてさまざまな分野で使用されていますが、業界によって多少意味合いが異なるので注意が必要です。
本記事では、比較的耳にしやすい以下の4つの分野でのベンチマークの使い方を紹介します。
- 投資
- IT
- 経営
- 自動車
加えて、どのようにベンチマークを利用すればより適切な製品や商品が選択できるのか、より大きな成果に結び付けられるのかといった点を説明します。
投資におけるベンチマーク
投資関連用語としてのベンチマークの意味は、投資商品を評価するための指標です。
特定の銘柄や投資信託の収益性などを評価するために日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)などのインデックスが基準となり、ベンチマークとして使用されます。
投資におけるベンチマークの使い方
投資の成果を知るには、ベンチマークと自身の運用成績を比べる必要があります。
たとえば、運用成績がTPOIXを上回っていれば良い結果と判定され、逆に投資信託の成績がTOPIXを下回っていれば運用成績は悪かったと評価されるわけです。
つまり、TOPIXをベンチマークとすることで、特定の投信信託の運用成績の良し悪しを数値で把握でき、適切な選択が可能となります。
ITにおけるベンチマーク
コンピューター(システム)においては性能を測定するという意味で使われます。
主にハードウェアやソフトウェアなど製品の性能の評価に用いられます。
ベンチマークテストとは
コンピューターの各機能単体やシステムの性能を比較・評価する場合、ベンチマークテストが行われます。
たとえば、CPUやグラフィックボード、メモリなど単体機能の処理速度やアクセス速度などを計測し、製品を評価します。
評価する際、必要に応じてベンチマーク用のソフトが使用されることもあります。ベンチマークテストの測定結果の数値によりどの製品やシステムが優秀であるか否かを把握できるようになり、希望に合った製品などを選択しやすくなります。
また、ゲーム業界では動作の確認とプロモーションを兼ねたベンチマークソフトが作られ提供されるケースもあります。
PC用ゲームソフトやオンラインゲームなどでベンチマークソフトがお試しとして使用できれば、消費者は自分に合ったものかを評価しやすくなり購入の判断に役立ちます。
経営におけるベンチマークとは
経営分野の場合、ベンチマークはベンチマーキングとして使用されるケースが多いです。
ベンチマーキングとは、最も優秀な方法やプロセスを採用・実行している企業から仕組みを学習し、自社にマッチできるように取り入れ実行することといえます。
つまり、優れた企業の経営の仕方を自社に合うように導入して実行し、改善を図り大きな成果に結び付けようとすることがベンチマーキングなのです。
ベンチマーキング
企業がベンチマーキングを実践するには、まず業界のトップを走る企業やベストプラクティスを実行している企業の経営手法や業務プロセスを分析しなければなりません。
加えて、自社の方法やプロセスとそれらとを比較して優れた方法を自社に適した形で導入できるように改善していく必要があるのです。
また、対象とする企業は同じ業界だけでなく異業種の業界の企業も含まれ、異業者のベンチマーキングの場合はより大きな改善が期待できるケースもあります。
ベンチマーキングの実行は容易ではありませんが、成功すれば優れた経営手法が取り入れられ大幅な業績アップも期待できるでしょう。
ベンチマークを実践した企業
ベンチマーキングの例として、PC市場ではデル社が挙げられます。デル社はPC部品であるCPU、メモリやハードディスクの内容を顧客の要望に合わせるというカスタマイズの方法で、しかも短納期で提供するビジネスモデルで成功しました。
業界ではデル社のビジネスモデルをベンチマークとして自社に取り入れる企業が急増し、PC業界が躍進したとされています。
自動車におけるベンチマーク
自動車分野においてベンチマークは、目標となる車といった意味で使われます。
新しい車種を開発する場合、既存の完成度の高い車種をベンチマークとします。また、性能に関わらず、これまでに人気の高かった車種なども該当します。
ベンチマークとされやすい車種
人気の高い自動車は、他に性能で優れた車があってもベンチマークとされやすいようです。
歴代の車種では、フォルクスワーゲン・ゴルフやポルシェ、BMWやスズキ・ワゴンRがベンチマークとされることが多いです。
しかし、自動車業界において使用されるベンチマークには明確な定義がなく、自動車評論家によって決められる曖昧なもののため、目標選びには注意が必要です。
分野ごとに理解してビジネスにベンチマークを取り入れよう
ベンチマークはさまざまな分野で使用され、分野ごとで異なる使われ方をします。基本的には基準、指標や尺度の意味合いを有するものと言えます。
製品やサービスに関わらず、ベンチマークのような判断材料や判定基準となるものがあれば、利用者は適切で効率的な評価を行いやすくなのです。
他社が成功している優れた方法を自社と比較しながら取り入れば、今まで以上の大きな成果や利益を手に入れられることもあるでしょう。
ベンチマークを活用してより適切な判断を行い、少しでも良いものを選びより大きな成果や利益に結び付けましょう。
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