2029年には市場規模88億円に!企業にとって健康経営はなぜ必要なのか
従業員一人ひとりが健康で元気に働ける企業を目指すことを掲げ、政府は近年「健康経営」を推進しています。ただ、会社が従業員の健康状態を的確に把握するということは簡単ではありません。特に大企業では、健康診断やストレスチェックのデータを管理することが人事担当者には大きな負担となります。
加えて、昨年来からのコロナ禍によりテレワークが続き、従業員のヘルスマネジメントをどう行ったらと悩んでいると思われます。それらの課題解決に向けて、人事担当者はどう取り組んでいけばよいのでしょうか。
市場は右肩上がり
まずは、こちらの図表をご覧ください。国内における健康経営支援ソリューションの市場を株式会社富士経済が調査した結果です。市場は年々右肩上がりで拡大しており、2029年には88億円にもなると見込んでいます。要因としては、健康経営を重要な経営課題に位置付け、取り組んでいこうとする企業が増加していることが挙げられます。
実は、こちらは2019年5月に発表されたもので、昨年来の新型コロナウイルスの感染拡大が市場にどんな影響を与えたかまでは窺えません。しかし、市場にとっては間違いなく追い風になっていると判断しています。
なぜなら、テレワークが増えたことにより、従業員の体調不良を察知しにくい、外出機会が減って運動不足になる、コミュニケーション不足により精神的な失調が起きやすいなど、健康上の問題が懸念されるからです。
これらをオンラインで解決できないかという動きが高まってきています。拡大傾向にある健康経営支援システム市場のなかでも、クラウド型の健康管理システムが一段とクローズアップされている理由もそこにあります。
政府も健康対策を推進
健康管理システムとは、従業員全員の健康状態や定期健康診断の結果などのデータを一括で登録し、一元管理できるものです。従来、多くの企業では健康診断の結果は紙やエクセル・ファイルに保存されていました。
それに要する事務作業は多大なもので、過去の記録を検証・確認するのも簡単ではありませんでした。ペーパーレス化によって業務効率を高め、健康管理を迅速かつ的確に進められるようにしたのが、健康管理システムです。
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