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企業に不可欠なリスク管理とは?方法やメリットを徹底解説!

記事の情報は2016-12-22時点のものです。
企業のリスク管理とは、事業目標を達成するための活動にマイナスの影響を及ぼすリスクを組織的に極小化し、企業価値の維持・拡大を図る活動といえます。つまり、リスク管理は事業目標の達成を困難にする要因や事業の存続を危うくする要因をリスクとして把握して評価し、それらの影響を抑制・減少させるための全社的活動なのです。リスク管理が適切に実行されれば、結果として事業目標の達成や長期に渡って持続可能な事業体制の構築に役立つでしょう。

リスク管理(リスクマネジメント)が求められる理由とは?

企業経営に影響を与える環境の変化は激しく、事業目標の達成を困難にする変化がリスクとして生じることも珍しくありません。

また、経営環境の変化だけでなく災害や事故などが生じるとサプライチェーンや従業員が傷つき事業の継続が困難になることもあります。さらに危険度の高いリスクが生じた場合は直接的に倒産へ追い込まれることも少なくないのです。

そのため企業は、影響の大きいリスクを把握しそれを回避したり抑制したりする対応を講じなくてはなりません。また、リスクが発生した場合その影響を最小限に抑え事業を継続できるようにする必要もあります。こうした取り組みがリスク管理であり、環境変化が激しい時代にはより一層求められるのではないでしょうか。

リスク管理で扱うリスクとは

リスクの定義や分類はさまざまなものがありますが、リスクは「純粋リスク」と「投機リスク」として示されることが多いです。

純粋リスクとは

純粋リスクは「マイナスのリスク」として扱われ、火事や自然災害などの偶発性リスクや、人間の失敗から生じる災害が対象となります。純粋リスクの特徴は企業に損失だけをもたらし利益に繋がらないという点で、その例としては以下のものが挙げられるのです。

  • 財産リスク:火事・風水害・地震などによる資産の損壊、機械などの故障による資産の損壊、テロ・盗難などによる資産の消失
  • 損益リスク:財産リスクで生ずる事業中断などに伴う収益の低下や費用の発生
  • 人的リスク:役員や従業員の傷病や死亡、後遺障害
  • 賠償責任リスク:過失などによる法的賠償責任、製造の欠陥に伴う製造物責任、役員の法令違反行為に対する株主代表訴訟

投機リスクとは

投機リスクは「プラスとマイナスのリスク」として扱われ、政治や経済などの環境変化に付随するリスクが対象となります。投機リスクの特徴は、企業にとって損失をもたらされることもあるが利益に繋がることもあるという点で、その例としては以下のものが挙げられるのです。

  • 経済変動リスク:景気循環、為替や金利の変化、投資の失敗
  • 政治変動リスク:政策転換、政権交代、政変・革命
  • 法律や規制の変動リスク:会計ルール、税金、商取引や製造などの法改正、規制緩和、製品などの規格変更
  • 消費者ニーズの変動リスク:消費者の行動やニーズの変化
  • 技術変動リスク :発明や新技術の考案などの技術革新、製品・技術の模倣

リスク管理の導入・実施方法とは

リスク管理の方法は主に「リスク特定→リスク分析→リスク評価→リスク対応」といったプロセスで行わることが多いです。

リスク特定とはリスクの洗い出し作業です。どのリスクがどういう風に発生するのかなどを、特定の部門だけでなく全社的に情報を集める作業といえます。事前に対象となる純粋リスクや投機リスクを限定せず、ブレーンストーミングなどの手法を活用して自由な意見を引き出しまとめるのが大切です。

リスク分析とはリスク特定で抽出されたリスクを、影響の大きさと発生確率の観点から分析することです。一般的に
リスクが発生した場合の影響の大きさ×発生確率
が「リスクの大きさ」として分析されます。

分析では影響の大きなリスクが重視されがちですが、影響度が低いリスクでも頻繁に発生する場合は注意が必要です。また、影響の大きさは金銭的な分析だけでなく、企業への信頼感や従業員の安全への影響なども考慮されなくてはいけません。

リスク評価とは重要なリスクを選定する作業で、分析したリスクに優先順位を付け対応すべき影響度の高いリスクを把握できるようにすることです。影響度を縦軸に、発生確率を横軸にしたマトリックス図に各リスクを当てはめてると、リスクの優先順位が付けやすくなります。

リスク対応は一般的に「リスクコントロール」と「リスクファイナンシング」で実施されます。
リスクコントロールは損害を予防したり、拡大を防止したりする行為です。具体的にはリスクの回避(事業の中止や撤退など)、防止・軽減(耐震工事など)、分散(工場の複数化等)、移転(所有から賃貸への変更など)などが含まれます。

リスクファイナンシングは損害が生じた場合に金銭的に対応する行為です。具体的にはリスクの保有(損害の負担)と移転(保険の利用や訴訟)の方法があります。
リスク対応はこのリスクコントロールとリスクファイナンシングの組み合わせで行われるのです。

リスク管理の副次的なメリット

リスク管理を導入して実行すれば、影響の大きなリスクの回避や軽減、発生した場合の迅速な対応が可能となります。しかし、リスク管理の導入や実行を通じて以下のようなメリットも期待できるのです。

  • 経営環境の分析により経営の実態が再確認できる
  • 事業活動のプロセスの再確認が業務改善に繋がる
  • サプライチェーンの安定性が増し顧客や取引先からの信頼が高まる
  • 金融機関や投資会社などからの信頼が高まり金融面での支援などが期待できる

リスク管理は事業の目標達成を困難にしたり事業の存続に影響を与えたりするリスクを分析・評価して、その影響を回避・軽減・抑制する活動です。経営環境の変化が激しく、事故や災害が発生しやすい時代には、企業のリスク管理は欠かせない取り組みといえるでしょう。

また、リスク管理を導入することにより、業務改善、サプライチェーンの安定化、利害関係者からの信頼度の向上といったメリットが得られることもあるのです。単にリスクを回避・軽減するという目的だけでなく、事業の見直しや業務改善にリスク管理を役立ててみてはどうでしょうか。

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