[PR] SaaS企業の人材採用プロフェッショナルに聞く!キーパーソン採用で力を入れるべきところは? - SCTX2019特集
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キーパーソン採用の重要性とその具体的手法とは?
近年、さまざまな業界でキーパーソン採用が注目を集めており、SaaS企業もその例外ではない。
自社の成長に必要な人材を効率的かつタイムリーに集め、いかに長期的な雇用関係を維持するかは、どんな企業であっても必ず考えなければならないテーマであり、経営者自らがしっかりとコミットしなければならない領域である。
今回のテーマであるキーパーソンとは、企業の成長をけん引する人物であり、各成長ステージにおいて必要となる人材である。長く活躍してもらうための環境を整えるとともに、必要な人材を必要なタイミングで採用できるような体制を整えることが重要だ。
そこで、特にSaaS企業のキーパーソン採用について力を入れるべきところはどこか、同業界で特に注目されている採用のスペシャリストの方々を招き、次の3つの観点から重要なポイントを聞いた。
- いつ・どういう人を採用すべきなのか?
- 採用するために必要な環境は何か?どういう制度設計をすべきか?
- これらを広報するための採用マーケティングをどうするか?
キーパーソンの定義をして、どの成長フェーズでどんな人材を採用するかを決める
自社にとってのキーパーソンを定義する際に重要となるのは、まず企業が今どの段階にいるのかを明確にし、それに応じて必要とする人材を割り出すことだ。
より具体的には、創業間もない段階で自社が提供する商品サービスを模索している段階なのか、自社プロダクトが市場に受け入れられはじめている段階なのか、企業自体が急成長している段階なのかによって必要な人材が変わってくる。当然、市場が成熟して新しい商品やサービスを導入する段階でも相応の人材が求められるだろう。
これはどんな業界・業種でも基本的には同じだが、その業界ならではの注目すべきキーパーソンもいる。
茂野:SaaS業界におけるキーパーソンをどう考えていますか?
河合:SaaS業界では、いわゆるインサイドセールスのプロフェッショナルやカスタマーサクセス。そしてマーケティング、セールス、カスタマーサクセス、プロダクトの全部に一貫してレベニューオフィサーがいないと、「会社としてどうなんだっけ?」と横のつながりを意識できなくなってしまうためCROが、あとはアプローチ方法を考えるセールスイネーブルメントができる人が必要なんじゃないかなと思います。
企業のステージごとに採用すべき人材を理解し、効率的に採用することは企業の安定的な成長にとって欠かせない要素であることは間違いない。
とはいうものの、スタートアップ企業ではトップである経営者自らが採用を担当するケースがほとんどだ。経営者自身が人事のスペシャリストのケースもあるが、ほとんどの企業はそうではないため、採用が難儀であることも珍しくない。
茂野:採用が上手とされる経営者とそうではない経営者の違いはどこにあるのでしょうか?
