Web（ウェブ）ブラウザとは | PCとスマホでの違い・機能・種類・拡張機能

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Webブラウザとは

ブラウザ（Webブラウザ）とは、パソコンやスマートフォンでインターネットに接続し、ニュースやブログ記事（ウェブページ）、さらにはインターネット上のシステム（クラウドサービス）などを閲覧・操作する際に使うアプリケーションの総称です。

ウェブページは文字や画像、動画などの情報が載っていて、それぞれのページは「ハイパーリンク」でたどれるようになっています。

ハイパーリンクとは一般に「リンク」と呼ばれ、文字や画像をクリックすると別のウェブページに移動できる機能です。

よくある例として、私たちが何かを調べる際にインターネット検索を利用する場面を考えてみましょう。
そのときは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンを使って検索します。

パソコンではChromeやSafariなどのソフトを起動します。これらが「ブラウザ」と呼ばれるものです。

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Webブラウザの機能

ブラウザにはさまざまな種類がありますが、基本的な機能は共通しています。

URLの表示と入力ができる機能がある

http://〜で始まるウェブページのアドレス（URL、またはURIと呼ばれます）を入力する欄があります。たとえば http://google.co.jp とそこに入力すれば、Googleの検索ページに移動できます。

最近では、URL入力欄でそのまま検索もできるブラウザが主流となっており、検索とURL入力の両方に対応していることがほとんどです。

URLに書いてある http というのは、HTTPという通信プロトコルと呼ばれるインターネット上の決まりで通信することを意味します。

ブラウザではほとんどこの通信プロトコルを使うため、使用するブラウザによってはこの http:// を省略してURLを表示する場合もあります。

HTMLを読み込み、表示する機能がある

ウェブページはこのHTML（Hyper Text Markup Language）という言語で書かれていて、タイトルや見出し、画像はどれで、文章は何を表示するのかといった情報が記述されています。
これらの情報を読み取って、ブラウザが画面に表示します。

PC（パソコン）で主に使用されるブラウザ

ブラウザのシェア率とそれぞれのメリット

2025年9月時点での国内シェア率が多い順でブラウザを紹介します。

順位	ブラウザ名	シェア率
1	Chrome	57.61%
2	Safari	23.69%
3	Microsoft Edge	11.07%
4	Firefox	3.39%
5	Brave	1.12%
6	Samsung Internet	0.77%

※出典：Browser Market Share Japan | Statcounter Global Stats（2025年10月27日閲覧）

Google Chrome（グーグル・クローム）

Google Chrome（グーグル・クローム）は、Googleが開発・提供する無料のWebブラウザで、現在（2025年時点）も世界で最も利用されているブラウザです。Windows・macOS・Linux・iOS・Androidなど主要なOSに対応しており、デバイスを問わず快適に利用できます。

2008年の登場以降、シンプルで軽快な操作性と高い拡張性から急速に普及し、2013年以降トップシェアを維持しています。Googleアカウントでログインすれば、ブックマーク・履歴・パスワード・拡張機能を自動同期でき、どのデバイスでも同じ環境で作業が可能です。

Chromeは、Gmail・Google ドライブ・ドキュメント・カレンダーなど、Googleの各種サービスとの連携にも優れており、利便性の高さが特徴です。また、定期的な自動アップデートでセキュリティが常に最新に保たれます。

さらに、拡張機能（Chrome拡張）が非常に豊富で、作業効率化やデザイン変更など、目的に応じて柔軟にカスタマイズできます。現在ではほかのブラウザも採用しているタブ型インターフェースを早期に普及させたブラウザでもあります。

Safari

Safari（サファリ）は、Appleが開発するWebブラウザで、macOS・iPhone・iPadなどのApple製デバイスに標準搭載されています。エネルギー効率に優れ、バッテリー消費を抑えつつ高速に動作するのが特徴です。

Apple独自のWebKitエンジンによってWeb標準への対応精度が高く、CSSやアニメーション描画も滑らかに再現できます。また、iCloudキーチェーンによるパスワード管理、プライベートリレー（Private Relay）、インテリジェント・トラッキング防止機能（ITP）など、プライバシー保護やセキュリティ面でも先進的です。

SafariはApple製品との連携性が高いため、iPhoneやMacを併用するユーザーに特に最適なブラウザといえます。なお、Windows向け版Safariはすでに提供終了しており、現在はAppleデバイス専用となっています。

Microsoft Edge

Microsoft Edge（マイクロソフト・エッジ）は、Microsoftが開発する最新のWebブラウザで、現在はWindows 10・11に標準搭載されています。2020年以降、Chromium（Google Chromeと同じオープンソースエンジン）を採用した新バージョンに刷新され、表示速度やWeb互換性が大幅に向上しました。

EdgeはMicrosoftアカウントやOneDrive、Copilot、Office（Microsoft 365）などとの連携に優れており、AI支援機能やセキュリティ対策も強化されています。デザインはモダンかつカスタマイズ性が高く、縦型タブやコレクション機能など、作業効率を高める機能も充実しています。

