電子カルテメーカー比較7選!種類や選び方を解説
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電子カルテの種類
電子カルテにはクラウド型とオンプレミス型の2タイプ、レセコン一体型とレセコン連携型の2タイプがそれぞれ存在します。これらの計4タイプはメーカーに依存することも多く、選定時にはまず絞り込みたい要素といえます。
クラウド型とオンプレミス型
電子カルテの導入形態には、クラウド型とオンプレミス型の2つがあります。クラウド型はインターネット経由でデータを管理するため、サーバーの保守や管理が不要であり、柔軟な利用が可能です。一方、オンプレミス型は自社のサーバーにシステムを導入する方式であり、データ管理のセキュリティや内部統制を重視する場合に適しています。
クラウド型 | オンプレミス型 | |
---|---|---|
メリット | 初期費用が安い。保守運用のコストが低い | カスタマイズしやすい。自社のセキュリティ方針に合わせられる |
デメリット | 月額ないし年額の費用が都度発生 | 初期費用が高い。アップデートや管理が自社責任 |
クラウド型の電子カルテについては次の記事にて詳しく解説しています。
レセコン一体型とレセコン連携型
電子カルテとあわせて使う傾向にあるレセコンを、電子カルテとの一体型とするか、別で導入する連携型とするかでシステムが大きく分かれます。電子カルテによって一体型と連携型のいずれかしかない場合や、プランによって選べる場合があります。運用の想定にあわせて選択しましょう。
レセコン一体型 | レセコン連携型 | |
---|---|---|
特徴 | レセコンを電子カルテとあわせて導入できる | レセコンを導入企業が自由に選べる |
注意点 | レセコンの使い勝手も比較が必要 | 導入中ないし導入予定のレセコンと連携できるかチェック |
電子カルテメーカーの選び方
導入形態とレセコンのタイプ
まずはクラウド型とオンプレミス型、レセコン一体型とレセコン連携型のどのタイプにするかを検討しましょう。もしタイプ選びに迷う場合は、各サービス提供会社の導入事例にて、自分と似た医療機関がどのタイプを選定しているか調査するのもおすすめです。
他システムとの連携
電子カルテはレセコン以外のシステムと連携できると、なお使いやすくなります。たとえば、検査に使うシステムや会計用のシステムと連携しやすければ、データの一元管理や入力ミスの防止を図れます。レセコンとあわせてどのような運用をするのかあらかじめ計画しておきましょう。
従業員をふくめ操作性の確認
電子カルテの操作性も選定に際して重要なポイントです。導入者だけでなく、現場の従業員も違和感なく操作できるかヒアリングしましょう。可能ならトレーニングやサポートが充実しているか電子カルテが好ましいです。操作しやすいシステム、トレーニングやサポートが充実しているシステムを選び、電子カルテを最大限活用しましょう。
料金形態とオプション費用
電子カルテの導入にかかる料金の総額をさきんじて整理しておきましょう。初期費用や月額費用、オプション料金などを比較検討し最適な選択肢を見つけます。また、導入後のメンテナンス費用やアップデート費用も考慮し、トータルコストで考えることが大切です。
費用が変動するポイント、費用を抑えるためのコツについては次の記事にて詳しく解説しています。
セキュリティ体制
電子カルテでは個人情報を扱うため、堅牢なセキュリティ体制が求められます。求めているセキュリティの要件に適合しているかは事前に問い合わせしましょう。SOCやISOといった第三者認証の取得有無について聞くのも一つの手です。また、定期的なセキュリティ対策のアップデートや監視体制が整っているかも確認するようにしましょう。
サポート体制
トラブルが発生した際に迅速かつ適切な対応をしてもらえそうなベンダーを選びましょう。24時間対応や専門のサポート担当がいるメーカーなら安心です。また、トレーニングやマニュアルの提供など、導入後の運用サポートについても体制をチェックすべきです。
おすすめの電子カルテとメーカー7選
エムスリーデジカル
エムスリーデジカルは開業医におすすめの電子カルテです。エムスリーデジカルには次のような特徴があります。
- 開業医向けに開発された低コストで運用できるシステム
- シンプルな画面設計と最新AIでカルテの入力時間を80%※1削減
- 選べるサポートプランでコストを抑えながら運用
【メーカー:エムスリーデジカル株式会社】
エムスリーデジカル株式会社は開業医の診療をラクにすること、ITコストの削減を大事にしている企業です。グループ会社が提供しているm3.comに登録されている30万人以上※2の開業医の声をふまえてシステム開発しており、クライアントにとっての使いやすさを重視しています。
※1 エムスリーデジカル「エムスリーデジカル 公式サイト」2024年6月21日閲覧
※2 エムスリー「m3.com 医師会員数が 30 万⼈を突破」2021年4⽉7⽇発表
