クリニック向けの電子カルテ比較7選 | メリットや選び方も解説
電子カルテには多くの種類があり「どれを選べばいいか」迷いますよね。後から知ったサービスの方が適していることもよくあります。導入の失敗を避けるためにも、まずは各サービスの資料をBOXILでまとめて用意しましょう。
⇒電子カルテの資料をダウンロードする(無料)
目次を閉じる
- 電子カルテとは
- クリニック向けの電子カルテとは
- 電子カルテの種類
- クラウド型の電子カルテ
- オンプレミス型の電子カルテ
- 電子カルテを導入するメリット
- 【医師】カルテ記入の効率化とミス防止
- 【医師】検査や診断書・紹介状作成の効率化
- 【医師】処方チェックの効率化とミス防止
- 【看護師】カルテに関するミス防止と効率化
- 【医療事務】事務作業の効率化
- クリニック向け電子カルテの選び方
- レセコン一体型か連携型か
- 既存システムと連携できるか
- 訪問診療や自由診療に対応しているか
- 料金の金額・形態
- セキュリティ・サポート体制
- クリニックにおすすめの電子カルテ7選
- エムスリーデジカル
- Medicom-HRf Hybrid Cloud
- MAPs for CLINIC
- SUPER CLINIC
- CLIUS
- CLINICSカルテ
- ClinicHub
- クリニックに合う電子カルテを導入しよう
電子カルテとは
電子カルテとは、患者情報や診療記録を電子的に管理するためのシステムです。従来の紙カルテと違い、データがデジタル化されています。そのため、情報の保存や検索が容易になります。
また、電子カルテは医師や看護師、医療事務などの医療スタッフが診療情報を共有しやすくする機能も備わっています。
クリニック向けの電子カルテとは
クリニック向けの電子カルテは機能を絞りシンプルな構成にて提供しているケースが多いです。機能が少ない分、費用を抑えやすい特徴があります。
また、メンテナンスコストがかからないようクリニック自身でサーバーを持たなくて良いクラウド型で提供されている電子カルテがクリニックにはおすすめです。
電子カルテの種類
電子カルテシステムには主に「オンプレミス型」と「クラウド型」の2つの導入形式があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自院の規模や運用方針に合わせた選定が重要です。
クラウド型の電子カルテ
クラウド型では提供会社が管理するサーバに電子カルテのデータを保存し、インターネットを通じてシステムを利用します。自院でサーバを設置する必要がなく、初期コストを抑えてスピーディに導入できるのが魅力です。
【メリット】
- サーバの設置が不要で、導入コストが抑えられる
- 保守・運用は提供会社が行うため、手間がかからない
- 複数拠点からアクセスでき、在宅や訪問診療にも対応しやすい
【デメリット】
- 外部のサーバにデータを預けるため、セキュリティ対策が重要
- インターネット環境に依存するため、通信障害時にリスクあり
- 提供会社のサービス品質に運用を委ねることになる
オンプレミス型の電子カルテ
オンプレミス型では自院でサーバを用意し、電子カルテシステムやデータの管理・運用を行います。システムはローカルネットワーク上で動作するため、インターネットを介さずに利用でき、セキュリティ面での安心感があります。
【メリット】
- データが外部に出ないため、情報漏えいのリスクが低い
- インターネットの接続状況に左右されず、安定した運用が可能
- カスタマイズ性が高く、自院独自の運用に対応しやすい
【デメリット】
- サーバ設置やシステム構築など、初期費用が高額になりやすい
- 保守・メンテナンスに専門知識と手間が必要
- 障害発生時には即時の対応が求められる
電子カルテを導入するメリット
クリニックにとって、電子カルテの導入は診療の効率化やミスの防止に役立ちます。
さらに、従来の紙カルテに比べ情報の検索や共有がスムーズになり、クリニック全体の業務効率が改善可能です。患者へのサービスの質も高まるため、多くのクリニックが電子カルテの導入を進めています。
【医師】カルテ記入の効率化とミス防止
