ETLツール比較12選!ETLとは?機能・EAIとの違い・無料ツールも

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- ETLとは
- ETLと似た用語との違い
- EAI
- ビッグデータ
- ETLツールの機能
- ETLツールの種類
- ETL専用ツール
- ETL機能を搭載したEAIツール
- パブリッククラウドサービスのオプション
- ETLツールの選び方
- 課題を明確化する
- 専門知識がなくても使えるツールを選ぶ
- オンプレミス版では対応OSを確認する
- 連携できるサービス・処理可能なデータ量の確認
- ETLツール比較おすすめ10選
- Reckoner
- ちょこっとデータ変換/加工
- Waha! Transformer
- trocco
- ASTERIA Warp
- IBM DataStage
- AWS Glue
- Talend
- DataSpider Cloud
- Precisely Connect
- おすすめ無料ETLツール2選
- RapidMiner
- Talend Open Studio
- ETLツールを使って効率的なデータ活用を
- BOXILとは
ETLとは
ETLとはExtract(抽出)、Transform(変換)、Load(ロード)の略称で、複数のシステムに含まれているデータを抽出・変換・加工しDWHへ渡す処理機能、またはそれをこなす機能が搭載されたソフトを表す言葉です。かんたんにいえば、生成されたデータを分析しやすいよう成形し保存することをさします。
1970年頃から提唱されはじめた歴史のある概念で、1990年頃からビジネスに対する新しいアプローチとしてETLツールが発表されるようになりました。ETLの用語の意味や、DWHといった類似用語との違いをさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事を確認してください。

ETLと似た用語との違い
ETLとよく比較されるのが、EAIやビッグデータです。具体的にどのような点が異なるのでしょうか。
EAI
EAI(Enterprise Application Integration)とは、多様なコンピュータシステムやビジネスパッケージを連携させ、再構築する技術のことです。
企業合併に伴うシステム統合手段として活用されます。ETLはデータの集約を目的としているのに対し、EAIはデータ交換のための基盤整備を行い、1つのツールから別のツールへスムーズに移行するのが目的です。
ビッグデータ
ビッグデータとは、通常のデータ管理では集積不可能なほど容量の大きいデータを指します。ETLがデータの集約や変換をするのに対し、ビッグデータはETLによって集積されたデータそのものを表します。
ETLツールの機能
それでは、ETLツールの機能であるExtract、Transform、Loadのそれぞれについて詳しく解説します。
Extract(抽出)
Extract(抽出)は、データソースよりデータを吸い上げる作業です。
売上や予算、勤怠、会計、人事といった多くのデータベースに存在する特定のデータを取り出すことで、各システムに散らばっているデータを取り揃えていく工程です。
Transform(変換)
Transform(変換)は、Extractされたデータを適切な形式に変換・変形する機能です。
システムの生データはTransformを介さない場合、データの形式がばらばらで分析するまでの準備に都度工数が発生します。Transformをすることで、各システムから取り出したデータを分析しやすい形式に統一できます。
Load(ロード)
Loadでは、TransformされたデータをDWHへ保存する工程です。
DWHに保存されたデータは必要なときにBIツールにて分析されるため、Loadの作業は分析用に調整したデータを今後のために蓄えておくための機能といえます。
Loadのあとに利用されるDWHやBIツールについては、次の記事を参考にしてください。