HOPE Cloud Chart II
HOPE Cloud Chart IIは必要なサービスを選んで利用できるクラウド型の電子カルテです。HOPE Cloud Chart IIには次のような特徴があります。
- ユニバーサルデザインにもとづく見やすい画面
- 日本品質保証機構や日本データセンター協会の基準に適合
- 機能の追加・改善や教育動画の配信により継続性を担保
【メーカー:富士通株式会社】
富士通株式会社は日本を代表するIT企業です。1935年に設立された歴史ある企業でコンピュータ、通信システム、AIなど幅広い製品・サービスを提供。グローバルに事業を展開し、先進的なテクノロジーで社会課題の解決に取り組んでいます。また環境経営にも注力し、持続可能な社会の実現を目指しています。
Open-Karte Cloud
Open-Karte Cloudはユーザビリティを追求した電子カルテです。Open-Karte Cloudには次のような特徴があります。
- 視認性と判読性を追及し、見やすくユーザーに優しい電子カルテ
- 専任スタッフが定期訪問し運用提案や操作レクチャーを提供
- 端末や職種ごとに必要な情報を1画面にまとめて表示
【メーカー:ウィーメックス ヘルスケアシステムズ株式会社】
ウィーメックス ヘルスケアシステムズ株式会社は、2023年に富士フイルムヘルスケアシステムズ株式会社より電子カルテ・レセプト関連事業を取得し、サービスを提供している会社です。PHCホールディングス株式会社の事業子会社であるウィーメックス株式会社の子会社にあたり、ヘルスケア領域における強みを伸長していくものと考えられます。
セコム・ユビキタス電子カルテ
セコム・ユビキタス電子カルテはセコムグループが提供する、高セキュリティのクラウド電子カルテです。セコム・ユビキタス電子カルテには次のような特徴があります。
- セコムグループのITセキュリティ技術を活用した電子カルテ
- 患者を統一患者IDで管理して施設間のカルテ共有をスムーズに
- 部門連携やシステム連携に強い
【メーカー:セコム医療システム株式会社】
セコム医療システム株式会社は、ホームセキュリティで有名なセコムのグループ企業で、医療や介護、健康、ICTにてサービスを提供しています。システムを作るのみならず、実際に看護やクリニック開業を支援しており、医療関係の課題へ多角的に取り組んでいます。
MAPs for CLINIC
MAPs for CLINICは直感的な操作性を追及した使いやすいクラウド型の電子カルテです。MAPs for CLINICには次のような特徴があります。
- パーツや箇所単位での色や文字サイズ設定にて見やすい画面を構成
- 医療機器や検査センターとの連携が充実
- 初期ライセンス費用が0円、月額料金は1接続あたりの課金で無駄が出づらい
【メーカー:株式会社EMシステムズ】
株式会社EMシステムズは「人と地球の健康に貢献する会社」を経営理念に掲げている会社です。事業としては医科や調剤、介護、福祉に特化してシステム開発および販売、保守をしています。また、創業してから40年以上が経過しており、東京証券取引所のプライム市場へ上場している老舗の企業です。
きりんカルテ - きりんカルテシステム株式会社
きりんカルテは紙カルテのような書き心地の電子カルテです。きりんカルテには次のような特徴があります。
- 手書き文字をテキストに自動変換し、書きやすさと可読性を両立
- スマートフォンで写真を撮影しカルテにアップロード
- 在宅医療や自由診療へ切り替え可能
【メーカー:ウィーメックス株式会社】
ウィーメックス株式会社は「医療と、幸せを、クロスする。」を掲げ、医師の理想の働き方実現に向けて医療DXを推進する、PHCホールディングス株式会社の子会社です。電子カルテだけでなく、医事コンピュータや薬歴システムなど、医療関係のさまざまなシステムを提供しています。
blanc
blancは一般病院と精神科病院向けのクラウド電子カルテです。blancには次のような特徴があります。
- 訪問医療、看護や介護などさまざまなサービスに対応
- 複数のデータセンターを持ち、データを災害から守る
- ITインフラやセキュリティ運用のアフターサービスも提供
【メーカー:亀田医療情報株式会社】
亀田医療情報株式会社は、病院から始まった医療現場のニーズに寄り添うメーカーです。30年以上かけて電子カルテの技術を引き継いだblancをはじめ、医療機関向けのシステム開発を行っています。なお、JBCC株式会社は亀田医療情報株式会社が開発しているblancの正規販売代理店です。
電子カルテをメーカーで比較して導入しよう
電子カルテを選ぶ際には、導入形態や操作性、料金などのさまざまな要素を照らし合わせて確認しましょう。電子カルテは無料プランや無料トライアルを提供している傾向にあるため、導入前に試験運用しましょう。
電子カルテのうち最適なサービスを選ぶには、ニーズや予算に合わせて、複数のシステムを比較検討することが大切です。