河合:2つあるかなと思っていて、1つは採用を含めて自分が全部できる経営者は結構レアなんですよね。社長は大体どこかの業務がすごく強くて、どこかが苦手なんです。やっぱり苦手なところを早く人に任せられることですね。適切な権限委譲をできる人は結果的に採用が上手いということになります。もう1つはシンプルに「助けてください」と言える社長です。
企業の成長フェーズごとに自分の得意・不得意をきちんと見極め、適切な人材を採用できる社長は結果的に採用が上手だといえるようだ。採用に限らずすべての仕事にいえることだが、適切な権限委譲こそ重要であることがわかる。
人材を迎え入れるための環境整備も重要
採用したキーパーソンを迎え入れるための環境整備や制度設計も重要となる。せっかく採用した人材に早々に転職されては意味がないし、採用コストも無駄になってしまう。優秀な人材に長く働いてもらうためには、しっかりとしたキャリア支援制度や市場価値を適切に反映した人事評価が重要となる。
茂野:ベルフェイスさんの人事評価制度について教えて下さい。
中島:年に1回、転職を前提としたキャリアシートを更新してもらって、過去の経歴とベルフェイスで成し遂げたことや役職を更新してもらったものを、その職種に詳しい転職エージェント3社にお願いして、その人が転職した場合にどれぐらいの報酬がもらえるのかの相場を調べます。そして相場の上限平均をその人の報酬として決めています。
採用側にとってはかなり大胆な制度に思われるかもしれないが、採用される側にとってはフェアな評価であり、自分の市場価値がしっかりと担保されるという安心感をもてるだろう。
優秀な人材ほど自分の市場価値に敏感であり、より適切な評価がされるところに転職する傾向が強いため、その時点で企業に必要なキーパーソンを呼び込むための施策として効果がありそうだ。
一方、社内におけるバリューを基準として報酬を決めているのがSmartHRだ。はじめに社内における評価基準で報酬を決定した後、全体の報酬体系を外部のマーケット環境に合うように定期的に改定する手法を採用している。
薮田:市場価値を調べずに報酬を決めます。現職でいくらもらっているかなどを聞かずに、社内バランスでどのあたりか、というところから決めるんです。とはいえ、市場価値は気にしておかなくてはならないので、後々報酬のテーブルやレンジを上げるということを後からやります。そのため、報酬の仕組みなどを(マーケット環境に合わせて)1年に1回ぐらい改定しています。
アプローチの違いや順番に違いをあれど、こういった社内で働く人材の市場価値を適切に反映する手法は今後のスタートアップ企業の標準となっていく可能性が高いだろう。
業界・業種を問わず人手不足が深刻化するなかで、優秀な人材は業界や業種の垣根を越えて求められる時代である。人材を迎え入れるための公平な評価制度をもつ企業が必要なキーパーソンを得られるのは想像に難くない。
河合:優秀な人は引く手あまたですし、SNSで手を挙げればいろいろな求人が来るなかで、こういった(ベルフェイスのような)やり方はお互いにフェアだと思います。逆にいえば、正しく自分のキャリアを作っていけるとか、仕事を通じて市場価値が上がっていくやり方は、今後スタンダードになっていくのではないでしょうか。
日本では年功序列のような平等を重視する企業はいまだに多いが、きちんと成果を出した人が明確な評価基準で報酬を得られるシステムこそフェアなのではないか。そう考えるビジネスパーソンが増えているのは間違いない。
企業の成長の鍵となりうる優秀な人材ほど「フェアな評価」にこだわるため、キーパーソン採用を導入する際にはフェアな評価制度を構築しておく必要があるだろう。
採用マーケティングで重視すべきポイントは?
たとえ自社の成長フェーズで必要なキーパーソンを理解し、優秀な人材を迎えるための制度設計をしていたとしても、自社のことを知ってもらえなければキーパーソンを採用する土壌ができず、必要な人材の採用には至らない。
そこで最近はいわゆる採用マーケティングに力を入れる企業が増えており、採用ページ専門のコピーライターを雇うなどして、いかに労働環境を魅力的に見せるかにこだわっている企業も少なくない。コーポレートサイト以上のコストを採用ページだけにかけている企業もある。
採用マーケティングの分野において、目覚しい成果を上げているのがSmartHRで、会社説明資料の公開やテレビCMなど、さまざまな採用施策の効果によって応募数は3年で5.3倍に増加しているそうだ。
社内環境をオープンにした効果は大きく、社内報も外部に公開することで信頼性を高めることに成功している。採用マーケティングと聞くと、採用ページをいかに魅力的に見せるかなど小手先のテクニックにこだわってしまう企業が多い一方で、基本的な企業の信頼性を高めることが有効であることがわかる。
薮田:平均年収や昇給の中央値や昇給率など全部公開しています。SmartHRは給与が低いという噂が立ったこともあるのですが、そうではなくて、今は(給与水準が)サービスの成長とともに上がっていること知ってもらうためにオープンにしていて、社員にも公開前に「皆さんの今回の評価でこうなりました」ということを伝えています。さらに社員には評価の割合も伝えることで心理的安全性を担保しています。
社内報に関しては、現場で働く社員の生の声が如実に反映されるケースもあり、公開には勇気がいるだろう。SmartHRはあえてリスクをとることで外部からの信頼を高め、結果として応募数の増加につなげている。社員エンゲージメントを高める効果もあるようだ。
社内情報をSNSなどで拡散することで自社のことを知ってもらう
茂野:ベルフェイスさんが実践されている採用マーケティングはどのような施策でしょうか?