ETLツールの種類
ETL専用ツール
抽出・収集・変換のETL機能に特化したタイプです。対応しているシステムの種類・数・フォーマットなどが豊富なのがメリットと言えます。
ETL機能を搭載したEAIツール
複数のシステムにおけるデータをリアルタイムで連携させるために使われる、EAIツールにETL機能が搭載されたタイプです。リアルタイムでのデータ処理に強みがあります。
パブリッククラウドサービスのオプション
パブリッククラウドサービスのオプションとしてETL機能が提供される場合もあります。すでにパブリッククラウドサービスを利用している場合は、データ統合が容易なうえ費用もおさえられるので、確認しておくとよいでしょう。
ETLツールの選び方
ではETLツールを選ぶにあたって、どのような点に注意すればよいのでしょうか。
課題を明確化する
ETLの導入で重要なのは課題の明確化です。文字コードやフォーマットの変換をはじめ、対応が必要な工程を事前に確認すれば、最適なツールを見つけやすくなります。
専門知識がなくても使えるツールを選ぶ
次に大切なのは、専門知識を必要としないツールを選ぶことです。
ETLツールのなかには、ドラッグ&ドロップ操作で直感的に作成できるものが多くあり、プログラミング技術がなくてもシステム構築ができます。誰がETLツールを操作するのかによって、ツールを選ぶ際に注意するとよいでしょう。
オンプレミス版では対応OSを確認する
オンプレミスで利用するETLツールの場合は、対応OSを確認するようにしましょう。サーバーにインストールする場合はWindows Server、Linuxのどちらに対応しているのか、パソコンにインストールする場合はMac、Windowsのどちらに対応しているのか確認しましょう。
連携できるサービス・処理可能なデータ量の確認
現在利用しているサービスやツールがあれば、連携できるETLツールを選ぶとよいでしょう。膨大なデータ処理でも、連携できればスムーズに処理できます。
また処理できるデータ量も重要なポイントです。EAIツールに比べるとETLツールは大容量データの処理がしやすい傾向にありますが、どれぐらいのデータ量なら処理できるのかは確認しておくとよいでしょう。
ETLツール比較おすすめ10選
ETLツールを活用することで、大量のデータを速く効率的に分析でき人的ミスも減らせます。そのようなおすすめのETLツールにおける機能と価格の比較をしました。
- 独自のデータ分散処理技術
- 多数の外部サービスと連携可能
- 充実した運用サポート
Reckonerは、オンプレミスからクラウド、外部アプリケーションまで、多様なデータ連携が可能なクラウド型のETLツールです。大規模データに対応しており、データ量および処理数に応じたインフラを選択できます。運用面では、ワークフローの実行状況を常に監視し、メールやSlack通知をすることで見逃しを防止。さらに、設計から構築、分析までサポートしているため、ビジネスに適したデータ活用基盤の構築を支援します。
ちょこっとデータ変換/加工 - 株式会社ユニリタ

- プログラミング不要でELT処理が可能
- 個別カスタマイズできるデータ変換用テンプレート
- データ加工の工程をアイコンで可視化
ちょこっとデータ変換/加工は、アイコンをドラッグ&ドロップするだけでデータの収集、加工、集計を実行できるETLツールです。目的にあった変換用テンプレート、使用するデータ、出力先を設定するだけで作業を実行できます。
変換用テンプレートはコミュニティサイトで公開しており、セミナー申し込み者分類やマスタマッチングなどの加工事例別テンプレート、ロードデータ作成用の移行テンプレート、Excelレポート用テンプレートなどを利用できます。
Waha! Transformer
- 大手企業を中心に2,300ライセンス以上※の導入実績
- 短期習得できる簡単な構築
- 純国産ETLならではの充実サポート
Waha! Transformerは、株式会社ユニリタが提供するエンタープライズETLデータ連携ツールです。基幹系システムからクラウドデータベース、Web APIやExcelファイルまで、さまざまな環境のデータ抽出・変換・加工・連携を、SQLやプログラミングの知識なしでシームレスにETL処理できます。大量データの高速実行、短期習得可能な簡単な構築、高度なメンテナンス性が特徴です。危機的障害時の訪問サポート、緊急コールサポートなど純国産ETLならではの充実サポートも安心です。
※Waha! Transformer公式サイトより(2022年11月時点)
trocco - 株式会社primeNumber

