SSPMとは?おすすめ製品5選と導入メリット、比較ポイント
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- SSPM(SaaS Security Posture Management)とは
- CSPM(Cloud Security Posture Management)との違い
- 企業が抱えるSaaSのセキュリティの課題
- 人的ミスによる情報漏えいのリスク
- 不正利用のリスク
- ユーザー管理の煩雑さ
- SSPMを導入するメリット
- SaaSのセキュリティ向上
- SaaS運用の効率化
- コンプライアンスの強化
- SSPMの主な機能
- SaaSのセキュリティ情報を一元管理
- リスクの検出と通知
- リスクやコンプライアンスの分析・評価
- SSPMの比較ポイント
- 対応したSaaSの種類
- セキュリティポリシーへの適合
- セキュリティ評価後の対応
- アップデート頻度やサポート体制
- SSPMに特化した製品3選
- Adaptive Shield - 株式会社マクニカ
- AppOmni - 株式会社日立ソリューションズ
- SaaSセキュリティポスチャ管理 - Netskope, Inc.
- SSPMに使えるSaaS管理ツール2選
- Bundle by freee
- マネーフォワード Admina
- SaaSの管理が難しくなったらSSPMを検討しよう
- BOXILとは
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SSPM(SaaS Security Posture Management)とは
SSPM(SaaS Security Posture Management)は、企業が利用するSaaSのセキュリティ設定やアクセス権限を可視化し、リスクを評価するソリューションです。SaaSの利用拡大につれて、セキュリティ設定の不備やシャドーITといった管理者が把握しきれないリスクは増大しています。SSPMはこれらのリスクを検知し、適切な対策を促すことで、SaaS利用におけるセキュリティ体制を強化します。
CSPM(Cloud Security Posture Management)との違い
SSPMとCSPMは、どちらもクラウド環境におけるセキュリティ対策を支援するソリューションですが、対象範囲が異なります。SSPMはSaaSに特化して、セキュリティ設定の不備やアクセス権限の過剰付与など、SaaS固有のリスクを管理。一方、CSPMはIaaSやPaaSといったクラウドインフラストラクチャ全体のセキュリティ状態を監視し、設定ミスやぜい弱性を検知します。
企業が抱えるSaaSのセキュリティの課題
SaaSの利用は業務効率化やコスト削減に貢献しますが、一方でセキュリティ面の課題も抱えています。
人的ミスによる情報漏えいのリスク
SaaSはインターネット経由でアクセスするため、不適切な設定や操作ミスによる情報漏えいのリスクがあります。たとえば、共有設定の誤りや不用意なファイルのアップロードなどは、情報漏えいにつながりかねません。
不正利用のリスク
SaaSはIDとパスワードさえあればどこからでもアクセスできるため、不正利用のリスクも高まります。アカウント情報が漏えいした場合、第三者による不正アクセスやデータの改ざん、さらにはランサムウェアなどの被害に遭う可能性も。また、退職者や異動者のアカウント管理が適切に行われていない場合、これらのアカウントが不正利用されるリスクも懸念されます。
ユーザー管理の煩雑さ
企業が利用するSaaSの数が増えるにつれ、ユーザー管理の複雑さも課題となります。SaaSごとに個別のアカウント管理が必要となり、アクセス権限の設定や変更、アカウントの削除などが煩雑になりがちです。また、管理者が把握していないSaaSを利用されているケースもあり、セキュリティリスクの増大につながります。
SSPMを導入するメリット
SSPMの導入は、SaaS利用におけるセキュリティ体制を強化し、コンプライアンス遵守を支援します。これによりSaaSのセキュリティ向上、SaaS運用の効率化、コンプライアンス強化などのメリットをもたらします。
SaaSのセキュリティ向上
SSPMはSaaSのセキュリティ設定やアクセス権限を可視化し、リスクを評価することで、セキュリティレベルの向上に貢献します。設定の不備を早期に検知し適切な対策を促すことで、情報漏えいや不正アクセスなどのセキュリティインシデントを未然に防ぎます。
SaaS運用の効率化
SSPMは、複数のSaaSに関する情報を一元的に管理することで、SaaS運用の効率化を支援します。各SaaSの利用状況やアクセス権限を一目で把握できるため、ライセンス管理の業務負荷を軽減可能です。また、シャドーITの検出やSaaS利用状況の分析にも役立ち、最適なSaaSポートフォリオの構築をサポートします。
コンプライアンスの強化
SSPMは、業界標準や社内規定に基づいたコンプライアンス評価を行い、違反の可能性を検知します。これによりコンプライアンス違反のリスクを低減し、法的責任や風評被害を回避が可能です。また、監査対応に必要な情報の収集やレポート作成も効率化できます。
SSPMの主な機能
SSPMは、SaaSのセキュリティ体制を強化するために、さまざまな機能を提供します。これらの機能により、SaaS利用におけるセキュリティリスクを可視化し、適切な対策を講じられます。
SaaSのセキュリティ情報を一元管理
SSPMでは、複数のSaaSに関する情報を一元的に管理可能です。これにより、各SaaSのセキュリティ設定やアクセス権限、利用状況を一目で把握できます。また、シャドーITの検出やSaaS利用状況の分析にも役立ちます。
リスクの検出と通知
SSPMは、SaaSのセキュリティ設定の不備やアクセス権限の過剰付与など、セキュリティリスクをリアルタイムに検出します。検出されたリスクは、管理者への通知を通じて迅速な対応を促します。またシステムによっては、AIを活用した高度な分析により、潜在的なリスクも検知可能です。