かつては「IEの後継」として注目されましたが、現在では主要ブラウザの1つとして安定したシェアを確立しており、定期的なアップデートで新機能が追加されています。

Firefox

Firefox（ファイアーフォックス）は、非営利団体Mozilla Foundationが開発・提供するオープンソースのWebブラウザです。2000年代後半には世界的に高いシェアを誇り、「火狐」の愛称で親しまれてきました。

現在（2025年時点）では、Google ChromeやMicrosoft Edgeなどの競合に押され、デスクトップ市場シェアは約4％前後となっていますが、プライバシー保護とオープンなWeb標準へのこだわりが評価されています。

機能面では、トラッキング防止機能（Enhanced Tracking Protection）やコンテナタブ機能、軽量かつ高速なレンダリングエンジン「Quantum」などを備え、セキュリティ・カスタマイズ性ともに高水準です。

また、Chrome同様に拡張機能（アドオン）が豊富で、外観や動作を自由に調整できるのも特徴です。Firefoxは、ユーザーのプライバシーを最優先に設計された数少ない主要ブラウザの一つとして、根強い支持を集め続けています。

Brave

Brave（ブレイブ）は、プライバシー保護と高速表示を重視して設計されたWebブラウザで、Brave Software社（元Mozilla共同創設者 Brendan Eich氏が設立）によって開発されています。Chromiumベースで動作するため、Google Chromeの拡張機能もそのまま利用可能です。

最大の特徴は、広告やトラッカーを自動でブロックする「Brave Shields」機能です。これにより、ページの読み込みが高速化し、個人情報が広告ネットワークに追跡されにくくなります。また、独自のBrave Rewards（ブレイブ・リワード）機能では、ユーザーが広告閲覧に同意した場合に暗号資産「BAT（Basic Attention Token）」を報酬として受け取れます。

セキュリティ面では、HTTPS接続の自動化やフィンガープリント対策も備え、プライバシー重視派や広告の少ない快適なブラウジングを求めるユーザーに人気のブラウザです。
現在はWindows・macOS・Linux・iOS・Androidに対応しており、デスクトップとスマートフォンでブックマークや設定を同期できます。

Samsung Internet（サムスン・インターネット）

Samsung Internet（サムスン・インターネット）は、Samsung Electronicsが開発するAndroid向けWebブラウザで、主にGalaxyシリーズのスマートフォンやタブレットに標準搭載されています。Chromiumベースで構築されており、Google Chromeと高い互換性を持ちながら、モバイル利用に特化した機能が充実しています。

特徴として、拡張アドブロッカー機能を標準サポートしているほか、シークレットモード（Secret Mode）やスマートトラッキング防止機能など、プライバシー保護にも重点を置いています。また、動画アシスタントによる再生操作や、片手操作モード、カスタムメニューなど、スマートフォンでの使いやすさが追求されています。

さらに、Samsungアカウントでの同期によりブックマークや履歴を他のGalaxyデバイスと共有できるほか、Wear OS対応スマートウォッチでの連携にも対応。Androidユーザーにとって、Chromeの代替として軽快で機能豊富なブラウザとして人気を集めています。

パソコンブラウザでの便利なショートカット

ブラウザでWebページを快適に閲覧したい場合は、ショートカットを覚えておきましょう。
ブラウザによっては違うこともありますが、基本的にはどのブラウザでも同じです。

今回はChromeに準拠したショートカットを一部紹介します。

マウスを使う方は「ホイールクリックで新規タブ」

今開いているページは残しつつ、新しいタブでページを見たい場面で、右クリックして「新規タブで表示」などができます。

マウスを使っている方はこれが簡単にできます。リンクにカーソルを合わせホイールを押し込むと、一発で新規タブで表示できます。Ctrl（Macではcommand）を押しながらクリックでも可能です。

キーボードでタブ移動

タブをクリックして移動するのは地味に面倒です。

Windowsでは Ctrl + Tab で次のタブへ移動、Ctrl + Shift + Tab で前のタブに移動ができます。

Macでは command + option + ← または → でタブの切り替えができます。慣れるととても効率的なショートカットです。

閉じてしまったタブの復活

Ctrl + Shift + t で直前に閉じたタブを復活できます。Macは command + shift + t でできます。

自分好みのカスタマイズができるプラグイン（拡張機能）

ChromeやFirefoxなどのブラウザには、プラグインや拡張機能と呼ばれるカスタマイズ用の機能があります。公式が提供しているものだけでなく、ユーザーが開発したものも多く存在し、それらを追加することでブラウザをより便利に使えます。

たとえば、デザイナーであればウェブページの色情報を取得したい場合、色を抽出できるプラグインを追加できます。ここではおすすめのプラグインの一部を紹介します。

Google Mail Checker

GMail の受信トレイにある未読のメール数をブラウザ脇に表示できます。
このボタンをクリックして受信トレイを開けます。
会員登録のときや仕事のときなどにすぐ開けるので重宝します。

