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コールドコールとは?用語の説明からポイントまで徹底解説!

最終更新日:(記事の情報は現在から858日前のものです)
「コールドコール」は電話営業の一種であり、これまでつながりのなかった新規の相手に電話で営業をすることをいいます。成約率自体は他の営業手法に比べれば低いですが、正しいやり方によって一定数は確実に成約できることを多くの企業が実証しています。

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コールドコールとは

コールドコールとは既存顧客や見込み顧客以外の、現時点では「まったく何のつながりを持ってない相手に」対して電話でセールスすることをいいます。

日本語に直訳すると「冷たい電話」になりますが、資料請求者やメールマガジン登録者など、すでにある程度こちらの商品やサービスに興味のある人々へのアプローチではなく、まったくこちらの情報を知らない新規顧客(こちらの商品・サービスの購入に熱意をもっていない人々)に電話でセールスをかけるものです。

当然、相手のニーズや興味の度合いなどは実際に電話をかけるまではわかりません。このような「冷たいリスト」に電話するために「コールドコール」と呼ばれています。

コールドコールは「飛び込み営業」と同じ?

こちらの商品やサービスのことをまったく知らない相手に突然営業をかけるという意味では、いわゆる「飛び込み営業」と同じです。

飛び込み営業がいきなり相手先に出向いて営業をかけるのに対して、コールドコールは電話を使うことで訪問の時間・コストを掛けずに、手早く相手のニーズの有無や興味の度合いを把握可能です。実際、旧来の手法ながら、いまだに多くの企業がこの手法を取り入れています。

しかし、飛び込み営業を迷惑がる人が多いのと同様に、コールドコールも度々「ジャンク・フォン・コール(無差別にかかってくる不要な電話の意味)」とみなされます。手当たり次第にアプローチするのではなく、ある程度の戦略が必要です。

コールドコールのデメリット

まずは「飛び込み営業と同じ」とみなされがちなコールドコールのデメリット紹介します。

デメリット1. なかなか成約できない

コールドコールは、潜在顧客へのアプローチのため、顕在顧客に対しての営業方法と比べて成約率は低くくなります。ほとんど可能性がない状態から営業をかけるので、業務の効率面でも低いといえます。

近年はテレワークにより出社している社員も減少し、さらに担当者につながりにくくなっているのが現状です。

デメリット2. 迷惑電話の対象となる可能性がある

業務時間中の営業電話を嫌う相手は一定数存在します。そのため、迷惑電話とみなされ自社のイメージダウンになる可能性も。場合によっては、迷惑電話としてブロックされてしまうリスクも考えられます。

デメリット3. 担当者の負担が大きい

場合によっては、相手に迷惑がられたりブロックされたりする営業方法のため、担当者の負担が大きい手法です。負担のわりに成約率が低いので、精神的にも疲弊する可能性があります。

コールドコールのメリット

次は、コールドコールのメリットについて紹介します。

メリット1. 低コストで開始できる

コールドコールは、基本的に電話があればすぐに開始可能な営業方法です。専用ツールなど新規に必要となる機材もないため、比較的低コストであるところもメリットになります。

また、顧客に見せる資料を作成しないため、他の営業方法に比べて開始までの準備期間が短い点も特徴だと言えます。

メリット2. 新規顧客層を開拓しやすい

調査をしてターゲットを絞ってから行う営業方法に比べて、コールドコールは予想外の顧客層を開拓できる可能性があります。

似た手法の飛び込み営業より、時間あたりのアプローチ数が稼ぎやすいため、効率面でも有利です。

メリット3. 認知を拡大しやすい

成約できなかった場合でも、相手のニーズが発生した際には成約してもらえる可能性があります。

まったく知らない状態から知っている状態になるため、今後の営業につながる認知拡大に活用できる方法と言えます。

コールドコールのポイント

コールドコールは初見の相手にセールスするため、かなりハードルの高いアプローチであることは確かです。事実、多くの企業マーケターがコールドコールはコンバージョン率が著しく低く、多くの場合うまくいかないと考えています。

コールドコールは、ポイントを押さえて正しく運用を行うことが成功のカギです。実際、企業によってはこの手法で売上の大部分を上げているところも存在します。

ポイント1. 事前リサーチの徹底(営業先のリストアップ)

たとえ相手側に「無差別電話(ジャンク・コール)」とみなされたとしても、会社でコールドコールを行う場合は、必ず事前のリサーチとターゲティングが必要です。電話帳で目に付いた番号に、片っ端から電話をする非効率なアプローチをとることはほとんどありません。

多くの場合、自社の商品やサービスに少しでも興味を持つと考えられる電話番号のリストを手に入れたり、自ら作成したりすることから始めます。たとえばコピー機のセールスをするならば、多くの印刷物が自然発生する業種に的を絞った方が成約率は上がるでしょう。大規模ERPパッケージ(基幹システム)の売込みをかけるならば、創業したての企業よりも成長段階真っ只中にある企業にアプローチした方が有効です。