中島:半年に一回、大半の事業部長が発表した資料をそのまま公開しています。マーケティングでどんな政策をして、CPAはどれぐらいでといった情報や、採用ではこんな政策をしてこのぐらいの応募が来たとかの情報です。これらの情報を拡散していただけたら資料をお渡ししますといった仕掛けを行うことで自社のことを知ってもらうわけです。採用の観点でも見込み客という観点でも、まず(情報を)出すということが大事だと思っています。
SNSで社内情報を公開するといった大胆な方法により、自社を話題にしてもらって応募につなげるという施策である。これによって応募者だけでなく、リードの獲得も狙っているという。
大胆な手法で真似できないと思われるかもしれないが、世間的にわかってもらいづらいビジネスをやっている企業などは、まず自社がどういう企業で、社会にどんな価値を提供しているのかを知ってもらう必要があるため、このような思い切った手法も有効かもしれない。
河合:やっぱりBtoBだと、結構マニアックなビジネスをやっていたりするので、ビジネスモデルはシンプルでも、外部から見ると「どういうビジネスをやってるのかな?」と思われることがあります。まずビジネスモデルを知ってもらって、どんな範囲でどんなビジネスをやっているのかを知ってもらうための情報を出すことで、採用につなげている企業もあります。
また、応募者の変化に注目して採用市場の温度感を採用施策に反映したり、応募者とのコミュニケーションに活かしたりする努力も有効なようだ。世間的にどういう目で見られているのか、どんな評価をされているのかは、どんな企業でも簡単に調べられるのでおすすめだ。
中島:シンプルですけど、エゴサーチをしています。皆さんもされたらいいと思うんですが、インサイドセールスとかベルフェイスとか、あとは競合のサービス名ですね。slackの中にエゴサーチでインサイドセールスとかカスタマーサクセスなどのキーワードを入れると、自動的に情報が集まってきます。それを見ると、単純にベルフェイスという名前がどれぐらい出てきているかとか、どういう風にコメントされているかがわかります。
企業の評判が気軽にSNSなどで拡散される昨今では、ネット上の評判がそのまま採用の質につながるケースもある。外部から自社がどう見えるのかはしっかりとチェックしておき、必要に応じて外部とのコミュニケーションを変えることも重要だ。
創意工夫を繰り返すとともに人材採用の受け皿を準備しておく
人材採用もセールスやマーケティング同様、しっかりとした戦略と創意工夫が欠かせない。
採用活動は一朝一夕で効果が出るわけではないが、まず経営者がしっかりと採用にコミットし、じっくりと腰を据えて取り組むことが重要だ。
とはいうものの特にスタートアップ企業の場合、プロダクトの制作やセールスなど、ビジネスを成長させるために必要な要素が盛りだくさんで、採用活動とのバランスをとることが難しい場合が多い。
経営者の採用スキルを磨くなど、効率的に採用活動を行えるようにすることや、採用管理システムなどをあらかじめ導入して、優秀な人材を紹介してもらえそうなときにしっかりと採用できる体制にしておく必要があるだろう。
ビズリーチが提供するHRMOS採用は、採用スピードの向上やキーパーソン採用につながる戦略的な採用活動を実現できる次のような特徴がある。
- 採用業務を一つのツールに集約して工数削減
- 面倒なパスワード管理は不要
- 面接官や組織内の情報共有も安全、簡単
- 人材紹介会社別の紹介実績や選考通過率などをデータで「見える化」
企業の成長フェーズにあわせて必要になるキーパーソンを逃さないためにも、スピーディーな採用を実現する採用管理システムは欠かせない。HRMOS採用による戦略的な人材採用を多くの企業に体感してもらいたい。
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