電子カルテを導入すると、医師はカルテの記入を効率化できます。
従来の紙カルテは、読み間違えや記入漏れのリスクがありました。
それに対して、電子カルテは入力時の自動チェックや警告機能でミスを防止できます。テンプレートや音声入力などを活用することで、カルテの記入が迅速になり診療に集中できる時間が増えます。
【医師】検査や診断書・紹介状作成の効率化
電子カルテの中には検査の結果をインポートし、リアルタイムで確認できるものもあります。これにより、診断や治療方針を素早く決定できます。
また、診断書や紹介状の作成も過去のカルテ情報を引用したり、テンプレートを利用したりすることで効率化が可能です。
【医師】処方チェックの効率化とミス防止
電子カルテの導入により、医師は処方箋の作成や薬剤の確認をスムーズに行えます。処方箋の作成時に、患者のアレルギー情報や併用薬のリスクを自動でチェックする機能があります。そのため、薬剤の誤用や重複処方のリスクを軽減できます。
また、電子カルテから処方情報を薬剤師と共有することで、医薬品の手配や在庫管理もスムーズになるでしょう。
【看護師】カルテに関するミス防止と効率化
電子カルテなら確認にかかる工数が削減されます。電子カルテにはアラート機能があり、記入漏れや入力エラーを通知してくれるためミスを防止が可能です。
また、看護師が患者の診療履歴をすばやく確認できるため、適切な処置をしやすくなります。これにより看護師の業務負担が軽減され、患者へのサービスが向上するのです。
【医療事務】事務作業の効率化
医療事務においても効率化のメリットを享受できます。紙カルテは整理や保管に時間がかかっていたのに対し、電子カルテはデータで管理されるため事務作業が効率化できます。
また、電子カルテはレセプトと連携しているため、医療費の請求処理や保険関係の事務作業も簡単に進められます。
クリニック向け電子カルテの選び方
電子カルテを選ぶ際には、クリニックのニーズに合ったシステムを選ぶことが重要です。患者情報や診療記録の管理に加え、他の医療機関や保険システムとの連携、費用対効果などを考慮しなければなりません。
レセコン一体型か連携型か
電子カルテを選ぶ際には、レセコン(レセプトコンピュータ)と一体化しているか、連携できるかの確認が重要です。一体型はデータの一元管理が可能なものの柔軟性に欠ける場合があります。
その一方で連携型は既存のレセコンを利用できるため、コストを抑えられます。レセコンの導入状況に合わせて検討しましょう。
既存システムと連携できるか
電子カルテを選ぶ際には、その他システムと連携できるかもポイントです。たとえば経理システム、患者管理システムなどすでに使っているシステムとスムーズにやり取りできることが重要です。連携がうまくいかないと二重管理が発生しミスの原因になります。
訪問診療や自由診療に対応しているか
クリニックで訪問診療や自由診療を行う場合、電子カルテがこれらに対応しているかをチェックしましょう。訪問診療ではモバイルデバイスでカルテを記入できる機能が望ましいです。自由診療では保険請求以外の料金設定が可能かどうか確認しましょう。
業務に合ったシステムを選ぶことで、診療の効率化とスムーズな運営が可能です。
料金の金額・形態
電子カルテには、初期費用や月額費用がかかります。 選定時には機能やサービス内容に対して料金が適正か確認しましょう。
また、月額制か年額制か、追加料金はあるかなども大事なポイントです。予算に合わせて長期的に運用できるシステムを選びましょう。
セキュリティ・サポート体制
電子カルテは患者情報を扱うため、セキュリティの高さが求められます。データの暗号化やアクセス制限、バックアップ体制がしっかりしているかを比較しましょう。
また、24時間対応やリモートサポートなど迅速に対応してくれる仕組みがあるか確かめておきましょう。
クリニックにおすすめの電子カルテ7選
エムスリーデジカル
エムスリーデジカルは医療従事者向けポータルサイト「m3.com」を提供している知見を活かして提供している電子カルテです。エムスリーデジカルには、次のような特徴があります。
- AI自動学習機能でカルテの記入にかかる時間を80%※削減
- 院内の機器やシステム、検査機関と連携
