テレワークで社員のモチベーション低下が顕著 HRテックで打開できるか
従業員のモチベーションが高いのは、会社にとって良いことだと誰もが知っています。しかし、昨年来の新型コロナウイルスの感染拡大によってテレワークが定着し、従業員のモチベーションが大幅に下がっているというデータがあります。どう手を打ったら良いか分からないと悩む人事担当者も増えています。
人事担当者はどのような施策を打ちべきなのでしょうか。近年では、社員のモチベーションをうまく管理しようというSaaSも注目されています。
テレワークでモチベーションが保てない
まずは、以下の図表をご覧ください。こちらは、株式会社リクルートが2020年12月に発表した「新型コロナウイルス禍における働く個人の意識調査」の結果です。
この調査によると、テレワーク実施前後で働くモチベーションが大きく変化していることが分かります。まず、テレワークの実施前を見ると働くモチベーションが「やや低い」(10.0%)、「非常に低い」(4.1%)の回答を合計すると14.1%でした。それが、テレワークの実施後にはそれぞれが18.1%、4.3%となり、合計値が22.5%で8.4ポイント増加しています。
次に、テレワークを実施する前と比べて「チームなどの複数人で取り組む仕事」の割合が減ったという人だけに聞いてみると、実施前は働くモチベーションが「やや低い」(10.8%)、「非常に低い」(3.2%)の合計値は13.9%でした。
それが、テレワークの実施後にはそれぞれが24.3%、4.1%となり、合計値が28.4%で14.5ポイント増加するという結果になりました。
これに伴い、モチベーションが「非常に高い」と「やや高い」を合わせた数値は、テレワークの実施後、5ポイントもマイナスになっています。つまり、自宅にて一人で仕事をする時間が増えた結果、モチベーションが下がってしまった人が増えているのです。
人事は何をすべきか?
新型コロナウイルスの感染拡大はまだ収まる気配がなく、今後もテレワークを継続せざるを得ない状況です。企業としても仕事の環境や働き方が大きく変わりゆくなか、従業員のモチベーション維持・向上にどう立ち向かっていくかは、喫緊の課題です。
経営危機にあったUSJをV字回復させた森岡毅氏は、その著書「苦しかったときの話をしようか」(ダイヤモンド社)のなかで、こんなことを言っています。「昨日と今日で全く差がない毎日を100年続けたって、問題は何も解決しないよね?どうしたらいいと思う?」と。どこまで自分事として捉えているか、人事担当者にも問われます。
この記事は会員限定です。 登録して続きをお読みください。
- 会員限定記事が読み放題!
- 「SaaS業界レポート」や「選び方ガイド」がダウンロードできる!
- 約800種類のビジネステンプレートが自由に使える!