SaaS企業の成長で増加 新しい営業職「インサイドセールス」「カスタマーサクセス」とは?「doda」調査/後編
顧客とコミュニケーションを取り、商談・受注までを行う「インサイドセールス」と、データを活用しながら顧客に自社商材を使い続けてもらう「カスタマーサクセス」。それぞれ、近年注目される新しい職種です。
これらは、どんな業界にニーズがあり、どのようなスキル、経験が求められるのでしょうか。今年、2回に渡って行われた調査からご紹介します、
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営業工程の専門家となる
今回の調査では、「カスタマーサクセス」と「インサイドセールス」について、営業職経験者でも正しく理解していない現状が浮き彫りになりました。営業職経験を持つdoda会員の約7割(67.4%)が、カスタマーサクセスの仕事内容について「理解していない」「あまり理解していない」と回答。インサイドセールスの仕事内容についても約4割(43.1%)が「理解していない」「あまり理解していない」と回答しました。
「インサイドセールス」も「カスタマーサクセス」も、ともに従来の一気通貫の営業工程のうちの1工程だと語る「doda」編集長の喜多恭子さん。営業の分業制によって、担う業務範囲は狭くなるものの、「その工程の専門家としての役割が求められるため、決して楽な仕事ではありません」と話します。
「『インサイドセールス』は新規開拓営業の経験が求められます。開拓プロセスの計画とその実績から問題点を見つけて解決する力のある人がベスト。接客経験があり、目標を持ってPDCAサイクルを回した経験がある方にも門戸を開いています」
「リード獲得が目的なので、人物面としては周囲を巻き込みながら動けるなど、行動力がある方は向いているでしょう。獲得したリードはフィールドセールスに渡すので、他部署と連携やコミュニケーションがしっかり取れる方が活躍しています。このあたりは従来の営業職でも求められてきたことですね」(いずれも喜多さん)
顧客の声を商品に反映する力
一方の「カスタマーサクセス」については、解約率やリピート率を指標にする場合と、アップセルという売上を指標にする場合で、求められる人材も変わってくるそうです。ただ、いずれであっても論理力や当事者意識の高さ、周囲の巻き込み力などは必要なスキルといえるでしょう。
「お客様の声をプロダクトに反映して変えていく力も大切です。業務設計や顧客管理ができる人もニーズが高いですね」(喜多さん)
喜多さんによると、「インサイドセールス」も「カスタマーサクセス」も、転職する上でチャレンジしやすいのは法人営業経験がある人だそう。従来の営業職の求人と同じように、顧客志向とビジネスのバランスがよい人は企業側のニーズも高く、実際に接客販売などで数値目標を持って結果を出してきた経験があれば、採用に至るケースも出ているそうです。
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