- レセコン一体型、ORCA連携型にてレセコンと組み合わせ可能
| プラン名 | 月額費用 |
|---|---|
| レセコン一体型 | 24,800円 |
| ORCA連携型 | 11,000円 |
※出典:エムスリーデジカル「エムスリーデジカル 公式サイト」2025年5月29日 閲覧
Medicom-HRf Hybrid Cloud
Medicom-HRf Hybrid Cloudは操作性を追及した、忙しい開業医におすすめの電子カルテです。Medicom-HRf Hybrid Cloudには、次のような特徴があります。
- 業界パイオニアのノウハウを活かしたインターフェース
- 予約と検査、生産に関する170社の機器とシームレスに連携
- オンプレミスとクラウドのハイブリッド型で利便性とセキュリティを両立
| プラン名 | 月額費用 |
|---|---|
| Medicom 診療支援 | 10,978円 |
MAPs for CLINIC
MAPs for CLINICは操作性に優れたアプリケーション型の電子カルテです。MAPs for CLINICには、次のような特徴があります。
- ブラウザ型ではなくアプリケーション型なため操作が快適
- 初期ライセンス費0円、月額費用は1接続あたり2万円
- 画面のタブ表示と子画面表示で見やすい
| プラン名 | 月額費用 |
|---|---|
| 基本料金 | 22,000円 |
| 同時セッション数2接続目以降 | 5,500円 |
SUPER CLINIC
SUPER CLINICは無床診療所におすすめのクリニック向け電子カルテです。SUPER CLINICには、次のような特徴があります。
- 診療科や診療内容をヒアリングし、システム環境を提案
- ハードウェアとソフトウェアの導入から運用までサポート
- 医師やスタッフへの操作方法を丁寧にレクチャー
CLIUS
CLIUSは院内業務をシームレスにつなげ、クリニックの経営を効率化する電子カルテです。CLIUSには、次のような特徴があります。
- 予約から問診、オンライン診療、経営分析までをトータルサポート
- 外来のみならず、在宅やオンライン診療に標準で対応
- 要望に応じて機能を毎月アップデート
| 初期導入費用 | 月額費用 |
|---|---|
| 200,000円~ | 12,000円 |
CLINICSカルテ
CLINICSカルテは業務効率の改善と通院負担の軽減を支援する電子カルテです。CLINICSカルテには、次のような特徴があります。
- 予約から問診、レセプト、分析をシームレスに接続
- 医療スタッフにとっても使いやすい操作性と視認性
- 初期費用0円のほか、ロールプレイングを含めた導入支援オプションあり
ClinicHub - 株式会社zapath
ClinicHubは、自由診療クリニック経営に必要な集客、顧客管理、そして電子カルテ機能などをひとつにまとめた統合クラウドサービスです。ClinicHubには次のような特徴があります。
- 自由診療クリニック専門で集客、管理、電子カルテを統合
- 複数メディアの患者情報や予約を自動で集約
- ClinicHub利用者は無料集客支援や手厚い導入後サポートを利用可能
| プラン名 | 初期導入・設定費用 | 月額費用 |
|---|---|---|
| シンプル | 0円 | 0円 |
| スタンダード | 200,000円 | 60,000円 |
| アドバンス | 500,000円 | 220,000円 |
クリニックに合う電子カルテを導入しよう
クリニックに最適な電子カルテを選ぶためにはレセコンとの連携、訪問診療や自由診療への対応、既存システムとの連携などを総合的に評価しましょう。クリニック向け電子カルテにはさまざまな選択肢があるため、まずは無料トライアルを利用して使い勝手を確認することがおすすめです。
また、導入を検討する際には、ニーズや予算を考慮しながら、複数のシステムを比較検討しましょう。
これによりクリニックの課題を解決してくれる、最適な電子カルテを選べます。クリニックの医療スタッフ全員が使いやすく、患者により良い医療サービスを提供できるシステムを選びましょう。