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プラティッシャー戦略とは?メリット・Medium、ドワンゴの戦略事例 - Webメディア

最終更新日:(記事の情報は現在から1409日前のものです)
東洋経済オンラインのようにコンテンツを収集・作成して配信するプラティッシャー戦略について、詳細やメリット解説します。記事を多くの読者に読んでもらうために知っておくべき戦略です。

プラティッシャー戦略とは

ここでは、近年Webメディアの新たな戦略として注目を受けているプラティッシャー戦略について説明します。

プラティッシャーとは何か

プラティッシャーとは、言葉としては比較的古いものであり、プラットフォーム(Platform)とパブリッシャー(Publisher)の2語を掛け合わせた造語です。

意味は、コンテンツを収集するプラットフォームコンテンツを作成し提供するパブリッシャーの両面の機能を持つ存在という意味です。

メディアとプラティッシャー戦略

ネットメディアにプラティッシャーという概念が持ち込まれたのは、ソーシャルメディア「Sulia」のCEOであるジョナサン・グリック氏がRe/codeで語ったことがきっかけでした。

現在の日本語ウェブサイトでは、東洋経済オンラインがメディアのプラティッシャー化を目指して、当ウェブサイト上で企業記事、外部コラム、外部メディア記事の配信を行っています。

メディアをプラティッシャー化するメリット

ここでは、ネットメディアをプラティッシャー化するメリットについて紹介します。
パブリッシャー側にあるメディアと、プラットフォーム側にあるメディアのそれぞれの重要な利点についてを解説していきます。

パブリッシャー側のメリット

効率的にPVを稼ぐことができる

パブリッシャーが自分自身で集客ができない場合には、せっかく素晴らしいコンテンツを作成しても、多くの人に届けることは難しいものです。

そこでプラティッシャー化することにより、すでにある程度ファンを囲っているプラットフォーム上で公開することができるため、拡散性を高め、効率的にPVを稼ぐことができます。

さまざまな分野の記事を扱える

一般的にパブリッシャーは、専門分野に特化したユーザー向けコンテンツを生み出すことで、テーマのブレないブランディングをすることが基本です。

しかし、それではリーチできる顧客層がどうしても限定されてしまうので、自社でプラットフォームとして運営することによって、専門分野以外にもさまざまな分野の記事を扱えるというメリットがあります。

記事の取捨選択ができる

パブリッシャーはバズを狙って書いた記事でも、うまくバズらないということがある一方で、 狙っていなかった記事が人気を集めるということはよくあります。
そこで、人気のある記事だけを残すために記事の取捨選択ができるというメリットがあります。

   

プラットフォーム側のメリット

記事に一方的なバイアスがかからない

プラットフォームは、さまざまなウェブサイトやライターから記事を集めることができるため、記事に一方的なバイアスがかかりません。
加えて、プラットフォーム側がさまざまな種類の記事を外部から集めることで、一方的に記事を作成し続けるという負担を分散させることもできます。

読者の意見を反映させることができる

プラットフォーム側は、記事の内容を細かく絞る必要がないため、ある程度幅広いジャンルの記事を扱うことができます。

そのため、読者の意見を反映させやすく、読者に読まれやすいものを選定して掲載をさせることができます。

柔軟にビジネスモデルを考えられる

プラットフォーム側としては、その幅広さから純広告、アドネット広告、ネイティブ広告、タイアップ広告など、さまざまなビジネスモデルを柔軟に考えることが可能です。

今後は新しいビジネスモデルが誕生する市場としても期待されており、プラティッシャー化したプラットフォームの強みは広がります。

プラティッシャー戦略の事例

ここでは、メディアのプラティッシャー化を試みた事例について2つ紹介します。

Mediumの躍進

2012年8月にリリースされたパブリッシングプラットフォーム「Medium」が、メディアのプラティッシャー化を加速させました。

これは、Medium独自のアルゴリズムと編集キュレーションを組み合わせることによって、ユーザーの「興味」「エンゲージメント」をもとに、各コンテンツをユーザーに届けやすくすることを可能にしたものです。

その結果として、Mediumにはあえてバナー広告やウィジェットの設置をしないことによって、読み手側が言葉に集中しやすい記事の見せ方を実現しました。

ドワンゴとKADOKAWAの経営統合

ドワンゴとKADOKAWAは、経営統合による「コンテンツプラットフォームの確立」を行いました。
コンテンツとプラットフォーム両方を持つ企業が勝つという戦略のもと、プラットフォームであるドワンゴとパブリッシャーであるKADOKAWAの経営統合はまさにプラティッシャーと言えるでしょう。

それぞれの強みを生かし、持っていないところを補うことによって、”進化したメガコンテンツパブリッシャー”を目指します。

プラティッシャー化がネットメディアの停滞を救う?

以上がプラティッシャー戦略についてと、プラティッシャーのネットメディアとの関係についてでした。

今ではネットメディアが溢れ、新しいビジネスモデルが誕生しにくい状態が長年続いています。そんなネットメディアの停滞期とも言える今、プラティッシャー化がネットメディアを救う可能性は大いにあります。

今後プラティッシャー化が加速することにより、新しいビジネスモデルが誕生し、新たなネットメディア時代が到来する日も近いでしょう。

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