Google Mail Checker - Chrome ウェブストア

Adblock Plus

有名な広告ブロック用プラグインです。最近は目障りな広告が減ってきていますが、依然として邪魔な広告が表示されることも多いのが実情です。

誤って広告をクリックしないためにも、広告ブロックのプラグインを導入しておくとストレスを感じずに済みます。

Adblock Plus - Chrome ウェブストア

スマートフォンで主に使用されるブラウザのシェア率とメリット

パソコンのブラウザについてしっかり解説しましたが、スマートフォンの場合もほとんど同様です。スマホブラウザ、モバイルブラウザなどとパソコン版と区別して呼ばれることがあります。

スマートフォンのブラウザは、パソコン版と比べてプラグインなどの機能が制限される場合があります。基本的な機能は同じですが、使い勝手はやや異なるため、こちらもシェア率の高い順にブラウザを紹介します。

順位	ブラウザ名	シェア率
1	Chrome	50.97%
2	Safari	43.42%
3	Samsung Internet	1.66%
4	Edge	1.06%

※出典：Browser Market Share Japan | Statcounter Global Stats（2025年10月27日閲覧）

Google Chrome

Google Chromeは、モバイルでも圧倒的なシェアを誇る世界で最も利用されているスマートフォン向けブラウザです。Androidには標準搭載され、iPhone（iOS）版もApp Storeから利用できます。

パソコン版と同じGoogleアカウントでログインすれば、ブックマーク・履歴・パスワード・タブなどを自動的に同期でき、どのデバイスからでもシームレスにアクセス可能です。また、自動翻訳機能やパスワード自動入力、リーディングリスト、ダークモードなど、モバイル向けの便利機能も充実しています。

iPhoneユーザーにとっては、標準ブラウザのSafariと比べてUI（ユーザーインターフェース）の安定性が魅力です。SafariではOSの仕様変更によりタブの位置が頻繁に変わることがありますが、Chromeは一貫した操作感とスムーズなタブ管理を維持しており、デバイスを問わず使いやすいブラウザとして高い評価を得ています。

Safari

Safariは、iPhoneやiPadに標準搭載されているApple純正のWebブラウザで、iOS・iPadOSに最適化された高いパフォーマンスと省電力性が特徴です。Apple製デバイスとの連携に優れており、iCloudアカウントを通じてブックマーク・履歴・タブ・パスワードをMacやiPadと自動同期できます。

また、インテリジェント・トラッキング防止（ITP）やプライベートブラウズモードなど、プライバシー保護機能が非常に強力なのも大きな魅力です。さらに、音声入力（Siri連携）やリーダーモード、共有機能など、Appleエコシステムとの統合によって快適な操作が可能です。

タブの位置や表示方法はiOSのアップデートで一部変更されることがありますが、下部タブバーとスワイプ操作による切り替えなど、片手でも操作しやすい設計になっています。
iPhoneユーザーにとっては、スピード・省電力・安全性のバランスが取れた標準ブラウザとして最も安定した選択肢の一つです。

Samsung Internet

Samsung Internet（サムスン・インターネット）は、Samsung Electronicsが開発するAndroid向けブラウザで、主にGalaxyシリーズのスマートフォンやタブレットに標準搭載されています。Chromiumベースで構築されており、Google Chromeと高い互換性を保ちながら、モバイル操作に特化した使いやすさが特徴です。

プライバシー面では、トラッキング防止機能やシークレットモード、生体認証によるパスワード保護を備え、セキュリティを重視した設計になっています。また、アドブロッカー拡張機能に対応しており、不要な広告を抑えて快適に閲覧可能です。

さらに、動画アシスタント機能による再生コントロールや、片手操作モード、カスタムメニューなど、スマートフォンでの操作性にも優れています。Samsungアカウントを使えば、ブックマークや履歴を他のGalaxyデバイスと同期でき、Galaxyユーザーにとっては軽快で高機能な標準ブラウザとして定評があります。

Microsoft Edge

Microsoft Edge（マイクロソフト・エッジ）は、Microsoftが提供するクロスプラットフォーム対応のWebブラウザで、iOS・Android・Windows・macOSすべてで利用できます。モバイル版もChromiumエンジンを採用しており、表示速度と互換性が高く、快適な操作が可能です。

Microsoftアカウントでログインすれば、パソコン版Edgeとのブックマーク・履歴・パスワード・タブが自動的に同期され、どのデバイスからでも作業を継続できます。さらに、リーディングリスト（コレクション）機能や音声読み上げ、PDF閲覧・注釈機能など、モバイルでも生産性を高める機能が充実しています。

また、追跡防止機能やInPrivate（プライベート）モードなど、セキュリティ面でも強化されており、ビジネス利用にも安心。Microsoft 365やOneDrive、Copilot（AIアシスタント）との連携にも対応しており、仕事でも日常でも使いやすい総合ブラウザとして人気が高まっています。