仮想データベースとは?データを統合して業務を効率化しよう!
仮想データベースとは何か?
情報の検索や保存がしやすいようにコンピューター内に蓄積された情報の集まりをデータベース(DB)と呼びます。コンピューターシステムには欠かせないデータベースですが、最近ではシステムが変わりつつあります。現在注目されている新しいシステムの仮想データベースとはどのようなものでしょうか。メリットもあわせて紹介します。
仮想データベースができるまでのデータベース
これまでのデータベースは物理的データベースが一般的とされていました。物理的データベースではコンピューター内にある複数の物理的システムにそれぞれのデータベースが存在するスタイルでした。これらを統合するときには、ETLツールを使用してデータを統合しなければいけなかったため、大変な労力を要したものです。
また他にもデータモデルの変更が必要だったり、データのコピーや転送を行わなくてはいけなかったりと統合するためにさまざまな仕事が必要でした。開発会社が決められてしまうこともデメリットのひとつです。仮想データベースが完成する前の物理的データベースは必要とされながらも、情報の管理に労力がかかると言われていました。
仮想データベースデータを統合してとそのメリット
ここ最近では物理的データベースに代わり、仮想データベースが主流になってきました。仮想データベースの特徴は論理データベースを採用することでいくつかのデータソースを容易にまとめられるようになり、新しいデータソースを構築できることです。
一度構築してしまったら、ユーザーの必要時に合わせて必要なデータをコピーや転送することなく簡単に統合できます。物理的データベースに必要だったマスターとなるデータモデルをつくる必要もなく、データの重複やタイムラグを防ぐことも可能です。
データソースはデータウェアハウスやアプリケーションデータ、クラウド上のデータでも問題なく仮想データベースに取り込めます。データベースやETLツールなどのジョブツールやデータベース管理システムやストレージも不要となるのでコストが削減できるところもメリットです。
仮想データベースにデメリットはあるの?
煩わしいデータベースのコピーや転送の必要性がなくなる上にコストダウンもできる仮想データベースはいいことづくめに思えますが、少なからずデメリットも存在します。
ひとつはまだ発展途上である仮想データベースではコンピューター内にあるCPUやメモリーが処理の速度に追いつけず、性能を劣化させてしまう恐れがあることです。特にI/OはCPUと比較して性能が低いため、激しく劣化することも少なくはありません。
仮想データベースに情報を集約しすぎてしまうことにより、障害が発生したときに多くのシステムに悪影響を与えてしまうことも考えられます。仮想データベースに頼り切って、なんでもかんでも情報を詰め込みすぎないように注意しましょう。
データベースの種類
現在さまざまな企業が仮想データベースを開発して市場にリリースしています。どれも似たようなものに感じますが、実際はメーカーによってかなり異なりますので、よく比較した上で選ぶようにしましょう。
高性能の仮想データベースが理想的ですが、あまりに多機能なものを選ぶと使いこなせないこともあるので、必要な性能があるものを選ぶようにしましょう。
また、データベースソフトについてはこちらの記事でも紹介しているのでぜひご覧ください。
丸紅情報システムズ「Delpix Server」
2013年に丸紅情報システムズはアメリカのデータベース仮想化ソリューションの開発・販売を行うデルフィクス社と提携して、「Delpix Server」の発売を開始しました。
製品には仮想データベース生成機能にはじまり、データベースの複製及び同期機能、容量圧縮機能が備わっています。ブロックマッピング機能でコピーを無限にとることができ、相性が今一つよくないI/Oの負荷を軽減してくれるので、通常のパフォーマンスでデータベースをつくることができます。
Sios「Red Hat JDV」
導入コストの低いOSSを使用しているSiosの「Red Hat JDV」は低価で仮想データベースを導入したいと考えている人にぴったりです。
ほぼプログラミングレスでデータの連携と統合ができるため、変更も柔軟にきき、必要なデータだけを効率よく処理できます。アプリケーションのために特別な対応はする必要なく、統合データはデータベースとして参照できるでしょう。
Dyna Trek「Dyna Trek4」
日本政府間プロジェクトで研究開発を行った上で完成した画期的な仮想データベースツール統合検索ツールの「Dyna Trek4」。日本特許も取得した仮想データベース技術で、ミドルウェアによるリアルタイムなデータ統合が実現されます。
中間データベース用のソフトは一切必要なく「Dyna Trek4」だけで必要なデータだけを効率よく集められるでしょう。経営層からパワーユーザー、エンドユーザーまですべての人にとって扱いやすい仮想データベースツールです。これまで数年かかっていた複数のシステムのデータベース統合がわずか数週間から1カ月の間に完了できるところもポイントです。
仮想データベースを使いこなすために
デメリットが全くないわけではありませんが、これまでの物理的データベースと比較すると断然仮想データベースの方が機能的かつ現代的と言えますね。まだ物理的データベースを使用している方はこの機会に仮想データベースへの乗り換えを検討してみてはいかがでしょうか。煩わしい情報管理がぐっと楽になりますよ。
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