最強のセールスチームを支えるDX リクルートキャリア流デジタル改革の真意 - BOXIL EXPO特別講演
本記事は、2020年9月に開催したオンライン展示会「BOXIL EXPO 2020 IT・SaaS・テレワーク展」のスペシャルプログラム「最強のセールスチームを支えるDX 」をまとめたものです。
【登壇者プロフィール】
佐藤学 氏 株式会社リクルートキャリア代表取締役
1992年、株式会社リクルート人材センター(現株式会社リクルートキャリア)に入社。 リクルーティングアドバイザー、キャリアアドバイザー、営業部門の責任者として多数の企業の採用を支援。事業企画、商品開発、採用などにも従事。 2005年に執行役員就任。新卒採用、中途採用メディア、人材紹介と、各事業領域に経営の立場から携わる。2020年4月よりリクルートキャリア代表取締役社長。
榎戸教子 氏 BSテレ東 「日経プラス10」キャスター
静岡県出身。大学時代にスペイン国立サラマンカ大学へ留学。さくらんぼテレビ、テレビ大阪のアナウンサーを経て2008年より経済キャスターに。現在、BSテレ東「日経プラス10」(月曜~金曜22時~)、「NIKKEI日曜サロン」(日曜9時30分〜)に出演中。企業経営者のインタビュー経験も豊富。趣味はランニング、ウクレレ。
日本最大級の転職エージェント事業を展開
本セッションでは、佐藤氏が代表を務めるリクルートキャリアの事業内容について説明された後、営業プロセスにデジタルを取り入れたDX(デジタルトランスフォーメーション)の具体的事例が紹介された。スライドを用いて進行する。
榎戸氏:佐藤さんがリクルートキャリアの社長になられたのが今年の4月ですよね。これまでずっと、人材畑でいらっしゃるんですか?
佐藤氏:そうですね。リクルートで一貫して人材系の仕事をやっています。
榎戸氏:これまでの経歴を教えていただけますでしょうか。
佐藤氏:リクルートの中でエージェント事業と呼ばれる人材紹介事業があるのですが、エージェント事業での経験が一番長くて、個人の方の転職の支援や企業の採用支援を一貫して行っていました。具体的には、企画の仕事や自社の採用などを幅広くやっていましたね。
榎戸氏:ご存じない方のためにリクルートについても教えていただけますか?
佐藤氏:基本的にはクライアント企業と個人ユーザーを結びつける事業を全世界で展開しています。「まだ、ここにない、出会い。より速く、シンプルに、もっと近くに」というキーワードを掲げて事業を展開している会社です。
たとえば「じゃらん」や「ホットペッパービューティー」、私が担当する人材領域でいえば、「リクルートエージェント」という転職支援サービスや、求人情報サイトの「リクナビ」「リクナビNEXT」などを運営しています。
特にリクルートキャリアは4,000名強の仲間(社員)がおり、主にクライアント企業の社員募集領域として「人材紹介領域」「新卒採用メディア領域」「中途採用メディア領域」の3つを行っています。企業の採用だけではなく、人材戦略全体を支援させていただくとともに、個人のキャリア支援も行っています。
榎戸氏:採用の支援だけでなく、入社後の活躍もサポートするのですね。
佐藤氏:そうですね。もちろん採用を主軸にお手伝いをするわけですが、採用支援だけやっていても意味がありません。入社後に人材が活躍するか、戦力化できるかも我々の重要なテーマです。
榎戸氏:では、リクルートキャリアの主力事業であるエージェント事業について、詳しくご紹介いただきたいと思います。
佐藤氏:先ほど申し上げたように私がもっとも長く携わっている事業なのですが、転職をしたい個人の方と採用したい企業を結びつける事業です。ビジネスモデル的には両者をマッチングして成果報酬をいただくモデルですね。
リクルートでは広告モデルの事業が多いですが、エージェント事業に関しては成果課金モデルです。年間で約125万名にアクセスをいただいており、常時3万社近くの企業とお取引をさせていただいています。
榎戸氏:(スライドを見ると)転職決定者数が5万2千名とありますね。
佐藤氏:はい。年間で5万人強の方に転職支援をしています。日本はもちろん、世界的にもこれほどの規模でやっているところはありませんので、エージェントとしては大きな会社です。
榎戸氏:5万2千名の転職が決定した際の成果報酬が、リクルートキャリアとして収入になるわけですね?
佐藤氏:はい。企業から成果報酬としてお金をいただくモデルです。
転職したい個人の方に対しては、キャリアアドバイザーと呼ばれる担当が伴走していろいろなお手伝いをします。アドバイスを差し上げたり、求人のご紹介をしたり、ときにはいろいろなご相談に乗ることもあります。一方で、企業にもさまざまな支援をしています。プロダクトがあるわけではなく、人が提供するサービスがメインのビジネスです。
榎戸氏:キャリアアドバイザーが伴走するところ、そして法人営業が伴走するところ、これらの両プロセスにデジタルが活用されているのでしょうか。
佐藤氏:そうです。本来は人がやるもので、デジタル化しづらい領域といえるでしょう。むしろデジタルに置き換えると価値が下がってしまうと思われていた人材業に関して、リクルートが長く取り組んできたことの一部を本日、ご紹介したいと思います。
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