このように事前に営業先の準備を行った後に電話をする場合と、盲目的に電話を掛けた場合とを比べると、成約率の差は雲泥の差となるでしょう。

ポイント2. 話す相手(ターゲット)を選定する

次に、事前リサーチをもとに作成したリストに電話を掛けていきます。特にBtoBの商材の場合は、自社商品の市場におけるターゲティングだけではなく、相手企業の「誰に電話をするのか」という点も重要です。大企業の代表電話に突然営業をかけたとしても、受付の担当者に体よく断られてしまうことがほとんどでしょう。

一方、効率的なコールドコールでは、フェイスブックやLinkedInなどのSNSや名刺の担当部署の直通電話番号などを参考にしながら、できるだけセールスする商品の購入決定権を持つような人物と直接コンタクトがとれるように工夫します。

場合によってはインターネットの検索でもアプローチの対象者を発見できるケースもあるので、話すべきターゲットを絞り込んでおきましょう。実際に電話する際は、話したい相手が電話に出てくれるまでは「○○の担当者様はどなたでしょうか?」といった明らかにセールスの電話だとわかるような言い回しは控えた方がよいでしょう。

ターゲットとして定めた相手にピンポイントで情報を伝えられるように工夫することが重要です。

ポイント3. 電話をかける時間の選定

また、電話をかける時間帯にも注意する必要があります。明らかに先方が忙しいと思われる時間帯を避けるのは言うまでもありません。アプローチしたい相手が不在にしている時間が判明している場合は、在籍しているタイミングを狙って電話を掛けましょう。

また、営業時間外に電話をかけるのもNGです。非常識な時間帯の電話は、企業イメージを損なう危険もある行為のため自重すべきです。

ポイント4. ターゲットに最適なスクリプト作り

対面営業はもちろん、電話営業においてもいわゆる「トークスクリプト」がありますが、特にコールドコールではスクリプトの事前準備が基本となります。トークスクリプトとは、特にコールセンターでオペレーターが電話対応する際の手本としている台本(スクリプト)のことです。

もっとも、実際の顧客との対話では台本のようにはいきません。ただし相手から頻繁にされる質問や、クレームの対応マニュアルに細かく用意されているケースがほとんどです。

コールドコールでもこのような事前のスクリプト作りが重要です。相手の興味を惹きつけてクロージングするためのシナリオの作成が成約率を左右すると言えます。

最近では、プロの「セールスライター(広告やDMなど、商品を販売するためのメッセージを考える人)」にスクリプト作成を依頼している企業も増えています。必要に応じてプロへの外注も考慮してみてください。

ポイント5. 相手の声のトーンに合わせる

話し方も大切なポイントとなります。まずは電話口で声のトーンから心情を推し量り、相手に合わせたトーンで話すように心がけましょう。

一般的に爽やかで流暢なトーンほど好感が持たれると思われがちですが、「営業っぽさ」を感じさせてしまい、逆に敬遠されてしまうという調査結果も出ています。

流暢さを重視せず「こちらに何か大事なことを伝えようとしている」と感じさせることが大切です。

ポイント6. 相手の知識レベルを探りながら、それに合わせて話す

商品の専門的な知識が必要な場合は、相手の知識レベルに応じて話す内容を臨機応変に変える必要があります。相手が基本的な情報しか持ち合わせていないにもかかわらず、こちらが一方的に専門用語を駆使して商品の特徴を説明しても、それが響くことはなかなかないでしょう。

相手の知識レベル別にトークスクリプトを使い分ける方法も有効です。

ポイント7. 相手の欲している「ベネフィット(利益)」に注目する

相手に質問をして「重視しているポイント」や「欲しいメリット」についても聞き出しましょう。相手の考えている「機能」ではなく「ベネフィット」に注目していくのがポイントです。

顧客側の視点で商品のメリットを伝えることで、相手が本当に欲しているニーズに応じた提案ができるようになるでしょう。

さまざまな営業手法を取り入れつつ、適切な相手に、適切なタイミングで、適切な提案をすることがコールドコールの成功率をアップする近道です。

正しいやり方で成約率を高めよう!

近年はコールドコールの有効性が疑問視され始めているのも事実です。いきなり営業をかけるのではなく、まずは相手と中長期的な関係を構築しながら、こちらの商品・サービスを購入してもらうことが重要だとされています。

メールやWebメディアでのアプローチ方法が主流になるにつれ、コールドコールの手法も見直されてきています。しかし、いまだにコールドコールが営業手法として存在するのは、一定数は成約に結び付けられると数々の企業によって立証されているためです。

コールドコールで他社にはない強みを見出せるならば、とても大きな武器になります。本記事で述べたポイントを有効に活用して成約率アップを狙ってみてください。

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