リスクやコンプライアンスの分析・評価
SSPMは、セキュリティリスクやコンプライアンス違反の可能性について、詳細に評価します。これにより、リスクの深刻度や影響範囲を把握し、優先順位をつけて対策を講じられます。また、業界標準や社内規定にもとづいたコンプライアンス評価も可能です。
SSPMの比較ポイント
SSPM製品を選ぶ際には、ニーズや環境に合わせて、さまざまな比較ポイントを考慮する必要があります。
対応したSaaSの種類
SSPM製品によって、対応しているSaaSの種類が異なります。利用しているSaaSに対応しているか、また、利用を検討しているSaaSに対応可能か確認しましょう。主要なSaaSに加えて、業界特有のSaaSや独自開発のSaaSにも対応していると便利です。
セキュリティポリシーへの適合
SSPM製品は、セキュリティポリシーにもとづいてSaaSの設定をチェックし、リスクを評価します。自社のセキュリティポリシーに合わせた評価が可能か、また、ポリシーの変更にも柔軟に対応できるかを確認しましょう。
セキュリティ評価後の対応
SSPM製品はセキュリティ評価の結果にもとづいて、その後の具体的な取るべき行動まで提示してくれるサービスがあります。SSPM製品を比較するなかで、そのサービスがどの範囲までをフォローしてくれるのか調べておきましょう。
アップデート頻度やサポート体制
SSPM製品が最新の基準に則って監視してくれるよう、定期的にアップデートしているかチェックします。アップデートの頻度や内容、サポート体制などを確認し、安心して利用できる製品を選びましょう。また、日本語でのサポートが提供されているとコミュニケーションを取りやすいのでおすすめです。
SSPMに特化した製品3選
Adaptive Shield - 株式会社マクニカ
Adaptive Shieldは、SaaSの設定面での安全性評価、コンプライアンス対策に適したシステムです。SaaSの設定監査やコンプライアンス準拠へのチェック機能が搭載されており、SaaSの安全な活用を実現できます。Adaptive Shieldには次のような特徴があります。
- 事業部を横断したSaaSのリスク管理
- 最新状態を反映したベストプラクティス
- 140以上※のSaaSに対応
※出典:マクニカ「Adaptive Shield 公式サイト」2024年9月5日閲覧
AppOmni - 株式会社日立ソリューションズ
AppOmniは、SaaS環境のセキュリティリスクを検知・可視化できるSSPMです。セキュリティ設定の不備や過剰なアクセス権限設定などの監視・検知の機能が搭載されており、SaaSをセキュアに利用できます。AppOmniには次のような特徴があります。
- 豊富な診断項目にもとづきセキュリティ設定をチェック
- SaaSへのアクセスポイントやアクセス権限を可視化
- 有料オプションで個別のSaaSも監視
SaaSセキュリティポスチャ管理 - Netskope, Inc.
SaaSセキュリティポスチャ管理は、SaaSの継続的な監視とベストプラクティスの適用により、セキュリティとコンプライアンスのリスクを軽減できるSSPMです。セキュリティポスチャの継続的なチェックや視覚化の機能が搭載されており、よりセキュアにSaaSを利用できます。SaaSセキュリティポスチャ管理には次のような特徴があります。
- 各SaaSの設定をGDPRやISOなどの基準と比較
- 隠れたリスクとセキュリティギャップを視覚化
- サードパーティアプリへの接続について継続的に監視
SSPMに使えるSaaS管理ツール2選
SSPMに加えてSaaSのアカウント管理をしたいのであれば、SaaS管理ツールがおすすめです。
Bundle by freee - フリー株式会社
Bundle by freeeは、クラウド会計ソフトを提供しているフリーのSaaS管理ツールです。SaaSアカウントの見える化や従業員の統合データベースの機能が搭載されており、SaaSアカウントの棚卸を自動化できます。Bundle by freeeには次のような特徴があります。
- SaaSアカウントの発行や削除を自動化
- 連携している外部共有ファイルを可視化
- 備品やIT資産を一括で管理
マネーフォワード Admina - マネーフォワードi株式会社
マネーフォワード Adminaは、情報システム部によるデータ管理を容易にするシステムです。SaaSのアカウント管理やコスト管理を搭載しており、SaaSに関するリスク削減ができます。マネーフォワード Adminaには次のような特徴があります。
- 社内で利用されているSaaSと非連携のSaaS利用者を可視化
- 従業員情報とITデバイスを紐づけて管理
- SaaS利用者のログイン有無を可視化
SaaSの管理が難しくなったらSSPMを検討しよう
SaaSの利用拡大に伴い、セキュリティリスクや管理の煩雑さが課題となるなか、SSPMは効果的な解決策となります。SSPMを選ぶ際は対応しているSaaSの種類、セキュリティポリシーへの適合性、評価後の対応、サポート体制を比較することが重要です。ニーズに合ったSSPMを導入することでSaaSのセキュリティ強化、運用効率化、コンプライアンス強化を実現し、安全かつ効率的なSaaS運用を促進しましょう。
BOXILとは
BOXIL(ボクシル)は企業のDXを支援する法人向けプラットフォームです。SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」、ビジネスメディア「BOXIL Magazine」、YouTubeチャンネル「BOXIL CHANNEL」を通じて、ビジネスに役立つ情報を発信しています。
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