- ETLやデータマート、データ転送などに対応
- 最短5分から利用開始可能※
- 初期費用は0円で使った分だけの従量課金制
troccoは、面倒な環境構築やプログラミングが不要で、7種のテンプレートETLを用意しているサービスです。もちろんRuby、Python、Java、JavaScriptといったプログラミング言語で処理を書けるETLもあります。運用・保守業務はtroccoが代わりに行うので、運用作業時間を抑えられます。月額費用+データ転送量の従量課金制なので運用コスト面も安心です。
※出典:primeNumber「trocco」(2022年11月25日閲覧)
ASTERIA Warp - アステリア株式会社
- ノーコーディングにて高速で構築
- アイコンをつなげる独自の操作性
- 30日間の無料トライアルも
ASTERIA Warpは、ノーコーディングにより専門的な技術がなくても利用でき、アイコンをつなげるだけで簡単にデータを分析できるETLツールです。企業内の新旧さまざまなシステムやクラウド上のデータをスムーズに連携でき、アダプターの数も豊富に用意されています。
IBM DataStage
- ほぼリアルタイムのデータ統合
- オンプレミス・クラウドのどちらにも対応
- シンプルな構造から非常に複雑な構造まで幅広いデータ構造を網羅
IBM DataStageはIBMが提供するETLツールです。多くの大手ベンダーが販売している大企業向けの製品です。大量のデータを高速で処理でき、障害の検出・解決の自動化も行えます。
AWS Glue
- サーバーレスのフルマネージドETL
- 大規模なデータ統合を自動化
- データ変換実行コードを自動生成
AWS Glueは、AWSのフルマネージドETLツールです。分析、機械学習、アプリケーション開発にむけたデータの検出・準備・結合をサーバーレスで簡単に行えます。視覚化インターフェースとコードベースのインターフェースで、データ統合に必要な機能を利用して、数分でデータを分析し使用可能にします。AWS Glueはデータソースをクロールし、データフォーマットを識別し、データ変換とロードプロセスを実行するコードを自動的で生成。これにより、何千ものETL処理を簡単に実行・管理できます。
Talend
- データ整合性とデータガバナンス
- アプリケーションとAPIの統合
- クラウド、マルチクラウド、ハイブリッド環境対応
Talendは、データライフサイクルの広い段階に対処し、健全なデータを簡単に利用できるようにする統合プラットフォームです。オンプレミスとクラウドのシステム全体にわたって、データの健全性を維持します。ほぼすべてのクラウドDWHと主要なパブリッククラウドベンダーに対応しデータを集約します。
DataSpider Cloud
- ノンプログラミングでETL処理
- Salesforce、kintone、AWSなどと連携
- VPN不要でセキュアにオンプレミスと連携
DataSpider Cloudは、「DataSpider Servista」をベースにしたiPaaSクラウド型データ連携サービスです。Salesforce、kintone、AWS、Google、Microsoft Azure、Microsoft Dynamics 365などの多様なクラウドサービスと連携できます。グラフィカルインターフェースでのドラッグ&ドロップによるノンプログラミングで、データ連携ETL処理を作成します。独自のThunderbusの技術により、VPN不要でセキュアにオンプレミスと連携でき、日本製iPaaS、文字コード変換にも対応します。
Precisely Connect
- 全世界15,600社以上※に導入
- 高速ETL処理
- 「スマートETLオプティマイザ」搭載
Precisely Connect(旧Syncsort DMExpress)は、アシストが提供するデータ統合処理・バッチ処理を簡単に開発できる高速ETLツールです。独自の「スマートETLオプティマイザ」が、処理対象のデータ分析とシステムリソース分析を行い、数百のアプローチの中から最適な手法を選択し自動チューニングを実施。効率性・高速性・信頼性を備えたETL処理を誰でも簡単に実行できます。DWH構築に伴うデータ統合処理において、データベース間のデータ移行の手段としても活用されています。
※Precisely Connect公式サイトより(2022年11月時点)
おすすめ無料ETLツール2選
RapidMiner
- グローバルな機械学習プラットフォーム
- ドラッグ&ドロップ操作で高度なデータ分析
- Free版はデータ10,000行まで無料
RapidMiner(ラピッドマイナー)は、世界中で使われている機械学習プラットフォームです。データ加工(前処理)からデータ可視化、モデル作成、評価、運用までを一つのプラットフォームで行えるのが特徴です。プログラムの知識がなくても、ドラッグ&ドロップの簡単な操作で高度なデータ分析業務を実行できます。RapidMiner Free版は、データ10,000行まで無料で使用できます。
Talend Open Studio
- オープンソース(OSS)ETLツール
- Mac、Windows対応
- Talend Academyで無料学習
Talend Open Studioは、Talendが提供している無料で利用できるオープンソース(OSS)ETLツールです。Talend Open Studioを使用すると、基本的なデータパイプライン構築をすぐに開始できます。ローカルにインストールされたオープンソース環境から、ETLデータ統合タスクを実行し、データのグラフィカルなプロファイルを取得してファイルを管理できます。
ETLツールとあわせて使いたいBIツールの比較は、次の記事でチェックできます。

ETLツールを使って効率的なデータ活用を
ETLツールは複数システムのデータを抽出・変換・加工してくれるツールで、これまで以上に膨大なデータが効率的に活用できるようになります。サービスを検討する際は、次のポイントをチェックするとよいでしょう。
- 課題を明確化する
- 専門知識がなくても使えるツールを選ぶ
- オンプレミス版では対応OSを確認する
- 連携できるサービス・処理可能なデータ量の確認
BOXILとは
BOXIL(ボクシル)は企業のDXを支援する法人向けプラットフォームです。SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」、ビジネスメディア「BOXIL Magazine」、YouTubeチャンネル「BOXIL CHANNEL」、Q&Aサイト「BOXIL SaaS質問箱」を通じて、ビジネスに役立つ情報を発信しています。
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